フリートーク 唱全文記憶

 戸川純戸川純全歌詞解説集 疾風怒濤ときどき晴れ』読了、★★★★★。自作詞(年代順)の解説に依拠しつつ自己の来歴(history)を物語った(story)本。幼時の虐待から自身・妹の事件まで赤裸々で、ファン歴20年にして初めて聞く数々のエピソード、その多くに圧倒されました。「皆憎」から20年を経た「皆愛」の言葉に救い、「情念ではなく情熱を歌う(大意)」という戸川氏の歌詞には確かに「情念」ではなく「浄念」の作用が働いていますね。全歌詞集を待望です。

 5時入りで授業準備。本日は、1・2・4・5・6・7限が授業で、高1現代文(漱石「開化」)が5コマと高3文系漢文が1コマ。「開化」朗読を一日に5クラスでやったら、やっぱり喉がいっちゃいますね。

 朝一番で面接シートの文章案を提出して、高3某くんが防医の二次試験に旅立って行きました。私はこれを添削して、改定案や内容に関するアドバイスを書いた紙を某くんが泊まるホテルにFAXします。入試本番時のやり取りは、宿泊先のフロントをも使ってギリギリまで。要するに、そういう季節がやって来たということですね。あなたも私も頑張りましょう。高1の諸君はあと2年を切りました。

 私、高1A担任、国語。
 数学先生、高1A授業担当(B~E組は別の先生)。
 国語「あいつら(A組勢)、本当に人の話聞いてないですよねぇ」
 数学「ほんまに。何であんなに聞こえてへんのやろ」
 国語「服従しないじゃなくて、傾聴しない。そもそも聞こえてないんじゃ、初めから指導のしようもないですもん。ってまぁ、担任が悪いんですけど」
 数学「何でや。池ノ都くんの悪いところってどこや」
 国語「怖くないところですよ。63回生の時もそうでしたけど、あいつら、怖い人の話しか聞こうとしないから」
 数学「ほんまにそうなん?」
 国語「ほんま」
 数学「あほやな~、そこがあいつらのダメなところや。わしらみたいな教員の、この溢れる才能を見抜いてやな」
 国語「それ、自分で言います? 若しかしたら、僕ら、溢れ尽くしてもう無くなってる、ってのがバレてるんじゃないですか?」

 夜はお気に入りの肉料理屋「I」のカウンターで読書独酌。今日ここの店に決めたのは、新年1月2日の58回生飲み会の幹事をやることになったと仮定して、ここが使えるかどうかを聞いてみるため「だけ」。残念ながらオープンは4日でした。名物の「もちもち豆腐」を使ったグラタン(湯葉と田楽味噌と)がとても美味しかったのでまた注文します。