ワカメ この色 どうかしら ときには 損することもあり

 5時入りの学校で授業準備・担任業務。本日は高2現代文の授業が5コマ、生徒面談が2軒。適当に忙しいので、職場で仕事以外のことを考える必要がなく、気持ち的には随分楽ですね。生徒面談2人も、高1A出身の男子・女子で知らない仲じゃないので気楽でした。「褒めて下さい伸びますので」の某さんには、「褒めても伸びるのは鼻だけなんじゃないの?」と嫌味を言いつつ、帰りにはお土産(お菓子)を渡したり。職員室の机には、生徒や(保護者会等のイベントで来校する)生徒の弟・妹さんたちにやるためのお菓子がいっぱいあるんです(買ったものもありますし、戴いたものをお裾分けすることもあります)。

 高2副担任の化学先生は赴任2年目で、感情の起伏を表には出されない大人の女性、なんですが昨日の授業で大激怒だそう。定期テストまで1週間強を残して「区切りよく今日の授業までを試験範囲に」となさったのに対して、B組ではない別のクラスの理系某くんが「なら定期までの授業、やる意味ねーじゃん」と言い放つことで逆鱗に指紋をつけた。結果、試験範囲が問題集にして30ページだかの大増量。ちゃんと相手を見て、怒らせて良いかどうかというのを考えなくちゃいけない、という社会勉強ですね(というか、怒らせて生徒が得をする教員って、どこに居るんでしょうか)。
 で、我らがB組にて、理系の生徒と。
 私「良かったねぇ、理系。今になって化学の範囲変更」
 理「何言ってるんですか嫌味ですか! 大変なんですから!」
 私「何でよ。第2回定期テストの範囲が問題集30ページ分も減ったんでしょ? 最高じゃんか」
 理「何言ってるんですかポジティブですか!」
 私「え、ポジティブだけど?」

母さんこの味 どうかしら ときには しくじることもあり

 5時入りの職員室で授業準備・担任業務・生徒面談。「おじいちゃんが死んだ」「のは悲しい」「ときには、泣いてしまう」のは全部「分かる」、「なのに、涙が出てこない」少年(重松清「タオル」)。これは、「典型」は頭で理解できてもそれが未だ自らの現実固有の経験として身分けることが出来ていない状態で、1つ前の単元である野矢茂樹「言語が見せる世界」の完璧な例示になっているんですけれども、教科書は意識して作っているんでしょうか。定期試験では必ず2つを絡めて出題します。物事の理解の極意は、「これって、あれじゃん」です。

 SHRの後は母君の病院引率でタクシー往復。血液検査・CTで、院内の移動は勿論車椅子で。看護師の方がお手伝いして下さいました。
 昼前に学校に戻って、4~7限は高2授業、昼休み・放課後は生徒面談。

 病院という所はただ居るだけで精気を吸い取られるような感覚を覚える場所で、治療副作用で心身摩耗の母君、夕方のホテルまでお訪ねしたときには困憊ここに極まれりの状態。でもって、こういう時は特に機嫌が悪いんです。色々煩い。
 職場の「大人」の方々には、普段出来ることが出来なくなっている無力感故の苛立ちをぶつけられるのは唯一の肉親である池ノ都の仕事・義務である、と諭されるんですけれども、でもってそれは「典型」として頭では分かるんですけれども、どうも自分の身に降りかかって来たら、ぶつけられんとする言葉の2球に1球はピッチャー返しするという心がけが拭い去れないんですよねぇ。
 要は、喧嘩売られたら買うよ、と。
 今日は、私が差し入れた夕食(総菜・弁当)の中の卵焼きがタイムセールで2割引のシール付きだったのが気に入らない。曰く、古い物を食べて身体に障らないかという気遣いがないのが情けないそうで、言われるだけなら耐えますけれども目の前で捨てられたら私もキレる。

 「とっくに人生の賞味期限が切れた人間が分際相当の食べ物をあてがわれたくらいで腹を立てる道理があるもんか気に入らないなら自分で作れせめて歩いて買いに行け」

 ……という言葉は「言ったつもり貯金」でグッと飲み込んで、「有難うの言葉を忘れたらもうそれは人間ではないですよ」と後から電話で一言だけ。
 でもってその電話も飲み屋のカウンターで受けてるわけだから、我ながら親不孝が服着て歩いてる人間だわ、と。

 本日の飲み屋は自宅徒歩4分の「A」。広々としたカウンターで独酌読書が進む店。刺し盛り(タコ・カンパチ・ヒラメ・タイ・アジ腹刺・アジ背ゴマ)680円! 桜島鶏西京焼580円! ホウレン草とベーコンのトマトリゾット500円! 何をどうしたらこんな価格帯になるんだという善良居酒屋で、親の分まで鯨飲馬食の夜。

地図の想像力

 3時前起床、5時学校入り。授業準備・担任業務他デスクワーク。
 朝のSHR後は年休をとってタクシーで市役所へ。証明書数種類の交付(母君が入居希望を出すリハビリステーションへ提出するもの)。その後、母君のホテルを訪ねてしばしお話。首から提げた手ぬぐい巾着の中には、私が先日東京で買って来た方位磁針が入っているそう。方位磁針と地図帳(何と私が中1の授業で使っていたもの!)とがベッドの上での心の支え。人間って、やっぱり想像力の生き物なんですねぇ、としみじみ。
 さて、その母君は「岩田屋」での買い物をご所望。ホテルか1メーターのタクシーで入口につけてもらい、店内の移動は入口脇に置かれた車椅子を使います。肉親の乗った車椅子を押して歩くなんていう経験は初めてで(教員免許を取るためには介護実習が要るので、車椅子を押す経験自体はあります)、進むスピードはどうだとか、後ろから母君にお声がけをする時の声量はどうだとか、色々戸惑うことが多かったですね。因みに、車椅子を押しているからなのかどうかは分かりませんが、すれ違う時に声をかけて下さる店員さんたちの優しさは3~4割増くらいの感覚です。買い物は財布と爪切りと。財布は母君のご希望で「ANNA SUI」のものを購入したのですが、この「岩田屋」も全館がTポイントカードのシステムを導入。まさか「ANNA SUI」の財布を買ってTポイントの提出を求められるとは思いませんでした。

 「岩田屋」の後、市内のリハビリステーションに提出書類を届けて、4限の授業にはギリギリで間に合う時刻に学校帰還。
 高2現代文①定期の範囲、野矢茂樹「言語が見せる世界」、重松清「タオル」。前者評論、「典型(プロトタイプ)」論に関する資料は藤子・F・不二雄「並平家の一日」。後者小説、小5男子の(祖父の)死の受容に関する資料は霜山徳爾「祖父の自殺」。2資料とも、「偶然職員室の机に積んでた」本だったんです、本当に。
 学校と母君療養ホテルとを必死で往復しながら、正直ちょっと身体が疲れてるんですけれども(土曜の職員歓送迎会のキャンセルが頭に過ぎる程度には)、介護詳細を知る数少ない知人からの励ましも有難いですし、前述の資料発掘に見られる「現神様(現代文の神様)の息吹」も心強いですし、まぁ何とか耐えられるかなぁ、と。

一定のリズムを刻むのでは無く、テンポの緩急が重要である。

 町山智浩『実況中継 トランプのアメリカ征服 言霊USA2017』読了、★★★★。「ポスト真実」ですって。ここ数年来続いている日米における社会馬鹿化のデッドヒート、今はどっちが先行してるんでしょうね。

 4時に起床、6時に学校入りして仕事。授業準備や担任業務や。本日は昼食を母君とご一緒するお約束をしていたので、11時半には学校を出てタクシーで母君の宿泊ホテルへ。全脳照射に一ヵ月弱のベッド磔、で母君はだいぶ心身が弱っておいでで、ホテルから徒歩2分の「梅の花」に歩いて行くのも足元が覚束ない状態です。「梅の花」では二人で単品のお料理を4、5品。それも全ては食べきることができないくらいで、その後30mを歩いて近くのスーパー(西鉄ストア)に行こうとして、母君から途中でギブが出ました(そのままホテルにとんぼ返り)。無茶苦茶日差しが強かったから、それに負けたのかな。治療の後遺症な訳だから追々良くなっていくんでしょうけれども、まぁとりあえず今が最悪の状態なんでしょうねぇ。そんなら私の自宅に滞在すると言えばいいんですが、それはお嫌なようなので今は無理強いしません(いざとなったら直ぐに引き取れるし)。

 結局「梅の花」ではほとんど何も食べなかったので、14時過ぎに市内の焼肉屋「T」に入って一人酒。私の就職当初、「T」は完全な大衆居酒屋だったんですけれども(職員の飲み会をしょっちゅうここでやってました)、今は高級化して多店舗展開、市内でブイブイ言ってます。大瓶540円、冷奴350円、タン910円、ハラミ810円、小冷麺570円……鼻血が出ますね。読書は小林カツ代の評伝(等)でしたがこれが面白い。
 市内ウォーキング、帰宅後に入浴、就寝(19時)。

広瀬川 流れるクロベエ

 先日の「男く祭」のコーラス大会の審査員講評が届きました。惜しくも学年2位だったB組ですが、4人の審査員の方々の公表は概ね温かく好意的なものが多く、教室掲示も割と気安く。ただし、「原曲の雰囲気を良く表した歌声」だとか「男声の低音パートがよく取れていた」だとか「静かに遠くから響いてくる雰囲気」だとか色々とお褒め下さっているその全ては、何しろ原曲が「ひこうき雲」なんで要は全てが「葬式かよっ!」というツッコミな訳でして。

 5時入りでデスクワーク、授業は3コマ。生徒面談は朝と半ドンの放課後と2回。本日は、午後に母君が病院に行くのでその付き添い。学校に戻って仕事の続き。夕方に一旦自宅に帰って入浴。
 夕食はK市の母・Hさんと市内某カフェに体験入店したものの「二度行く店じゃないね」という感想で一致したので、飲み直しはお気に入りの小料理屋「A」にて。カウンターが埋まっていたのでテーブル席だったのですが、カウンター席のお客さん(男性3人)が帰られた後、その中に芸能人T氏がいたことをお話したら、Hさんに「何で教えてくれなかったの!」と文句を言われてしまいました。気づいてると思ってました。

愛より急ぐものが どこにあったのだろう

 携帯の着信音って、相手に応じて変えられるんですね。職員室にて、若手お二人の着信。
 ①国語科後輩おしゃれ番長。「チャリーン、チャリーン」とマリオのコイン獲得音。「後輩先生、早く出ないと1UPするよ!」とこれは昭和末期のツッコミ。
 ②若手柔道先生。「ワン、ワン、ワン、ワン!」と犬の吠える声。「柔道くんの携帯……奥さんかな?」とこれは昭和中期のツッコミで隣の英語科長老先生が噴き出す。

 5時に学校入りして授業準備、担任業務。始業後は授業が4コマ(高2現代文3コマ・高3文系漢文1コマ)と学年集会が1コマ。授業以外の時間は高3漢文の答案採点(帰りのSHRで返却)、朝・昼休み・放課後に生徒面談。
 面談生徒のうちの1人、お兄さんもF校の卒業生なんですが(高3で授業を担当しました)、先日そのお兄様の友人が職員室に遊びに来た時、担任団を訪ねてきた弟高2くんを見つけて「おぉ、お前、こないだパリで会ったな!」って。互いの家族旅行中に偶然バッタリだったそう。「どんなセレブや!」と英語パイセンと2人で大笑い。

 さて本日、母君は紹介して下さった業者の方と、この先入る予定(入居審査が通ればですが)のリハビリステーションの見学に行かれたそうです。
 放課後の生徒面談の後、タクシーでホテルに移動し、先ずはその業者の方とお会いして30分程お話を伺いました。リハビリステーションの件に関しては(何しろ母君ご自身がプロのケアマネでいらっしゃりお詳しいので)私は全く関知しておらず、入るとお決めになった場合の手続きから参加するという為体ですので、施設がどんな場所なのか、書類や手続きや支払金はどのようになっているのか、を一から詳しく伺う必要があったのですね。したら、温泉だ足湯だと偉くリゾート感に溢れる場所だそうで。『やすらぎの郷』かよ、と言ったら還暦前の母君には大変失礼ですが……。
 その後、母君が滞在中のホテルのお部屋に伺い、入居審査の為に必要な書類を受け取りました。記入は全て私が行い、身元引受人は私の名前……なのですが、身元引受人に加えてもう一人、連帯保証人が必要だということ。これは困った。必要なお金(敷金礼金設備費から、さしあたって1年分くらいの家賃まで)なら即金で払えるんですけれども、その場合でも連帯保証人の名前とハンコとは必要になる。あと、これはK市ならではなのかもしれませんが、反社会勢力との関係がないという証明書にも、私以外の連帯保証人のサインが必要になるそうです。
 これは、職場の某氏にお願いしました。ご迷惑はかけるつもりはありませんが、本当に本当に申し訳なかった。

あなたはどんな顔してるの どんなこと話すの どんな声で

 本日、高2は健康診断。生徒は体操服で参加する……のですが、英語パイセンのクラスの男子数名が「剣道着を持ってきました」と申告してきてパイセン困惑。
 英「あいつら剣道着で参加するの? 池ノ都くん、何で? 恥いやろ」
 私「(んなもんワシも知らんがな)違う違う、逆。きっと彼らは、体操服の方が恥ずかしいんですよ」
 英「ごめん、よく意味解らん」
 私「(自分でも解らんがな)えっとね、内科受診の時の聴診器とか。体操服なら全部まくり上げないといけんけど、道着ならほら、こう(ジェスチャー)そっ……と胸をはだけるだけで」
 英「成程! 恥ずかしいからなわけね! っつか、やっぱあんた本当気持ち悪いね」

 5時に学校入りして授業は高2現代文が2コマ、健康診断の監督が1時間。他の時間は授業準備。
 「男く祭」と黄金週間を過ぎ、クラスでは2つのイベントを開始しました。生徒面談と3分間スピーチです。生徒面談は、6月に行う保護者面談を前にしたリサーチ。元高1Aの生徒のことは比較的解っているのですが、内進B~E組出身の生徒はほぼ「初めまして」なので色々聞きたいことがあるんですね。朝30分・昼休み30分・放課後30分。3分間スピーチは、生徒代表某くんが引いたくじ引きの結果で選ばれた某女子生徒をトップバッターに出席番号順。生徒41人+担任1人、で回します。これも、個々の生徒の個性が見えて割と面白いのです。最初の方に当たった生徒は、好きな漫画・映画・音楽等々の無難な話から始めますが、これが段々と変わっていく、その変わっていく方向性がクラスの特色です。

 放課後は、母君ご宿泊のホテルに食事や生活用品やの差し入れ。その生活用品の中に下着も含まれていてこれは私一人では買いづらいので……
 私「事務嬢さんパンツ買って! パンツ買ってくれたらビール奢るから!」
 嬢「だから言い方っ!」
 4月6日以来のやりとりです。

遺産相続は命がけ!?

 64回生Tくんから「食べログ」指令。神泉を除く井の頭線渋谷~下北沢エリアで5000円程度、お酒・料理の美味しい店。
 「神泉を除く」とわざわざ言うのは「付き合ってる訳ではないしそのつもりもない女の子と二人きりだ」という意味なので、お店は雰囲気も重視ということになります。という訳でお手軽推薦ですが池ノ上「biff」。絶品「とんこつカレー」は、ラーメンの国から来た男子が話の掴みに使うにはちょうど良いでしょう、という判断(お相手の女子が博多っ娘の可能性もありますが)。

 本日も5時入りで授業準備、担任業務。授業は高2現代文が3コマですが、お昼に仕事の真空地帯があったので年休を取って母君をK駅へお迎えに上がります。
 学校からタクシーで出発。ご乗車の新幹線が到着するであろう時刻に合わせてK駅に到着したら、駅員氏の介助で車椅子にて「運ばれて」来ました母君、ザ・病人! という衰弱ぶりで「あぁ、『病は気から』って本当だねぇ」としみじみ。全脳照射の副作用で頭髪こそ落ち武者状態になられております(勿論、布で隠しています)が、暫くベッドで寝付いて足腰が弱ってというのは別に病気なわけじゃないんだから根性で歩けようもんね、というのが健康体の私の感想です。が、まぁ、それは私の主観であって客観ではないので「弱気も含めて副作用なのである」と自分を抑えて無言。タクシーに乗り、先日も昼食を取った市内「田中うなぎ」で鰻重をいただいて(私は殆ど残しましたが)、再びタクシーにて(予約していた)「東横イン」に移動。チェックインの手続きまでしてからタクシーで学校に戻りました。

 そろそろ朝8時、昼13時(昼休み)、放課後16時または17時、の時間を使ってクラスの生徒面談を始めなければなりません(6月中旬の保護者面談のための予習です)。これが始まると仕事に「真空地帯」が出来なくなるので、そう小忠実には母君の介助が出来なくなります。まぁ、仕事優先の上で出来るお手伝いをする、しかありませんね。
 帰りのSHRで、前述の生徒面談に向けてのアンケートを生徒に書かせる。書き終わった順に流れ解散なのですが、内進出身の某生徒がなかなか書き終わらずず~っと悩んでいる。どこを悩んでいるのかと覗いてみたら「長所/短所」の欄。
 某「ああっ、駄目だっ! 短所は幾つも出てくるのに長所が一つも思いつかないっ!」
 私「じゃあ、『奥ゆかしい』って書いとこう」
 もうちょっと親しかったら「正直」って書かせました。

 夜は2日連続の「もりき」(母君の夕食はデリバリーを手配済みです)。全くなんであんなに病人というのは機嫌が悪いかねぇ、機嫌良くしとかないと治るものも治らないでしょうにねぇ、とビールを呷る私。

見つめる らっしゃい

 さて、またまた絵恋ちゃんさんのお話。確か、7日の対バンライブのMCで、10月7日(土)の夜に生誕祭ライブを行うと仰有っておられましたが……。
 私「あのさ、運命かも知れないんだけど、別件で上京してて10/7(土)の夜は予定が空いてるっぽい」
 オ「おお、えったんこチャンスやん。うちもその日は昼仕事だけど夜いける系なのよね。生誕ライブは曲数多いし、オケ曲あり楽器ありだから満足度高いと思うよん」
 私「鹿鳴館的な名前の所でやるって仰有ってたよね。もし行かれるなら連れてって~」
 オ「いこういこう、野方ホープでラーメンも食べよう」
 ……「えったんこチャンス」「野方ホープ」という2語の意味は推測の域を出ませんが、意思疎通は完全に出来ているはず。ということは、10月の特別上京は、7日(土)の夜がオツカル様、8日(日)がHさんと観劇~飲み会、って流れになるかな。

 5時入りで授業準備・担任業務。センター試験過去問の演習ではありますが本日は高2現代文の授業がぎっちょり5コマ。F校親玉大学を退院の母君はその足で小倉に向かわれ、自宅を引き払う手続きを終わらせた後でリーガロイヤルに宿泊なさいます。JRのK駅、小倉駅の構内での車椅子の補助は私が予約していますし、小倉での移動・作業は母君のお知り合いの方が介助して下さるお話がついているとのこと。ここで私が付き添わないのは親不孝どころか鬼の所業だという気もしないではないですが、「授業が命」の職場に勤めているということで(後で、母君の別のお知り合い某氏に「息子というのはこういう時に本当に役立たずだ!」と罵られましたが、「まぁそうですね」としか返しませんでした)。定期的に電話で状況を確認しながら仕事をしていましたが、何とか作業も終わり(というか介助の方が終わらせて下さり)、ホテルへもチェックイン出来たとのこと(夕方の電話では、消え入りそうなほどのお疲れ声でした)。

 7月2日(日)、北九州地区の保護者懇親会にて講演。北九州地区は2年ぶり3回目……って2年ぶりて。職員室に60人も居て特定の教員を呼び過ぎ問題、は未だ解決ならずです。今日がプロフィール・演題の提出期限だったのですが、例年通り朝までな~んにも考えていなかったので、勢いで決定しました。演題「入試国語力のつけ方、教えます」
 勿論、ネタは演題ありきでこれから探します(勢いで決定した演題をFAXで幹事のお母様に送りながら、既に幾つかは浮かんでいます)。

 夜は「もりき」にて。仕事を優先して付いて来なくていい、と言いながら来なきゃ来ないで文句を言う、というこの理不尽は、一度二度なら我慢するけどそう何度もは我慢せんぞ、と愚痴りながらビールを呷る私。
 母君は明日小倉からK市にやって来られますが、手配中のリハビリステーションの入所日までは市内のホテルを転々とされる予定。これも私の家に入れば良いのを今のところ遠慮固辞なさっている状態。布団は買っていますので、お出でになる気になりましたらいつでもどうぞ、と。

小さな夢が燃えてる 泣いて笑って明日また

 いや~、昨日の日記は完全に地下アイドルファンのそれだわ。でもまぁ、事実の(記憶が正しいなら)正確な記述なんで仕方ないですね。さて、本日旅行最終日。取りあえず読了本羅列(前14冊)、いちばん良かったのは『町田くんの世界』です。
 松田奈緒子重版出来!(9)』読了、★★★★★。主人公がお気に、クオリティも一貫で安心。
 西尾維新『ぺてん師と空気男と美少年』読了、★★★。ん~、1作目に軍配。
 近藤史恵『ときどき旅に出るカフェ』読了、★★★。軽い目の読み物として、学級文庫に入れましょう。彼女の作品を読むのは、デビュー作『凍える島』、「ビストロ・パ・マル」シリーズ3作に続いて5作目。デビュー作と他の4作の間には大きな「失われた環」がありますけれども、コツコツと様々な作品を書き続けていたんでしょうねぇ。
 長崎ライチ『地球に生まれちゃった人々』読了、★★★。イマイチ。
 内緒『内緒』(←随筆集。模試の出典なので詳細秘す)読了、★★★★★。今回、「硬い本」はこれしか読了してないんですね。密度が濃かったので充分だという気もしますが。
 サラ・クーパー『会議でスマートに見せる100の方法』読了、★★★。イマイチ、途中で投げる(評価「★★」以下の本だと途中で思ったら読むのをやめます。大体、3冊に1冊の割合)かどうか微妙なところでした。
 黒沢永紀『池島全景 離島の《異空間》』読了、★★★★★。軍艦島は知っていたけれどもこちらは。後日、学級文庫に入れていたのを目ざとく発見なさった数学関西先生が早速のご注文でした。先生は、実際に池島に訪れたこともあるそうで流石の旅行マンです(アウトドア同好会顧問)。
 安藤ゆき町田くんの世界(1~5)』読了、★★★★★。ゆるふわな評論とかゆるふわな小説とかいうのはよく分かんないけど、ゆるふわな漫画というのはたくさんありますね(女流画家のエピソードなんかはやややり過ぎな気もします。が、ああいうエピソードが『赤僕』的読後感の由来なのかな)。
 北川恵海『ちょっと今から仕事やめてくる』読了、★★★★。全然期待しないで読んだら割と面白かったという。私自身はグレイな企業で働いている身ですが、何より気をつけないといけないのは生徒にとって学校がブラックな場所になっていないかということ。っつっても、「受験そのものがブラックなんだよ!」と生徒にキレられたら「てめぇは徴兵じゃなくて志願兵じゃねぇか!」とか海老正日みたいなこと言っちゃうかも(駄目じゃん)。
 田邊拓哉『世界の奇虫図鑑 キモカワイイ虫たちに出会える』読了、★★★。虫に限定したら、なんだか似たようなものばっかり集まっちゃってバリエーションにかけるところがあって残念感。勿論、生粋の虫好き(例えば56回生Nくんみたいな)は、一種一種が全く違ったものに見えるんでしょうね。

 絵恋ちゃんと楽器『ERERGY』が素晴らしい(★★★★★)、何巡しても足りない中毒性です。鉄板曲のリ・レコーディング集で捨て曲無し、特に「社交辞令」「カラシメンタイコ」「就職しないとナイト」「頭痛い」の4曲は圧巻の傑作だと思うのです。『虹コン』には副委員長(教え子)贔屓ながら1曲も興味が沸かなかったのに(苦笑)。
 オツカル様曰く「ブルーハーツに親を殺された人間が書いた曲」だという「就職しないとナイト」、パロディっぷりが素晴らしいですし、詞は社会風刺を織り込みつつカラッと明るくて巧いし(やがて悲しき、ですね)。ちょっと前の「なっとくP」がやってた谷山浩子のパロディとか「現実なう!」の社会批判とかの系譜なんでしょうが、私はボカロではなくて生きた人間の肉声で歌われている方に一票。絵恋ちゃんさん、歌声も演奏もゴリゴリに恰好いいと思います。
 昨日のライブ日記、そういえば絵恋ちゃんさんはアイドルなのに、衣装やお顔について一言も言及していませんでした。私は彼女の「かわいい」についてはあまり興味がないんでしょうね。

 さて、朝風呂・ネカフェ・山手線・新幹線。本日は移動日ですが「のぞみ」車内はガラガラ、月曜ど平日で世間様は憂鬱出勤日なんですね。F校は文化祭期間の日祝日出校(出勤)の代休で今日までが黄金週間です。新幹線内では行きと同じような行動パターン。
 15時半博多着、駅構内の「東急ハンズ」で母君に頼まれていた折り紙を購入してからK市へ。大学病院へ母君のお見舞い、明日が退院なので運び出す荷物を全部預かって一旦私の家に運び込みました。母君は退院後に小倉の実家を引き払いに行かれるそうで(私は仕事で帯同できません)、小倉駅近くのホテルを1泊押さえるよう指示されたので、駅隣接の「リーガロイヤル」を予約。家に荷物を置いた後はそのまま学校入り、学級通信作成・授業プリント印刷・学級文庫補充、等々の仕事。全部終わって20時前、今日は「もりき」が店休なので夜は市街地に出てお気に入りの小料理屋「A」にて独酌。明日も早い(5時入りな)ので1時間とちょっとで退店して帰宅、22時前にはぐっすり。

 文化祭から黄金週間にかけては勿論激太り、明日からの「日常性の維持」が軌道に乗る(体重が落ちる)までには数日間かかるでしょうね。いやしかし、今回の4泊もいつも通り楽しかった(初日の途中脱落の悔恨を除けば!)。皆様に多謝、次は8月に!