あなたに逢いたくて

 私の、国語教師のくせにこの人を読んでないシリーズの筆頭は司馬遼太郎(一編すら未読)、その次が村上春樹(『アンダーグラウンド』及び短編数作のみ読了)で、以下は略しますが余程のことがない限りこのシリーズの人々に手を出すことはないでしょう。
 それとは別に、絶対面白いと直観しているけれども後々の楽しみに取っておくシリーズもあって、例えば夢野久作は就職初年度に解禁、幸田文は3年目に解禁、山田風太郎は12年目、等々3年ごとに一人のペースで解禁しています。で、15年目の今年は誰なのかなぁ、と漠然と思っていたところへちくま文庫が良い人のセレクションを投げてきました。今年の解禁は山口瞳です。

 さて、新高3の67回生は春休みも「男く祭」の準備で出校皆勤状態になるので本当に形式的な区切り以上の意味はないのですが、本日は修了式です。が、私は朝のSHRを副担任先生にお任せして、8時半の職員朝礼が終わったタイミングで学校を出てタクシーでF校親玉大学病院へ。修了式を仏恥義って、母君の定期検診の介添です。本日は(昨日母君お一人で受診なさった)MRIの検査結果を受けた診察だったのですが、特段の変化は見られずに、現行の治療(投薬)を継続だそう。今の薬が効かなくなった将来、代替候補の薬の効き目があるか否かを調べるための採血も行いました。さて、母君が信頼する主治医のY先生が、4月から大学病院を離れて別の病院へ行くことになりました。次の勤務先をお聞きしたら市内のS病院だということで、あらそれなら大学病院より家から近い、と母君はY先生と一緒にS病院へ移ることを即座に決定なさり。ほう。
 私「S病院と言えば、昨日国試合格祝いで飲んだ教え子、ここの医学部の6年生なんですけど、4月からS病院に行くとか」
 Y「へぇ、研修医で? 名前は何ですか?」
 私「Fくん」
 Y「探しときます」

 病院で母君とお別れをして、タクシーでF校に戻ります。職員室に入ったタイミングがちょうど帰りのSHRの開始時刻だったので、B組に滑り込みセーフの状態でした。放課後は生徒はコーラスの練習や「男く祭」の準備。

 夕方、自宅に戻って母君とお話。今日の検査が異常(変化)なしだったら紹介しようと思っていたお話を。
 F校の美術先生はF校の(序に言えば剣道部の)先輩で元生徒会長、からの東京藝大という方なのですが、奥様(同じく藝大)がご自宅で開かれている美術教室(高齢者を中心に大人向け)に母君を、とお声がけ下さいまして。以前、母君が顔彩用の道具を購入する際にご相談したことを覚えていて下さったのですね。自宅徒歩5分の教室で週一の気分転換というお話には母君も乗り気のご様子。支えられていますね。

 さて、今夜は先日「バッタ屋」に連れていった63回生A組2人(Iくん&Iちゃん)と一緒に二日市「月空」へ。九大Iくんは中学でサッカー部、一橋大Iちゃんは高校までサッカー部。「月空」は63回生サッカー部の守護神Mくんのお父様なので、顔を見たことがあるかも知れません。と思ってたら、案の定お父様の顔も知ってて、お運びを手伝ってたMくんの妹さんとも面識があるんですって。へぇ。料理には満足してもらえたようで嬉しい。ここの「和牛モモ肉のたたき カルパッチョ風」は、どんな店のどんなメニューにもそんなに執着しない私が定期的に食べたくなる数少ない品なのです。
 今月3回目のIちゃんとは月末に4回目です(28日に「ニシクボ食堂」)。