彼女はわからなくなる 女ごころ

 音楽番組として上質だという噂は聞いていた『関ジャム 完全燃SHOW』、遂にユーミン特集(寺岡呼人今井マサキをゲストに)ということで満を持して初録画予約……を間違える筈もないのに、未明のリビングで一覧を開いても録画されていない。割と落ち込んでせめてファンの感想(いけないんだろうけど一部映像)でもとTwitterを検索したら、福岡地区だけ放送が延期になったそうなんですね。延期なら録画し直すだけですから別に良いんですけど、野球の結果程度のことで地上波の「日常性の維持」を壊さないで欲しいなぁ、とは思います。

 というわけで、早朝に空けておいた1時間が蒸発してしまったので、書斎PCにて趣味のクイズ作成……ここで「クイズ」というのは模試・入試用の未使用問題の彫琢なんですけれども。設問の問い方や文言をいじったり、本文と原典とを照らしてタイピングのミスがないかを確認したり、色々。「未使用問題」フォルダに入っている問題群は、別に「使用」予定がある訳ではなく、作問出来そうな文章を見つけた時に何となく作っている物ばかりです。自分で「玉」とか言ってはいけませんが相対的にという意味で玉石は混淆、作ったっきり出番がない(所謂「御茶を挽く」状態の)問題が殆どです。何年も前に作ったやつには、今考えたら何でこんなの問題にしようと思ったんだろう? と首をひねりたくなるようなものも。

 母君に朝食をお出ししてから出勤。今日は1・3限が会議で2限は3限用のプレゼン資料の確認。3限後に自宅往復で母君に昼食をお出しして(序でに一緒に近くのディスカウントショップで買い物を。ベランダに置く洗濯物干しを組み立てました。今あるものだけでは二人分を干すには足りなかったので)、これで午前中(9時~13時)は潰れてしまいました。 
 午後は、添削をしたり、郵便局で長期欠席(入院)の生徒へのプリントを送ったり、3限の会議の後処理をしたり、色々。16時にSHR・掃除・明日からのマーク模試の時間割板書、等々を済ませて今日の仕事は終わり。

 高3の体育は全ての体育施設を開放して生徒は好きなことをすれば良く、皆思い思いにサッカー野球テニス卓球バスケットなど様々やってます。雨の日には自習も黙認だったり良い意味で緩く、かく言う私は高3時代には「散歩」をしていた口。ですが今年度、元高1A出身の女子が集まって「花いちもんめ」、これは流石に初めて見ました。

 母君の夕食をお出しして、夕食は二日市「月空」に。同行の事務嬢さん、料理の写真をいっぱい撮って海外出張中の旦那様に送ってあげてました。報連相が夫婦を繋ぐ……って、旦那さん、日本食の欠乏感が溜まっていくばかりなんじゃ?

静かな腕に 力をこめて たたけ 風のドラム

 起き抜けに母君の食事を作ればいい時間までたっぷりと寝て、今日は学校には行かずに仕事は全て書斎で済ませるつもりで学級通信作成と京大理系特講添削と。10時過ぎの血痰ネーミングスーパーマーケット「You Meタウン」に母君と出かけて食材調達。無洗米2kgは私が居ないと運べません(米を炊くこと自体は母君の担当ですが)。

 帰宅したら携帯に着信があって、覚えのない番号だと思ったら66回生のSくんでした。東大文系を目指して予備校生活、電話の要件は東大現代文の過去問についてのもので、学校に居るならば本文を読みながらすらすらと答えられるのですが、自宅書斎だと資料が何もないので記憶だけを頼りに、且つSくんがどこで躓いているのかを探りながらになってしまうので、何とも辿々しい説明になってしまったのではないかと思います。質問された文章は市村弘正「『残像』文化」で、これはまだ今年度67回生では扱っていない年度の出典ですね……というか、予備校教材って、そんな古い年度(四半世紀前)の問題まできちんと拾ってるんですね。
 で、探り探りやり取りをした結果、Sくんは「残像=まだなお=現在」というのを「残像=過去」だと取り違えていたということが解りました。いちばんラディカルな部分(いわば前提)が違っていたんですね。それ以外の論理や内容は大体掬っていたみたいですから、多分、本文を読みながら終始一貫して何か「違和感」があるなぁ、と思うことになったはずです。そして、タイトルにもなっているくらい根本的な部分をまさか取り違えてるとは気づかないから、その「違和感」の由来はいっかな解らない。
 担任団でもなかった教員にわざわざ電話するのはちょっとした勇気だったでしょうが、何せ魚の小骨ですから仕方ない、といったところでしょう。

 母君に昼食をお出しした後、久しぶりに本の買い出しで天神へ。次の週末に上京した時には間違いなく聖地池袋本店に行くわけですから一週間くらい我慢しようかとも思ったのですが、K市の「タワレコ」に売っていなかった谷山浩子新譜を購入するという目的もあったので。
 西鉄電車特急片道30分強(嘗ては30分でしたが、大橋駅に止まるようになってからは「強」です)、「タワレコ」と「ジュンク堂」とを梯子して天神滞在は70分、14時前に到着して、15時の特急で帰りました。行きの電車内では幸田文、帰りの電車内では(落差が凄いですけれども)『ボディビルのかけ声辞典』(何回か噴きそうになりました)。

 谷山浩子谷山浩子コンサート デビュー45周年大収穫祭 at 東京国際フォーラム』、★★★★。歌声が所々かすれかかっているように聞こえて声の調子はそんなに良くないのかなぁという感じだったのですが(気のせい?)、構成は素晴らしく豪華。ソロ弾き語り→with栗コーダーカルテット→with石井AQ岡崎倫典→with齋藤ネコカルテット→ALL CAST。最後のオールキャストは圧巻で、特に「キャンディーヌ」は20年経て今回この演奏をするために作られたんじゃないかとすら。そして周年記念コンサートですら「ベスト盤」にしないのはポリシーなのかそれともファンの要望を見越しているのか、「第2の夢・骨の駅」なんて組曲の中の一曲(単独ではよく意味が分からないん)ですよ? あと、先日読んだ黒澤いづみこ『人間に向いてない』の影響で「SAKANA-GIRL」がメルヘンを超えてリアルに聞こえたのはちょっと胸に来ました(嘔吐感という意味で)。

 自宅に戻って入浴、母君の夕食を作成。今日も今日とて湯豆腐ですが、今回は初めて寄せ鍋風にしてみました(ポン酢要らず)。豆腐も野菜もマロニーも美味しいと言っていただけたのですが、練り物(カニの団子)だけは好みではないと手をつけられず。今後は買わないようにします。
 母君のお休みの後、居酒屋「A」で明後日の相談がてら読書独酌。校内模試の成績検討会後に主任地理先生主導の慰労会。恐らく学年団・進路指導室から6~7人の参加でしょう。最初のお刺身は4人前で準備してもらうこと、飲み物は飲み放題(2000円)でお願いすること、などなど詰めを。

 加藤元浩Q.E.D.iff(11)』、『C.M.B. 森羅博物館の事件目録(39)』読了、★★★。「パンピー実はサイコパス」は加藤さんあるある(「~物」で括っていいくらい)なんですけれども、新鮮味以前にそろそろバリエーションがつきかけてるんじゃないかと。
 公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟監修『ボディビルのかけ声辞典』読了、★★★。下らないけど笑ってしまう。学級文庫に入れとこうかな、生徒なら10分で読めるだろうし。「切れてるよ」とかは分かる、「肩メロン」とかいう喩えも分かる、でも「飼っている白い犬は元気?」ってもう犯罪の域に入ってんじゃないのかと。
 臼井儀人&UYスタジオ『新クレヨンしんちゃん(8)』読了、★★。はい惰性。

大根で道を教えけり

 3時半起床、書斎で京大文系特講の添削など。母君に朝食をお出ししてから7時半に学校入り。昨日の日記に書いた通り、こちらが想定した解答よりも良いものがあったので、それに合わせて採点基準が厳しくなり、結果的に上下差が大きくつくことになりました。もしもまた高3現代文を担当することがあるならば、その時には解答例を書き換えるつもりです。
 職員室机上には、第3回校内模試の結果データが置かれていました。個々人には色々な反省があるでしょうが、全体としては前回の停滞から回復していて(例えば、現役高3生の平均500/1000、即ち50%以上が例年並みの30人だったなど)良かったのかなぁ、と。個人別検討は来週の火曜日でこれは長丁場、慰労会の会場は居酒屋「A」を押さえています。

 授業は1限に文系東大コースがあり、これは直後に添削を終らせました。その後は帰りのSHRまでの時間を年休にして、自宅(母君に昼食)経由で行きつけの美容院に。いつ以来だかで髪を切ってもらってさっぱり。助手なしのワンオペは完全予約制、1時間の間二人きりで話をするんですけれども、店長のKさんとはもう10年以上になりますし年も同じですし、なんやかや話が盛り上がるんですね。ただ今日は、最近悩まされているという群発頭痛のせいでやや元気がありませんでした。今度、専門の頭痛外来にかかられるそうです。意外なことに医者町のK市には専門の頭痛外来がなく、行くなら甘木か佐賀かまで出張らないといけないとか。

 全ての移動は自転車で楽、学校でSHR・掃除を終らせたら、再び自宅に戻って入浴にデスクワーク。16時に三度学校へ出て、今度は京大理系現代文特講。昨日と同じ過去問(高井有一)で100分の講義です(その内半分の50分は生徒が解答する時間で、私がやるのは板書準備だけですが)。この添削は明日。

 18時の講義終了後は直ちに自宅に戻って母君に夕食を提供し、今日はお休みになるのを待たずにタクシーを呼びました。今夜は某氏と二人で飲みに行く約束があり、場所は和食(懐石)の「G」で贅沢。某氏はご実家で家庭菜園(というには本格的すぎる農業)をおやりになっておいでで、使われている食材(季節感に溢れています)の育て方などその他色々教えていただきました。「先生は、食べ物の季節ってどの程度ご存じなのですか?」というご質問に、正直に「俳句の季語でしか覚えていません」とお答えしたら「違った意味で凄い!」と帰ってきて赤面。

 ナンシー関ナンシー関の耳大全77 ザ・ベスト・オブ「小耳にはさもう」』読了、★★★★★。ベスト盤。というか元々全部がベスト盤、その更に上澄みだというのですからキレが凄い。彼女が存命だったならば、私は今でもまだテレビを観ていられたかも知れません。

そんな波打ち際で僕はどうすればいいか?

 未明の書斎で東大理系特講現代文の添削。コーヒーブレイクでPCメールのチェックをしたら、来年5月2日の『キンキーブーツ』@東急シアターオーブ、S席2枚(同伴者未定の見切り購入)が無事に当選していました。三浦春馬は『サムライハイスクール』以来、小池徹平は『ごくせん THE MOVIE』以来に観るのでどちらも実に10年ぶり。しかも生でですからね。楽しみ!
 というわけで、来年5月の黄金週間の上京(1日~5日の4泊5日)の飛行機・ホテルもパックで予約してしまいました。黄金週間、やっぱり高いですね。宿泊はちょっと渋い駅を選んで駒込
 ユーミンのコンサート(3月30日)といい、『キンキーブーツ』(5月2日)といい、遊んでばっかりですね。心は早くもそちらへ……って言ったらもう我らが67回生は卒業しちゃった後になるんですけれども。

 午前中の職員室で第4回校内模試の出題分の解答・解説とを作成して進路指導室に提出しました。これで本当に、年度内の高3現代文に関する仕事は1月のセンター試験・2月の東大京大その他二次試験の解答解説プリントを作るくらいしかなくなってしまいました。勿論、授業も特講もたくさんあるんですけれども、資料(プリント)が全部準備できているのでもう8割方は終わっているようなものですので。添削は……考えるのをやめよう。

 本日のメインは7・8限。この時間になると3時起きの身体が「そろそろおねむ」と主張し始めるんですけれども、最後の一踏ん張り。高井有一「半日の放浪」を文系諸氏相手に。解答中の生徒を机間巡視したら、こちらが準備していた(想定していた)解答試作よりも深い内容を書いてきた生徒が居たので(63回生・64回生には居ませんでした)、解答試作とは少しズレますが急遽もう少し「深読み」した解説をしてみました。嬉しいハプニングですね。

 夜、近所の肉料理「I」に入ったら、入口のテーブル席に若手先生3人(中学所属の英語・数学・理科)が仲良く飲んでて、ちょっと気まずかったんでいちばん遠いカウンター席に座りました。声が聞こえない距離だったので安心して読書独酌(幸田文ナンシー関衿沢世衣子)。若しかしたら、私に聞こえないようちょっと声を小さくさせてしまったのかも知れないと勝手に若干の罪悪感。いやぁ、中堅ですなぁ!

終末世界 街中ゾンビがパパパパ

 放課後、学校近くのセブンイレブンの、イートインスペースだとか棚の前だとかを占拠してスマホ弄ってるやつら、あれ、何なの? 偶然入ってびっくり、だって高3も居るんです。あのね、受験生なのにとか特講で勉強してる人が居る時間なのにとかいうのは置いといて、Wi-Fi環境欲しさのアホ面下げて公共空間を占拠する18歳とか端的に「キモい」んです。「こつじきがっ!」と言いたい(公共空間なんで言えませんけれども)。

 3時起床、書斎で昨日の特講を添削。母君に朝食をお出ししてから学校へ。午前中は授業なしのデスクワーク。3限の間に自宅を往復して母君の昼食準備、4限に記述式の授業があって放課後までに添削を終了させました。放課後は東大理系現代文特講で、生徒が問題を解いている間に小論文の生徒と面談。特講終了は18時で、直ぐに自宅に戻って夕食を作って入浴、昨日と同じ感じで「もりき」に行って、買っておいてもらった長ネギを使って牡蠣鉄板を作ってもらいました。

秋が終れば冬が来る

 シタラマサコ『おそ松さん(7)』読了、★★★。

 4時起床、書斎で授業の場所計画2種類。
 一つ目はセンター試験09年追試、辻邦生「夏の色の海」。共通一次から数えたら4度の出題回数を誇るセンターに愛された作家です(漱石が3回ですよね)。4度の内の1回は評論、3回が小説で、4つの問題の中で最も難しいのは間違いなくこの「夏の色の海」(本文長い、語彙問題難しい、選択肢長い)。因みに、小説の残り2回は『遠い園生』で共通一次で1回、センターで1回、何と全く同じ部分が出題されておりこれは唯一にして(多分)絶後。
 二つ目は放課後の東大文系現代文特講で12年の河野哲也『意識は実在しない』。タイトルが全てを物語っているような近代自然科学による世界定義を問うもの。これを終えれば、89年→00年→04年→10年→09年、と30年分の入試を使って東大現代文が受験生に問う人類史(前近代・近代・現代における倫理)を概観するという特講の「仕上げ」を行います(1ヶ月以上かかる「仕上げ」ですが)。

 母君の朝食は昨日買ってお出での鰹のタタキをメインにして。A組某くんママから頂戴した三杯酢を使いました(先日、偶然学校にかかってきた電話でお話しした際に御礼を)。
 学校では1・2・3・5・6限がセンター授業、合間の4限を使って自宅往復、放課後は2時間の東大文系現代文特講、と休む間もなく18時。講義後は即座に帰宅し、母君にお食事を出した後で入浴。書斎で添削を少し進めている間に母君がお休みになったので、「もりき」に出て独酌。牡蠣が入っていたので牡蠣鉄板をお願いしようとしたら長ネギがないということで断念。明日は買っておくと言われたら来ないわけにはいかなくなります。因みに、今年は4ケース仕入れたという「秋味」(瓶ビールは注文出荷で追加がきかないそう)、最後の1本を貰いました(前回訪問時に取り置きをお願いしていたのです)。遂に「秋味」が終わってしまいました……が、月末からは「冬物語」が出ますよ!

好きな時代に行けるわ 時間のラセンをひと飛び

 来年3月30日の松任谷由実「TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years」@マリンメッセ福岡、チケット先行に当選しました。これは嬉しい、これに行かなきゃファンじゃない。というわけで、年度末の予定も確定です。
 3月27日が年度納め(国語科会議と年に一度の国語科懇親会)、28・29日は親孝行をして、30日から母君にはショートステイをお願い。30日のライブ後は福岡泊にして、翌31日からそのまま上京4泊5日という流れ。

 月末28日の高橋徹也ライブに行く63回生Mくん・Iくんに日程確認。ライブ後(21時半とかかな)の夕食も一緒にということになったので、吉祥寺「じぃま」を押さえました。母君が鰹のタタキを買ってこられており(明日の朝食に出します)、何となく私も食べたくなったから……28日夜にそれを食べたい自分なのかどうかなんて予想はつきませんが、まぁ店選びなんてそんなもんです。

 4時前に起き出して入浴、書斎で仕事。母君に朝食をお出しするのはいつも通りですが、その前に自宅近くのセブンイレブンまで出てサンドイッチを購入。今日は、一日中仕事が詰まっていてどうしても昼の自宅往復が出来ないので、サンドイッチに2種類のサラダをつけたプレートを準備してそれを昼食にするようお願いしました。7時半出勤。
 昼の自宅往復が出来ない密度の仕事……8時から生徒面談、SHR後は1限会議、2限授業、3限会議、4限授業、昼休み生徒面談、5限授業、6限採点・授業準備。まぁ、忙しいっちゃ忙しい(何をするか考えなくていいので楽と言えば楽ですが)。最近はちゃんと昼食を取って一日二食の生活なのですが(だからどんどん肥ってますが)、今日は暇が無くてヨーグルトだけ。

 夕方帰宅した後は、肉豆腐をメインにした(Cook Do万歳)プレートをお出しして入浴、ちょっとだけ書斎で作業をして、母君がお休みになった後で居酒屋「A」にてカウンター読書独酌。一週間後に第3回校内模試の検討会議があるのですが、その後で学年主任先生主導の有志慰労会があり(担任団の一部が集まって、夜の22時からとか)その幹事を命じられているので、今回は「A」での開催に決めて(毎回店を変えて欲しいと言われています)カウンターで直接予約しました。最初に刺し盛りを作ってもらっておくこと等マスターと相談。これも仕事と言い訳しながら、ユーミン当選祈念の一人祝杯ですね。

右に定期券 左に生ゴミ

 夕方のローカルワイドショーに、料理研究家山際千津枝さんが出ていると、昔のことを思い出します。母君は私が小学生低学年のころ(っつこたまだ20代!)、彼女の料理教室に通いつつ、調理師免許・栄養士免許をお取りになった過去をお持ちで。
 私「台所で、ず~っとエイコサペンタエンサン・イコサペンタエンサン・ドコサヘキサエンサン……って唱えてましたね」
 母「よく覚えてて」
 私「あれは子どもには呪文で、子どもは呪文を覚えます。リノールサン・リノレンサン・アラキドンサン……」
 母「(笑)」
 まぁ、他愛ない会話です。会話をしながら台所に立っているのは、今は私の方なんですけれども。因果ですね。

 校内模試、現役高3生のみのデータですが、平均点が90.0点(得点率45.0%)になりました。4人の教員による合作(現代文2題、古文1題、漢文1題)なのですが、それぞれの問題の難度はバラバラながら「全体で4割5分程度」を毎回の目標にしており、ドンピシャでその数値になったのは15年目にして初めてのことです(どうか採点ミス・得点訂正がありませんように!)。だから何だというレベルのことではりますが、じんわりと嬉しい。
 因みに、文系と理系とでは理系の方の平均点が高くなります。理由は2つあって、1つは文系の方が問題の難度が高いから(古文と漢文とで文理が別問題になります)、もう1つは理系の受験者が東大・京大志望者のみに絞られるから。今回私は文理共通の現代文を出題しましたが、その得点だけを見れば文系の方が理系よりも少し上です。

 4時起床、書斎で作業後に入浴、母君の朝食をお出ししてから出勤。ゴミ出しの日でしたが、朝ゴミを出しに行くのは何となく母君の役割になっています(ゴミをまとめて袋を結ぶのは私の役割)。母君にとっては結構な労働なんじゃないかな、転倒が怖いので雨風の日は私が代わりにやらなければなりません。
 職場では1限が会議、5・6限がセンター授業。校内模試で近藤譲『聴く人』を出題したので、今日のセンターは2000年の本試験評論、近藤謙「『書くこと』の衰退」を。平均点は高くなる(40点前後でしょう)問題ですが満点は難しいタイプの問題ですね。解説で本当に言いたいことは一点だけで、本文の概念を借りつつ本文を逸脱して、試験中の記述における「構え」について3分喋ります。

 夜は二日市に出て「月空」で焼鳥。毎回毎回「和牛モモのタタキ風カルパッチョ」を注文しているのですが、今日は入店直後にマスター(63回生Mくんパパ)からモモを切らしていることを謝られました。残念。というわけで串三昧の読書独酌。幸田文ナンシー関ナンシー関は武田砂鉄氏がチョイスした「小耳」ベスト盤なんですが、恣意的に切り取っているとはいえ、この芸能予言者っぷりは凄すぎるの一言です。

朝日と夕陽があたる家

 根性で6時に起き出して(これが本日最難のミッション)、入浴後に母君の朝食を作成。若い子(っつってもアラサーですけど)につき合って6時間飲んで、飲んだ時間より睡眠時間が少ないっつーんだからアラフォーのおじさんにはちょっと。眠たいけれども宿酔いじゃなかったのは幸いでしたが、入浴後には書斎で由紀さおり「手紙」(酔い覚ましの水のように爽やか)を聴きながら冷たいルイボスティーを飲みました。

 8時に学校入り。警備員さんにお願いして試験会場になっている合同講義室を解錠し、問題冊子その他一式が収められた進路指導室で揃いを確認。本日は、9時17時で高3の希望者模試(九大実戦)の監督です。要するにいつもの日曜と違って正式な日曜出勤(多分、後で手当が出るはず)。
 文系は英語(120分)、数学(120分)、国語(120分)。理系は英語(120分)、数学(150分)、理科(150分)。文系は16時に終了、理系は17時に終了です。監督というのは、用は問題用紙を配る、解答用紙を集めるというだけが実働(後は生きてりゃいいだけ)という仕事なので基本的には暇。デスクワークをガシガシと捗らせました(具体的には、今月分の授業プリントを全て完成させて印刷室に回して、明日配布の学級通信を完成させて、校内模試の国語のデータを集計して必要な処理を施して、第4回校内模試に出題する問題の解答例を作りました)。一番汗をかいたのは、英語の回収が終わった後の短い昼休みで自宅まで往復して母君に昼食を出す作業。映画『ひみつの花園』の西田尚美みたいな勢いで自転車を漕ぎました……という比喩、自転車について時々使うんですけれども、カルチャーに詳しい国語科の後輩先生から「それ、予告編で流れただけで本編では使われてませんからね」と指摘されました。勿論、本編は観ていません。

 後で「17時に試験が終了して、学校を出たのは17時15分だった」と言ったら事務嬢さんがえらく驚いておられたのですが、ほんとにね、どんだけ鍛えられてるんだろうとこっちが笑ってしまいそうになるくらい解答用紙の回収がスムーズ。全員でプリントをテキパキと回して(理系理科の解答用紙って8枚あるのに)あっという間に終了、昨日Nくんから聞いた「銀だこ」持ち帰り容器1日10万個って機械、こんな感じで動いてんじゃない? って思いました。

 帰宅後は入浴、母君の夕食準備、「もりき」独酌。今日は1人前の刺盛りの後、クジラの赤身をステーキ鉄板で。

 大村彦次郎『文士の生きかた』読了、★★★★。一言で言えば愛人地獄。ここに出てくる「文士」の中で真剣に作品を読んだことがあるのは芥川龍之介、髙見順、山本周五郎だけなので、作者の業の深さが作品に、と言われてもなかなかピンと来ないんですね。正直、私は読書人としては駆け出し未満です。
 桜沢鈴義母と娘のブルース(上・下)』読了、★★★。良くも悪くも週刊誌4コマで、未見のドラマが評判通りの良作なんだったらそれは制作陣の大手柄なんだろうなぁ、と。帯で「泣ける」を煽ってるんで一瞬『自虐の詩』が頭を過ぎったけれども「義母と娘」で泣けるってんならそんな方向性に行くはずはないですよねぇ(泣きませんでした)。

若いふたりの ことだもの

 4時起きの書斎でデスクワーク、入浴後に母君の朝食を作って出勤。書斎のBGMはユーミンの『流線型'80』で改めて名盤。「かんらん車」が40周年、45周年どちらのベストにも入らなかった(合計で90曲も選ばれたのに!)のはやっぱり釈然としない。50周年があるかって言われたら微妙ですしね。

 本日は授業なしなのでデスクワークのみ。授業・特講準備、生徒某さんのセンター分析(お手紙)、校内模試の得点集計、等々。昼には自宅を往復して買い出しと母君の昼食作成。放課後は午前中の分析結果を受けて、B組某さんとセンター試験小説に関して30分の面談。15時半からは京大理系現代文特講が2時間、これは先週文系で扱った上田三四二「地上一寸ということ」が出典で本日一番心地よい仕事。
 17時半に講義終了の後、添削は職員室に残して帰宅。自宅に持ち帰らなかったのは、明日が模試監督で日曜出勤(9時→17時)だからです。監督中にやるつもり。自宅に戻ってから、母君の夕食を作成。今日は、余った鯛の刺身、マロニー、椎茸、白菜、を使って湯豆腐。少し前までとの対照もあるのでしょうが、頻りに「寒い」と仰る母君は、暖かい物を喜ばれます。肉料理「I」から持ち帰った牛すじ煮込み(新メニュー)は母君には少し味が濃すぎた様子。

 本日は19時から飲み会で、お相手は多分2年ぶりくらいに会う56回生の異端児Nくん。今は工場でエンジニア、高校時代はよく学校をサボってバイクで走り回ってましたが、今夜は何とオンタイムどころか何だったら待ち合わせ時刻の3分前にやって来た!
 私「信じられない!」
 N「ですよね~、でもほら、俺もう社会人ですよ? って、会社じゃ『遅刻魔』って言われてますけど。2回遅刻しただけなのに」
 私「2回て。年に?」
 N「月に」
 変わってねぇ。

 予約のお店は一週間ぶりの小料理屋「A」。我々2人が話している(Nくんの在学中や卒業後の話)内容をお聞きになったママさんは、「F校にもこんな人がいるのね~」と呆れるやら感心するやら。
 家族関係のゴタゴタはここには一切書けず(面白かったけれども)、お祖父様のとある日本記録も(本人はメチャメチャ面白がって何なら尊敬している風でしたが)自粛すべき内容で、書けるのはNくん自身の仕事と趣味との話。
 現在は工場でエンジニアをしながら趣味で爬虫類と輸入植物とを愛好するグループの代表(オンラインのグループ)的なことをやっているそうで、ばんばん届くという輸入植物の中にイケナイものが入るようなことだけはしないで欲しいと私はリアルに心配、とこれは本人に直接言いました。「ワシントン条約」とか言い出すし。仕事面では町工場リアルすげぇの連打で、使い捨ての食品容器を製造する従業員20人の工場が今は「銀だこ」の持ち帰り容器と「セイコーマート」の牛丼容器との契約が取れた影響で日に10万個レベルの機械フル稼働だそう。

 二次会は文化街。Nくんに「今、文化街でオススメは?」と訊いたらスナック「F」の名前を挙げましたが、そこは主任管理職レベルの先生がお忍びとか接待とかで使う店、「クソ高いじゃん」と言ったら「リアルに高いけど、そのくらい出さないと碌なとこがないっすもん」だって。流石、文化街勤務(お母様が開いたスナックの店員として)経験が長い男は違うな、と。
 ライブバー「A」のマスターはNくんとも顔なじみで久々に会った様子。前述の通りスナック歴もあり且つバンドマンでもあるNくんはマイク余裕で、カウンターに並んで三昧の二人でした。遠くに座ったアマチュアバンド打ち上げグループに張り合って遊ぶ夜。

 で、2軒で終わるのかなぁ、と思ったらNくんママから「今夜から新しいお店に入ります!」というメールがNくんに届き、そのスナックがまさかの国分町、「もりき」マスターも付き合いのあるママさんが経営のお店だ(私も一度Hさんに連れられて訪問経験あり)という偶然。何しろ自宅徒歩3分ですから、スナック「M」での三次会が決定です。
 ザ・場末! のカウンターがいっぱいだったので(流石国分町の迷彩服常連さんも数人)、ボックス席に座ってNくんママにご挨拶。一軒目の「A」ではビールから日本酒、二次会「A」ではハイボール。ザ・場末! は当然ウィスキー一択なのでここでもハイボールをもらいながら、再びカラオケを検索する38歳(47回生私)と29歳(56回生Nくん)と。
 カウンターに座っている常連さんは40代~60代、ママさんは70歳オーバー。さて、こういう時にスナック店員歴のある若者は何を選ぶか、とNくんが選んだのは中村雅俊恋人も濡れる街角」、村下孝蔵「踊り子」、因幡晃「忍冬」、流石で御座いますカウンターのお客様が一瞬黙ってこちらを観る、若者らしからぬ選曲と高い歌唱力とでカウンターからのチラ見が止まりません。であれば、F校カラオケ倶楽部レパートリー担当であるところの私の役割はカウンターの向こう、ママさんがお喜びになる曲を選ぶべきで、渡辺マリ「東京ドドンパ娘」、北原謙二「若いふたり」、三橋美智也「哀愁列車」。カウンターきょとん顔、ママさん大喜びで手拍子。古い歌を「現場」で覚えたNくんからしたら、夜の店で大人相手に働いた訳でもない単なるカタギ(?)の国語教員がこんなのを知ってる理由が不思議な訳で「どこで覚えるの? 俺も覚えたいわぁ」だそう。あのね、おじさんが若い頃はテレビで『ものまね王座決定戦』ってのがあったし、『昭和歌謡大全集』ってのもあったのよ。

 本日の放課後、校内模試漢文を返却したのですが「蓋し」の読みが崩壊していて驚く。文系一番のあなた、二番のあなたも知らないの?
 「或る人が言いました。何を見ても宿酔いのように見える今の世の中の、由紀さおりの歌は、一杯の酔い覚ましの水のように爽やかだ。蓋し至言というべきで御座います」
 これは、1970年のレコード大賞由紀さおり「手紙」が披露された時の前奏ナレーション。こういうのがTVでばんばん流れてて、「蓋し名言」程度の言葉なら子ども時代の我々世代だって知っていたのです。

 などということを思いながらベッドで寝落ちたのが1時過ぎで、だから明日は9時17時の日曜出勤だってのに何やってんだよ俺、ってなもんです。っていうか「明日」じゃなくて最早「今日」じゃねぇか、みたいな午前様あるあるなツッコミ、出来ればしたくないんだよぅ。楽しかったけど。