このままずっと 今日は渋谷で

 西鉄K駅の構内にスターバックスがオープンするという衝撃。ついにK市がここまで来たのか(スタバがここまで来た、という方が正しいのかも知れませんが)。私としちゃ、飲み会前の時間調整スポットが出来て喜ばしい限りです。

 8時ギリギリに出勤してB組某くんと面談。授業は高2現代文が2コマあって、これにて本年度の私の授業はすべて終了です(高2の授業は月曜までで、火曜が修了式)。

 3月末の上京、店の予定がほぼ確定しました。オツカル様率が高い(幸せ)。
 28(水) 夜:三鷹「ニシクボ食堂」(63回生)
 29(木) 夜:渋谷「産直や たか」(55回生)
 30(金) 昼:渋谷「?」(66回生)/夜:新宿LOFT(オツカル様)
 31(土) 昼:渋谷「ラチュレ」(オツカル様)/夜:新宿ネイキッドロフト(オツカル様)
 1(日) 昼:渋谷「マヌエル」(56回生)
 ……渋谷エリア以外で店を探す気がないんか、というラインナップ。「ラチュレ」は一度行ってみたかった店で、こないだの恵比寿「マノワ」同様、友井羊小説でジビエに興味を持たされたのが契機。「マヌエル」は56回生Nくんとお店開拓しようかという話になって、ポルトガル料理というものに興味を引かれたので選びました。したら、あれよあれよとOくん・Yくんも釣れてしまい、結局「いつメン」なら麻雀もやろうぜということになり、8時半にハチ公集合で少し打ってからランチなどという、清らかなのかクズいのか分かんない予定を立ててしまっています(これが旅行最終日で、昼過ぎの飛行機で福岡に戻ります)。55回生Tくんとの「贅沢飲み会」はたぶん6、7年ぶり二度目の「産直や たか」です。二度と行けないんじゃないか(人気店なので)とも思っていましたが、今回は運よく予約が取れてラッキー。

 夜に「もりき」に寄ったら、64回生Sさんのご両親がカウンターにお出でになっててご挨拶を。F高OBのH先生もご夫妻でお出でになり、気がつけばF校関係者率の高いカウンターになってました。お店的にはそろそろ冬の料理は終わるころでしょうが、私はまだまだしぶとく鍋(今日は雪鍋を作ってもらいました)。

たぶんあなたはむかえに来ない

 納豆は駄目。この場合の「駄目」は受け付けられないという意味ではなく、その魅力に抗えないという意味の「駄目」。こんなのを買われてしまったら、白米を食べずにはいられないじゃないですか(この場合の「買われる」の「れる」は迷惑の受身……有難迷惑の受身?)。朝食昼食は採らないというスタイルが別に主義ではなく何となくだったということが、母君との共同生活が始まって以来徐々に明らかになってきました。朝から銀シャリて。肥るのに。

 授業は高2現代文。7時入りの学校で板書準備。SHRの後で授業が3コマ。空いている時間に学年通信用の文章を書いたり、生徒用の成績処理(第5回定期テスト)をしたり。7限は学年集会の後でHR活動。
 来年5月から教育実習(中高で3週間)に来る63回生Mくんが、ふらりと学校に遊びに(?)いらしており。数学先生から授業準備の手伝いをさせられていたので、「バイト代、僕が払おうか?」の誘い文句で飲みに行くことが決定。

 Mくんは東大数学科の3年生(実習の教科も数学)で、ご両親とも教員というご家庭。んっと、Mくんのお母様が時々この日記をご覧になっておられるとのことですし、何よりMくんの弟が67回生に在籍中ということもあるので、中華「T」から小料理屋「S」という2軒はしごで話した内容は内緒にしておこうかなぁ、など。サークルの話は結構アレでしたしね。あ、でも、私が料理を取り分けたら「すみません」ってのは駄目で、そこは「ありがとう」の方が良いよ、ってのは一言。
 ……っつか、飲みすぎ飲ませすぎだよなぁ。実習中、もう飲みに付き合ってくれないかも。

ちっぽけな僕の心だけ 赤く染まった

 池辺葵プリンセスメゾン(5)』読了、★★★★★。

 本日は授業なしで午前中はデスクワーク。卒業生へのちょっとした連絡事項があって休み時間に職員室PCでtwitterを開いたら(←こういうの、問題になるんでしたっけ?)、TLに某新聞のプロモーションが出てきて思わず「ざけんな!」と叫んでしまいました。速攻でブロックしたのですが、これは同じようなことがあと2回あったらtwitterをやめるレベルの汚辱。仕事場で開いた罰が当たったということなのでしょう。

 午後は長い職員会議があり、その後は学年団の仕事。来年度に開かれる67回生高3特講の種類をまとめました。例えば国語なら、「文系東大現代文」「理系東大現代文」「京大現代文」「理系東大古文」「理系東大漢文」の5種類は必ず開講されます。「京大現代文」が文系と理系とに分かれるか否かは人数やその他の教科科目との兼ね合いで決まることになります。

 自宅に戻ったら、昨日のシチューが白から赤へと色を変えていました。野菜ジュース等々を入れて「味変」を試みたとのお話。これまた味見をさせていただきました。悪くない。
 夜は「もりき」で独酌。

忙しいのは自分だけと思わないで

 バレンタイン(相手のターン)では「池ノ都くんの場合、甘いのより酒よね」と、アテにしかならなさそうな乾き物(高級品)を頂いたので、同じく「甘いのより酒」の方がよさそうな英語パイセンへのホワイトデー(自分のターン)でも「繁枡」が出してる日本酒ボンボンを選びまして。
 私「先生の為人(ひととなり)にぴしゃりのものをと、日本酒ボンボンを選んで御座います」
 英「あ、ありがと」
 私「お気に召して頂けるかと。ただ……」
 英「何?」
 私「商品名に多少問題がありまして」
 英「何?」
 私「『箱入娘』」
 爆笑。

 本日はマーク模試の2日目ですが、SHRでのホワイトデー配布芸に緊張感も緩みます。でもって、緊張感が緩むとあれだね、出ますね。
 数学。「数ⅠA」「数ⅡB」を解く場合、問題冊子の冒頭から始まる「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」ではなく、問題冊子の途中(真ん中のページ)から始まる「数ⅠA」「数ⅡB」を間違いなく解くという決まり。解き始める前に、解答欄に「数学Ⅰ/数ⅠA」「数学Ⅱ/数ⅡB」のどちらを解くかマークする欄があり、監督者は「数ⅠA(数ⅡB)の方をマークする」と指示を出す訳ですから、幾ら初回の受験だからと言って間違うはずがない……
 地「……のに、間違えてたの? ウチのクラス? 45人中の」
 私「25人が(笑)」
 地「マジかあっ! 最悪じゃないかあっ!」
 数学開始直後に全クラスの机間巡視をやってみたんですね、実験的に。したら、居るわ居るわ「数学Ⅰ・数学Ⅱ」派。ご自分のクラスに特にそれが多かったことをお知りになって主任地理先生蒼白です。ま、二度間違えたら本当の阿呆だということで、今回は大目に見るということでしょうか。因みに、数学Ⅰ・数学ⅠAと数学Ⅱ・数学ⅡBとは(必ずなのかは知りませんが)第一問が共通問題なので、開始直後に指摘すれば実害はありません。

 センターにおいても一つありがちなミスが、選択問題を両方解くというやつ。選択問題は、選択した問題以外は解いてはいけない(解答欄に記入してはいけない)という決まりがあります。しかしそれに気づかず、世界史・日本史において選択問題を全て解いて解答記入してしまったうっかりさんが多数。これは英語パイセンのクラスに多くパイセン激怒。
 英「だいたいさぁ、選択問題全部解いたなら満点が120点とか130点とかになってる訳やん? 自己採点の時に自分の点数が高すぎるって気づくはずやろ? それで気づかんってどんだけ抜けてるのかって話じゃない?」
 私「先生、それは違っておりますぞ」
 英「なんでよ?」
 私「選択問題を両方解くようなうっかりさんが、満点が20点30点上がったくらいでそんな高得点を取るほど勉強していると思われましょうか」
 数「満点が上がってても気づかんくらい出来が悪いってこと」
 英「情けないっ!」
 爆笑。

 昼過ぎに模試は終了、その後で担任団は学年会議。生徒は、放課後にクラスコーラスの練習を始めています(高3学年が恥ずかしい演奏は見せられないので、流石に熱心です)。
 一旦自宅に帰り、入浴。母君がシチューを作っておられたので、少し味見をさせてもらいました……が、母君が豚肉にかける料理酒として冷蔵庫の中の「天狗舞大吟醸の4合瓶を開けられていたのを見たときには卒倒しそうになりました。「獺祭」2割3分と迷われたと仰っていたので「最悪」ではなかったのだと思い込んで諦めるしかありません。

 タクシーで繁華街へ移動。
 本日の夕食は、野菜料理「バッタ屋」にて、我ら63回生A組のIくん(出席番号3番→九大)・Iくん(出席番号4番→一橋大)と3人で(二人ともイニシャルがIなので、前者をIくん、後者をIちゃんと書き分けます)。Iちゃんは「バッタ屋」の椎茸が大好物で、先日東京で会った時に連れて行くよう命じられたというのは日記に書いた通り。そこへIくんを呼んだのは、東京でのランチの時に偶然話題に上ったからです(Iちゃんは、Iくんに対して或る大きな大きな借りがあって、一回正式に謝っておこうという話になったのです)。
 さて、大学も3年生などになると、勉強の話やサークルの話よりも就活やバイトなど働くことに関する話題が多くなります。Iちゃんは三鷹の食堂「N」で働き、Iくんは中洲の鉄板焼き「K」で働いているとのこと。前者はこの間聞いた通り「ちょっとおしゃれな大戸屋」だそうですけれど、後者は観光ガイドで読んだ外国人旅行客が押し寄せたり個室で企業接待が営まれたりというような高級店だそう。それぞれ違う特色を持った飲食の表の話裏の話で盛り上がりました。Iくんは明日も企業面接があるそうですね。
 Iちゃんはお酒が強くなく(そんなに飲むのが好きじゃないんじゃないかな。健康的)、Iくんは結構イケる方(昨日、就活先の人事の人と飲みに行って滅茶苦茶飲んだらしく、本日は途中まで若干の宿酔い状態でした)。と言うわけで、「バッタ屋」の後はIちゃんが抜けてIくんと小料理屋「S」へ。カウンターの常連さんたちと並んでウィスキーの水割りを飲みながらカラオケ三昧。Iくんは実家がK市にある(現在は福岡市で独り暮らし)のですが、ご家族には内緒で来たそうで「流石にこんな深夜に帰るのは気が引けるから」と、私と別れた後はネカフェに向かうらしく。

 何のノリなのか、この3人で20日に二日市「月空」に飲みに行く約束、そして月末の上京旅行では28日夜にIちゃんが働く食堂「N」に二人で飲みに行く約束など交わしてしまい。「N」にはIちゃんが働いてる姿を見に一人で行こうかと思ったんですが、それだけは恥ずかしいから断固拒否! とIちゃんに言われてしまいました(ま、そらそうか)。

カステラの下のザラメとれて ほとんどが紙にくっついてますけど

 森博嗣『集中力はいらない』読了、★★★。

 代引きの荷物の送り先をF校の事務室にして、事務員さんに代金を預けて書類(実印以外は駄目なレベルのもの)を交わし、事務室が休みの日曜に届く可能性も考えて警備員さんにも申し送りをして、本日届いた荷物を受け取る際に再びサインと実印が必要だという煩雑な手続きに数人を巻き込んで手に入れたのが、絵恋ちゃんの新作DVD『新宿ロフトでエレルギー』(オリジナルTシャツ付属)でした。
 そんな人間がどの面さげてっつー話ですが。前期(東大)は不合格で、今は10日後に発表の後期(九大)の結果待ち。東大への未練を抱え、もし後期が合格だった場合、進学か浪人か迷う。と、高3某氏が話している。私は担任団ではなく義理はないのですが、成り行きで聞かれたので正直に。「今日から後期の発表まで、毎日東大の受験勉強を集中して続けられるなら、浪人する資格があります」

 さて、本日から2日間、67回生は初の本格的マーク模試です。本番同様鉛筆を持ってきているかとか、受験票への記入(マーク)にミスはないかとか、2日目最後に行う自己採点のために問題用紙に選んだ解答をメモしているかとか、数学は「ⅠA」「ⅡB」を解くので問題冊子の途中(後半)から開かないといけないことを失念していないかとか、クリアすべき課題はいっぱいあるのですね(何度か書きましたが、嘗て63回生A組を担任した時、問題用紙への解答メモをしていないバカが半分近く居て、殆ど恫喝に近い叱り方をしたことがあります。叱りながらゾッとしてました。あそこまで話を聞かない人間に育つんです、担任の力が弱いと)。67回生は、中学からの育てられ方が良かったんでしょうね。そういうミスは少ない学年の様子(高1Aから私が担任を始めた外進組……も、まぁ大丈夫な様子。安堵)。

 帰宅後、市内の百貨店にホワイトデーに贈る物を買いに行くと言うと、母君も気分転換についていらっしゃるとのこと。片道15分程度は歩いて行こうかとも思っていたのですが、母君が一緒ならばタクシーで行くほかなく(帰りは荷物が大量なので絶対にタクシーです)。百貨店のお菓子売り場で、福砂屋の「フクサヤキューブ」を2個ずつ箱に詰めて、女子生徒たちへのお返し(職場の女性方へは3個ずつを箱詰め)。次いで、地下の食料品売り場にて、事務嬢さん・英語科パイセンに日本酒酒蔵のボンボンを購入して、超ベテラン保健先生にはワインを1本。
 諭吉1人では足りない買い物で母君も呆れてお出でですが、「日常性の維持」原理主義者なので、その維持に資するのなら「非日常」へも積極的にコミットする所存……っつか、貰って返さないのはあり得ないってだけですね。一年ごとに、バレンタインデーとホワイトデーとの順番を入れ替えたりしてもらえないかなぁ(それで業界の売り上げがどの程度減るのか、って実験してみたいじゃないですか)。

 母君を自宅にお送りしてから、夜は「もりき」で独酌。

成り行き次第に全部見せかけて 思惑通りに遂行

 ウィークデーの最初、職のある社会人なら働いて然るべき日に丸っと年休を取って、しかも職場のある福岡K市から遥か離れた東京で目が覚めるというのは、何という背徳感・解放感なんでしょうか。本日は移動日。B組の皆さん、お土産買うから許してね(無責任な担任のことは忘れて勉強してね)。

 起床、入浴、早朝にホテルチェックアウト。1泊2日の荷物はバッグ1つで軽いので(宅急便に出さず)手に持って移動です。先ずは、お気に入りのネカフェで8時半~10時と時間を潰し、10時オープンのジュンク堂に入ります。最初に地下で漫画を漁り、そのままエレベーターで最上階に上がったあと1フロアずつ背表紙読書逍遙をしながら1階まで降りていくといういつもの流れ。

 お昼の待ち合わせは11時30分に池袋駅西口。63回生我らがA組のIくん(一橋大)と待ち合わせです。
 ①めちゃくちゃ辛い中華料理(知音食堂)
 ②そんなに辛くない中華料理(中国茶館)
 ③変わり種のうどん(あんぷく)
 の3択を提示した結果選ばれたのは「中国茶館」でした。ウィークデーですが、11時30分の開店時刻に入った時には既に先着が1組。私たちが入った後、10分ほどの間に4~5組がどんどん入ってきます。ビジネスマンのランチタイムなら通常のランチ(1品もののセット)を注文するのでしょうが、殆どの席が2500円の食べ放題を選んでいるので、あれは女子会、あれは大学生のデート、等々時間に余裕のある人たちなのでしょう。我々は勿論食べ放題で、Iくんは中国茶、私はビールで乾杯。
 話の内容は、Iくんの大学生活……じゃないな、ほとんどがバイトの話だ。三鷹の「N」という食堂でおばちゃん達に囲まれてバイトをしているIくん((絶対可愛がられてるだろうなぁ)の、お店でのお話しあれこれ。聞いている内に、その「ちょっとお洒落な大戸屋」なる「N」に是非是非行ってみたくなってきます(三鷹にあるからか、日テレがジブリを放送した金曜の夜は客が少ないとか)。
 さて、私は夕方の飛行機で福岡に飛びますが、Iくんも同じく夜の飛行機で今日から福岡に帰省するとのこと。
 I「そうですね。近々F校に行きます。えっと……水曜日に行きます」
 私「そう。独りで?」
 I「えぇ、そうですね。基本、今回はサッカー部のメンバーと会う以外は独りですので」
 私「ああ、Nくんの合格祝いね」
 I「はい。じゃあ、水曜にF校ということで。『バッタ屋』にもね、まぁ行きますから」
 私「……決定事項な訳ね。分かった。空けとく」
 というわけで、明後日の夜はIくんを「バッタ屋」に連れて行かなくてはならないそうです。彼は、アワビみたいな食感の椎茸ソテーがお気に入り。

 店を出た後は(ビール2本と紹興酒2合、割と飲んだね)、Iくんにお土産(B組諸氏へ)選びにつき合ってもらってから解散。私は池袋→浜松町→羽田空港スカイマークで羽田→福岡。お酒飲んでたんで、機上の時間の半分は寝てました。
 福岡空港からは高速バスでK市へ。それこそ昼に話に出た「バッタ屋」で飯でも食うか、ということでバスを「シティプラザ前」駅で降りて徒歩5分。昼も飲んだが夜も飲む、ということで読書独酌。明後日は多分頼まないだろう、というシックな(大学生は避けそうな)メニューを注文してビールと冷酒と。そういえば、店員さんが「先生、これ知ってます? 冷酒には合うつまみだと思うんですが」と、母君も絶賛していた梅ひじきをサービスしてくれました。自宅では白米に乗せて食べましたが、白米に合うなら日本酒にも合うに決まってますよね。

 旅行中に読了の本は以下。
 にざかな『4ジゲン(5)』読了、★★★★。駄洒落「だけ」で持たせる力業。以前、授業プリントの端っこに、お婆ちゃんがスマホメールが上手に打てず「目頭がジンとなって」というのが「メガ白髪人となって」と誤送される、というネタを貼り付けたことがあるのですが、それを読んだ64回生Fくんは5分ほど笑いが止まらなくなってしまって大変でした。
 戸部田誠『人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった』読了、★★★。芸能人のメディアでの一言を切り取ってコラムにする、と言えばナンシー関に全く同じコンセプトのシリーズがあった記憶がありますが、比較をする必要はなさそう。筆者、性善説です。
 瀧波ユカリ『ありがとうって言えたなら』読了、★★★★。猛母のガンの看取り経験を漫画家。刺さる。
 『東大王 知力の壁に挑め! 最強クイズドリル』読了、★★。昨日写真を撮らせてもらった「東大王」お二人がフューチャーされた番組公式本。まぁ、正直本としては……ね。
 宇佐美寬『教師の文章』読了、★★★。こちらは、67回生担任数学先生が新聞の広告で見つけてチェックなさっておいでだったのが印象に残っていたので購入。技術論というより精神論。教員かくあるべしという思想と矜恃とは必ず文章(文体)に反映されるということですね。

太陽が夜に遊びに訪れる日

 昨日の日記で書き忘れましたが、後期小論文(東京医科歯科)を添削した理Ⅲ受験某くん、通ってました。こう、後期の指導に関する仕事の一切が本当は必要なかった(下品な言い方をすれば無駄に終わった)と解る瞬間、これは本当に嬉しいですね。
 さて一方、前期試験が残念な結果だった卒業生の中には、後期試験の結果に関わらず、或いは後期試験を受験せずに第一志望への浪人を決定する人も居ます。というわけで、以下。

 浪人生へのアドバイス
 高校同期の大学1年生との接触は断つこと。オンライン程度ならというのは絶対にダメです。というか、オンラインの方がダメです。
 高校時代の素行・成績に関係なく、大学に進学したらそれなりに人は変わります、という言い方は口当たりが良いくらいで、要するに少なくない卒業生の生活が雪崩てボロボロになります。Twitterで「二外期末ノー勉やけど1限まで3時間あるからゆーて単位ワンチャンあるで」の4時間後に「絶起」とか呟きながら口開けて「いいね」待ってるようなのを「羨ましい」などと1ミリでも思ったらその瞬間に二浪三浪が確定です。

 さて、本日から1泊2日で上京旅行。昨日の大宴会は身体に名残をのこさず、健康的な早朝起床、入浴、旅行準備(っつっても1日分の着替えと本のみです)、の後で母君と軽くお茶を飲んでから自宅を出発。今回は人生初スカイマークで、K市を8時に出た高速バスは45分程で空港着、飛行機の出発時刻は9時30分です。JALANAと以外の航空会社は大迫害を受けて飛行機に乗ろうと思ったら機体まで空港内でバスを乗り継いで行かなきゃなんない、みたいなのを想像していたのですがそうではないらしく、搭乗口は確かに端っこだけどそも福岡空港がそんなに広くないからスムーズに飛行機に乗ったなぁ、という印象。小さな飛行機で機内には画面がなかったので、シートベルトの締め方から何から、全て実際のサンプルを使ってCAさんが実演説明してくれました。機長の挨拶は日本語がたどたどしく一瞬機内が「?」となりましたが、続く英語は流暢そのもの。機内サービスはドリンクが選べずホットコーヒーのみですが、キットカットの小さな袋がサービスで。短い期間にこうも何度も飛行機に乗ると流石に慣れるもので(怖いは怖いですよ)、窓ぎわの席から車窓(?)を眺めて、遠くに聳える富士山を写メってTwitterにアップする(←降りてから、浜松町へ向かうモノレール内でですよ)余裕も。

 予定では11時に羽田着。お昼はでっくんとのお約束で11時50分に恵比寿だったのですが、飛行機が25分遅れで離陸して10分遅れで到着したのまで含めて読み通りで(飛行機って絶対時刻通りに動かないですよね、客には時間厳守を強いるのに)、私は48分に恵比寿駅に降り立ちました。でっくんも時間通りにやって来て、駅から徒歩10分の店に向かいます。恵比寿を選んだのは気紛れですが、でっくんは医者(Z塾→F中25回生・F高47回生同期→理Ⅲ・TQC18期同期)なので遠慮なく高い店を予約しました。人気店「マノワ」でジビエランチです。
 夜のパーティー(TQCの35周年で、私もでっくんも参加します)があるのでお酒は控えめで、泡・白・赤を1杯ずつ。選択式のメインジビエプレートは、私が雉を選んででっくんが穴熊を選びました。

 前菜プレートは3種盛り合わせ、ヒグマのコンソメジュレってのはスープにあたるのかな、フォアグラ鯛焼き、の後で魚料理、メインは(選択式で)北海道産の雉の胸肉ロースト、最後にデザートと紅茶とを。ワインと合わせて10000円ですから、まぁ凄いですよね。誘って店を決めたのが私なので出そうかと思ったんですけれども、同じく全額払おうと思っていたらしいでっくんと結局割り勘にすることに。

 優雅にフレンチを食べながらのトーク
 例えば後輩がギブアップを出した仕事を先輩が手伝ったとする。その時に後輩が先輩に「すみませんでした」とだけ言って終わるのは何なの? と。ふざけんな、と。あ、謝っても許さないとか言ってるわけじゃないからね、先輩が後輩を手伝うのは当たり前の義務だから、別に偉くもなんともない行為だって認識くらいはあるから。後輩、謝る必要なんて全然ないの。だって別に悪くないんだから。でもね、手伝われた方が「すみませんでした」だけでお仕舞いにしよう、ってんならそれはちょっとズルくない? とは言いたくなるわけ。だって、そんな風に言われたら先輩は「気にしなくて良いよ、若いうちはよくあることだから」って答えるしかないじゃん。大人って社交辞令の世界なんだからさ。ただね、仕事を手伝った挙げ句になんで手伝った方が宥めて慰める役割を強いられて終わりなのか、とは思う。なんで「すみませんでした」なのさ。なんで、必要もない謝罪に対して許しを与えるなんてシチュエーションが生じるのさ。そこは「ありがとうございました」でしょ? たった一言だよ。「ありがとうございました」なら、仕事した先輩もちゃんと労われたわけだから十分報われるし、感謝した後輩も仕事に対して敬意を払うという行為を通じて自分もそういう仕事をしなくちゃって自然に思えるようになるでしょ? 絶対「ありがとうございます」だよ。「すみませんでした」とか言ってさ、なんで自分は宥められる慰められる立場だみたいなポジションを取ろうとしてるんだと。僕、これ結構拘るよ。それに対してね、「謝ってる相手に文句言うとかおかしいじゃんパワハラじゃん」とか言う人も居るかも知れないけど、それは単純すぎる考え方でさ、先輩が後輩の仕事を手伝って「すみませんでした」ってのが当たり前になったら、その内先輩が後輩の仕事を手伝うこと自体がパワハラだって雰囲気が生まれるからね。「すみませんでした」は無関係の周囲から同情を受けるから。でもそれって、集団のパフォーマンスが萎縮するってことだからね。それこそ最悪のパワハラじゃねーかと。集団の質に萎縮をもたらすこと以上のハラスメントがあるなら教えろよ出る杭打ってんじゃねーよ、って。もっかい言う。仕事への敬意があったら絶対に「ありがとうございました」ってなる。手伝った方が偉いとか手伝われた方が悪いとかそんなんじゃないの、そんなのどうでもいいの。ただ、その仕事が大切なものなんだ、って思うだけでいいの。どっちが良いとか悪いとかね、結局仕事そのものよりも立場っていうか人間関係っていうかズバリ自分がどう思われるかだけに拘ってるから「すみませんでした」で終わりみたいな逃げに走るわけ。大切な仕事なんだから、みんなで頑張ってみんなで労り合えばいいのに。
 で「……ってのをハッキリ言うならさ、そりゃあ、池さん(←私のこと)、怖がられるよ」
 私「だろうね。だから言わないよ。日記くらいでしか。でっくんの前だからデトックスしてんの」
 ……大学生にも言いたいんですよねぇ。飲み会で先輩がサラダ取り分けたら「すみません」じゃなくて「ありがとうございます」って言った方が明るくていいよ。それで「ありがとうじゃねーよてめーの仕事だろがよ」とか言う先輩なら大した人間じゃないから(心の中で)切っていい。そして、後輩にサラダ取り分けて「すみません」って言われたら「ありがとうの方がいいよ」って返してあげられる先輩になれたらいいですよねぇ。
 で「……あのさ、要はそのくらい優しい言い方したらいいんじゃない?」
 私「それな」

 TQCのメンバーと会うのは、もう何よりも楽しいことなんです。でっくんは私の「親友」で(恥ずかしげもなく!)、オツカル様は私の「推し」なんですけれども、その2人だけじゃなくて、もう皆が。だから、今日は(30パ以来の)5年振りの人生の祭なんです。

 恵比寿駅で一旦でっくんとお別れした後、山手線ぐるりで池袋へ行き、先ずはホテルへチェックインです。この時点で15時。池袋北口の定宿は1階の大浴場が魅力、早速30分ほどの湯浴みなぞ。その後、礼服に着替えてホテルを出てから池袋を散策。サンシャイン通りの雑居ビルに入っていた理容室(おしゃれ!)でシャンプーと顔剃りをしてもらいました(3000円超!)。ジュンク堂に寄るかどうか迷ったものの、恐らく20分程度しか居られないと判断して回避(明日行きます)、そのまま神保町へ移動することに。学士会館は、1月上旬に生徒を引率して訪れましたね(ビジネスプラン・コンテスト決勝プレゼンの応援会)。一年に2度も訪れる場所だとは思っていませんでした。

 TQCの35周年パーティー。直前(本当に3日前とか)まで何の音沙汰もなかったので(会員、日本全国から集まりますからねぇ)、到着する頃には主催メンバーがロートル元会員に吊し上げでも食らってるんじゃないかと期た、じゃない心配していたのですが、集まった人々は至って穏やかに歓談中で拍し、じゃない安心しました。
 17期からはJTCYさん、まっぴぃ、K1さん、K2さん、Sさん、の5人。18期からはアラリン、私、遠ちゃん、がっ様、でっくん、の5人(オツカル様は仕事で二次会から)。20期からはポコ、オールナイト、ミッドナイト、まっきょん、よっすぃ、の5人。
 と、こう書いていくだけで多幸感がじわじわと沸き上がってきます。TQCに在籍した5年間(あれ?)は、本当に楽しかったから。周りにいるのがあんなに頭いい・面白い人たちばかりだった経験って、後にも先にももうないと思います。就職後のF校の生徒にも、職員室にも、頭いい・面白い人たちはいっぱい居るんですけれども、密度で考えたら及ぶものではありません(なんて書いて大丈夫なんでしょうか)。

 パーティーのO次会じゃないんでしょうが、OB某氏(クイズが好きな人たちの界隈では有名な方)の個人企画として昼から夕方までクイズ大会が開催されていたそうです。JTCYさんやオールナイト・ミッドナイトtwinsは参加していたそうで、双子からは「勿論撮ってもらいました!」と私でも顔を知っている有名な東大王某氏とのツーショットを見せてもらいました。「ミーハーですから」とキラッキラの眼で言うのを見て、そうそう、この2人は入会当時から「裏がない」という表現が嫌味にもならないほど素直な好奇心に溢れてたんだった全然変わってない、と真から感動しました。私が「最初、眩しすぎてちょっと苦手意識あったもん」と正直に言ったら、ニッコリと「嫉妬ですね」と返されました。嬉しいくらい変わってない!(後で、このミーハーに触発されて、私も「東大王」2氏の写真を撮らせて頂きました。流石にツーショットではありませんが、F高クイ研への話のネタになるぞ、と)。

 会は立食パーティー形式。特別な趣向は必要なく、初代会長のスピーチとビンゴ大会程度のイベントがある以外は、ず~っと歓談でいいんですね。雑に言えば、歓談がクイズなんですから。私はコミュ力が低いので、専ら17・18・20期の方々とお話しをして、途中で15期の(F高の大先輩でもある)つるりんにも余所余所しく挨拶をしに行きました。
 個人的には、TQC30期でF高の教え子でもある58回生Kくんとお話しできたのも楽しかったです。ネット媒体のニュースを書いたり編集したりのお仕事に携わっているそうで、紙の世界とは異なるお話が新鮮でした。「白」の信奉者からは(心情的には)遠い世界ですが、知らない世界の話を聞くのは面白いですし、やり甲斐をもって働く方の話は話しっぷりから魅力的なのです。

 二次会は私が事前に手配しておいた神保町「S」(魚串の店)まで歩いて10分。参加者は、16期・17期・18期・20期有志でおよそ20名。25周年パーティーの10年前なら二次会も飲み放題にしたでしょうが、今や単品注文が飲み放題よりも安くつく集団になっています。
 さて、学士会館を出て歩き出す前に、オツカル様に電話。
 私「今どこ~?」
 オ「神保町に居るよ~。そっちは動いてるの? なら、店の前で合流できるよう急ぎます」
 私「わかった。待って……おまちしって~いま~す~♪」
 裏声で歌った瞬間に、がっ様・遠ちゃんから「何で日本直販のCMなんだよ!」「しかもわざわざ言い直してまで!」と爆速でツッコまれてしまい、笑いが止まらなくなります。うん、昔からこんな感じだった。

 二次会は、20人がワンフロアを貸し切ってわいがやの歓談。私は、18期副会長時代、及びF校就職後に養った幹事スキルをフル活用して、ビールに肴にと追加注文を繰り返しながらひたっすらビールを呷るだけ。座席位置はオツカル様(推し)の正面(最前)を押さえて一歩も動かぬ。オツカル様は、着席した瞬間に大量のCD(絵恋ちゃんさん・里咲りささん)をバラ撒き始めます。持っていなかった絵恋ちゃんさんのシングルCD3枚をタダで貰えてとても嬉しい。
 池袋独り3次会として、「韓二郎」で辛ラーメンとビールを注文した(完食した)のもしっかり記憶しています。どんだけ飲んでもね、あれだけ楽しいのを忘れるはずはありません。

 健康睡眠。

なのにあなたは京都へ行くの 京都の町は

 本日、F高のいちばん長い日。東大・京大の前期試験合格者が一気に発表されます。今年の高3は京大志望者が(ちょっとびっくりするくらい)多く、その分東大志望者が減っている様子です。結果に関しては、私は担任団ではないので評価めいたことはしません。ただ一言だけ言うとすれば、スプリンクラーは今日も正常運転だったということ。
 東大合格発表の後は、受験生が続々と挨拶に来るので、一人顔を見る度にスプリンクラーが作動です。後「あ~、あ~、あ~(涙)」 私「凄いねぇ。ボヤが消える勢いだよねぇ」 とまぁ、生徒と一緒にご挨拶に来られたお母様や、職員室の他の先生の中には、もらい泣きなさっている方もお出ででしたから、どうしても笑ってしまう私の心が荒んでいるだけなのかも知れません。私「今そんなに泣いてたらさぁ、来年が大変だよ?」 後「来年はもう泣きませんよ!」 私「あのね、浪人の苦労経て合格するんだよ? そっちの方が現役より『来る』と思うよ?」 これは賭けだな。

 高2は授業が3コマ。定期テストの成績データが出そろったので、その処理の作業もあって割とバタバタしました。来年の今日は我々67回生の発表です。私は泣かないと思うけれども、立派な成績をあげて欲しいとは思っています。その為にやらなければならないことも分かってます(担任は持ち上がるのが通例なので多分そのまま学年団にはいられるでしょう。一応、現代文を担当するつもりで居るので、そのつもりで授業・特講の年間計画は立てていますし、校内模試の問題も作成済みです)。

 3月10日は職員室を挙げて高3担任団の慰労会。私は担任団ではないですが、授業を少しだけ担当したのでちょっとだけ「慰労される」側に足をつっこんでいます。校長先生・学年主任先生のご挨拶のあと、教頭先生の音頭で乾杯。歓談の後、最後は来年度の学年主任(要するに我々67回生主任の地理先生)の決意表明、教頭先生による万歳三唱……という定例の流れの、最後の万歳三唱の前に挨拶に立たされたのが高3担任・ザ・スプリンクラー先生。ここ数日間が余りに笑え、じゃない感動的だったので特別に一言を、と。後輩くんが話している途中で、聴衆の一部から「仰げば尊し」の合唱が始まったのは面白かった。完全に泣かせにかかってます。

 二次会は慰労会会場から徒歩5分の居酒屋「S」を押さえて先生方をご案内。明日からは1泊2日で上京旅行(月曜年休、スミマセン!)なので、三次会には行かずに自宅に戻りました。

 友井羊『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 今日を迎えるためのポタージュ』読了、★★★★。

あの子足速いな、すごいスプリンクラーになるで

 2軒のはしご酒でやや辛めの朝です。7時出勤でデスクワーク、授業は2コマ(伊東俊太郎「科学と人間」)。
 F高の2年→3年はクラス替えがなく、担任・生徒メンバーがそのままなので、4月の「男く祭」のコーラス大会(クラス対抗)の練習を2年生の内に始められます。ということで、本日7限のHR活動から早速練習開始。本日はパート分けに毛が生えた程度の練習になるでしょうが、高3が恥ずかしい歌声を披露する訳にはいきませんので、今年も(67回生も)練習に熱が入ることは間違いありません。と、いうわけで、クラス某くんに自転車を借りて、学校近くのスーパーとドラッグストアとを回ってきました。私は「飴ちゃん係」を自称して、「喉を労ろう」の買い出しです。本日の釣果はのど飴21種類超。前回は60種類を集めましたので、今回は70種類に届かせたいところです。前回4月の買い出しは母君の全脳照射入院で無我夢中だった記憶。あれからもう一年近く経ってるんですね。

 東大理Ⅲを受験し、後期試験は東京医科歯科大学を狙っているという高3某くんの小論文添削面談。そら理Ⅲを受けるくらいの人だから超がつくくらい出来るんでしょうし、前期発表前に後期試験の勉強をきちんとするという誠実さも持ち合わせているわけです。私なぞから何をか言わんやというのが実情なのですが、一応、小論文とは何か、どのような姿勢で書くのか、等々を30分ほどお話ししました。
 そうそう、本日は熊大や東工大や一橋大の発表などなど。スプリンクラーは正常に作動しており、新種の鳥の鳴き声みたいな音を響かせています。熊大合格者を確認しながら目汗を迸らせている後輩くんの横に近づき。私「涸れないよねぇ」 後「あ~、あ~、あ~(涙)」 私「何言ってるか解んないけど、とりあえず30分後には東工大の発表だからね」 後「東工大っ!(滂沱)」 私「嘘っ、大学名だけで泣けるのっ!?」 隣では高3副担任の英語先生が肩をふるわせておられます。

 西鉄ストアで売り出されていた梅ひじきがとっても美味しかったので買ってきた、と母君。一口頂きましたけれどもこれは確かにご飯がすすむ。お茶碗1杯分を食べてから「もりき」へ出かけて独酌。そら肥るわ。

メンタンピンドライチ、コイコイ、ソルティーシュガー、

 合格発表ウィーク。昨日あたりからちょっと「ん?」と思ってたんですけれども、近づいて改めて注視するまでもなく、今日は向こうの方から声が押し寄せてきた。「あ~、あ~、あ~」と、新種の鳥みたいな声がする方を見たら、高3担任団のとある後輩先生がスプリンクラーになってる。嬉しい知らせではありましょうが、1人合格の度に号泣してハンカチの乾く暇がないという見事な「泣き芸」に、職員室中が半ば呆れています。本日は九大の発表なので受験者(合格者)も多く、鳥は泣き水は撒かれ地に草が萌える、ような感じ。
 私は授業がないので授業準備その他のデスクワークに集中したいのに、職員室に鳥の声が響き渡って仕事に支障が出るレベル。最初は「そんなに反射的に泣くっちゅーんは偽善の証拠やないか!」と仰ってた関西数学先生も途中から根負けのご様子でしたもんね。号泣なんで瞑想状態ではないものの、そのまま入定して即身仏になるんじゃないかという勢いです。

 さて、本日の夜は63回生飲み会です。生徒4人は全員B組出身でKくん・Tさん・Hさん・Wくんの4人、教員は主任化学先生・B組担任体育先生・私の3人。会場は、手ごろな価格で美味しい魚が食べられる「U」にて。
 私「あ、化学先生、今日は『U』に18時でお願いしま~す」
 化「体育先生から聞いた。俺ちょっと遅れるわ。野球部の指導がしたいけん……って、いけのっちゃん何よ、その顔」
 私が指さす窓の外、化学先生が「野球部の指導」と一言仰った瞬間、一天俄かに掻き曇り、雨ドザーッ! 雨男の躍如。今日は職員室の中も外も豪雨ですわ。

 飲み会は、居酒屋『U』から熊本料理『K』を梯子してたっぷり4時間。春に教育実習に来るKくんを弄ったり(お前みたいなんが教員になるなんて!)、学生時代体育先生にいちばん怒られたというWくんがここでも拳骨をくらっていたり、今春京都大学への編入試験に合格したTさんにおめでとうを言ったり、Hさんと仲良く写真を撮ってtwitterのフォロー申請をもらったり……何だろう、男女の扱いに差があるような気がする。

 二次会は熊本料理、っつったら馬刺しが登場するんですけれども、熊本大学出身の化学先生は馬肉がダメ。食べると蕁麻疹が出るそうです。学生時代に好きで好きで食いあげた結果、たぶん一生分の容量を超えたのでしょう、ある時から蕁麻疹、という説明です。同じような理由で、柔道超ベテラン先生も魚が食べられなくなった、って仰ってましたね。あ、そうそう。同窓同僚数学も馬肉が食べられないんですけれども、彼は馬が好きすぎて(友達だから)食べられないそうです。人さまざま。