あなたを苦しめる全てのことから

 堀井憲一郎『1971年の悪霊』読了、★★★。名著『若者殺しの時代』一冊で私の中の「ホリケン」はネプチューンからずんずん調査に移りました。ただ、その後の著作(新書)は『若者』を超えていません。

 本日、高3は代休(月末のF中・F高入試に伴う5連休の最終日に出校する分)。担任団も出勤の必要はありませんが、5限に開かれる某会議に出席した方が良いという判断で昼から出勤します。昨夜の厚着睡眠で大汗を掻いて、起きたら体調は8割方回復していました。起床は4時半で、朝風呂まで書斎で日記更新。入浴後に母君の朝食を準備して、昼までは書斎でデスクワーク。2割分の体調不良は、やや熱い両手でキーボードを叩く時に覚える違和感で判ります。

 昼過ぎに職員室(高3担任団以外は通常出勤)に行ったら、校内でインフルエンザが猛威を振るっているという情報。中1・中2の生徒の間で広まっているのは知っていましたし、高2日本史先生、物理先生が先週末に倒れたのも聞いていましたが、今日は更に高1世界史先生、国語先生がインフルエンザの診断という話。高2主任国語先生から「高3に伝染したらマジ申し訳ない!」と言われましたが、私は高2担任団が身体を張って壁になって下さっているという認識です。ですがまぁ、バタバタと人が倒れる中、職員室は『金田一少年の事件簿』のケース中盤みたいな雰囲気。高3、明日は本当に出校して良いのかしら。
 5限の会議の後、2時間ほどデスクワークをしてから帰宅。以降はいつもと同じ流れ(ちょっと違うのは、母君の夕食の味噌汁を煮麺に変えたくらいかな)で、夜のお店は自宅近くの居酒屋「A」。

ほとんどビョーキしてる気分deathよ

 昨日に引き続いて身体はグズグズと言っています。たまには病気になってみたいよ~、という身体の声が聞こえてきますが、病気っつーならワーク・ビブリオ・アルコールと色んなホリックに罹りっきりじゃねーかアホが、と冷たく無視して書斎でデスクワーク。今はセンター直前ということで二次試験の添削が少ない「凪」の時間ですが、センターが終われば一ヶ月間怒濤です。200人余の人生に関わっときながら「出来ません」というのは文字通りの意味で「あり得ない」ので、まだ怒濤の「ど」の字も始まる前から泣き言ほざいてるような身体に用はない……っつっても、これが倒れたら200人余と母君とが困ってしまうので、薬は何種類か飲みますし、睡眠も大事にしてますし、言葉とは裏腹のツンデレ状態ではあります。

 母君と血痰ネーミングスーパーマーケット「You Meマート」で買い物をして昼食作成、の後で出勤。今日は学校に行かなくてもいいかなぁ、とも思っていたのですが、私大出願に際して何としても今日中に調査書を受け取りたいという生徒からのメールが来て13時に手渡す約束をしたのですね。顧客、っつか環境、っつか運命、それもお前が望んで手に入れた運命が「働け」っつってんだよオラ、と自転車を漕ぐ私、微熱のお陰でちょっとテンション上がってます。生徒の用件は1分もかからず終了(手渡すだけ)ですが、折角なので学校でしか出来ないデスクワークを3時間ほど。途中、日記を2日分だけ更新する珈琲ブレイク……が30分と結構長め。やっぱり休みの日はちょっと気が抜けています。

 帰宅後、入浴、母君の夕食作成。微熱でテンションが高いってのはこれは本当で、行きたい(和牛モモカルパッチョが食べたい!)と思ったらもう止まらない、西鉄電車で二日市まで出て焼鳥「月空」で読書独酌。我慢って身体に悪いですしね。
 帰宅後は、阿呆みたいに厚着して就寝。

君も僕もまるで違う歌を書きました。

 千葉雅也・二村ヒトシ・柴田英里『欲望会議 「超」ポリコレ宣言』読了、★★★★。素晴らしい本だけれども、真面目過ぎると思いました。「性」についての鼎談で二村ヒトシが関わった本といえば大傑作『オトコのカラダはキモチいい』(岡田育・金田淳子)があるわけですけれども、『欲望会議』と『オトコのカラダはキモチいい』との最も大きな違いは、『欲望会議』は全然エロくない、『オトコのカラダはキモチいい』はとんでもなくエロいという点です。例えば『オトコのカラダはキモチいい』の中で岡田育・金田淳子が「腐女子」炸裂させているあたり、確かに爆笑もんですし爆笑してるうちについ忘れそうになるんですけれども、ジャーゴンだらけの典型に没頭する(自己を預ける)というのはストレートにエロい行為ですからね。『欲望会議』では、例えばキャラ没頭のような形で自己を他者(他者によって作られた所与のイメージ)に預ける態度は絶対拒絶です。世界は多義的・多網的・流動的である(べき)なのだから、その「多義」の一つとしての自己にもっと拘っていい、引きこもっていい(「性」はまさに引きこもった先の「暗部」ですね)、何かを語るなら引きこもった自己をもっともっと熟成させた上で語れば良いというスタンスで、その多義・多網・流動を一つの方向に組織化しようという力や思想(要するに現今の社会の風潮)を徹底的に批判する。だから『欲望会議』では借り物の言葉が許されない、「お守り言葉」としての常識(例えば安直なポリコレのような)が許されない。そういう「会議」ですからそれはもうもの凄い緊張感で、そこにエロさは微塵もありません。それぞれがそれぞれの性癖を暴露してたり喋りながら発情してたりする(んだろうなぁという)箇所もあるんですけれど、それが借り物一切なしの個人性徹底追究の果てに発露されてるものなんで他の2人や読者に共有されない(読んでる私は「エロいなぁ」じゃなくて、「そ、そうなんだ……」って引くばかり)。こういう本に分かりやすい(共感しやすい)エロを求めるのが(これはもう原理的に)間違ってるんですけど、前に『オトコのカラダはキモチいい』を読んだのが運の尽きだった。爆笑もののエロスは★★★★★、ひたすら真面目な会議は★★★★、ってことで。っつーか、二村ヒトシが噛んでるという点以外でこの2冊を比べる理由ってないんですけどね。
 同じテーマの本で「積ん読」しているものに、大島薫の対談集『贅沢なカラダ』があるんですけれども、これにも二村ヒトシが登場します。

 昨日の日記に書いた通り、朝起きたらちょっと身体が熱っぽい。私の寝室には冷暖房がないので(母君の和室とリビングにはあります)、汗を掻きたいなら重ね着をして寝るしか方法がありません。今日からの三連休でゆっくり治していきます。取り敢えず、葛根湯だけ飲みました。
 午前中は書斎でデスクワーク、午後から出勤してアポイントのあった生徒2人と医学部受験の志望理由書の添削・面談。デスクワークを少々。

 夕方に帰宅して、入浴後に母君の入浴のお手伝い……これは、浴室まで入ってあれこれすることは稀で(基本的にお一人で出来ます)、私は服の着脱のお手伝いと、お風呂上がり後の浴室その他の整理をするだけ(浴室まで入る時は「介護」、それ以外の時は「お手伝い」と呼び分けています)。夕食と夜のお薬とをお出しして、お好きなタイミングでお布団に入ることのできる手はずを整えてから、「もりき」で独酌。クジラの赤身を鉄板焼きにしてもらいました。 

サメよ サメよ 落とし物の多い人生だけど

 6時起床、入浴後に母君の朝食を準備して、8時にゆったりと学校入り。今日は2回目のセンタープレの2日目で、理系科目(理科・数学)と自己採点とを行います。1回目のセンタープレ(Y予備校)は数ⅡBがえげつない難易度で少なくない生徒が爆死、全体的な点数も振るわずに結果を伝える担任の側からフォローをする必要がありました。第2回はどうでしょう。

 さて、8時半にご出勤の事務嬢さんのご様子伺い。
 私「お早う御座います! 昨日はちゃんと帰りました~?」
 嬢「……先生、私をぶって」
 いきなりの「ぶってぶって姫」発言ですが、まぁその目の充血を見れば昨日は二次会コースだったということが分かります。それが証拠に、恐らくそれに同行したのであろうTくんにLINEで「ちゃんと帰った~?」と送ったのに対して一向に返信が来ません。聞けば、事務嬢さんち近くの居酒屋「D」で2時まで飲んで、Tくんが帰ったあとも常連さんと閉店までいて、就寝は3時だと。3時て。
 私「よく宿酔いになりませんね」
 嬢「だって、『D』ではハイボール1杯だけ頼んでそれも殆ど飲んでませんもん」
 私「それが凄いですよねぇ。僕なら絶対ビールの4、5杯でも飲んでる」
 私が「二次会撲滅委員会」の信条を貫いたのは、二軒目に行ったとしてそこで飲まないということが出来ないからです。Tくんと嬢さんとは、飲まずに駄弁るというのが出来るんです。これはもう、どちらの意思が強いのか最早分からない。事務嬢さん、3時就寝6時起床、きちんとペット(お犬様)のお散歩までこなしてのご出勤だそうすから、その気力体力は仰ぎ見るばかりです。
 嬢「で、昨日の二次会で、Tくんとはまた今日も飲む約束を」
 私「したんかい!」
 凄ぇな。聞けば、私と同窓同僚数学(55回生担当)に声をかけることも決まっているそうで、こっちは誘われた飲み会は(ダブルブッキング以外では)絶対に断らないと決めているのでOKですけど、同窓数学は小さなお子様も居られますから参加の可能性は半々ってとこだな。

 数学理科の監督をしている感じでは、今回の(2回目の)センタープレの理数の難易度は例年並みという様子で、前回程生徒が落ち込む(不安になる)ような結果は出なさそうです。「数ⅠA」「数ⅡB」を解く時に「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」を解き始めた生徒はどつきました。
 自己採点の後、各担任は自分のクラスの生徒の成績をPCに打ち込みます。予想通り、今回は全体的に「例年並み」。

 そうそう、さっき飲み会は「ダブルブッキング以外では」断らないと書いたんですけれども、例えば断る理由にならない要素としては「お金がない」「相手が好きじゃない」「体調が悪い」というのがあります。お金は来月の自分から借りるか貯金を切り崩すかすれば良いし、苦手な相手も酔って好き放題喋ってる内に良いところが見つかったりするし、体調は飲んでる内になんとかなります(独りでただ寝てるような辛気臭さの方がよっぽど体調不良に拍車をかけます)。勿論、インフルエンザ等なら話は別ですが、私はこれまでの人生においてインフルエンザに罹患したことがありません(但し、嘗て学校でインフルエンザの学級閉鎖・学年閉鎖が出た時には全ての飲み会をキャンセルしましたし、その間は「もりき」も訪問を控えました)。基本的には、とにかく毎日同じ行動を取りながらその中で身体をメンテナンスする、「日常性のEASY!」は「カメラを止めるな!」の精神で成り立っております(他人に強制するものではありません。特に未成年には)。
 で、実は今、ちょっと体調に「??」ってところがありまして。若しかしたら、明日あたりちょっと熱っぽくなったりするかなぁ、痰の絡む咳が出たりするかなぁ、という予感めいたものが。ただ、高3は(生徒も担任団も)明日13日~15日が三連休(15日の火曜日は代休)なので、ちょっと悪くなってもその間に戻せるだろうという算段でいます。

 16時に帰宅後、入浴、母君の入浴のお手伝い。茗荷の酢漬けを仕込んだり、味噌汁の具材を切って保存したりの後、今日の分の夕食を作成。三連の小皿には、市販の海鮮巻き寿司2切れ、温泉卵、豚しゃぶゴマだれ。味噌汁は小松菜・しめじ・油揚げ。母君に小ネギを大量に切って戴いたものが冷蔵庫・冷凍庫に入っているので、料理の飾り付けも出来ます。
 母君がお休みになる準備を整えた後、タクシーで居酒屋「T」に入ったのは18時。事務嬢さん、Tくん、私、同窓同僚数学の4人でテーブルを囲んで乾杯。この時点で、事務嬢さんとTくんとは二次会(昼から開いてる居酒屋「S」で90分ほど飲んで来たそう)だっつーんですから凄いですね。Tくんが結婚していることを今日初めて知ったという同窓数学が一通り聞くべきことを聞いたら、後は思い出話と噂話とだけで2時間が持ちます。人気店「T」は120分の時間制なので、この後4人は河岸を変える必要があるのですが、バー「S」に向かう3人と一旦別れて、私は文化街のライブバー「A」にふらりと。マスターと重鎮バイトHくんとに、結局一昨日結成した「二次会撲滅委員会」は一度も活動に成功することなく解散した話を披露。一時間ほどで「A」を出た後、バー「S」で飲んでる3人と再び合流。結局ここを出たのが22時過ぎで、私と同窓数学はそのまま帰宅しましたが、事務嬢さんとTくんとはまだどこかへ飲みに行かれる様子でした(結局、私がさっき行ったライブバー「A」に行ったそうです)。
 バー「S」のマスターは、毎回お土産に手作りのパンを持たせて下さるので嬉しい。今日はホットサンドで、これは温めて明日の母君の朝食にします。

NEVER CRY OVER SPILIT MILK

 通常通りの手順で出勤。今日はセンタープレ2回目の1日目。文系科目(社会・国語・英語)の監督で、国語(80分)の時間を使って自宅まで昼食作成の往復をします。

 母君の食事は、朝昼晩ともランチプレートでお出ししているということは以前書きました。正方形、下1/2の区画に主菜を入れて、上1/4の2区画に副菜を入れるというのが通常のパターンで、汁物を出すときには、1/4の区画に持ち手のついたマグカップを収めるという風にしています。今回は、このやり方が招いた失敗の話。

 国語の時間。問題を配布して「始め」の合図をした後、速攻で自転車に乗り自宅に戻る、その途中で昼食のラーメンを掻き込み、戻った自宅で母君の昼食を作りました。本日は、味噌汁(1/4スペースにマグカップ)、作り置きの酢の物(1/4スペース)、〆鯖(1/2スペース)。で、洗い物をしようと思ったら、母君がプレートの全てを炬燵から床の絨毯に落とされて中身をぶちまける。1/4スペースのマグカップをランチプレートから取り外してからプレートを持つべきなのに、それをせずにそのままプレートを持ち上げたためにバランスが崩れたのです。プレートを炬燵に置いた時点でマグカップを動かさなかった私のミスですし、呆然としている人に文句を言っても仕方がないので、母君を宥めつつ掃除をします。幸いなことに炬燵布団は殆ど汚れなかったので、必要な部分だけを洗面所で洗ってベランダに干しました。昼食(インスタントのスープ、目玉焼き、コールスロー、冷や奴)を作り直して、絨毯を近所のクリーニング店に持って行って、夕食の味噌汁用に買っておいた浅蜊の砂抜きを準備して、洗い物をして食器乾燥機を回して、自転車で学校に戻って、試験終了5分前に教室に戻りました。仕事をしながらの介護(看護?)って、時間との勝負ですね。後で事務嬢さんに「こぼしてもキレないのが偉いと思う」と言われたんですが、もうですね、前回同じ絨毯をクリーニングに出した理由(自宅で母君が倒れた日)と比べたら1000倍はましなんで、怒る要素はゼロですよ。まぁ、選りに選って〆鯖の日にひっくり返すのかよ、とは思いましたが(醤油の汚れじゃなかったら、自宅で洗って何とかなったかも知れません)。

 国語の後の英語・リスニングは監督がなかったので、その間に年休を取って、市内の「ニトリ」に自転車で往復。10cm弱四方の正方形の小皿が三連につながったものを2つ、持ち手のあるスープ用のお椀を1つ、等々購入。小皿が二連になったものは「もりき」が突き出し用に使っていますし、九連(三連×三連)になったものはホテルの朝食バイキングなどで時々目にすると言えば「あぁあれね」と思って下さる方も多いかも。試しに、これで食事を出してみることにしましょう。
 帰宅後に入浴、母君の入浴のお手伝い、その後で夕食作成。三連の小皿に、コールスロー少し、ミニトマト3つ、浅漬けを並べます。味噌汁は砂抜きしておいた浅蜊で、ご飯は雑炊にしました。デザートの蜜柑はお好きなだけどうぞ、っつったら十分な分量になるんじゃないかなぁ。

 さて、お昼のプレートぶちまけの時。母君が呆然としている隙を突いて「そうそう、今夜は新年会で出掛けて遅くなりますので」とサラッと。東京からK市帰省の55回生Tくんのご希望で、事務嬢さんと3人で「もりき」の鴨をいただきます。うるさ型の食べロガーさん3人から賞賛・絶賛された影響なのか、いつの間にか食べログ評価3.4超とかになってますね。
 小上がりは開店から店仕舞いまで占領して良いとマスターに約束を取り付けています。今宵の我々は「二次会撲滅委員会」ですから、一軒で充分満足いくまで飲み食いするぞ、という固い決心。鴨コースは、突き出しの鴨葱(クルミ和え)、鴨刺し、鴨焼き、つみれ鍋、〆の蕎麦まで相当な分量がありますから、無言で食べても2時間超は覚悟。我々のように、飲む食う喋る(「吸う」だけがないメンバーです)人間ならたっぷり4時間は見ていいところです。

 Tくんは昨秋ハワイにて挙式の新婚さんで、話は事務嬢さんとの「新婚あるある」で盛り上がります。勿論私は「ぽつんさん」で、辛うじて口から出たのは「ハワイの結婚式って、大安とか関係あるの?」というクソ程下らない質問だけでした。今回はTくんは単独の帰省(奥様は東京でお仕事)だそうなのですが、そういえば私も事務嬢さんも「奥様はどんな人?」とか「写真見せて?」とかいうツッコんだことを全く聞いていませんね(職場の後輩とは言ってたけれど、年齢が上なのか下なのかも知りません)。今のTくんの仕事の話と、最近のF校の話と、あとはF校の思い出話だけで延々と時間が持つ。で、延々と時間が持った結果、18時半に入店した我々が〆の蕎麦を食べ終わる頃には23時前になっています。
 私「さて、それではそろそろタクシーを呼びましょうか。3人で乗って、私、事務嬢さん、Tくんの順番で降りたら良いですよね」
 嬢「……」
 私「はい、目。その目。言いたいことがダダ漏れしてる目。ですけどね、忘れました? あんたが言い出したんですよ。今日の我々は『二次会撲滅委員会』なんですからね。明日は仕事ですからね。じゃあ、マスター、タクシー1台!」

 私が助手席、残る2人が後部座席に乗って、走り出した直後に私が「二次会、行かないんですよね?」と言ったのに対して、返事がない。ただの屍のようだ。こんなもん、8割方二次会コースやないか。後ろが何か言う前にタクシーが到着したので、私はそそくさと車を降りて愛しの我が家に帰りました。
 健康的に就寝。

信じはしないけれど 明日霜がおりていたなら

 通常通り起床して入浴、母君の朝食準備。昨日夜遅く(日付が変わった後かも)、母君はお手洗いで下し気味だったそうで、朝は何事もなく健康だと仰有るから様子見(っつか放置)ですが、やっぱり披露が蓄積していたのかなぁ、と。本日は午後に(年末年始のお休みを挟んで)3週間ぶりの絵画教室ですが、それには元気に行かれると仰有います。
 学校では高3のセンタープレ(1回目、2日目)の監督。本日は理系科目(数学・理科)で、試験を配る、答案を回収する、「数Ⅰ・A」「数Ⅱ・B」の解答時に誤って「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」を解き始めた生徒をこっそりどつく、等々の仕事を。今回のセンタープレ(Y予備校)は「数Ⅱ・B」がえげつないほど難しかったのを中心に理系科目が(文系の理科基礎を除いて)手強かった様子。2日目を終えた最後の自己採点は、やや暗~い雰囲気になっていたりも。

 63回生のセンター本試験の時だったと思うんですが、午前中に「数Ⅰ・A」を終えた後、その内容がとても簡単だったので受験会場の(F高ではない学校の)生徒が頗る明るい様子だったのを尻目に、F高生は「これは『数Ⅱ・B』にスンゴイのが来る」と戦いていたという話を聞きました。構えがあれば対処できる。難易度は年々で違うのは当然ですから、本番では何が起きても取り乱さないことが大切だということを知っていれば良いでしょう。今回のプレがその心構えの役に立ったなら。

 1時間の年休を取って自宅に戻り、17時にケアプランナーKさんと、昨日お世話になった(来週から本格的にお世話になる)デイケアセンター「J」の療法士の方をお迎え。来週から毎週水曜日に週一でデイケアのお世話になる(月イチで大学病院への通院があり、その週は別の曜日にお願いする)という書類を交わしました。契約書以外にも、反社会性力とは無関係であるとか、広報誌に写真が掲載されることがあるという(肖像権関連の)書類とか、リハビリにおけるケガの危険性であるとか、色々な書類に母君本人と私との名前・住所を書きまくりました。療法士の方からは頻りに「すみません、書類が煩瑣で。面倒臭いですよね」と謝られましたが、こちらはもう慣れっこですから、「こちらの方(母君)が肺癌の手術を受けた時なんて、手術の影響により数%の確率で死ぬってのを認めるサインまでしましたから、それに比べたら何ほどでも」とお答えして「はぁ」と言われました。
 脳の腫瘍が認知に出ているというのは、例えば「国分町」という住所を書くに際して母君が「国国分町町」と書かれたりするという現象。一々驚いたり悲しんだりする時期は過ぎましたし、日常生活においてはそれがどうしたという構えで良いという認識です。勿論、私のことを同定できなくなったみたいな場合は考え時かも知れませんが。

 さて、話は大きく変わって、本日の学校にて。明日、東京からK市のご実家に里帰りの55回生Tくんと飲みに行く(「もりき」の鴨コース)んですが、そこに同行なさる事務嬢さんとの会話。
 嬢「明日は、もう絶対1次会で帰ります! これは振りではなく、本当に! 仕事も忙しいし、合唱の舞台も近いし!」
 私「強い意志の力で、ライブバー『A』にも小料理屋『S』にもショットバー『L』にも居酒屋『D』にも行かず」
 嬢「あのさぁ、やめてもらえません? 店の名前出したら行きたくなるでしょ?」
 私「意志、弱」

 でもって、所変わって、本日20時、ライブバー『A』のマスターと。
 私「今日は、営業妨害をしに来ました」
 マ「は?」
 私「いや、明日事務嬢さんと飲みに行くんですけど、土曜も仕事があるし絶対1次会で帰る! って強い決心で語ってたから」
 マ「だから?」
 私「今日のうちに僕がここに来て、明日もし事務嬢さんが二次会でここに行こうとか言い出したら『残念でした~、昨日のうちに僕がマスターに明日は事務嬢さんは来ないって伝言しました~』と返そう、と」
 マ「ほうほう。でもさ、どのみちいけのっちゃんは明日は二次会に行かんのやろ?」
 私「ですよ。土曜、普通に出勤だもん」
 マ「なら、明日事務嬢さんが払ったかも知れん料金を今日いけのっちゃんが肩代わりしただけ、っちゅー話にならん?」
 私「それな」
 マ「別に営業妨害じゃないやろ、自分が損しとるだけやん。歌う?」
 私「……料金分くらいは」
 一番乗りで他のお客さんが居なかったので、誰かが居たら絶対に歌えないような歌を何曲か。ユーミンの「旅立つ秋」なんて、もう10年以上歌ってませんでした。因みに、「A」のドリンクメニューを写メって事務嬢さんに送ったら、「だからそういうことをしたら行きたくなるでしょうが!」とお叱りが。

だから歩いて ゆくんだね 一日一歩

 年賀状の返事は一段落。F高生関係では、67回生我らがB組と、高1A組の担任をした時の生徒には全員書きましたが、現在担任をしていない元高1A組の生徒の何人かについて、喪中にも拘わらず送っていた(寒中見舞いが返って来た)のが申し訳無く。

 本日から高3はセンタープレの受験で教員の仕事はその監督。母君は初のデイケア(リハビリ・脳トレ・入浴・昼食・おやつ、9時~16時)。私は午前中が丸々監督無しだったので、SHRの後で一旦自宅に戻り、デイケアが行われる施設「J」からのお迎えを母君と一緒に待ちました。迎えに来て下さったのは運転手の男性(後に療法士の方だと知りました)と職員の女性、どちらも私と同じ年代です。手取足取りはプロの方にお任せして、私はただ母君を乗せたワゴンがマンションの前から走り去るのを見送るだけ。その後、たまり掛けていた洗い物を全て終わらせて食器乾燥機に入れ、9時半に自宅を自転車で出発、市内の病院「N」を初訪問。これまで私の長期外出中の母君の預け先は介護施設「K」だったのですが、そこを(理由は仰有いませんが)変わりたいと仰有る母君に合わせて、また介護施設よりも病院(緩和ケア病棟)の方が安全安心だというケアプランナーの方の提案を汲んで、次(具体的にはF中高入試の1月末)の預け先を「N」にすることにしたので、院長先生に母君についてお話しするアポを(ケアプランナー^Kさんを介して)とっていたのです。お話自体は10分程度で終わり、入院の申込書を頂いて病院を出ました。介護施設「K」は個室でしたが、「N」の病棟は4人部屋です。母君は大丈夫だと仰有いますが、さて。

 昼食作成の自宅往復がないのは楽なのですが、今日の午前中は色々市内を走り回りましたね。午後からは学校入りして、センタープレの英語・リスニングを監督。デスクワークの後、17時終業と同時に学校を飛び出して帰宅、母君がお戻りになったのはその10分後くらいでした。自転車を漕いだり、計算ドリルをやったり、お食事はイタリアンの(基本は和食なのですが、月イチで洋食が出るイベントに偶然当たったそう)豪華版だったりと、なかなか充実した内容だったそうで、施設内で撮られた母君のお写真が簡易ながら額装されていたお土産の心遣いも有難く。疲れ果てて帰られるのではと心配していましたが然に非ずで、聞けば週一くらいなら続けられそうと仰有るので、早速ケアプランセンターのKさんに電話をして、明日の17時に自宅で契約を結ぶことにしました。

 母君がお休みになった後、夜は今年初の居酒屋「A」で読書独酌。

赤い手ぬぐい ふんどしにして

 5時半起床後に入浴、母君の朝食をお出ししてから出勤。本日は3学期の始業式で、例年なら高3は始業式に出ずに今日がセンタープレ(センターまで3セット行います)の第1回1日目になるはずなのですが、今年はセンターが19・20日と遅い(本試験まで日数が多い)関係で、高3も始業式に出席することになりました(明日からセンタープレを始めます)。ですから、1時間ほどの式に臨席した後は、SHRでちょっとした作業をやって解散。インフルエンザの不安もありますしね、出来れば集会めいたものは避けたいところですが、センタープレ(センター本試験とは似て非なるもの)を4セットやるよりはマシだろうという判断。
 最初に式典の隊列に並ばせるところまでが教員(担任)の仕事で、出席番号順に横5列×縦8列。こういうのは1番と5番とがさっさと自分の場所に座ったら解決で、あとは5の倍数、5の倍数+1、の人たちがちょっと動くだけ。で、B組を片付けた後で隣のA組がワチャワチャやってたから、目についた5番と20番とを呼んで座らせたら、20番の女子某さんから「なぜお前はお前の組の生徒でもない人間の出席番号を知っているのか個人情報の流出かお前はストーカー気質なのかキモいんですけどこのオッサン」と言わんばかりの眼差しを浴びました(被害妄想かも知れません)。「2年間これだけ採点添削やってきて出席番号くらい覚えてない方がおかしいんだよキモいと思うなら答案出すなや」という眼差しは送り返さずに空中に散布(被害妄想かも知れませんので)。

 生徒が下校した後は(高3には学校に残って自習をする生徒も多いです)、職員室でデスクワーク。途中、自宅に往復して母君の昼食を作成。14時半に一旦帰宅。

 15時から、行きつけの美容室「G」でカットの予約。ここは、店長のKさん(私と同じ年)がアシスタント無しのワンオペで全てをやっているお店で、飛び込みはほぼ全て断られるという状態。私も、先週木曜に電話して、土曜・日曜が全部埋まっているから(月曜店休を挟んだ)火曜の午後なら、ということでこの時間になりました。
 Kさんは保育士の奥様とお二人の男の子で4人家族、朝食・弁当はKさんが一手という連携っぷりで御夫婦の仲は良好。一方の私は独身で母君を引き取り、その食事を三食(作るというのは本当は烏滸がましいんですが)準備するという生活。まぁ、話は合いますよねぇ。赤ちゃんをお風呂に入れるのと、老母の(本当は「老」ではないのですが「病」のためにそのような形になっているのですね)入浴をお手伝いするのとの、共通点やら相違点やら、凡そ所帯染みた話で盛り上がる1時間。お風呂場で母君のお身体(御御足)を「はぃすぃまっっせん」と擦る様は我ながら完全に風俗嬢、「清水アキラのネタみたいになってですね」と話せば我らアラフォーに通じないはずもなく爆笑。

 自宅に戻って入浴、母君のお食事を準備して、お休みになるのを見届けてから「もりき」で独酌。明日の母君は初のデイケア(無料体験)ですが、嫌がっておられるような素振りや気負いのようなものやは見えませんでした。

いろんな子を行列にならばせるの

 年末に教頭先生が「TVの取材が入る」と仰有っていたのは、今週末にKBCで放送が開始される『ハイスクWish』という5分番組だそうで、我らがF高はその記念すべき第1回を飾るそう。番組のコンセプトは「みんなに自慢したい! 高校の名物を学生が自ら紹介する番組」だそうなのですが、その初回の放送内容がF高の「大人気の学食が毎日スゴイことに!?」というものだということ。
 むぅ。

 本日は、明日(始業式)から始まる3学期を前にした諸会議が行われる日。午前中は会議三昧で、午後はB組の教室整美を行ったり、学級通信を作成したり。いよいよ冬休みも終了し、ここから受験まで本格的なラストスパート……なんですが、始業式からセンター本試験まではセンタープレの監督が業務のほぼ全てで、且つこの期間は二次試験過去問の添削も殆ど来ず、高3担当の教員は実は(少なくとも肉体的には)ちょっと楽だったりするんです。勿論、ここから先は少しの咳にも敏感になるような体調管理が必須で、これは教員も生徒も同じですね。

 夜は自宅近くの中華料理「H」で読書独酌。今日はお客さんが少なくカウンターでまったりでしたが、途中、シェフがかかってきた携帯に出た瞬間「えっ!」と叫んで絶句し、その後はず~っと暗い顔だったのが気になりました。
 後で判ったのですが、シェフの友人でK市の人気ラーメン店「R」のご主人がお亡くなりになったそうで、恐らくその連絡だったのでしょう。お二人で「もりき」に来ることも何度かあった、とこれはマスターから。まだ還暦にもなっていない若さで残念。優しい味の、美味しいラーメンでした。

子供たちが空に向かい 両手をひろげ

 4日に今年初めて本のページを開いたのですが、幾つかを並行読書しており、漫画を含めて読了の本はまだありません。

 本日は(私の中で)今年の本格的な仕事始め。B組調査書の更新を行います。「出席状況」「部活課外活動」「学級活動委員会」「担任所見」等の項目を41人分です。こういうのは中断を入れる(日付を跨ぐ)と内容がぶれる危険性があるので、1人10分、計400分を9時~16時で一気に書き上げました(途中、休憩がてらの自宅往復で母君の昼食を作成)。頭はともかく、ずっとPCに向かっていますので目が疲れますね。

 仕事しかしていない日の日記は端的。夜は肉料理「I」に今年初訪問(正確には、一昨日持ち帰りを注文していますが)。ここのもつ鍋には先月から、醤油・味噌の二種類に更に牛テールスープを使った味が加わって、このテールスープが澄みわたってて絶品なんです。しゃーわせ。