ひゃくまで かぞえたり するから だかだから

 5時入りで昨日の東大理系漢文特講の添削。教材は05年理系漢文、蘇洵『嘉祐集』。この問題では、本文「阿諛」の語注に「おもねる」と書かれているのですが、高3生はこの語を知らない(63回生だけではなく、これまで高3漢文を担当した59・60・61もそうでした)。故に解答に使う時に活用を間違える間違える。「おもねて」「おもねいて」「おもねき」等の誤用が続々。正しく使う人は半分弱です。

 授業はセンター09年追試、今回は小説で野上弥生子。大家族ものは登場人物を「サザエさん」に置き換えて読むと分かりやすい。公民の授業なんかで親等を教えるときにもそうしている先生はいるんじゃないでしょうか。
 さて、野上弥生子と言えば漱石山脈最後の生き残り。数え100才を超え毎朝原稿1枚という小説家理想の境地に達した人物ということになります。というわけで、我らが文系男子高3Aで本日最初の授業をする時、黒板に【野上弥生子「笛」】【1885~1985 作家】と板書し、冒頭で「漱石の弟子、数え100を超え現役の作家」と言った、ら。
 A「ナマコ凄ぇ!」
 B「ナマコで生涯現役ていやらし過ぎやろ!」
 って誰だよ「のがみや・なまこ」て。別の組では読み仮名つけました。

 放課後は一橋大学現代文特講。だいぶ慣れてきましたが、何しろどの教材も特講授業で扱うこと自体が初めてなので準備から授業から添削まで全てが新鮮。参加者が11人ってのもこぢんまりして良いですね。