池袋東口、お気に入りの「マーメイドコーヒー」に開店9時と同時に入店。3階のチェス盤が置いているテーブルに座ったら、その横で滅茶苦茶卑猥な木像2体(どちらも局部丸出し)が私にガン飛ばしてました。ハンドドリップコーヒー、美味。向田邦子『無名仮名人名簿』を読みながら、今日の移動の計画をぼんやりと。朝は観光をせず買い物、青山でランチを挟んだら、午後は展覧会3箇所というところ。
渋谷に移動して、先ずは構内にある「吉田カバン」の売り場に。マグボトルを立てるポケットのある、ちゃんとした鞄を買おうと思ったのです(今は、「男く祭」グッズのトートを肩から)。先ずは鞄自体の値段にビビらされたのですが、ポケットの条件に合う鞄がどれも私の希望より大きすぎたために断念。
バッグと言えば「吉田カバン」しか知らなかったから次はどうしようと考え、「東急ハンズ」渋谷店が空きで閉店になるというのを思い出しました。センター街(あまり好きじゃないです)を歩いて、久々(大学時代以来?)且つ最後の訪問を。先ずは、鞄売り場で水筒ホルダー付きの手提げ鞄を購入。水筒・本などを入れて通勤に、という条件を店員さんに伝えたら、10000円もしない手頃なものを直ぐに見つけて下さいました。予想より遥かに安く済んだので、もう一つ(通勤用に)欲しかった日傘も購入することに。傘売り場の店員さんにおススメを聞いて、最初に勧められた10000円弱のものを購入。表は白、裏地が黒。小ぶりサイズの折り畳み。店を出てから早速使ってみました。
炎天下を(日傘の力を借りて)20分強歩けば、日傘はあれど汗はかきます。予約したジャストの時刻に青山「LATURE」に到着。カウンター席でランチのショートコースを。お酒は無しで、ドリンクはガス入りのミネラルウォーター。
メインが蝦夷鹿(私にとっては店のスペシャリテ)なら私はそれだけで満足……ではあるのですが、それ以外のお皿が全て初見の料理だったのに驚きました。アミューズののコーンポタージュ、前菜のサラダ(鯛と米)、デザートの阿蘇湧き水ゼリーのナッツ添え、この3品は店内の全てのお客さんに供されていましたが、蛤のマリネ(鹿の血のマカロンの代わり)・鮎のパイ包み(パテアンクルートの代わり)はどうやら私だけのよう。
退店時、見送りのシェフに伺ったら、「お客様の過去のメニューは総て記録を」という返事でした。シャッポ。私、生徒をこんなに大切にできるかしら。
松濤に移動して、先ずは「松濤美術館」の特別展『髙島野十郎展』へ。地元のご婦人が「この美術館がこんなに混むなんて!」と叫ぶ人出でした。ここの美術館は小箱なので、展示数の多い企画はスペースをぎゅう詰めに使わざるを得ず、ただでさえ狭く感じられる空間が人いきれで噎びそうに。
巡回展で、私は福岡で既に観ていたので、好きな作品(からすうり・月・蝋燭・自画像、等)をじっくり。あとは、絵というより客、というか人出の観察を。明善から東大首席、以降は東京・柏の人。彼をK市の画家というのは、若干図々しいでしょうか。
続いて、同じく松濤の「戸栗美術館」。企画展は『酒がおいしい古伊万里展』、名前が素敵です。古伊万里は向田邦子が普段遣い、と今読んでるムックの中にありましたが、貧しく碌な料理も出来ない私には遥か遠い次元(お呼びでない)。なんですが、それでも(コロナ以降)酒・肴を引き立てる器の細(ささ)やかな収集を趣味とするようになった人間の嗜みとして、一応。ぶっちゃけ、器だけだったら単調な展示だったと思いますが、浮世絵や江戸文学の補助線が活きていました。
古伊万里を浴びたあと、最後は神泉の「器〇□(うつわまるかく)」へ。青森の金山焼き、備前焼、2点で5000円。ともに12cm直径の深皿状で、店員さんに「鍋をよくするんですけれども、呑水に使えるでしょうか?」と伺えば、「食器は、如何様(いかよう)にも、です」と優しく。
その後、駒場東大キャンパスを通って井の頭線で渋谷に戻りました。駒場正門の前で、春に卒業したばかりの74回生Kくんに遭遇してご挨拶。そう言えば、私、旅行中は(出勤時と異なり)ノーマスクで通してるんですが、向こうからのお声がけでした。マスクを外した顔、ご覧になったことはないはずなんですけど、判るもんなんですね。テニスくん、金髪。「入学したばかりなのに髪を染めちゃって……」と恥ずかしそう(申し訳なさそう?)だったんですけど、私だって学生時代は焦げ茶色でした(TQC18期で髪の毛染めてたの、私だけだったかも)。
新宿「SOMPO美術館」の特別展『山口華楊展』。写真NG(出口近くで特別展示のゴッホ「ひまわり」のみOK)。
文化勲章の画家ながら寡聞、訪問は看板の作品「幻化」に惹かれてです。花鳥動物画の大家、実際「かわいい」のコーナーもありはしましたが、聖性を帯びた動物たちは寧ろ「恐ろしい・畏れ多い」(「おそれ」の両義性)という形容が正しそうな気がしました。
昨日の夕立も激しかったですが、今夜も「幾らなんでも」みたいな夕立。東京って、毎日こうなの? と冗談半分で訊いたら、Hくんは「ですよ」とさらり。東京、異常気象?
今夜は大塚の日本酒バー「H」のカウンターに、61回生Hくんと。10人のカウンターは連日満席、ワンオペマスターの独創的なコース料理に日本酒のペアリング、開始1時間で八寸が狂されて以降は、日替わり12種類の日本酒(及び店内常温保存の日本酒)がフリーフロー。19~22時のショウ・タイム、最高です。料理と日本酒と、以下(どや)。
【コース料理】
①桃・レモングラス
②オランダ島サーモン・ズッキーニ
③蝦夷鹿
④八寸
⑤出汁
⑥鱧・茄子・酒粕
⑦和牛・青蜜柑
⑧鰯煮干し
⑨甘味
【ペアリング】
冨玲・讃岐くらうでぃ・たかちよ・舞美人・廣戸川・にいだしぜんしゅ・菊姫・矢野
【フリーフロー】
陸奥八仙・飛露喜・花陽浴・鏡山・甲子・豊賀・黒松仙醸・菱湖・谷泉・田光・鍋島・光栄菊・大号令・長珍・天美・春心(←未踏破が1蔵!)
894蔵目・石川「春心」(純米酒)。
3時間、日本酒とJ-popとHくんの病みとの話で盛り上がって、盛り上がった序でに明日も遊ぼうぜという流れになって、明日の上野観光が同行者付きに変わりました。
「H」は1軒で最初から最後までノンストップで完璧(所謂「The Parfect Vision」状態)なので、昨夜に続いて今夜も、二次会もホテルでの飲み直しも無し……