ふざけすぎた私 ひさしぶりのそのまなざし

 起床後、部屋・風呂の掃除、入浴。旅行準備は本と着替えとを鞄に詰め込むだけで、詰め込むシャツは9時開店の近所のクリーニング店に引き取りに行く。本日から、5泊6日で夢の上京旅行で命の洗濯じゃぶじゃぶ。
 タクシーでJRのK駅、新幹線は博多乗り換えで品川まで5時間一直線。駅弁を食し本を読みCDを聴き「DQ11」を進めコーヒーを飲みTwitterを見て、ただ5時間座っていれば自動的に目的地に着くという楽さは飛行機とは比べ物になりません。

 ひとつ前の文を「腑分け」。
 駅弁は、博多駅の売り場で人気№1だと書いてあった「辛子めんたいこ弁当」で、これは傑作アルバム『ERERGY』と一緒に写メってオツカル様にTwitterでお送りしました(えったんこ飯)。ちなみに、オツカル様からは「ナイスえったんこ!」という即リプが来て、直後にエゴサ神の絵恋ちゃんがその@ツイートを「いいね」してました。オツカル様とは、明日「鮎まつり」で絵恋ちゃんのライブをご一緒です。
 読書は畠中恵野矢茂樹。読了本はいつも通り最終日の日記でまとめて書きます。野矢茂樹先生の新刊は傑作『論理トレーニング』の系譜で、問題を解きながら国語力(=論理的思考)を深めていくという体裁。私は駒場時代の「基礎演習」が野矢先生で『論理トレーニング』を実際に解くゼミ形式だったのですが、毎回の予習がほぼ完全解答で先生に驚かれたもの。あれから18年ですが、昔取った杵柄で今回の本もガッツリ解き上げます(だから、今回の旅行での読書はほとんどこれに費やされるはずです)。因みに、本の挿絵は大学の国語学同期(と言うのも烏滸がましい程)の器量人の手になる漫画でこれは秋に『それゆけ! 論理さん』という題で単著刊行との由。
 CDは、吉田美奈子おおたか静流ピカソフジファブリック高橋徹也~絵恋ちゃんと楽器。おおたかさんは8日に池袋で行われるコンサートに(当日券があれば)行きます。オツカル様とのカラオケ予習はフジファブリックで、「カンヌの休日 feat.山田孝之」という新曲はタクシーで聴いた瞬間「フジファブリックみたいなバンドだなぁ」と思ったらフジファブリックだったという曲。ほとんど「All RIight」と同じじゃない? とか山田孝之は器用過ぎない? とか感想色々。
 「DQ11」は、既に15時間以上やっているのですが、先ずは幹からという性格故に「ヨッチ村」はほぼ放置状態。ただ、もの凄く驚いたのは、K市でプレイしている時には全く無かったんですけど、新幹線でプレイし始めた途端すれ違い通信のヨッチ族が次々に集まってきたこと。新幹線の中で都会の予習をしてる感じです。
 非日常上京旅行中だけ自らに許すコカ・コーラ……が車内販売で売り切れていたので、飲み物は普通にコーヒー。アイスコーヒーとホットコーヒーとを1杯ずつ頼んだらそれだけで600円ですから。新幹線の中で都会の予習をしている感じです。
 旅行中非日常は1日で10ツイート(1400字)なんぞかますことすらある完全ツイ廃状態。の中から、現代文の記述問題に関して呟いた140字、以下。記述問題で本文をコピペした挙句末尾だけ「こと。」とか「から。」とかに変える愚について書いたものですね。【私「本文の傍線部って、出題者の目を惹いたとこなの」 生徒「はぁ」 私「で、出題者は教授で、受験生は学生なの」 生「はぁ」 私「でね、論文を前に教授が学生に『ここ面白くない? どういう意味だろ?』って言った時に、その学生が突然別の箇所を朗読し出したら、そら殴るやろ?」 生「あ~ね」】

 「腑分け」してる間に、のぞみは品川駅ホームに滑り込み、私はそのまま山手線に乗り換えて池袋。定宿にチェックインの後は、1階大浴場で湯浴み、の後で有楽町線の池袋~有楽町。
 まっぴぃとのさし飲みって、若しかしたら大学卒業以来初めてなんじゃないでしょうかというくらい久しぶりですね。TQC勢の集団飲みすら、年に1度あるかないかというレベル。メールのやり取りもめっきり少なくなって、大学時代に週4とか5とかの割合で一緒に飲んでたTQC時代から比べたら、はっきり言って「疎遠」になってます(別に仲が悪くなったわけではないですが)。私が福岡、ぴぃ氏が東京という距離はありますが、それよりも心理的な遠さの方が大きくて、噴水博士・絵葉書博士と在野研究泰斗への道まっしぐらのぴぃ氏の興味と知とに私がついていけなくなっているという「引け目」が距離の理由なんです。
 でもまぁ、数年に一度なら私が一方的に楽しいだけのさし飲みに付き合って頂いてもいいかなぁ、昔のよしみでお願いしますよん、という卑屈この下ない動機でお久しぶりですのご挨拶は、私が一度行きたかった有楽町ガード下、屋号は「新日の基」です。

 開口一番、ま「池ちゃん、痩せた?」 私「あ~たが肥ったんでしょうが」というどこが「卑屈この下ない」んだというやり取りで始まったアラフォー歓談は、ジャブのように最近年を取ったことを感じるエピソードを打ち合って笑い(嗤い?)合うゾーンから。だって、生ビールが大中小あって、私は「大」を頼んだらぴぃ氏は「中」とか言うんですよ。聞けばすっかり飲まなくなった、というか毎日飲むなんて選択肢が存在しないとのこと。何をお綺麗なことを言ってやんでぃ大学時代なんてアル中そのものだった癖にと返そうとしたら「身体を労わりなさい」と普通に諭されてぐぅの音。私が痩せたのは朝昼食べない夜は飲むという「日常性の維持」のせいで、まっぴぃが肥ったのはこれは経年による自然な成り行きなんだそう(こないだぴぃ氏が会ったでっくんの肥り方はやや「不自然」だったそうでこれは35パが楽しみ)。要は、大学時代のまま成長していない私と、ちゃんと大人としての履歴を刻んでおられるぴぃ氏と、彼我の差は広がる一方で。
 「新日の基」は鮮魚が旨い・安い。店主は入り婿アンディさんで、英語対応OKなので外国人バックパッカーが……たしかに多いな、「せんべろ」的なイメージからは遠いかな。肴はどれも旨いし、というか私、ぴぃ氏の顔を見たらそれだけで(反射神経的に)飲みのスイッチが入るから、最初届いた時に二人で爆笑したサイズの生大を終えた後にも、瓶ビール瓶ビールからの日本酒3合と絶好調。

 有楽町~池袋、に二人で移動してあと少しだけアン(ル)コール、は北口名店「韓二郎」。とにかく食べてびっくりするから、のレバー串に、食べれば必ず帰りたくなるダッカルビ……ま「帰りたくなるってどういうことよ?」 私「食べたらわかるから」
 ダッカルビ旨い、しビール(まだ飲んでます)に合う。んだけど舌喉胃袋をドリルが襲う辛さで二人とも瞬殺。ほら、帰りたくなったでしょう?

 ホテルに戻って健康睡眠。私は明日からも阿呆ほど遊びますが、まっぴぃはお仕事でしょうか。お付き合い多謝、明日からの「日常性の維持」もお身体をお厭いつつ頑張って下さい。