平成、疲れてた

 昨夜2軒目に訪れた文化街の小料理屋「S」は、F校の先生方との二次会でたまに使いますし、事務嬢さんとの「F校カラオケ倶楽部」の番外編飲みでもちょいちょい訪れますし、興が乗れば卒業生を連れて行くこともあるので、私は多分常連の一人としてママさんに認識されているんじゃないかと思います。Twitterで昨年2月から続けている「K市○○軒目」シリーズ(100軒突破記念に、8月中旬の日記で全店舗一挙公開)では48軒目に登場していますね。それが、ここ数週間で何度か前を通った時にずっと灯りが点いていなくてちょっと心配していました。スナックを引退された後の開店と言えばママさんの年齢は推して知るべし、まさかの可能性も頭に過ぎっていましたので、昨日1軒目の終わりにエイヤと電話した時に「是非いらして下さいな」と言われたのには一息でした。訊けば、やはり暫く身体を壊してお出でだったそうで、是非ともご自愛下さい、と。
 さて、この「K市○○軒目」シリーズ、(私がじゃなくてK市がですが)しれっと凄いのは2年弱で閉店した店が1軒もないこと……だったのですが、年末についに初めての閉店が出ることになりました。自宅徒歩2分の焼き鳥屋「K」(焼鳥も勿論、とにかくお好み焼きと串カツとが美味しい老舗)が、店主高齢のために年末で店仕舞いするとの情報。閑古鳥ではなくて引退ですのでまだしも暗さは薄らぎますが、それでも残念は残念、同じく常連の関西数学先生と店仕舞い前にご一緒する約束をしています。

 既に有名なのかも知りませんが、折坂悠太という男性シンガーソングライター、YouTubeで公式映像を幾つか観ているのですが、凄いですね。アルバム(10月発売の『平成』という2nd)を買おうか買うまいか逡巡している最中です。確かに「凄い」んですけれども、「あ、この曲、好き!」ってなる曲がまだ見つからなくて。若しかしたら、アルバムのタイトルチューン(ですので「平成」という曲)がスルメなのかなぁ、という予感はあるのですが、それだとしたらあと暫く日数がかかります。
 男性歌手(ソロ)に食指というのはほぼ皆無です。アルバムを集めている人といえば、井上陽水森広隆高橋徹也……あれ、3人だけ? ANATAKIKOUはソロプロジェクトになったから4人目になるのかな。山下達郎は何枚か持ってますけれども「教養」としてですし。

 昨夜の若手芸(38ですけど)ははしゃぎすぎ、2軒目の途中で完全に喉が潰れてて、朝も全く声が出ません(平日だったとして授業・特講が成立しないレベル)。起床も6時半と遅く、入浴の前に母君の朝食を準備するといういつもとは逆の順序。お風呂に入ったら少しだけ喉がすっとしましたがまだまだ、ただ宿酔いではないので、ちょっとした家事や買い物(お米を買いたいという母君と血痰ネーミングスーパーマーケット「You Meマート」へご一緒)を終わらせた後、10時から書斎でずっと仕事。東大漢文(文系)、東大現代文(理系)の添削70枚を終わらせました。途中で母君の昼食準備を挟んで、集計まで終了したのは16時。これはかなりのハイスピードですが、現代文の方が一昨日文系で扱った教材(10年の阪本俊生)だったのが理由で、これが今年初めての教材だった場合、あと1時間以上かかったんじゃないかと思います。

 山本周五郎『殺人仮装行列』読了、★★★。1930年代に書かれた少年少女向けの推理小説、文庫初収録の5編を含む全18作は、流石に今の目で読むとレトロなものが多いですが正に「歴史」を読む妙はあります。一編だけ大人向けが入っていて「出来ていた青」のタイトル、これは花骨牌の役だそうですがよく判りません。作中には、「踵と臀で部屋中を動き廻る」という被害者マダムの「異常××」「××生活」など伏せ字が数ヶ所。伏せ字が入った文庫本と言えば、直近だと桐生悠々畜生道の地球』、その前は最早就職以前の筒井康隆かな。その前は……。

夜の街を駈けて 行きたい 声がかれても

 Twitterの広告で流れてくるhontoの「読書一生分キャンペーン」、100万という金額(正確にはポイント)のせいで「一年分」と空目してしまいますが、一応役所名付きの根拠があるそうで、具体的には、11501円(総務省家計調査による一世帯当たりの年間の書籍代)と87.26年(厚労省調査による日本人女性の平均寿命)とを掛け合わせたらほぼ100万円になるそうです。B組の学級文庫、読書1/3生分くらいはありますね。
 オノ・ナツメ『どこかでだれかも食べている』読了、★★★★。優しい人しか出てこない満ち足りた世界、食の記憶がテーマだから然もありなん。

 本日は授業が一コマで文系の東大、放課後に理系東大、ということで2つ合わせて東大の答案が70枚超。これについての添削労働には勤労感謝の日を充てればよいので比較的気は楽です。しかも、今夜は63回生体育先生にさしで飲みに連れて行っていただくというイベントがあって最高。
 3時起床、文系東大特講添削、入浴、母君の朝食作成、出勤デスクワーク、自宅往復で母君の昼食作成、4限授業、添削、生徒面談、放課後特講(答案には毎回その日の日付を書かせるのですが、プリント配布時に「今日は11月22日です、いい夫婦の日です」と言ったら嗤われました)、帰宅後に母君の夕食作成、タクシーで市内の居酒屋「I」へ。

 10月オープン時からたちまち人気店になった炭火焼き「I」のカウンターに二人で並びました。席毎に炭火の網が置かれており、ザ・網奉行の体育先生の指示に従って焼く・切る・食う! これがメチャクチャうんめぇ。3時間飲み放題込みのコース。飲み放題はワイン・焼酎・日本酒に銘柄こそないものの、ビールは生が香るエール、瓶がアサヒ・キリンを選べます。料理は、サラダ・鶏刺し・塩焼き・タレ焼き・〆ラーメンでお腹いっぱい。こりゃ流行るわ。
 「高3(の担任団)、疲れとるなぁ!」というのが開口一番のご挨拶で、こっちはんなことねぇっすうめえっす、と飲む食う喋るの若手芸(38ですけど)、話題は全て学校の話で教員というのは職場の話を始めたら幕が引かない、職員室から卒業生から保護者から中学高校生徒まで話題は融通無碍の八艘跳びです。3時間の飲み放題の後で文化街の小料理屋「S」に梯子して、またまた飲む喋る歌う、喉には自信がある方ですが最後は声がガラガラです。

 今夜のためだけに市内泊(有り難や!)の先生がお泊まりのホテル経由で自宅へ。ほぼ24時間置きっぱなしの身体はベッドで即落ちでした。

その話は今日はやめておきましょう

 年末上京、今年は4泊5日。その予定を立てるのは流石に早いのですが、前回(10月末)会えなかったオツカル様とのリベンジは当然で、秋に61回生Sくんと予約してて、でもってイツメン56回生とも約束済みなもんで、既に夜は1日しか空きがない状態なんですね(3件の日程は調整中)。まぁ、休み中の学生なら昼にも会えるし(今回は全日程が平日なので社会人の昼は無理ですね)、年が明けてから福岡市やK市で会える人もいるでしょう。

 4時起床、書斎で作業、入浴後に母君の朝食。曇天、極寒……とまで言うと大袈裟ですが未明の気温は3度。通勤の手もかじかみます。
 2001年のセンター追試は野矢茂樹先生の『哲学・航海日誌』。文化人にわざわざ「先生」をつけてしまうのは駒場一年生時代の「基礎演習」の担当が野矢先生だったからであれは東大に入った個人的メリットの五指でした。で、本日1限、その問題を20分で解かせて、後半で解説……してたら、理系クラスだから現代文がアウェイなのは判るけれども今日の無反応興味なしって雰囲気はいつにも増して酷くない? というもの。授業の雰囲気で生徒を叱るような野暮はしませんが違和感はありまくりで職員室に戻って、回収した答案を採点して腑に落ちました、50点中平均点が43点超。それだけ解けたら解説無用だわ。良かった叱らなくて、あれは誉めるところだったわ。ということで、2クラスめの授業からは解説内容を若干変更しました。

 授業が3コマで、お昼は自宅に往復して、その他の時間はデスクワーク(明日の文系東大コース授業の板書準備など)。放課後は文系東大特講で今日は10年の阪本俊生『ポスト・プライバシー』。第五問120字記述の設問に「筆者は他の箇所で」とあるその「他の箇所」を国語科の先輩先生が校内模試で出題なさった(ニアミス!)本です。これと、次回09年の原研哉『白』とで特講は中締め。冬休み明けまではセンターの勉強に比重を移して、センター後に二次対策授業として特講を再開します。センター前は、生徒の志望によってセンター・二次の勉強の時間配分が変わりますが、個々人がその時間の「管理主体」となる必要があります。

 答案を携えて帰宅、母君に夕食を出して、書斎で採点を少しだけ。母君がお休みになった後、「もりき」に出て独酌。冷や奴、サンマ。鴨コースの突き出しを味見させて貰ったのですがこれが美味しかった。去年までは鴨葱だったのですが、今年はワケギとクルミとで和えた小鉢に変わるそうです。

いっけなーい! 遅刻遅刻!

 書斎のPCの前に、写真立てに入れたクレヨン画。母君が絵画教室(毎週木曜、自宅徒歩10分のアトリエで、F校美術先生の奥様が開講)で葉書大の用紙に描かれた静物画を飾っています。身贔屓なインテリアですが、これが書斎に一つ、職員室の机上に一つ。

 20分休みの後の4限の授業、開始のチャイムが鳴る20秒前に全員が着席しています。自分が担任をするB組でもあるので、「揃った! なら始めよう!」と授業フライング宣言。したら、号令の評議委員くんが「いい~ふ(起立)!」と口いっぱいの頬張り声で皆が微苦笑、「申し訳ない!」と謝りました。そうそう、この20秒が大事だったわ。金輪際、フライングはしません。

 4時起床、書斎で作業、入浴後に母君の朝食……と、昼食も一緒に。今年度の時間割は、火曜日だけはどうしても昼食を作りに自宅を往復する暇のない形になっています。昼食はセブンイレブンのサンドイッチをメインに、冷たいまま食べられる惣菜を3品、ラップをして冷蔵庫へ。
 7時半に学校入り、始業前と1限との時間で明日の授業(01年センター野矢茂樹)及び東大特講(10年、阪本俊生)の板書準備。2限が授業、3限が会議、4・5限が授業。
 帰りのSHRを副担任の先生にお願いして自宅へ往復し、家事及び母君の夕食作成。今日は放課後17時から長い会議があるので、会議後に帰宅して夕食では母君の生活リズムに合わないのですね。自宅に帰る前にHさんちに寄り道して受け取ったロールキャベツ(流石、一つがデカい!)を主菜に。しかも私の手には、今朝進路指導室で事務嬢さんが下さった大根の煮物(泥つきのままの頂き物をお裾分けして下さいました)もあってこれが副菜に。楽!

 会議が終わったのは19時を回ったころ。真っ暗な道を、途中で肉料理「I」に寄り道してから帰宅。
 土屋賢二『そしてだれも信じなくなった』読了、★★★。最早老舗。こちらに「飽き」が来ているというのは何度も書きましたね。以前と比べて、世相批判の雰囲気を隠さなくなってきた向きもあるような(気のせいかも知れません)。

月の光の パワーエンジン

 今夜は、2週連続で土曜夜に入れなかった(開店1時間前に電話したら満席だった)二日市「月空」にリベンジ訪問(昨日予約しました)。夜が楽しみで朝から身体が軽いです。

 12月7日に沖縄から福岡にお出でになるJTCYさんにお声がけを頂いたので、「博多太郎源」に電話してみました。ら、遂に大将から「K市のイケモト様ですか?」と訊ねられ。7年前に(高校63回生、当時は中学41回生の)京都奈良修学旅行の引率打ち上げで超ベテラン柔道先生(既にご退職)をお連れしたところ大変気に入られ、今では紹介申し上げた私以上の常連になられておいでなのですが、大将から「先日柔道様がお出でになりまして」と言われたので、私の話が出たかなにかしたんでしょうね。
 さて、3週間先のその予約は、しかし流石の人気店、忘年会の団体予約が人数未確定でそれ次第の案内になるとのこと(つまり可否保留)。どうなるでしょうか。

 5時前起床、入浴後に母君の朝食作成、出勤。1限が会議、その後板書準備その他のデスクワーク(生徒の推薦状を書くのが核でした)。12時からの昼休みで自宅まで往復して、5・6限で授業2コマ。今日はセンターの小説でしたが、いつもと趣向を変えて、古い時代の小説を2題解くことにしました。具体的には、92年の幸田文『おとうと』を17分で解く、それを15分弱で解説する、余った時間は97年の島崎藤村『夜明け前』を18分で解く(これは自己採点のみで解説なし)。いつもは、20分で解いた1題を25分かけて解説しているので、普段よりもバタバタした授業になりました。

 終業後に自宅で母君に夕食を出し、交替で入浴してから、母君はお布団へ、私はバスで西鉄K駅へ。特急15分で到着の二日市、徒歩3分で「月空」です。読書独酌。カブの天麩羅、牛モモカルパッチョ、串物、キムチ雑炊。ビールと焼酎と。本は山本周五郎土屋賢二
 飲んでいる途中でHさんから電話がかかって来て、明日ロールキャベツが出来上がるののお裾分けを頂けるということ。母君の食事作りが楽になります。

タンポポが! タンポポが伸びていきます!

 学級日誌の日直感想に、東大理系を志望している某くんが「髪を切りに行く暇がない」とボヤいていて、そうだったそうだった、と。東大・京大志望の場合、高3の11月は週末に冠模試が3連戦、丸々1ヶ月休みの日がなくて散髪の時間も取れないんです。私は爆発系の癖毛だったので、高3の秋に鬱陶しくてしょうがったのを思い出しました。
 癖毛といえば先日。行きつけの美容院の美容師さん(同じ年、軽いめのお友達気分)に「昔は爆発系だったんですけど、最近は伸びてもあんまりって感じなんですよねぇ。癖毛って治るんですか?」と聞いたら、「あ、それはですね、髪が段々細くなって爆発する力が無くなっただけです。治ったんじゃなくて、老い」と撫で斬りにされて、あらこの人鋏だけじゃなくて太刀捌きも結構なもんなのね、と思いました。
 よく考えたら、中高時代を思い出す時に「四半世紀」とかいう語彙が出てくる歳になった訳ですからねぇ。

 母君の朝食は、豆腐と白菜の味噌汁・目玉焼きを作って、惣菜屋のチャプチェ・煮物(どちらも50gずつ買ったもの)に添えます。目玉焼きのケチャップはB組某くんママから、モリンガ茶は超ベテラン美術先生に戴いたもの。昼食には、Hさんから頂戴したカレーを出しました。愛をトスする毎日ですね。
 午前中に書斎で仕事(学級通信の作成その他)をして、母君に昼食をお出ししてから自宅を出ました。

 新幹線の代金は8000円弱と馬鹿になりませんが、片道35分のスピードが有り難い小倉往復(母君の夕食に間に合うよう帰れます)。先ずは小倉の魂食「はるやうどん」(改装して綺麗になってました。味はそのまま)で肉うどんを食し、北九州芸術劇場で2時間の観劇。白石加代子水木しげるなら行くしかないという『ゲゲゲの先生へ』(佐々木蔵之介松雪泰子白石加代子他)、これが随分良かった。「丸い輪の世界」「コケカキイキイ」、それにちょっとマニアックな「錬金術」という短編3作からインスパイア、演劇的な(必ずしも水木翁的ではない)笑いと水木翁的な諷刺との調和で魅せました。台本が売ってたので購入して後で読んだんですけれども、文字だけだとこんなに味気ない(舞台だとあんなに面白くなる)のかぁ、と感心。
 15時半の新幹線でK市に戻りましたが、丁度その頃、「サザンクス筑後」でF高演劇部の福岡県大会発表が行われてたのかな(見事に九州進出を決めたそう。12月の大会は是非観に行きたいと思います)。

 森博嗣『森には森の風が吹く』読了、★★★。雑文集。小説作品にあとがきを付けない筆者が改めて書いたあとがき集が売りなのですが、私は筆者をエッセイの人だと思っていて小説の方は熱心な読者ではないので(読みはするけれども、ワインを香りだけ嗅いで捨てるような読み方しかしていないと思います)、それにはさほどそそられず(ただし、ネタバレなしの抽象解説は独特で他の人のものよりは面白い「作品」です)。

 夜に居酒屋「A」に行ったら、文字通り「十把一絡げ」の小松菜をお土産に戴きました(その三倍以上の量を常連さんから貰ったのだそう)。土のついた取れたてで、帰宅後に冷蔵庫がいっぱいに。味噌汁と煮物(厚揚げかな)で3把、残りはHさんに回します。主婦か。

同じじゃないのね ただ問いかける ただ問いかけるよ

 ちょっと前の日記に、予備校の秋の冠模試と自作の校内模試とで出典が被らないかハラハラする、ということを書きました。校内模試も大変ですが、もっと大変なのは中学・高校の入試です。
 例えば、前年の入試(1月)以降に発表された文章を現代文で出題する場合は問題ありません。他校の過去問と被ることはあり得ませんし、発表直後の文章が余所と被ったとしてもそれは「仕方ない」で済みます。しかし、前年の入試以前に発表された文章を出題して、それが他校の過去問と被っていたらこれはかなり「恥ずかしい」。ですので、一年以上前の文章を出典とする現代文、及び全ての古典については、他校の過去の入試問題を照合することになります。例えば高校入試なら、旺文社から出ている『全国高校入試問題正解』シリーズを10年分くらいめくって、掲載されている全ての入試の出典をチェックします(このシリーズ、個人的趣味で毎年購入していますし、職員室にも毎年分が保存されています)。
 確か2011年だったかと思いますが、京大の理系現代文で出題された林達夫の文章が、同大の四半世紀程度前の過去問と全く同じだった(傍線部は全部違う場所でした)ことがあります。何故そんなことをしたのかは判りませんが、一番野暮な邪推をするなら、予備校の模試に的中されたのかなぁ、とか。

 3時起床で昨日の東大文系現代文(05年文系、小池昌代)、及び京大文系現代文(81年、井伏鱒二)を添削。母君の朝食はポテサラ・大根煮つけ・金時豆、が全部Hさんから。後は冷や奴です。楽!
 1限はデスクワーク、2・4限が授業(11年評論、鷲田清一)。間の3限で自宅を往復して母君の昼食。放課後の特講は(秋の冠模試受験のため)休講なので、生徒面談(小論文)をしたりデスクワークをしたり。

 夕方に帰宅した後は母君の夕食を出して入浴。今日の夕食には、初めて鍋の素(ポーションタイプ)を使ってみました。水200gに1ポーション、具材は白菜(大量に切ってタッパーに保存)、豆腐、豚肉のみのシンプルなもの。お椀に入れてスープ風、プレートの1/4スペースにぴったりはまります。
 夜は居酒屋「A」で読書独酌。牡蠣のグラタンと鶏肉のパスタ。前者500円、後者550円。毎度毎度不思議ですが、ここ、どうやって利益を上げてるんでしょう。こないだ校内模試検討会の後でやった担任団有志食事会では、ベテラン英語先生が「ここの刺身は旨い!」と言って下さったし、世界史女性先生が「お米が立ってた!」と褒めて下さったし、味は本当に確かなんです。
 読書独酌。読書は山本周五郎森博嗣土屋賢二。独酌はキリンラガー(瓶)から「島美人」。芋焼酎は水割り、氷は入れずに5:5です。

うつろなセリフなんて お見通しね

 3時前起床、書斎で特講添削。やはり理系諸氏は文系以上に難渋、平均は文系よりやや低い3割5分。但し、最高点は24/40で文系のそれを超えました(何でこれで6割も取れるんだろう、不思議なくらいです)。母君に朝食をお出しして、7時に出勤。

 始業前の学校PC室で、63回生をご一緒したベテラン体育先生と。
 体「池ノ都くん、今度『I』に行こうよ」
 私「あ、××先生推薦の新店舗ですね。明日行きません?」
 体「明日はちょっと別件が。今日なら行けるよ」
 私「今日? ちょっと待って下さいね(2限に文系東大、放課後に文系京大特講、添削が40枚)……う~ん、えっと……めっちゃ行きたいです……が……」
 体「別に無理せんで良い、来週でいいやん」
 私「特講が……」
 体「ってか、池ノ都くん疲れとるやろ? 顔がやつれとるよ」
 私「嘘っ? 隠せてもない?」
 びっくりしてタメ語になってしまいました。だから尊敬してるんですけど、お見通しなんですよねぇ(今は全然違う学年で、お話しするのも一週間ぶりくらいなのに)。

 SHR、デスクワーク、3限に文系東大、自宅往復で母君に昼食、昨日の授業(文系東大以外)の添削、6限は学年会議、SHR・掃除、放課後は京大文系現代文特講。文系が理系より1回多いので、今日は理系では扱わない40年前の問題(井伏鱒二)を扱ってみました。昭和35年の文章、この当時の井伏が既に文豪であり、明治生まれの(昭和35年に86歳だった)母親が文壇事情などに全く疎い、という関係性を読み取るのは少なくとも21世紀生まれの少年少女には至難の業です。全参加中ちゃんと見えていたのは1人だけでした。1人いたことに驚きです。

 雨が降ってきたので、丁度帰り道の同窓同僚数学先生の車で自宅まで送ってもらいました。お互い忙しいというのもあって、普通に会話したの、若しかしたら2週間振りとかかも。Hさんちでカレー・ポテサラ・大根の煮物、を戴いてから帰宅。私は味見だけで、全部母君の食事になります(私が楽をするため!)。
 最早私ではなくHさん作、の夕食を母君にお出ししてから入浴。私の後に母君がお風呂に入られ、着替えまで終えられたのを見届けてから「もりき」へ。

 毎年恒例の鴨。昨日が有明海の鴨猟解禁(猟期は2月15日まで)で、昨夜遅くにマタギさんが届けてくれたという鴨をマスターが捌くのをカウンターから眺めながら日本酒。四季毎に1度の割合で訪れる常連のFさんご夫妻、今日は鴨が目当てだったそうですが、残念ながら予約なしの客に出せる分が全然ないそうです。昨年、有名な食通食べロガー某氏(63回生Yくんパパ)が絶賛してから予約が急増、11月分はもう予約でいっぱいなんだそうです。わぁ、私も食べらんないのか。
 私「捌いたら、切れ端くらい回ってくるのが常連特権なんじゃない?」
 F「わぁお、池ちゃんカッコいい!」
 マ「カッコいいやなくて図々しいの間違いやろ、ほら!」
 私とご夫妻と、ほんの数切れずつですが刺身をもらいました。今年も美味。

 Fさんご夫妻はセブンイレブンのオーナーでいらっしゃいます。マスターが年賀葉書を大量注文しているのを横目で。
 私「そっか、お知り合いから買った方が良いですよねぇ」
 F「池ちゃん買ってくれる?」
 私「じゃあ、取り敢えず100枚」
 F「うわ~、嬉しか~! 鴨はあんまり食べれんかったけど」
 私「別の『カモ』が居た、と」
 お後が宜しいようで。

なしのなっちゃん はなしずき しゃべります

 ユーミン『紅白』についてTwitterでちょっと呟いたら、オツカル様から「ユーミン出るとしたら番組後半の怖がってはいけないパートなのかな?」、がっ様から「メイウェザーの代役じゃないの?」というレスがついて、ラスボス大喜利なら返信しなきゃと思ったんですけれども、「メイウェザー」という固有名詞(?)の意味が分からなかったので断念しました(「カズレーザー」みたいな感じ?)。

 3時前に起床、書斎で東大文型特講(04年伊藤徹)の添削。18年入試で14年ぶり2度目の出題があった希有な哲学者(正直、入試頻出という有名人ではありません)。共通一次が始まった79年以降に限定するとして、東大現代文で2度出題された人って、この人と清岡卓行くらいしか思いつきません(他にいたっけ?)。
 で、この伊藤徹氏本文、18年はそうでもないんですけれども(出題直後に当時高1だった67回生の定期テストに応用問題として使いました)、04年のは本当に本当に難しいんですね。東大現代文特講では12年→89年→00年→04年→10年→09年、と6回を使って東大現代文で人類史を概観するという遊びを行います(前近代~近代~現代における倫理の流れをざっくりと)。で、それは04年を落としても出来ない訳ではなく、実際67回生特講の年間の回数が事前想定より1回多くなかったらカットしていたかも知れないんですが、まぁとにかく今年が最後だと思ってやってみよう、と。で、やってみたら果たして聴講生総グロッキー状態。平均点は久しぶりに3割台です(それでも評価は「例年並み」ですが)。文系の最高点は21/40です。「環境倫理」と「生命倫理」の話、「消費社会」と「情報社会」の話、00年(加茂直樹)の文章とはまた別の意味の「利己(エゴ)的自然保護運動(エコ)」の話、とここで具体的なことを書いても意味不明ですが、とにかく試されている内容が多すぎて。添削も、割と大変でした。
 因みに、準備した解答例の問5(120字)は字数ぴったりにしたのですが、後でB組才女某氏から、某「先生、ここ、違ってます」 私「あ、『生命倫理』が『生命倫』になってる」 某「ですね」 私「1字オーバー……じゃあ、ここの『そのような』を『そうした』に変えよう」 某「なるほど」

 7時に母君に朝食をお出ししてから直ぐに学校へ。始業前にデスクワークの後、SHRその他の仕事を片付け、10時から年休を取って自宅に戻りました。母君の介護申請は半年ごとの更新が必要で、それに際して訪問調査を受けることになっているのです。
 10時40分にお越しになった女性と母君とが、主に現在の生活の便不便、及び(認知の程度を確認するための)母君の来歴について問答をしているのを見ながら(時々口を挟みながら)、台所で昼食の準備。今日の日付を答えられないの、最初は少し悲しかったですけれども今はもう慣れました。よくよく考えたら、毎週木曜の絵画教室と月に2度の通院を除けば私よりも遙かに忠実に「日常性の維持」を実行なさっているわけですから、曜日日付の概念も蒸発するのが正しいのかも知れません。

 訪問は30分ほど、母君に昼食をお出ししてから学校へ戻り、4・5限は授業(内1つは添削ありの文系二次)で、放課後は東大現代文理系特講。前述の04年伊藤徹を、今度は理系の生徒に解いてもらってグロッキー。解説(50分みっちり)も大変です。
 帰宅後は、調査訪問と午後の絵画教室とでお疲れの母君に夕食をお出しして、早々にお布団に入って戴きました。その後、「もりき」に出掛けて先にいらしていたHさんとお話。帰りにHさんちに寄って、金時豆を煮たやつとほうれん草(そのままお浸しにできるやつ)を戴きました。早速、明日の母君の朝食です。煮込んでいる途中のカレーは明日出来上がるそうなので、それも戴くことになりました。梨をたっぷりすりおろして入れているそう、これが旨いんですよ。

 野瀬泰申『決定版 天ぷらにソースをかけますか?』読了、★★★★。料理・名物を巡る地方差調査。やっぱり面白いのは読者投稿の多彩とVote結果が鮮やかなメイン部分で、後半の食べある記はちょっと冗長かな(読み物としてレベルは高いんですけれども)。筆者がK市出身なので、筆者の地元愛に共感できるのも幸運でした(K市の飲食業界では名の知れたM氏も投稿者として名前が登場しています)。

 21時就寝。 

鼠とびだし はしゃぎまわって いつの間にか

 45周年だし「瞳を閉じて」だし何より「平成」を創った人だしアリかもなぁとは思ってましたが、果たしてユーミン『紅白』の報。まぁ、観はします。

 5時半過ぎにゆっくりめの起床、入浴後に母君の朝食作成。学校では朝のSHRまでやって、その後は母君の通院(F校親玉大学病院の緩和ケア)の介添で年休です。学校からタクシーで自宅経由、母君を拾ってから大学病院。緩和ケアの受診は現状生活のご報告で、ほぼ10分程で終了。「いつか」のための顔つなぎに通っているようなものですが、「いつか」がいつ来るのかは誰にも分かりません。自宅に戻ってから、クリーニングの引き取りや買い物やを。クリーニング店からは、母君の敷き布団用マットが2ヶ月ぶりに返ってきました。これで、母君の布団が15~20cmくらい高くなるので、そこに腰かけてから立ち上がるという流れがスムーズにいくようになります。床に直接布団を敷いておくと、床から直接立ち上がるのと変わらず、これに非常に力と時間とを要するのですね。この手の「要支援」でレンタルベッドが好まれる所以。昼食をお出ししてから学校に戻り、昼休みは面談、5・6限の授業は昨日板書準備を終わらせておいた11年センター鷲田清一です。放課後の文系東大特講は04年伊藤徹でこれには聴講生難渋。明日の日記に詳述しますが、これは東大現代文特講全20回の中でも最も難しい問題です。70分の解答時間+10分の休憩、でも120字を書けなかった生徒が散見されます(間に合わないというより、解らない)。15時50分に開始した特講が終了したのは18時15分。自転車を飛ばして自宅に戻り、母君に夕食をお出ししたら、今日は19時からマンションの理事会があります。私は一応副理事長ということになっているので、管理会社の方のお話をふんふんと聞きながら報告書に一渡り目を通して45分間。住民側で参加したのは、理事長・副理事長私を含めて4人(4戸)。全て合わせても30戸に満たない小さなマンションなのでこの規模です。今日は色々とイベントがあったり動き回ったりでちょっと疲れた(ような気がする)ので、理事会(マンションのエントランスホールにて)が終わった後は徒歩2分の焼き鳥屋で軽く飲んでから帰宅。この焼き鳥屋「K」は焼き鳥そのものよりもむしろお好み焼き鉄板が美味しいので、それでビールと焼酎と。21時就寝。