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取り出した よろこびを これでいいのだ

 一昨日の夜、数学非常勤先生の歓迎会にて。国語(私)と若手体育先生。
 国語「昨日太陽が東から昇って、今日もまた東から昇る。そしたら、明日からもずっと東から昇るのでは? と考えますよね。これが『昨日法』」
 体育「凄い! 数学先生、本当ですか?」
 数学「間違ってはいないかな」
 体育「池ノ都先生、国語科なのに凄いです!」
 国語「いや~、あっはっは」
 ……後で訂正、したかどうか(酒のせいで)覚えてないな。

 出勤後の職員室で「生き恥Tシャツ」に着替える。ジャケット姿で頭にウルトラハットを被った私が胸に大きく、その下には「ぼく、劣リーマン。」の手書きロゴ。高校体育祭では生徒運営に教員が一切の口出しをしない、というのが不文律ながらよく考えたらクラスTシャツなんて別に義務でもないんだからここは権力で強引にデザインを変えさせておくべきでした。今はただただ、自分にその権力が無かったという事実に忸怩たる思い。
 高1A組は赤・青・黒ブロックの中の「黒」なので、Tシャツは黒地です。その胸の部分に白い正方形のキャンバス、中に黒で私の肖像(胸から上)が描かれていると思ってください。要するに、まるで写真のように見える私の肖像には「黒い~縁取りが~ありまし~た~♪」という状態で、一目見た英語科パイセン曰く「悪くないデザインだけど、黒だから遺影にしか見えんよね」と。私がこのTシャツを着ていると、私が私によく似た人物の遺影を胸に抱えているようにしか見えないそうなのです。「隣に、『勝訴』とか書いた紙を掲げた人が居るような感じでね」
 教室では、51人の生徒全員が「生き恥Tシャツ」を着用して担任のメンタルを殺しにかかって来てます。一部の女子が「いやだ~、これ絶対外で着れない~」と仰有っているのに対して「ざまぁみやがれそんなクソみたいなデザインを選んだ罰じゃ」と言い放った言葉の刃が私の肺腑を抉る、クソて。
 他の4クラス(内進組)は流石真面目学年の優等生デザインだったように記憶してはいますが、E組だけ胸に「オニゴーリ」(ポケモン)をあしらっていたのが異彩を放っていました。

 さて、体育祭最初の仕事は第一種目のクロスカントリーでコース警備です。各地点に、教員と生徒とが二人一組で立っているのですが。
 生「クロカンの警備の仕事って、何するんですか?」
 私「警察発行の道路使用許可証を持って立っているのです。きみは権利の象徴です」
 生「それだけですか?」
 私「生きて立っている。あとは、自分のブロックの勝利を祈りましょう」
 生「だけですか?」
 私「象徴と祈りと。天皇と同じ仕事です」
 生「天皇
 ……種目参加生徒と、河童の着ぐるみを着た教員とが通過するのを見守る。

 実は、(体育科以外の)教員の仕事は、最初のクロカン警備、昼過ぎの生徒・教員二人三脚、後は夕方最終競技の「スティックパニック」の監督(審判)以外何もないんです。だから、基本的には自分のクラスの生徒が疾走するのをのんびり眺めたり、観客の保護者の方々に(Tシャツを嗤われながら)ご挨拶したりと、基本的に一日中のんびりと過ごします。
 生徒・教員の二人三脚(競技名「教員矢の如し」)は他の2組(青・赤)を突き放して1位でバトンを渡せた上に、恐らく私のことを余りご存じない実況の生徒から「控えめそうな池ノ都先生」と褒められたので満足。
 「スティックパニック」も、騎馬戦時代からの迫力の落差(取っ組み合い→バルーンスティックでポカポカと打ち合い)に、観客がドン引きしている(というか、時間が経つにつれてどんどん減っていく)のが見てて面白かったです。やっぱり線香花火、今年が最初で最後の競技だと思うんですが、果たして。

 装飾は一目見て黒の優勝だと分かっていましたし、応援合戦も3ブロック中3番目の演舞でしたが終わった瞬間に周り中の先生方から「おめでとう!」と肩を叩かれる出来映えでしたし、総合優勝と合わせた3冠も当然。高1A組の生徒も結果には満足だったんじゃないかな(あんなにグダグダの練習だったのに、取りあえず予定通りプログラムが進むことに驚いたかも知れませんね)。
 綱引きの生徒大量乱入だとか、コスプレだオタ芸だとか、巫山戯倒した実況だとか、この(好きか嫌いかはともかく)独特としか言いようのない雰囲気に、来年度の外進組(現高1A)は(運営学年として)進んでコミットしてくれるでしょうか。

 勝利を予測しておられたかのように、A組の某くんのお母様が何と人数分(担任と合わせて52個)の手作りケーキを差し入れて下さいました(滅茶苦茶美味しかった)。帰りのSHRではそれとジュースとで慰労会を行って、クラス全員で写真を撮ってから解散。
 課題テスト~後期課外~体育祭練習~体育祭本番、とA組諸氏はここ暫く目に見えて疲れていましたが、来週からの「日常性の維持」に期待したいところです。勝って終われたので、精神的には良い感じなんじゃないかな、と。

 一旦家に帰って入浴、着替え。タクシーで有志打ち上げ会場の焼肉屋「K」に移動して2時間。当然のごとく二次会は私が手配しましたが、会自体には参加せず。
 タクシーで「もりき」に移動し、ホテル住まい終了自宅帰還のご挨拶です。焼肉屋では飲めなかった日本酒を飲みながらマスターとお話。

 さて、月曜日のF校に、今年度11月の東京支部総会の幹事学年(33回生)の先輩方3名がお出でになるということです。目的は、今年の総会・懇親会には例年と違って現役の教員を「来賓」で呼ぼうという案が出ているから。結論を言うと、国語科からは私をということになっているそうなんですね。
 で、これは全くの偶然なのですが、「もりき」常連仲間のH先生が偶然33回生で、東京からお越しになる先輩3名を、明日K市で接待するんですって。1軒目は骨付きカルビで有名な「G」に行って、2軒目で「もりき」の小上がりを使う、と。
 マ「どうする、いけのっちゃん、どうせ月曜に会うんやろうけど、日曜のうちに挨拶しとく?」
 私「ん~、2軒目ってことは時間が遅いんだよね?」
 マ「20時過ぎとかだったかな」
 私「考えとく」
 ……「考えとく」と返事をして、ノーだった例はないので、明日はちょっと夜が遅くなるという前提で仕事をしないといけないですね。