やたら細かい A型の

 母君に朝食をお出ししてから、書斎でデスクワーク。メールボックスを開いたら、数日遅れの「合格体験記」が何件か届いていて、どれも〆切を守れなかったことを丁寧に詫びる文面、新歓期の忙しい時期にこんな面倒くさい作業をお願いしている身としては恐縮至極です。昼過ぎに(母君の昼食をお出しした後で)学校に出て、今日は夕方までノンストップで作業。
 明日は、高1内進組古文「木曾最期」が4コマ、高3文系漢文記述『新序』1コマ、高3理系東大漢文特講(第1回)『春秋左氏伝』1コマ、に加えて漢文2コマ分の添削が70枚弱(翌朝SHRで返却)という地獄の様相。加えて国語科会議まで1コマです。スケジュールが細かく詰まってる方が考える必要がなくて逆に楽、というのはある程度までなら正しいのですが、物には限度があります。

 大村彦次郎『文壇うたかた物語』読了、★★★★★。人物の本質は微細なエピソードに出る、大好きな書き手です。

急いで来いよ 俺の話を聞け!

 朝から63回生Eくんに「絵恋ちゃんの6月渋谷ライブ、14日の12時にチケット発売開始だよ!」とメール。卒業生に地下アイドルを布教する元担任教師です。

 本日の高1は生徒健康診断があり、私は「聴力」の部屋の前で生徒を並ばせ、5人ずつ部屋に入れていくという監督係。10年前の生徒なら「聴力」だっつってんだろがこら、とかお構いなしに喋る笑う騒ぐ暴れるって感じでしたが(盛ってません)、今は至って大人しいもので、監督なんて要らないんじゃないかというくらい。というか、健康診断は体操服でって事前に指示したら、本当に全員体操服で来ますからね。今の生徒にそれを言ってもきょとん顔でしょうが、10年前にはそんなことあり得ませんでしたからね。
 健康診断後は自宅まで自転車で戻って母君に昼食をお出しし、学校にとんぼ返りした後は4限が高1古文。半ドンの放課後は、去年教育実習に来た(数学)63回生Mくんと長々とお話。教職にするか、院進するか、一般就職か、と選びたい放題だった進路は結局就職に落ち着いたそう。どれを選ぶにしても東京に残りたいと思っていた様子だったから、F校数学科にワンチャンを期待するのは早い段階で諦めていました(「ワンチャン」の使い方が合っているのかは知りません)。

 本日夜は、ホテルでF校の(正式な)歓送迎会。背広参加、バイキング、飲み放題。10年前の私なら、「正式な」だっつってんだろがこら、とかお構いなしに喋る笑う騒ぐ暴れるって感じでしたが(盛ってません)、今は至って大人しいもので(以下略)。
 二次会有志20人弱は私が幹事で野菜料理「B」。三軒目のバー「S」まで電話予約して参加者10人弱をお店まで先導してから、先に帰らせてもらいました。最近はこのタイプがちょいちょいあって、理由は勿論明日の母君の朝ご飯(というか、それと一緒に服用する抗癌剤)です。

息をきらせばとび乗れたのに

 合格体験記は昨日9日が(一応の)〆切で、本日朝3時にメールを開いたら20人以上の原稿が駆け込んでいました。中には「どうしても間に合わないので〆切延長を」「その上明日は進級に関わる追試無しの試験が」等々の愁訴も幾つか。「玉稿拝受」「延長拝承」「健闘祈念」等々の返信を送るだけでも一手間ですね。朝6時にも2人から届きました。夜通しの作業で完成させて、池ノ都が起き出してPCに触る朝までに送れば間に合った扱いになるだろうというところでしょうか(3時前に起きてゴメンネ)。

 本日は母君が月イチの定期健診の日、朝からタクシーで「S」病院へ行きました。レントゲンは毎月、採血は2回に1回、その結果を受けて主治医のY先生のお話を伺うという流れ。診察室・会計後の薬の受け取りでの待ち時間次第ですが、かかる時間は全部で90分~150分(超絶長い時)というところです。授業時間の変更をお願いしたり、担任だった昨年度はSHRを副担任の先生に代行して戴いたり、他の先生(と、間接的に生徒と)に迷惑をかけるのが心苦しく。主治医の先生のお話でいつも登場するフレーズが「首から下は異常なし」というもので、小脳に癌があるのですから首から上は超弩級の異常事態ですが、お陰様で首から下への転移は(今のところ)見られないという意味です。これは、毎朝飲んでいる抗癌剤(タルセバ)が効いている証拠と考えて良いのでしょうか。服用を始めてからおよそ2年。開始時には「いずれ効かなくなる時が来たら別の治療法に切り替える」と言われたのですが、私はそれを1年程度の話だと思っていたのです。
 とまあ、異常がないなら結構なことで、先生に御礼を申し上げて会計(薬代が毎月5万とかではきかないレベルでかかります。抗癌剤、高いです)、薬を受け取ったら徒歩で西鉄K駅へ。スーパーで母君の昼食を購入してからタクシー乗り場、私は学校へ、母君は自宅へと2台に別れて乗るのが恒例。

 学校では5限に高1古文の授業、その他の時間はデスクワーク。高1外進組は『平家物語』の「木曾最期」を扱っているので、平成19年度の「中1実力テスト」(今は「確認テスト」という名前に)の問題を探し出してきました。中野三敏氏の業績に敬意を表した国語科恩師先生の作問で、江戸時代の絵本(巴御前)を見て古文の問に答えるというもの。70回生は恩師先生を知らないので、プリントの中で恩師先生を端的に「中興の祖」と説明。多分、間違ってはいないんじゃないかな……。

 夜は、近所の肉料理「I」。入店して直ぐにマスターに御礼を。
 先月28日の「男く祭」シティプラザ会場、講演はスプツニ子! 氏だったのですが、前日(29日)リハーサルの後で、講演係の生徒数人とスプツニ子! 氏による会食が行われた(毎年恒例)のですが、高3生徒会担当の国語科後輩先生から店の紹介を頼まれたのです。
 私「条件は?」
 後「講演の先生のご希望は和食で、3000円程度で押さえられて、会食しながら講演についてお話しするから出来れば個室でゆっくり出来るところが」
 私「居酒屋しかないじゃんか」
 後「高3生ばかりだから、出来れば居酒屋じゃないところが良いんです……」
 私「そんなら頼む相手を間違えてる。因みに、何時からなの?」
 後「21時半とか」
 私「居酒屋しかないじゃんか! リハーサル、そんな遅いの? 高3、帰れるの?」
 後「そこは私が責任を持って送りますので」
 ……という超絶難しい条件で、半日悩んで出た結論が、シティプラザ徒歩5分の所にある食堂「I」、要するに肉料理「I」の支店で、マスターのお母様がお料理全般を担当なさっているお店なんですね。で、本当は21時閉店のお店を、21時過ぎから(料理お任せ3000円とワンドリンク)貸し切らせて欲しいといういけ図々しいお願いをしてしまい、
 私「あの時はほんとに御免なさい! 超図々しかったですよね」
 マ「なんがですか、何かあったらじゃんじゃん言って下さい!」
 何となく普段より高いメニューを注文して、ちょっとたくさんお代を払って帰りました。

貴方の中から私が消えてゆく

 「Could you please」的な意味を表す某スラング、メールなどで教え子が使ったら「語源調べろ」と叱るんですが(63回生我らA組のIくん・Eくん・Bくんには二度と使わないと言わせました)、これを文化人が使ってたら悲しくなりますね。今日は漫画家のサメマチオがある作品の中の書き文字で使っていたのを見て本を投げちゃいました(語源、ご存知だろうと思うんですけど)。
 途中でやめてしまった本や、調べ物や授業使用等で一部分だけ読んだ本については、この日記では「読了」と「★」とをつけませんしタイトルも紹介していません。公私を通して「読む」というレベルで文字を見ている時間をざっくりとした種類別にすると、①生徒の答案、②読了未満の書籍、③読了の書籍、④オンライン、の4種類に分類され、①・②が各30%、③・④が各20%という感じになるでしょうか。「紙」の人間を任じてはいますが、やっぱりオンラインの時間が20%くらいはあると思います。書籍に関しては、読了しない(やめちゃうか一部利用かの)本の方が冊数としては圧倒的に多いですし、かけている時間も長いですね。
 緑川ゆき夏目友人帳(24)』読了、★★★★。

 本日、黄金週間明けの生徒登校再開日。我らが高1A組は、4月怒濤の(慣れない学校で7限連打の上にコーラスとクラスバザーの準備がある)スケジュールに耐えて、黄金週間で身体を休めた上で(①定期テストに向けて)仕切り直しという感じ。恐らく、身体的には幾分か楽になるでしょう。
 私の方の授業は高1A古文、BC古文、高3文系記述、で合計4コマ。午後は高3文系記述の添削に充てます。3・4限が両方埋まっていて昼食の時間に自宅の往復ができないので、コンビニのパンとサラダとを出勤前に買っておいたやつで母君には我慢して頂きました。

 夜は近所の焼き鳥「T」で読書独酌。

あはれ、しつるせうとくかな。

 本日、F校黄金週間最終日。母君はリハビリステーションからのお迎えが9時過ぎに来て、私宛の宅急便を午前中の時間指定で受け取ったら出勤出来ます。ステーションの日はお昼ご飯を作りに自宅往復をする必要がないので少し身体が楽。学校では、授業準備や「合格体験記」の校正などのデスクワークを(生徒が出校しない時の仕事は全てデスクワークです)。「合格体験記」は〆切直前なんですが、理系生徒分は続々届くのに、文系から全くと言っていいほど届きません。
 16時・17時に時間差で2人の生徒(寮生なので本日帰寮)を(事前のアポで)職員室に呼び、LL準備室の録音ブースにて、外進A組用の「絵仏師良秀」、内進B~E組用の「木曾最期」、それぞれの朗読を収録しました。授業の音読は、突然の指名は嫌だろうし(人前で読むの自体が嫌だったり、噛んだら恥ずかしかったり)、生徒にも教員にも得がないので、私は希望者による事前収録制にしています(授業中はカセット音源を流します)。アルバイトですから、勿論報酬アリです。

 夕方の帰宅後は、入浴、母君の入浴のお手伝い(見守り)、夕食作成、の後で「もりき」独酌。

浮かぶは幻のトーキョー 夢に見た文明都市

 世間様をよそにF校は本日も黄金週間なのですが、私は起きて働く浮世の馬鹿なので午前中から(日時指定していた宅急便が届いた後で)出勤。職員室には他にも先生方がおられたので、「浮世の馬鹿」は「働き者」に上書き更新しました。
 のんびりと仕事をしながら、とある先輩と、仕事をしていると強く実感するのはどんな時かというお話に。先輩は現在学年主任ですので、仕事充実の実感を日々強くしておられるのでしょうが、私はペラッペラのヒラッヒラで「舎畜」(学び舎なので「舎」畜です)を演じているだけですので……
 私「今仕事してる! これでお金貰ってる! って実感するのは、生徒への郵送物を封入して封筒に住所ラベル貼って糊付けして緘印を押す! みたいな単純労働やってる時かなぁ。あれ、結構得意なんです」
 先「いやいやいやいや違うやろ。授業とか生徒指導とかさ」
 私「生徒指導はしませんし(←風上にも)、授業中は恥ずかしさが先に立って充実感どころじゃ」
 先「試験作ったり、採点したりするのは?」
 私「あれは仕事っていうより、趣味ですから」
 先「こないだまで担任してたよね」
 私「あれはお金貰うほど成功していた実感がありません」
 先「ああ言えばこう言う」

 兵庫県の某中間一貫校の事前質問への回答を考える……ってのもお金貰う仕事じゃないよねぇ。っつか、東大合格の秘訣ねぇ。
 例えば私、東大東大って知った風に言ってますけど実際は何にも知りません(卒業生ではありますけれども、15年も経ちゃ知らない大学です)。結局、進学校の教員として出来ることって、生徒に東大に憧れてもらうってことしかないんです。でもってその憧れは、地の利で負けてる(情報格差の「弱」を担当している)以上、『過去問の小宇宙』を通じて賦活するしか方途がない。東大現代文の出典になった文章のいずれかについて一秒も考えない日なんて、この10年来1日だってありません。
 上京して現役の大学生に会うってのも、一緒に美味しい物を食べること自体が楽しい(あなたに興味がある)ってのが核ではありますが、大学の情報(っつか、大学生が纏ってる雰囲気)を浴びたいっていう下心も、少しはあります(今からもう8月が楽しみです)。

春よ、来い

 旅行疲れとアルコール疲れとで午前中はだらだら(書斎で読書・書き物)。F校の黄金週間は今日を含めてあと3日も続くので、若干時間を持て余し気味です。そうそう、テレビ東京WBS』にユーミンが出演したのを録画視聴したのですが、「国語の先生たちを勇気づけたい。同士として」という言には励まされる思いがしました。

 午後から学校に出てデスクワーク。5日間の東京行き(大学生返り)で仕事の感覚が若干蒸発気味でしょうから、リハビリがてらという感じ。
 途中、同じく職員室にお出でだった高校教頭先生から呼び出され。兵庫県にある某中間一貫校(例の酒所の学校ではありません)が今度学校訪問に来るそうなのですが、それの応対をすることと、事前に送られてきた質問の答えを用意すること、という業務命令でした。3月の東大合格者が多かったので、学校訪問やメディア(雑誌)の取材を受ける機会が一時的に増えている様子です。で、命令ですから「御意」以外の答えはないんですけれども、でもって別に引き受けるのは嫌じゃないんですけれど、事前質問の一発目【なぜ、九州から東大にたくさんの合格者を出せるのか?】というのに既に田舎蔑視を感じる私には応対が不向きなのでは、とは思います。回答「生徒の頭が良く、教員が東大の過去問を愛し、生徒と教員とが基本的に仲良しだから」

 夜はHさんちにお呼ばれして、「もりき」マスター、常連の皆様と飲み会。私は頂き物の日本酒を1本持ち込み。

どこまでもまっすぐに進んで 同じ所をぐるぐる廻って

 健康起床、入浴・サウナ、チェックアウトと宅配手続きと。本日は昼過ぎの飛行機で福岡に戻る移動日で、ギリギリまでネカフェに滞在するか迷ったのですがそれを回避して早めに品川に出ることに。ランチの約束は63回生Sくんで、何か聞いて欲しい話があるとのこと。
 品川駅ではHさんへのお土産「品川珈琲」を購入。高輪口を出て周辺を散策したら、住宅街の中にぽつんと小さなカフェ、入って直ぐ流れてきた曲がホレス・シルヴァ「Song for My Father」だという「もりき」感で、当たりくじラッキー感と帰福感とが一緒に。スペシャルティコーヒー3種類の中から、「キューバ ツルキーノ ラバド」「ボリビア カラナビ アセンシオ・ティコナ」の2種を。うん、解らん。電車の中で読んでいた本は池田達也『しょぼい喫茶店の本』だったのですが、流石にカフェでこれを開く勇気はなく、同じく途中まで読んでいた森博嗣『なにものにもこだわらない』に。

 待ち合わせのSくんと上京最後の会食は、品川「SALMA Tikka & Biryani」の休日ランチコース。現地系のインド料理は味の好みが分かれそうですが(私は、香草さえどければOK)、お手頃価格でお腹いっぱいになります(我慢できずに、ちょっとだけビールも飲みました)。事前に聞いて欲しい話があるというそのお話は鍵アカのTwitterでも呟けないような内容で、事の性質上聞くまでは出来るけれども助言その他出来ることが皆無。うん、聞いた、自分で決めよう! という反応しか出来ませんでしたけど、あれで良かったのかなぁ(Sくん頑張れ~)。

 Sくんと別れた後、品川から電車で羽田空港へ移動して、母君や「もりき」マスター(のお子様)へのお土産を購入してから搭乗手続き。どれだけ恐ろしい思いだったのかを微細に書くのが段々面倒くさくなってきていることを考えるに、私は最早飛行機に慣れきっていると言っても過言ではないのかも知れません。ただ、何の都合かは知らんけれど着陸前にぐるぐる旋回するのだけはやめて欲しい(墜落に適した場所を探してるんじゃないかと思って脇汗が止まりません)。
 高速バスでK市、タクシーで帰宅したのが18時(途中、スーパーに寄り道)。おひとり様4泊5日にも慣れた母君は、流石に疲れてお出ででお風呂は入らないと仰いましたが夕食は綺麗に召し上がりました。19時過ぎにお土産を持って「もりき」に入り、飲んでる内に興に乗ってきたのでタクシーで文化街まで出て「actor」にも。

 旅行中に読了の本は、以下。
 服部昇大『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん Season2』読了、★★★★。斎藤工率。
 池田達也『しょぼい喫茶店の本』読了、★★★★。F校追い出されることがあったら、「しょぼい国語塾」とか開けるかな。
 森博嗣『なにものにもこだわらない』読了、★★★。カフェで『しょぼ喫』出すのを躊躇った私はこだわり派なのかも知れません。
 太田省一『平成テレビジョン・スタディーズ』読了、★★★。テレビっ子を以て任じていた私が、これをそんなに面白く思えなかったのがちょっとショック。90年代中期~後期を寮生テレビ無しで過ごし、大学入学後21世紀のTVの記憶が薄く、東北大震災後の地デジ移行でTVと訣別した私には、トピックとして思い入れのあるものが殆どなかったのです。
 穂村弘『あの人に会いに 穂村弘対談集』読了、★★★。おモー様が登場していたので。

あなたの生活に ひびかない 程度の

 暁の起床、曙の入浴、間はベッドで読書、ネカフェでネットサーフィン(死語?)をしたり、書き物をしたり。
 とあるサイトで、平成で最も好きな楽曲・アルバムの割と規模の大きなアンケートがなされていました。答えはしなかったのですが、自分の場合は何になるか考えてみたところ、アルバムは愛聴するもの、楽曲はカラオケでよく歌うものが自然と浮かんできたのが我ながら面白い、と。因みに、アルバムを5枚選ぶなら、新しい順に、折坂悠太『平成』(2018)、絵恋ちゃんと楽器『ERERGY』(2017)、渚ようこ『ゴールデン歌謡・第二集~エロスの朝~』(2013)、高橋徹也ベッドタウン』(1998)、YAPOOS『HYS』(1995)、になるかな(今朝の気分ですけど)。

 Twitterのフォロワーが、昨日の67回生我らB組Sくんで99人になりました。死んでいるアカウントも多いでしょうからキリ番(死語?)は無意味なのでしょうが、多少の(改元程度の)記念感は覚えます。今日のランチを約束している2人(67回生Iさん・Yさん)からフォロー申請が来たら、お祝いに何か差し上げようかな(アカウントをお持ちなのかも知りませんが)、と思っていたら果たして2人から申請が。というわけで、代官山フレンチのワゴンデザートを1品増でプレゼント代わりに。

 の前に、午前中は渋谷に出て松濤美術館へ行きました。企画展『女おんなオンナ~浮世絵にみる女のくらし~』は、元々「春画展」企画が出発点だったそうです。楽しく風俗概覧、浮世絵と(シーボルト他の)外国人が残した写実画との比較なども面白く。以前、F校から文化功労者中野三敏先生の影響で崩し字を少し勉強しましたが、例えば「新板娘庭訓出世双六」のコマ見出し程度が読めるだけでも展示を見る面白さが倍加したので、何事も囓ってみるもんだねぇ、と。

 松濤美術館から出たら神泉の駅までは徒歩5分程度。待ち合わせをここにしたのは完全に私の都合、代官山は渋谷から歩いても神泉から歩いても15分程度の位置です。待ち合わせのお相手であるところの67回生Iさん・Yさんはともに外進A組で、高1で私が担任を務めた後は、世界史先生担任のA組文系クラスで勉強を続けられ、今春見事に東大文系に合格なさい ました。因みに、Yさんの方はお兄様(64回生)も一浪を経て東大理系に合格しておりまして、そう言えばお兄様が合格報告に来校した時、妹君は私が担任を務める高校1年生でして。
 以下、2017年、3月10日の日記を引用。

 【さて、折角なら実験。凱旋のYくんを授業後の教室に案内して、我ら高1Aに在籍の妹君(←多分、不合格を予想している)に合格の生報告をさせたら、どうなるか?
 妹「えっ、お兄ちゃん、どうしたの?」
 兄「……受かった」
 妹「きゃーっ!」
 放課後の掃除中。
 私「ねぇねぇ」
 妹「何ですか?」
 私「兄妹って、本当に『きゃーっ!』って抱きついたりするんだね」
 妹「(崩れ落ちながら)いやあれは……」
 御目出度う御座います】

 引用以上。
 私「……ってエピソード、覚えてます?」
 Y「もう、やめて下さい!」
 軽口を叩きながら15分ほど歩き、開店の5分ほど前に目的のお店「ル・プティ・ブドン」に到着しました。本日は一度行ってみたかったフレンチでランチです。ランチにもデザートワゴンがついているところがミソで、私は小学校高学年の時に何かのお祝いで母君にこれのあるレストランに連れて行って戴き「夢みたい!」と目を輝かせたんです。38歳のおっさんは既に目を輝かせる心を失っていますが、進学祝いの女子2人にはきっとどストライクなはず、と踏んだら果たしてどストライクでした。ワゴンが登場した瞬間、お兄ちゃんの合格報告の時ほどではないですが(しつこい)2人は確かに歓声を上げた。「選べない! 選べない!」の連打だったので、ワイン3杯(ランチはペアリングをやっていないそうなのですが、適当にチョイスしてもらいました)でいい加減にぽやぽやしてるおっさんは1品だけ、女子2人には4品ずつ(本当は10数種の中から、1人3品ずつ)、これで100人目のフォロワー達成記念。ぶっちゃけデザートワゴンがメインだと言っても過言ではない訪問だったのですが、前菜カルパッチョ(鮮魚は長崎産)、スープ、メイン(牛ホホのワイン煮)、にも満足。女子2人は、それぞれア・ラ・カルトの中から別々のものを選んで半分こ。もらいはしませんでしたが、前菜の白アスパラはとても美味しそうでした。
 開店前に到着してしばし店内入口付近で待っている間、今上天皇(ご夫妻)や現首相(こちらはご夫妻に非ず)の写真などが飾られている中、元担任と卒業生2人がトークしたその内容が元担任の今回の上京目的で、答える元担任がバッグの中から絵恋ちゃん(地下アイドル)のアクキーを取り出した時の、(Iさんと違い表情を隠すのが得意ではない)Yさんがドン引き丸出しの顔で「……趣味が……お広いですね……」と絞り出したそのお姿がしみじみと趣深く。ドン引きのまま帰ってたら、夢のデザートワゴンにはありつけませんでしたよぅ。
 Iさんは運動部のマネージャーを早速始めておられ大学生活充実、Yさんは大学に入っても剣道を続けるつもりがあると仰っており感心。3月末@東京(旅行)、4月末@K氏(学園祭)、5月頭@東京(今回の旅行)、と卒業後の67回生とは色々お会いしており、男女ともそれぞれ充実した表情はしておられたのですが、総じて女子の方が男子よりも元気で明るい印象です。

 ランチにたっぷり2時間ほど時間をかけて、店を出た後は代官山から渋谷までおされスポットを散歩てくてく、お二人とお別れした後、渋谷から地下鉄で根津へ移動しました。
 根津駅徒歩数分のところにある「タナカホンヤ」に初訪問。まっぴぃから勧められた小嶋独観の写真展『奉納百景』を観てきました。これを民俗学と言って良いのか解りませんが、全国各地の珍しい「奉納」風景を足で稼いだ記録。無縁墓ばかりが奉納されている某所、屠殺牛の鼻輪が山となっている某所は「供養物」。縁切り絵馬ずらりの某所、堆い手形足形に治癒の祈りがこめられた某所は「祈願物」。……等々のジャンルがあるのかどうかは知りませんが、煮詰まり倒した民間信仰の蒐集はなかなかの迫力。水木翁の絵などで断片は見たことがありましたが、やはり写真で見せられると凄いですね。会場はF校の教室一つ分よりずっと狭いスペース、その中に店員さん・小嶋独観氏や秘書の方(?)、私の他に先客がお一人(その方が小嶋さんを独占して、私は小嶋さんとお話はできませんでした)。秘書の方(?)に「この展示のことはどこで?」と訊かれて、「友人からこれだけは見ておけと言われまして」とお答えしたら、「もしかして、噴水の方ですか? 昨日はそこ方の導きで佐賀の方が!」と言われました。
 因みに、この「タナカホンヤ」は小さな展示スペースとして使える古本屋のようなのですが、最近流行の「しょぼい店」なんでしょうか、古本屋っつってもワゴン2つ程度の品揃えでいくらなんでもこれは僭称なんじゃねぇのか……と、小さな小さな本棚の一角が『竹取物語』の光り方をしており、近づいたら里見弴の随想で収録の「一つの安らぎ」は15年京大現代文の出典で欲しかったもの。「僭称」など笑止の愚言を心の中で土下座謝罪です。

 本日2度目の松濤、待ち合わせの相手は63回生Iくんで、訪問先は「うつらうつら」という日本酒バー。突き出し(7種類の小皿とおちょこ1杯分の乾杯日本酒)の構成が「ぽつらぽつら」の系列店だと主張する新店舗は、和食と日本酒とに特化した形のお店。日本酒の知識・酒蔵との人脈との豊富さで客にマウントをとってくる年若き「酒番長」に微笑んで相槌が打てるなら(私は打てます)、味と安価とは保証付きです。予約時に黄金週間は仕入れが限定されて食べ物で不自由な思いをさせるかもと言われており、実際店内満席なのもあってメニューの何割かは仕入れなし若しくは売り切れでしたが、刺身も柳川も蝦夷鹿もどれも美味しく且つ日本酒に合う。
 で、1軒目がそういうところなのに、遅れて合流の63回生Tくんを加えた2軒目が渋谷「元気酒場 げんてん」なんていう若者向け使い勝手店舗(料理の偏差値55、値段偏差値65)なのはなんでだよ、と。いや、美味しいんですよ? 牛すじ煮込みも炙りしめ鯖も牛サガリステーキもしっかり美味しいんです。でもですね、ここ、安いんですよ。大学生にオススメ。でもってですね、経産省官僚出世街道4月に初任給がっぽし、カモの鑑みたいなTくんをお迎えしといてですね……「ここで出世払いしてもらうのは嫌だ! 今日は僕が全額出すから次、もっと高い店で奢って!」と本音を隠しもしねぇ元担任(Tくんの16歳年上)なのでした。
 ところで、更新してるのが50日以上過ぎてからだという理由もあるのですが、この2軒でどんな話をしたのか、あ~んまり覚えてないんですよねぇ。IくんとTくんとは保健委員繋がりで久々の再会とかだった筈だから、マッチング(?)だけでも会を開いた価値はあるんですけれども……。

 健康睡眠。

おいけにはまって さあたいへん

 早朝の健康起床、入浴サウナ、駒込→池袋で東口のネカフェ「D」、10時の開店と同時に聖地「ジュンク堂」本店へイン! 今日は最長滞在可能時間が60分弱という殆ど無理筋のスケジュールで、背表紙読書の逍遙もほぼ競歩。一応籠はいっぱいになりましたが漏れこぼした本は少なくないぞという肌感覚で、これは次の8月にリベンジする他なく。
 池袋からは新宿乗り換えで下北沢まで30分弱、待ち合わせに5分早く着いたら相手の来るのを待ってる間に偶然67回生我らB組Iくん(KO大学)に遭遇してご挨拶、近くに住んでる東大生Tくん(これまた67回生)の家で遊んだ帰りなんですって。まぁ67回生はたくさん合格してたくさん上京したから、黄金週間の渋谷~下北沢ですれ違ったとしても驚くには値しません。11時15分の待ち合わせで駅から歩いて5分の「マジックスパイス」に一緒に向かうのは、昨日も私とデートした63回生我らA組Eくん。「デート」ってキモいなぁ、と思われる向きもあるやも知れませんけども、青山フレンチから渋谷ミュージカルから恵比寿ガーデンプレイスですからあれはもう完全にデート。因みに今日は下北沢地下アイドルイベントから駒場東大散策なんでデートとは呼びません。っつか、Eくんとはこの30日で4回も会ってるんですね。東京とK市との遠距離でこれは割と凄いことなんじゃないかと。
 さて、「マジックスパイス」ですが、10分前に到着したら既に30人以上が並んでいました。昨日の時点では渋谷「パクパクもりもり」にしようかと言ってたんですけれども、そのネーミングを「芦田愛菜」と両断したオツカル様から「下北沢なら『マジックスパイス』にすれば?」と言われたのに従ったのです。サイケでキッチュな店内で、辛い辛いと聞いていた程には辛くなかった「涅槃」(7段階中の4段階目)を食す。種類が多すぎて写真入りのメニューが曼荼羅みたいになってたカスタマイズを全無視して、所謂お店のベースを注文したんですけれども、それでも何種類入ってんだとツッコみたくなる具材の量、スパイスの深さ。次があるなら7段階目の「虚空」にチャレンジ……とは思うんですけれども、何しろ下北沢という街に興味がないから、来訪の機会が訪れるのはいつになることやら(少なくとも、独りだったら行きません)。

 雑居ビルの4階がライブハウスって認識でOKなんでしょうか、汚い外階段を上って会場入りしなくてはなりませんでした。「下北沢ERA」にて、あはれ嬉しや絵恋ちゃんさんの復活ライブ追加公演、「YAMIAGARI~下北でもネギは食べない~」を鑑賞。
 1.金属バット 2.キリタンポ! 3.食わず嫌い 4.気さくが世を斬る 5.結婚しないとナイト 6.すっぱいぱい 7.アルルの女 8.レジ打ちでスカ 9.就職しないとナイト 10.コーンで誰かを叩きたい EC1.カラシメンタイコ EC2.頭痛い
 私はもう何度も訪れたライブ空間(その割にいつまで経ってもアウェイなのはヲタ芸に加入しないからなのかな)ですが、Eくんは(新宿タワレコのインストア経験こそあれ)初めて。というか、人生におけるライブ体験が殆どないそうで、前に飲んでるときに詳しく話せと言ったらもの凄く恥ずかしそうにエグザイル系の何かと湘南乃風かなんかには行ったことがあると言ってました。私から絵恋ちゃんさんの噂を聞き(実際にタワレコイベントを観て)即座にtwitterのアカウントをフォローした好奇心お化けのEくん、遂にライブ初参戦です。

 前回の活動休止宣言時に「絵恋ちゃんと楽器」は解散したそうなので、以降の活動は全部ソロで行うことになるんでしょうね。要するに全部カラオケをバックにした独り舞台だということ。但し、何度か書いているように私はヲタ(えれにすと)さんたちのヲタ芸とコールとを合わせてその総体を一つのアーティストだと思っているので、「独り舞台」という呼び方は相応しくないのかも知れません。
 ですから、1曲目の「金属バット」の間奏、スタッフに球出しさせながら客席にカラーボールを打ち込もうとするも全空振りするというパフォーマンスでこそEくん爆笑でしたが、それ以降は専らにすとさんたちのヲタ芸(5、雑誌「ゼクシィ」を振りたくる。6、隣のヲタの汗を拭く。7、「オーバードーズ! デパス!」のコール。8、レジ袋をぐしゃぐしゃ擦る。EC2、客席に降りた絵恋ちゃんさんを囲んで土下座する)に圧倒されっぱなし。うんうん、私も最初はびっくりしたものです。ただ、私の初体験と異なるのは、私がいつまでたってもヲタ芸に加入しないのと違って、好奇心お化けEくんの目は次に機会があったら混ざりたいという輝きを放っていたという点。

 次の機会……6月に渋谷のクラブで行われるワンマンにEくんは「絶対行く!」と大興奮。本日のライブに仕事の関係で来られなかったオツカル様と遭遇することになるのかな。そしてコールやヲタ芸に参加することになるのかな。いや、流石に2度目でそれはないか……と思った私の先入観は、終演後の物販列(かなり前の方に並べました)の前のファン(40代の半ば以上)の方にEくんがいきなり「ファンになられて長いんですか~?」と話しかけたことで覆されました。こいつ、土下座するわ。
 CDやDVDは購入したものの、相変わらずチキって絵恋ちゃんさんとのチェキを躊躇う私に、Eくんは「駄目ですよ先生も撮らなくちゃ! じゃあ三人で写りましょう!」と強引にチェキ券を買わせ、2枚のチェキ券で(絵恋ちゃんさん、私、Eくんの)3人一緒にチェキを撮ってもらいました。その際、絵恋ちゃんさんから「お二人はお友達同士なんですか~?」と尋ねられたEくんが馬鹿正直に「担任の先生と教え子です」とか答えやがり、私が絵恋ちゃんさん(最推し)から「何やってるんですか!」と窘められるなどした昼下がり。

 下北沢から駒場東大前まで散歩して(Eくんは「ここが映画『ガリレオ』の撮影地です!」とそこを私に紹介したかったらしい。知らんがな)、構内の「イタトマ」でお茶を。Eくんは昨日「中本」で滅茶苦茶辛いやつ(北極の十倍だかなんだかみたいなやつ)を完食した影響なのかお腹がえらいことになってるらしく、店内のトイレにしばし篭城。食べてる時は全く平気で、隣に座ってたギャル2人組に「「凄いっすね!」」と英雄視されたそうです。「中本」店内ではより辛いものを受け容れられる者こそがカーストの上位だそうで、「そのギャル、めっちゃ怖い雰囲気だったんですけど、超褒めてくれたんすよ~」というEくんに「店出たら『おいてめぇ、神速でパン買って来い』とか言われそうな人だった?」と訊いたら赤べこみたいに頷いてました。

 さて、教え子を沼に引きずり込んだという理由でその沼の女神であるところの最推し地下アイドルから窘められた学校教員、夜は卒業させたばかりのとれとれ大学生2人と池袋で肉を食うというイベント。我らB組Sくん(内進・文系)と同じくB組Tくん(外進・理系)というコンビと3人で池袋「韓二郎」で焼き鳥……なんですけれども、私が5分遅れで西口に到着した時に先に来てた2人(どちらも東大生)が喋ってた……私「のが、2人の初めての会話とかなんじゃない?」 S「いや、流石にそれは」 T「まぁ」
 外進高1A時代から3年間担任をやった私に「ハシビロコウ」呼ばわりされたほどに寡黙なTくん、現代文の答案は学年トップのセンスだったから言葉はたくさんお持ちなんだろうなぁ、とは思うんですけれども、内進と外進で文系と理系っつったら同じクラスでも接点がなかっただろうし、マジで会話したことないんじゃ? と疑った所以。Sくんの方は、東京の67回生のまとめ役を快く引き受けて下さったほどには社交的協力的なお方(本日のお食事は、まとめ役を引き受けて頂いたお礼も兼ねて)……なんですが、流石社交的協力的なだけあって、昨日は徹夜で遊んだ上に明日は早朝から千葉のネズミーランド的なところに遊びに行く(聞き違いじゃなかったら、F校の友達んちに泊まるとか)というお話、集合時のHPはほぼ0に近く店で席について30分経った頃には顔が赤ちゃんみたいになってました。いっそ感心してしまいそうなほどステレオタイプの大学1年生で、髪の毛染めてたのも明日に向けての気合い入れだったとか(後でTくんに聞きました。全スルーで一つも弄らなかったのが申し訳無い)。

 そう言えば、4月の職員室に、とある保護者の方から67回生東大組の集合写真(入学式の日なのかな)が届けられました。元担任団、「こいつもう髪染めとる!」とか「女子ってスーツ着たら一気に大人っぽくなるね~」とかワチャワチャ騒いでおりまして、後ろから合流の私は混ぜ返すタイプなので先ずは「もしも36人居るはずの集合写真がその人数に満たないなら」というクイズを投げます。「えっ、数えてみようか……あ、ほんと、34人しか居らん」「2人写っとらんわけね。誰やろ」となったところで、私は外進高1Aを持った人間だから直ぐに分かります、外進から東大理系に行った2人、「そんなのAくんとTくんに決まってるじゃないですか」「あ、ホントだ。2人ともおらんわ」「ってか、まぁ言われたらその2人しかおらんか」
 池袋「韓二郎」に戻りまして、私「というやり取りがありましてね。流石、Tくんは集合なさらず」 T「いや、でも、連絡したんですよ」 S「LINEで、別件があって集まれないから自分抜きで撮っておいて、って連絡が」 私「律儀か。連絡送るくらいなら集合した方が楽じゃん」 T「いや、まぁ……」
 流石Tくん、律儀だけどつるみません。67回生世話人のSくんは6月に行われる同窓会のイベントに大勢の67回生を巻き込みたい(呼びかけを先輩方から命じられている)んですけれども、何回「来てよ」と言われても言をはぐらかしてウンと言わないTくんは結構面白かったです。

 さて、開始30分で赤ちゃんみたいな顔になってたSくんは2時間で退場、その後時間を持て余した私とTくん、ならば未体験2連発を押しつけちゃおうということで、先ずは歩いて5分の「知音食堂」にて山椒地獄の麻婆豆腐を食す。Tくん、顔を真っ赤にして口内の激痛に耐えてます。うん、私も痛い(青島麦酒をラッパ飲みしながら)。私「ここ、現地系じゃん? この店で大昔のある日」 T「はい」 私「客の中で日本人が一テーブルだけで他が全部中国人だったんだけど」 T「はい」 私「0時過ぎたら急に皆が万歳をし始めたからどしたんじゃいと狼狽えたらそれが五四運動だった、という逸話が残されてて」 T「先生、今日、5月3日です」 私「あ、そだね」
 でもって、今度は歩いて15分、東口に回って聖地「ジュンク堂本店」。Tくんは読書がお好きそうなので喜ぶかなぁと思ったら果たしてこっちはお気に召して頂けたようで、背表紙の洪水に驚くやら喜ぶやら。ほやほやの大学生が興味津々の顔で書棚を覗く姿を見たら、おっちゃんの財布の紐も緩くなろうというもんじゃござんせんか。よしよしおいちゃんが何か一冊買ったげよう、と選ばせたら著者はファインマンさんでもう自分では絶対に買わない本、これを籠に入れてレジに行くという私の方の初体験にちょっと興奮しました。

 健康睡眠。