彼とならきっと大丈夫

 4時に起床して書斎で書き物、入浴、母君の朝食作成。学校では2限だけが授業でその後に年休。母君のお食事に関しては、昼食は作りたてをお出しできましたが、夕食はお刺身等冷たいもの(温めなくてよいもの)だけで構成したプレートを冷蔵庫に入れ、時分時になったら取り出して召し上がるようお願いしました。本日は56回生Iくんの結婚式・披露宴です。
 行きつけの美容院「G」で髪をセットしてもらうよう予約は入れているのですが、美容院では顔ぞりが出来ないので、その前に自宅近くの理容室で顔ぞりをお願いしました。15分程度で終わって値段が1000円、これは高いのか安いのかよく判りません。以前別の理容室(行きつけではなく飛び込み)では、一ヶ月に一度くらいは顔ぞりをした方が良いと言われたのですが、何かイベントでもないとなかなかそんな気にはなれません。
 名入りの礼服に着替えた後、母君に夜が遅くなると言い残して昼過ぎに自宅を出発、「G」でシャンプーと整髪とを。「G」のワンオペ店長Kさんは私と同じ年で、小学生・保育園のお子様をお持ち。話は自然とKさんの結婚・子育ての話になります。7年ほど前(我々が30歳くらいで、Kさんにはもうすぐご長男が生まれるかという頃)に同じく常連の同窓同僚数学を交えて飲みに行った時、店の前で見送りをしてくれた大学生くらいの女性バイトさんにKさんが「お店は何時まで(開いてるんですか)?」と聞いたらバイトさんが思わず「23時で(私はあがりま)す!」と答えたくらい、どちゃくそイケてるKさんなんですけれども、ここ数年、風貌にパパの色合いが濃くなってきました。

 結婚式会場となるホテル「N」は西鉄薬院駅ですからK駅から特急で30分。傘は荷厄介で(大袈裟かな)、それでもささなければ少し濡れるという嫌な天気(披露宴が済む頃にはすっかりあがっていました)。結婚式の待合室では56回生Kくん(内進)・Kくん(外進)・Mくんの3人とご挨拶。内進Kくんはもう何年も前に教育実習に来た時(彼が3週間寮に泊まり込んだ時に)ほぼ一日おきに飲みに行ったのを始め何度も合っていますが、外進Kくんは卒業以来2度目、Mくんに至っては卒業以来なのかな。ウーロン茶とオレンジジュースとのサービスは固辞、喉はもう酒を飲むモードになっています。
 結婚式は賛美歌312番、「いつくしみ深き 友なるイエスは」というやつですね。あれをどのくらいの音量で歌うのか、毎度探り探りになってしまいます。新郎新婦は既に昨年入籍を済ませ、6月からのIくんの社費留学(アメリカの大学で経営学を学びます。社内の選考を勝ち抜きました)に合わせて本日の目出度いお式。二人の夫婦生活が既に一定期間以上経っているということもあり、全体的に落ち着いた雰囲気の式でした。私達F校組4人は、Iくんの大阪大学時代の友人4人と一緒の席でしたが、スピーチをした男性氏もIくんを過剰に弄ったりすることのない誠実な言葉を。類は友を呼ぶというのか、きっと新婦さんも誠実真面目な方なんじゃないかなぁ、と。
 F校組4人は、近況交換をしたり、銀行員の内進Kくんが披露した銀行業界のおっさんの結婚式における態度の酷さの色々に大笑いしたり(そういえば、私が今でも時々人に語る新人研修の「起き抜けハーフマラソン」はこの内進Kくんから聞いた実体験でした)。いつものことながら随分ビールを飲みましたが、披露宴オープニングのムービーで「お酒もたくさん飲んで下さい!」と書いてあったのでまぁいいかな。

 さて、Iくんの披露宴が終盤にさしかかった頃、ちょっとトイレに出たついでに、現在同じく56回生のKくん結婚披露宴の最中であるところの化学先生@ホテル「O」に電話……したら、まさしく今が「酣」で会はまだまだ続くということ。
 新郎新婦とそのご家族が見送りの出口に移動している間に、他の3人に話を振ってみる。「あのね、今こっから直ぐ近くのホテル『O』で、56回生Kくんが結婚披露宴の最中なんだよね。英語先生と化学先生とがいて、多分56回生も何人か。行く?」
 長崎へ帰らないといけないMくん以外の3人で、タクシーに飛び乗ってホテル「O」へ。途中コンビニで祝儀袋を買って、私・内進Kくん・外進Kくんの三人の連名で10000円ずつ入れました。さて、格好こそ礼服ですが、結構赤い明らかな散会顔で、手にはライバルホテル「N」の引き出物袋を下げて颯爽と会場へ向かう3人。流石に黙って入るのはNGでしょうから、入口で「O」の従業員さんに声をかけ。別のホテルでの披露宴の帰りなのですが、今そこの広間で高砂に居るKくんも知人で是非お祝いをしたく、このご祝儀袋を届けるのだけ、許して貰えませんか?
 快くOKを貰ったので、さも「呼ばれてますけど?」みたいな顔をしながら会場に入り(デザートが振る舞われており、もうすぐエンディングという場面でした)、真っ直ぐF校席に向かう。化学先生・英語先生・外進Kくん・内進Bくん・内進Oくん・内進Nくん、等々にご挨拶(化学先生は「本当に来たの?」と呆れ顔で、英語先生は「その意気や良し!」のご満悦顔)。我々3人は高砂から人が居なくなる隙を見計りつつ、新郎の前から人が捌けた一瞬をついて走って行きました。「Kくん、久しぶり!」と声をかけたら、Kくん「?……! 何で?」とまぁ真っ当な反応。「近くでIちゃんの式があったから、是非ご祝儀だけでもと思って~」と、内進Kくんが新郎のお衣装のポッケにご祝儀袋を突っ込みます。田中正造みたいです。

 何だかんだでほとんど最後まで会場に居て、二次会に行くメンバーと別れてホテル「O」を出ます(Iくんの披露宴は強制的な二次会はありませんでした)。我々3人と、何故かKくん披露宴の二次会から離脱してきた内進Bくんとの4人で二次会に行くことにして、博多で飲むならと「太郎源」に電話。
 「「「何すかこれ超旨い!」」」とマグロカマ焼きへの3人の反応を肴にして日本酒を飲むオッサンの夜は長く。Bくん、カマ焼きに感動して「母ちゃんに持って帰ります!」と持ち帰りをお願いする親孝行っぷりでした。

 それにしても、披露宴の梯子なんて、もう二度としない経験でしょうねぇ。新幹線でK市に戻り、K市の実家に泊まるという外進Kくんち経由でタクシー帰還。日付が変わった時刻で完全におねむだったので(20時間以上起きてて7時間くらい飲んでますからね)、脱いだ服を片づけることもせずにベッドに飛び込みました。