春は花見 満開の桜の下乾杯

 今年度最後の出勤(次の出勤は上京旅行の後、4月ですから新年度ですね)。F校の構内は桜が満開です。国語科の非常勤先生から「F校は桜が綺麗ですが、お花見をしたりするんですか?」と聞かれました。四半世紀前までは、4月最初の職員会議が終ったら鏡割りをして、そのまま花見酒に雪崩れこんでたそうですよ(あぁ、羨ましい!)。
 国語科会議は、来年度の模試作成の担当割りを決めたり、今年の入試(センター、東大、京大が中心)の問題の分析を行ったり。後者は高3の授業担当者が行い、私は今年は漢文(二次対策授業)を担当したので東大漢文の分析。詳述はしませんが、今年の東大漢文は難しかったですね。

 午前中が会議、その後は国語科研究室の掃除です。一年に一度の大掃除は、しかし掃除というよりも右から左に物を移動させる業務が主。具体的には、出版社から大量(本当に大量なんです)に送られてきた問題集や資料冊子を廃棄する作業です。力仕事。折角いただいたものを廃棄するなんてと思われること勿れ、毎年毎年全く同じ物が全く同じ量だけ送られて来るんですから、廃棄しないと部屋がパンクするんです。演劇部顧問の先輩先生と。
 先「毎年毎年さぁ、空しくなるよね、この作業」
 私「奴隷労働極まれりでしょ、こんなの」
 先「出版社がさ、新しいのを持ってきたときに古いのを引き取るとか」
 私「してくれないでしょうねぇ……あ、そうだ。先生、脚本を書きましょうよ」
 先「は?」
 私「演劇部の次の公演、これ(本の山)を処分できるような方向性で先生が脚本を書く。小道具で使って部員に棄てさせましょう!」
 先「どんな脚本だよ」

 午後はフリーなので、血痰ネーミングショッピングモール「You Meタウン」まで歩いて出かけて「タワレコ」を覗いたのですが、既に発売されているはずのNOKKOの新譜は在庫無しで、今日がフライングのはずのサカナクションのベスト盤はまだ店頭に置かれていませんでした。要は不発で、これらは東京で買うことになります。「紀伊國屋」の本棚も一通り見て回りましたが、ここでアンテナに引っかかった本も池袋「ジュンク堂」で購入することにします。

 夜は国語科の飲み会で、こちらは昨日とは打って変わって静かなムード、話の内容も(比較的)穏便なものになるので、そこまで周りの耳を気にすることもありません。貸し切りや個室に殊更拘らず、非常勤の先生方がお帰りになりやすいよう西鉄ターミナルから程近い居酒屋「T」を押さえました。今年の高3(66回生)の主任が国語科のベテラン先生でいらっしゃるので、今回の忘年度会は先生へのお疲れ様が目的だと言っていいのかな。
 国語科らしく一次会で解散。明日からの上京旅行への体力を十分に温存して帰宅できました。

 ……今日の日記のタイトル、全然興味のない歌からで、あまりといえばあんまりな歌詞のクオリティに逆に忘れらんねぇよみたいになってるフレーズなんですけれども、これに続けて「頭上広がる桃色は Like a ファンタジー」ってもうさ。

金輪際ミッドナイト

 土曜日に続き、67回生生徒全員の成績検討を行う会議。土曜の段階で「医学部志望者を除く」全員を終えていたので、今日は医学部を志望する生徒の検討で、そうなると(東大・京大等を除いて)二次試験に国語が科されることがないので、国語担当の私は自然発言が少なくなり専ら聞き役に回ります。
 それにしても、不景気な時代の田舎は医学部志望が多いですね。20年は続かないでしょうが、近視眼的には「手に職」目的の医学部というのも作戦としては有効でしょうから、もう暫くは医学部偏重が続くのかなぁ、などと。

 13時までの会議の後は、学年通信や修了証や模試の成績等々やたら多い発送物を封筒に詰め込む作業(私のクラスは毎週発行の学級通信も全て封入するので、他のクラスよりも枚数が多くなります)。副担任の先生方にも手伝って頂き、これが1時間ほどで終了。

 自宅に一旦戻って母君とお茶など。入浴、着替えて家を出発。本日は高2担任団(殆どが高3へ持ち上がり……少なくとも、担任5人は変わりません)の飲み会。明日は国語科の飲み会で、明後日からは上京旅行なので、母君からすれば(事実上)私が一週間ほど自宅をあけることになります。
 先日の日記に書いた通り、本日の飲み会会場は自宅徒歩5分(学校から徒歩10分)の場所にある肉料理「I」へ。定休日に貸し切りをお願いし、7000円の懐石と3000円の(時間制限なしの)飲み放題。5分前に店に到着して、本日がバイト最終日のTくんにお祝い(お礼)のプレゼント。
 3時間超の宴会。料理はもちもち豆腐や和牛レアカツなどのグランドメニューに加えて、馬刺しや和牛を使った鍋など美味大量。担任団に進路指導部長、教務部長、及び事務嬢さんが参加です。事務嬢さんは進路指導室に15年の連勤で毎年の高3の進学に関する手続きを一手に背負っておられます(67回生も一年間お世話になります)。故に、彼女はこの間のF校卒業生3000人の進学情報を全て把握していることになり、そんな人物はF校の事務員・教員の全てを見渡しても他に居ません。高2の〆、高3に向けての宴会にお出で頂く所以。
 貸し切りの会場を選んだのは、生徒関連の話題を他の人に聞かれたくないからで、勿論その内容をここで書くわけにはいきませんが、67回生の話からF校の将来像の話まで、部長・主任経験のあるベテラン先生を中心に大盛り上がり。

 さて、二次会は、私と事務嬢さんとだけが離脱してタクシーで文化街のライブバー「A」へ行きました。これは、事務嬢さん・主任地理先生が舞台に上がった昨日のコンサートに、「A」のマスターが花輪を贈って下さっていたお礼(主任先生が二次会を抜ける訳にはいかないので、私が事務嬢さんのお伴をした格好)。で、ライブバーだから飲みながら大いに歌って、一次会でもう杯を数えるのもアホらしいくらいビールを飲んでたので2時間もすればすっかり酔っ払ってというかもうおねむになってしまい、私「事務嬢さん、かえろ~」 嬢「かえり~」といういつものやり取りを経て……るんだと思うよ。帰りの記憶は全然ないけど。

あんたら、話せるものなら話してみい!

 日曜ですが6時過ぎに学校入り。PC室に閉じ籠もっての作業は、通知表(年度終わりなので修了証)に載せる担任所見のコメント書きです。クラス41人、一人あたりに7分をかけたら5時間の作業ですね。期末の度に書いていますが、私、この作業は割と好きで、担任に向いていない私が担任らしいことを無理なくできる唯一の業務なのではないかと思っています。例えば……。
 英「池ノ都くん、コメント、嬉々として書いてるやろ?」
 私「う~ん、今のところ、某くんの担任所見の出だしは面白いかな」
 英「どんなん?」
 私「模試の英語で寝やがった(告げ口)。中学生か、ドアホッ!」
 英「(苦笑)ドアホは嘘やろ?」
 私「書いた」
 英「嘘、マジ!?(非難がましい絶句)」
 英語パイセンは、書き言葉になると上品に且つ優しくなるんです。私は書き言葉で遠慮しないタイプで、証拠が残る・親が熟読する、程度の理由でオブラートに包む労をかけるのが性に合わず素直に、素直に。大体、例えば「我が儘」「ちゃらんぽらん」を「天真爛漫」と書き換えるような配慮をしたところで、調査書を見も知らぬ人が読むなら騙せても、子をよく知る親を騙せるはずもありません。

 筆が滑っ、じゃない乗って、10時半過ぎには41人分を書き終えました。コーヒーブレイクを2度挟んで、実働は丁度4時間です。今日の内に絶対やり遂げないといけない仕事はこれでおしまい。

 一旦自宅に戻って入浴の後は、母君とタクシーで市内の某ホールに出かけて、アカペラコンサートを鑑賞します。我ら67回生主任地理先生、及び仲良し事務嬢さんが所属するサークル「Pons Show You」が結成20周年の記念演奏会を開催。ほぼ毎年行われる演奏会を毎回鑑賞しているのですが、前回は母君の病気の都合で参加出来ませんでした。今年は、母君と2人で参加です。
 15分の休憩を挟む二部制で2時間超。母君の疲労の度合いを見て、無理そうなら前半だけで失礼しようかとも思っていたのですが、「綺麗な声ねぇ」とお喜びの母君はお疲れの様子もなく最後までお楽しみのご様子でした(帰りの混雑を避けるために、アンコールだけは失礼しましたが)。帰り際、メンバーへのメッセージノートが受付に置かれていたので、「明日は9時から学年会議、主任先生、宿酔いで来るのだけは勘弁して下さいね!」と一言。ここのサークル、打ち上げが盛り上がる(そうな)んですわ。

 母君をご自宅にお送りしてから再び学校へ戻って事務作業。夜は「もりき」で独酌。肴は湯豆腐。餃子の皮を持ち込んで、それを〆に食べました。湯豆腐の具材に餃子の皮、しゃぶしゃぶみたいにしてポン酢で食べたら無限にイケますし日本酒の邪魔もしません。
 明日と明後日は学校関係の飲み会、その後は東京旅行ですから、次に「もりき」に来るのは丁度一週間後、お土産を携えてということになります。

なるべく休みもせず 仕事を離れたら

 本日と(日曜日を挟んで)明後日との2日間は、長い長い長い長い会議です。67回生(高2)の担任団が集まり、約200人の生徒全員の(現時点での第一志望に関する)合否判定を下す成績検討会を行います。定期テスト・外部模試の成績、科目毎の答案の印象、授業中や学校生活における態度、等々あらゆる側面から一人一人を子細に分析した上で、現時点での各々の志望大学・学科への合格可能性を「◎・○・△」及び無印で表した上で、今後の指導についてどうするかを話し合うというもの。滅茶滅茶に体力・精神力を持って行かれますが、学年生徒全員の様子を担任団で把握して高3担任団に申し送りをするという(ここまでが高2担任団の)仕事は、生徒の学習・生活・進路指導に益するものが大きいと信じています。実際には、高2担任団と高3担任団とのメンバーは(完全に一致することはないものの)殆ど重なるので、スムーズに受験指導に移動するためのお祭り会議という意味合いもありましょうかね。明後日、会議の全てが終ったあとは大きな飲み会もあります。

 というわけで、午前中会議、仕出し弁当の昼食を挟んで午後会議、で一日の仕事は全ておしまい(他のことをする余裕はありません)。終業後は一旦家に戻って入浴。
 着替えで自宅を出て、市内の百貨店で錫製のタンブラーを購入。これは、近所の肉料理「I」でバイトをしているTくん(顔なじみ)に差し上げるために個人的に購入。先述した月曜日の担任団飲み会、当然のごとく私が幹事なのですが、「I」を11名で貸し切りにしてもらうようお願いしているのですね。本来なら月曜定休なのですが、話題が他の人に聞かれたくないものになること、ちょっと予算を奮発したいこと、等々を考えたら「I」を特別に開けてもらうのが一番都合が良いと判断して。マスターからの快諾は得たのですが、そのために、明日の日曜でバイトを引退する予定だったTくんの引退が一日延びてしまったのです(我々へのサーブが最後のお仕事に)。そこで、お詫びと、一年半お世話になったお礼とを兼ねてプレゼントを。選ぶに際しては事務嬢さんに電話でアドバイスを貰いました。

下町の上、山の手の下

 上京初日(28日)は、63回生我らA組Iちゃん・Oくんと3人で三鷹「ニシクボ食堂」(Iちゃんのバイト先)の予定だったのですが、28日に帰省を終えて東京に戻ると言っていたIちゃんの帰還が実は29日の勘違いだったというちょんぼでお流れ。そこで、急遽Oくんとのさし飲みは場所を変更して大塚「みや穂」にすることに。Iちゃんには悪いけど、店のグレードは爆上がりしたよ。っつか、その程度のスケジュール管理で間違えたらダメです(ぷんぷん)。「ニシクボ食堂」は黄金週間までお預け。

 本日は午前中が長い長い職員会議。

 午後は、職員室に遊びに来ていた64回生Nくんと話。東京藝大2年のNくん、入試プレゼンの段階からクラブ系のイベントを取り上げていたような興味の向くまま、今は秋葉原「MOGURA」(アニソン系のクラブ)で勤務中。で、職場の同僚の女の子が、スカウトからファン投票を経て、最近「夢見るアドレセンス」の正式メンバーに加入したんですって。そんでもって同僚の晴れ舞台をいざ観戦と職場一堂でライブを観に行ったら、彼女が現れた瞬間にヲタが「「「「ママーっ!」」」」とコールしてドン引きした、と。私「うわっ、キモッ、ママて!」 N「でしょ? 職場の同僚ですよ? ママってねぇ」 ……言えない。絵恋ちゃんのライブでもえれにすとが「ママーっ!」コールをする曲があるなんてとても言えない。
 話はそのまま、アイドルの話へ。嘗てオツカル様が「虹のコンキスタドール」の立ち位置について「地下の上、地上の下」と表したという話をしたら「完璧です!」とのことでした。でもって、オツカル様に手を引かれるまま沼に足を踏み入れてバスカヴィル家の犬みたいになってる絵恋ちゃんの話へと。
 先ずは「アルルの女」の動画を入口に、「やよいちゃんにはかなわない」の間奏でえれにすとさんたちが反復横跳びをするヲタ芸を見せて、バンド編成時はアーティスト名が「絵恋ちゃんと楽器」になること、昨年ヲタ数十人と都内の教会で結婚式を挙げたこと、等々を話し……興奮激笑のNくんを見ながら、「あれ、私、今、布教してるの?」

 「男く祭」の映画に出演するということで、映画P(「P」というのは「係・担当」程度の意味だと思います。「Project」の略ね)の人たちの傀儡となる数十分を校舎にて。生徒からはこういうネタにおいてノリがよさそう、軽くこなしそう、と思われがちなんだと思いますが、そういう意味では割と「固い」人間なので、実際に使おうとしたら結構面倒くさいしあんまり巧くないなぁ、と解ってもらえるのではないかと思います(今後のオファーを牽制しながら)。
 あ、でも、体験授業は大丈夫です。授業は真面目にやればいいんですからね。次回の「男く祭」でも(またまた)依頼が来たので即座にOKを出しました。オファーの次の日にはタイトルと授業内容とを原稿化して欲しいという無茶ぶりにも(温めておいたネタはあるので)ちゃんとお応えしましたよ。

 西鉄K駅の本屋まで散歩をしたのですが、収穫は殆ど無し。一週間後には池袋「ジュンク堂」の聖地巡りが出来ますので、そこまでは我慢かな。
 川西ノブヒロ『バスルームのペペン(2)』読了、★★★★。可愛い。ネタも結構上質だと思います。

欲張って ほおばると ほらほら 話せなくなっちまうだろう

 昨日から生徒は春休み、とは言っても67回生(新高3)は「男く祭」準備で登校、教員は会議ウィークで通常出勤ですので日常は続きます。本日は部会議が午前中にありまして、これは平成29年度の反省をまとめることが主となる会議(私は教務部のメンバーでした)。
 昼にいったん自宅に戻り、木曜午後に行われる母君の絵画教室(美術先生の奥様がご自宅で開く大人向けの教室)に付き添います。母君はまずは0回目のお試し参加で、気に入れば次回からも週1で通うことになります。ご挨拶用のお土産は、自宅徒歩5分のケーキ屋(56回生Yくんのご実家)でクッキーの詰め合わせを購入。仕事があるので、母君を教室までお送りして、先生(美術先生の奥様)にご挨拶をしてから私は退出。大昔(?)に出演した『TEEN! TEEN!』のことをここでも持ち出されて顔から火が出ました。

 学校に戻ってデスクワーク。

 さて、数日前にtwitterのTLによっすぃ経由で流れてきた図形の問題がありまして。縁と線分とで囲まれた斜線部の面積を求めよ、という問題なのですが、これは工夫をすればπも√も使わずに解けるんですね(小学生が解ける算数の問題)。ただ、中学生は見た瞬間にπと√とを使って数学の問題として解くだろうことは私でもわかりますし……
 私「高3ならどうすると思う?」
 同「多分、積分する」
 私「積分ってのの意味はよくわかんないけど、そういうテクがあるわけね」
 同窓同僚数学の予想は果たしてピタリで、挨拶に来ていた66回生理系氏に解答をお願いしたら、文系出身の私では見たことのない数式をガリガリと書き始めて。隣に居た66回生担任数学後輩先生に「これって、『積分』してるの?」と聞いたら「そうですね」とのこと。
 「高3風答案」「中3風答案」「小5風答案」と並べてみると何とも面白かったです(って書いても、元の問題を示さなかったら意味が通じないでしょうが)。

 さて、上記同僚同窓数学先生が……
 同「今日から嫁と子供が実家に帰った」
 私「ビバ独身飲みに行こう今日飲もう今から飲もう!」
 というやり取りを経て、更に先輩数学先生(F校への赴任は私と同窓同僚の方が先)を加えた3人で居酒屋「T」からバー「S」へ。話の内容は一言だってここには書けません(あ、上記の図形の問題の話は面白がっていただけました)。
 私はビールと日本酒とがメインで、焼酎・ワインはあれば飲むよという飲み方なのですが、バー「S」に来るといつも「タラモア デュー」を飲んでいます(いつからか忘れたのですが、自動的に出てくるようになってました)。これをすいっすいと行っちゃうと、翌朝が危ないんですよねぇ。

 そうそう、母君の絵画教室見学は(予定よりだいぶ時間をオーバーしてしまったそうで申し訳なかったですが)良きように時間が流れたということを聞いて安心しました。初回は林檎の絵を描いたそうです。抗癌剤の影響で握力・脚力がかなり衰えておられる(ペットボトルの蓋や缶のプルタブが開け難い)状況なので、絵筆・鉛筆等が上手に持てるかを心配していたのですが、林檎の絵は私では描けない上手な林檎でした。水仙を描くよう、お土産(宿題)を受け取って帰って来られたということは、次回(今回が0回目なので、1回目)があるということなのでしょう。

どこでも行く 何だってやる

 比嘉史果『真昼の百鬼夜行(2)』読了、★★★。

 朝食で、カレーパンを主食にシチューを食べるなど。そら肥るわ。祭日の本日は午前中は自宅書斎でデスクワーク、午後から自由出勤をしました。母君と暮らし始めて2週間超ですが、最初は「一日くらい休肝日を」と仰っていた母君が、数日前から「一日くらい仕事しない日を」と仰っており、そちらの方が心配なご様子です。
 さて、休日出勤の学校では国立大学後期入試の合格が発表になっていますが、これが面白いくらい(と言うと失礼かな)通っています。全員が進学する訳ではないでしょうし(後期に合格しても、第一志望へ向けて浪人を決意する卒業生は少なくありません)、何大学の何学部とかいう細かいデータで外野は(若しかしたら内部も)騒ぎたいのかもしれませんが、それを脇において単純に現役合格者数という観点から見るならば大成功の学年だと言ってよいのではないかと思います(担任団ではないので賞賛しても「手前味噌」にならないから楽チン)。

 夜は、18時過ぎに「もりき」に行ったらまだ開いてなかった(営業準備中どころか、まだご夫妻が店に到着しておらずシャッターが閉まってた)ので、肉料理「I」に変更して読書独酌。

あなたに逢いたくて

 私の、国語教師のくせにこの人を読んでないシリーズの筆頭は司馬遼太郎(一編すら未読)、その次が村上春樹(『アンダーグラウンド』及び短編数作のみ読了)で、以下は略しますが余程のことがない限りこのシリーズの人々に手を出すことはないでしょう。
 それとは別に、絶対面白いと直観しているけれども後々の楽しみに取っておくシリーズもあって、例えば夢野久作は就職初年度に解禁、幸田文は3年目に解禁、山田風太郎は12年目、等々3年ごとに一人のペースで解禁しています。で、15年目の今年は誰なのかなぁ、と漠然と思っていたところへちくま文庫が良い人のセレクションを投げてきました。今年の解禁は山口瞳です。

 さて、新高3の67回生は春休みも「男く祭」の準備で出校皆勤状態になるので本当に形式的な区切り以上の意味はないのですが、本日は修了式です。が、私は朝のSHRを副担任先生にお任せして、8時半の職員朝礼が終わったタイミングで学校を出てタクシーでF校親玉大学病院へ。修了式を仏恥義って、母君の定期検診の介添です。本日は(昨日母君お一人で受診なさった)MRIの検査結果を受けた診察だったのですが、特段の変化は見られずに、現行の治療(投薬)を継続だそう。今の薬が効かなくなった将来、代替候補の薬の効き目があるか否かを調べるための採血も行いました。さて、母君が信頼する主治医のY先生が、4月から大学病院を離れて別の病院へ行くことになりました。次の勤務先をお聞きしたら市内のS病院だということで、あらそれなら大学病院より家から近い、と母君はY先生と一緒にS病院へ移ることを即座に決定なさり。ほう。
 私「S病院と言えば、昨日国試合格祝いで飲んだ教え子、ここの医学部の6年生なんですけど、4月からS病院に行くとか」
 Y「へぇ、研修医で? 名前は何ですか?」
 私「Fくん」
 Y「探しときます」

 病院で母君とお別れをして、タクシーでF校に戻ります。職員室に入ったタイミングがちょうど帰りのSHRの開始時刻だったので、B組に滑り込みセーフの状態でした。放課後は生徒はコーラスの練習や「男く祭」の準備。

 夕方、自宅に戻って母君とお話。今日の検査が異常(変化)なしだったら紹介しようと思っていたお話を。
 F校の美術先生はF校の(序に言えば剣道部の)先輩で元生徒会長、からの東京藝大という方なのですが、奥様(同じく藝大)がご自宅で開かれている美術教室(高齢者を中心に大人向け)に母君を、とお声がけ下さいまして。以前、母君が顔彩用の道具を購入する際にご相談したことを覚えていて下さったのですね。自宅徒歩5分の教室で週一の気分転換というお話には母君も乗り気のご様子。支えられていますね。

 さて、今夜は先日「バッタ屋」に連れていった63回生A組2人(Iくん&Iちゃん)と一緒に二日市「月空」へ。九大Iくんは中学でサッカー部、一橋大Iちゃんは高校までサッカー部。「月空」は63回生サッカー部の守護神Mくんのお父様なので、顔を見たことがあるかも知れません。と思ってたら、案の定お父様の顔も知ってて、お運びを手伝ってたMくんの妹さんとも面識があるんですって。へぇ。料理には満足してもらえたようで嬉しい。ここの「和牛モモ肉のたたき カルパッチョ風」は、どんな店のどんなメニューにもそんなに執着しない私が定期的に食べたくなる数少ない品なのです。
 今月3回目のIちゃんとは月末に4回目です(28日に「ニシクボ食堂」)。

ある医師は気付いた 好意こそが抗生物質と

 芥川龍之介他『もうすぐ絶滅するという煙草について』読了、★★★★。燻されそうに煙たいアンソロジー。私はこれまで一度も喫煙の経験がありません(もし吸ってたらすんごいチェーンスモーカーになってたような気がします)し、担当している生徒にも勧めません(卒業時の「大学生べからず集」の筆頭が「喫煙するな」です)し、禁煙の席や部屋があったらそちらを選ぶ人間ですが、宴席等で隣に吸う人がいても気になりませんし、喫煙が許されてる場所なら一言断るみたいなマナーも不要だと思いますし、そして何より「依存症」の人が書いた文章を読むのが好きなのです(これはお酒でも同じです)。百鬼園先生の「煙暦七十年」(5歳の時から!)は何度読んでもたまらなく面白いですね。
 大学生の時に独りで中国をバックパックして、敦煌で日本語が滅茶苦茶巧いおじさんがやってる飲み屋に数日間入り浸ったんですけど、初日に宴席を囲んだ(全員が初対面の)大学生5人に対しておじさんが煙草を勧めて私だけが断ったら「酒が飲めないのと煙草を吸えないのとは男じゃない」と言われたんですね。なんですけれども、その席で他の4人がぶっ潰れた後まで飲んでだら「さっきのは取り消す! 他人の2倍飲むなら何も言えない!」と代金をタダにしてくれたという思い出があります。あれで、あぁ、吸わなくても男だと言い張っていいんだなぁと思ったのが、もしかしたら3週間の旅行の最大の「収穫」だったかも知れません。

 本日は授業なし。国語科の会議のみ1時間。

 さて、先日(多分国試に)合格(しているであろう)記念でさし飲みをした58回生Fくんが「国試合格でした!」だそうで、これにて4月からS病院勤務予定だったのの「予定」が取れることになりました。同学年には国試に落ちた人もいるそうで、勤務病院が決まっておきながら国試に落ちるというのが予定先の病院にどれだけの迷惑(金銭的被害)をもたらすかを考えたら合格が(自己採点で)分かっていたとしても発表までは緊張した、ということだそう。で、「合格決まったし暇だし今日誕生日だから飲みに行きましょう!」だって。ふ~ん、学費暴力私大医学部に7年間も(あれ?)通える財力の家を出て勤務する病院まで決まっている、
 私「のに、誕生日が暇なんだって、その先輩」
 某「それを何で僕に言うんですか嫌味ですか嫌味の先取りですか!」
 帰りのSHRの後でクラスの九医志望男子に言ったら怒られました。

 Fくんと待ち合わせたら、開口一番、1時間前に鬼盛りのラーメン食ったから全く腹が減ってないと言われて「お前帰れそれ二度目だぞ教員先輩呼び出して飲み代せびるときに腹膨らまして来るとか舐めてんのかアホが」とプチ切れる私。もともと鳥みたいに小食のFくんですから、入った居酒屋「T」でも注文したものを殆ど私が一人で食べるというね。母君も卒業生も私を肥らせようとする。しかも、飲んでる内にちょっと元気が出てきて結局2軒目の小料理屋「S」で2時間歌って、帰りにうどんの〆に行くなど。40前のおっさんにんなことさせんなよ、と。
 という訳で、おめでとうございます。初任給は少し貢いでね。

あなただけのもの

 午前中は自宅書斎でデスクワーク。タクシーで母君と市街地に出て、11時開店の蕎麦屋「Y」で軽めの昼食。私はせいろ、母君が温かいきのこ蕎麦。ハーフの卵焼き(甘め)もつけて。老舗への初入店はもちろんランチ利用なのですが、密かな目的は事務嬢さんとの昼飲み聖地候補の探索で、ここはなかなかのヒットかも知れません(肴は多いし、瓶が550円と酒類が安い)。
 腹ごなしに西鉄K駅まで20分を歩き、構内で買い物をしてから一旦帰宅。私は、コーラス練習差し入れ用ののど飴を大量購入。前回は「ダイソー」が大活躍で今日もそれに期待したのですが、栗味やら芋味やらの際物のほとんどが棚から撤去されており残念でした。

 自宅で入浴後、午後は学校に出てデスクワーク。帰り道の肉料理「I」で軽く飲んでから帰宅。「I」はマスターが喉の手術で入院中ということで、いつもはサブの店員さんがワンオペで頑張ってお出ででした。