十六の、内気な妹と二人暮しだ。

 授業は1限と5限(高2現代文)だけで、今日はその合間にまたまた生徒から借りた自転車で市内をぐるぐる。母君のリハビリステーションに書類を届けて、銀行を2箇所回って、自宅で(体育祭練習監督用の服に)着替えて、スーパーで応援団の差し入れを買って、何だかんだで2時間弱くらいペダル漕いでました。割と汗だく。

 で、驚いたのが、高2の自転車置き場に並んでる自転車が、そらチェーンをしてはいたけれども(それだって直ぐに切れそうなやつ)、かなりの割合で鍵がつけっぱなしになってたこと。年に数度の風紀委員による抜き打ちチェック、F校ステッカーの有無とチェーンの有無とは問題視されるようですが、チェーンさえしてたら鍵はさしっぱでもいいの?
 クラスにて。
 担任「あれは何なの? 性善説?」
 生徒「鍵外すのが面倒臭いんじゃ」
 担任「面倒臭いで盗まれたら世話ないじゃん」
 生徒「盗むのって面倒臭くないんですかね?」
 まさか性「怠」説だったとは。育ちが良い子は知らんかもしれんけど、盗むような人は創意工夫どんな手間でも惜しまないですよ。

 本日から、高1・高2は放課後に体育祭練習。F高の体育祭は、ほぼ全てが生徒会・体育委員会主導で教員は手を出さない、軍隊行進とかアホらしいことは一切抜きでたら~ったら自由に生徒が振る舞う(けれども進行は滞らない)、という2つが大きな特長……だったと記憶してたんですけれども。
 今年度の主宰学年は我らが67回生高2で、この学年はF校初の中学共学化学年です(ですから68回生高1は共学化2年目)。当然、高校のみ共学というこれまでの学年に比べて女子の比率は高く、というか中学時代が男子校なのか共学校なのかという違いは大きく、とにかく生徒が真面目なんです。どんだけ真面目かというと、本部中央テントの体育委員が競技招集の放送で「走って集合して下さい」と言ったら本当に走りやがんの! こんなの、空前ですよ、未聞ですよ。これが絶後じゃなくて来年度以降も続くの? 「適当」「いい加減」という2語の、マイナス面が練習で、プラス面が本番で発揮されるというF校クオリティはどこへ消えたの?
 教員の方も、昔のたら~ったらを忘れたかのように「きびきび動け!」とか指示出したりしてんのよ。どこぞの公立でもあるまいし、勝手に生徒にやらしときゃい~じゃん、という私の意見が少数派なのかしら。

 あんだけキビキビ動いといて(動かしといて)、最後の指導部教員がもっと統率をとか移動を迅速にとか言うのを聞いて「えっ、まだこれ以上!?」って耳を疑いましたもん。
 私の感覚は真逆で、「走れ」と言ったら生徒が走るというのに即応して、段々と何の競技の招集にも「走って」という言葉をつけるようになったり時には名指しで「誰誰くん走って」等言い始めた本部放送が、次第に傲慢なものに思えてきましたもん。一応、何人かの生徒には「言えば従うと思うのは傲慢だからね」と言ったんですけれどもあれは冗句じゃなくて半分以上本気です。
 明後日から練習に参加の高3は最後の中学男子校学年。言えば走るという可能性はほぼゼロじゃないかと推測します(見損なってたらスミマセン)が、それで中央が苛ついたり失敗したと思ったりするんなら、そう感じたり思ったりする方が(少なくとも中学男子校最後の学年が居る今年までは)「違う」んじゃないかと、半ば本気で思って(願って?)います。

 サメマチオ『三分間のアニミズム』読了、★★★★。