おまえは丼に顔つっこんでおまえは丼に顔つっこんで

 5時入り……の時間感覚をちょっと誤って、4時50分に校舎入り口についてしまう。警備員さんの巡回開錠を待つ10分、寒いっ! 本日は雨降りです。冷えの残る身体で『白』の添削をガシガシ。SHRで返却。

 またまたまたまた午前中の年休を取って、K大学病院へタクシーで。母君の今後の治療方針を立てるのですね。さぁ、抗癌剤治療が始まるのかっ!?
 ……と、ドキドキしておりましたら。肺・リンパは切除、小脳はガンマナイフ、という施術で、今現在の所「目に見える形では」体内に癌は存在しない(リンパへ転移してるわけですから、どこぞに潜伏はしてやがってんでしょうが)。と言うわけで、態々抗癌剤治療をすることに積極的意味がない。2ヶ月置きの通院検査を続けながら、とりあえず無治療経過観察で行きましょう、という流れ。

 あら?  副作用嘔吐ウィッグ愁嘆場、じゃなくていいの? 2ヶ月後ってったらもうセンター試験も終わった後ですけど、取りあえずな~んの治療もせぬままガンガン働いて(っつっても、今は1出勤1休日を繰り返しておられるそうですが)平穏無事に年末年始を迎えたりなんかして?

 K市名物、病院食よりあごに優しいとぅるっとぅるのコシ無しうどんを食べながら、「まさかこういう風になるとはねぇ」「働け、って言われたんだねぇ」としみじみしながら、湯気で曇った眼鏡をティッシュできゅっきゅきゅっきゅ。
 母君を駅までタクシーで送り、そのまま学校に入ってデスクワーク。

 夕方、校舎廊下ですれ違った事務の方に、私が後日受け取る9月~12月の特講・補習手当の合計金額が手取り月給とほぼ同額ということを聞いて泡吹いて驚く。「私、そんなにやってます?」
 そうしましたら、事務員氏曰く「東大文系現代文12回24時間、東大理系現代文12回24時間、東大理系漢文12回12時間、京大現代文12回24時間、一橋現代文10回20時間、センター補習1回2時間、計106時間」と。ほうほう。その106時間のうち、添削を必要とする授業は58回、その授業と添削にかかる時間は授業そのものの時間とは別に平均で5時間程度でしょうか。したらそれで働いた時間は、106+290=396時間。そら月給にもなるか。

 色々驚くことがあったからか、「あ、そういえば企業様と組合様とがあ~だこ~だしてる間に支払いが遅れてたボーナスが支払われるのって今日だったっけ」と気付いてほくほくしたのは夜、布団に入ってからでした。