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投げへんのかい!!!!

 健康起床、入浴後ホテルを出発。手荷物は2泊分で少ないので宅急便扱いにはせず。但し、新大阪駅で高1A・職員室担任団・Hさん・「もりき」マスター(のお子様方)へのお土産を買ったら両手はふさがってしまいました。

 新幹線車内で呆然。此元和津也『セトウツミ(1~5)』を読んだのですが、笑うというより、巧すぎて若干引いてしまいました。とんでもない傑作で、間違いなくこれが今年のベストになります(★★★★★)。
 小さい頃、志村けんが酔っ払いコントで「か~ちゃんは~僕よ~り~、年が~上~♪」と歌いながらひょろひょろと千鳥歩いていた演技が、父親を知らない身なのにそれと分かる巧さでドン引きしてしまい、それ以来長い間テレビでドリフを観てもバカ(にした)笑いが出来なくなってしまった、あの感覚を思い出しました。
 まっぴぃと「これは凄いから!」とやり取りしつつ、さて映画を観に行くかどうかは悩ましいところ。原作完コピ以外あんまり意味がなさそうな気がするんですけど、どうなってるんでしょうね。どうでも良いですけどもし観に行ったら、初池松壮亮で、2度目菅田将暉(フィリップくん以来)ってことになります。

 それにしても、今回の旅……出張中の読書は全部大当たりでした。山田詠美『珠玉の短編』、内田樹内田樹生存戦略』、久米田康治『かくしごと(1)』、此元和津也『セトウツミ(1~5)』、黒柳徹子トットひとり』、一冊残らず★★★★★。山田詠美はどんどんミステリ作家に近づいていくし、内田樹先生の一冊の中での同工異曲っぷりが極まっていくのは最早確信犯としか思えないし、本の続き(盟友・家族とのお別れ)が現実に続いていく『トットひとり』の著者のことを考えたら本当に切なくなるし。

 正午過ぎに小倉駅で途中下車。井筒屋でジャケット2着と革靴1足と(共に仕事用)を購入した後、本日はお仕事がお休みだという母君と落ち合ってコーヒーをご一緒しました。勿論、話題は昨日突然伺ってみようと思い立った、私の中高時代の話。

 母君は、2才の時の私が、①本を放さなかった、②電車の名前を全部覚えるタイプの(木曜スペシャル的な、三代目魚武が蛇蝎のように嫌いそうな)タイプだった、③電車が見たいと(買い物中、母君が目を離した隙に)鉄道一駅分の距離を独歩して警察に保護されたことがある、という3点を挙げられ、その時以降何があっても教育環境だけは整える決心をなさった、と仰有る。我が子は環境さえ整えたら勝手に勉強して独りで生きていくとのご判断ですね。
 その1年後に離婚、母子二人になった後も前述一点だけは譲らずに貫かれた。さて、子どもはF中学入学直後に母校の国語教師になると決め文系志望、その後その志望は一度も揺らいだことはなかったのですが。
 子「理系の方がいいのでは、とは?」
 母「学校に任せていました」
 子「例えば就職に有利なのは、など考えたりとか」
 母「どうして?」
 子「子どもの進路を決める親、多いですよ」
 母「学校と寮とにお金を払うための仕事に忙しかったから、そんなことを考える暇はありませんでした」
 子「環境整備が優先」
 母「それしか出来なかった。親が子どもの将来に口を出すのは、お金以外を出せる余裕と暇とがあるからです」
 子どもが3才になって以降(要するに離婚後)は母親業を捨てた、と仰有る母君は、私を「家族から人間らしい情愛を注がれた経験が少ないから、他者に対する情愛を巧く持てない人間に育ったのでは」と評価される。
 子「遠からず、かも」
 母「それが、子ども相手の先生になるなんて」
 子「情愛を持たない人間なら、誰にでも優しくできます」
 母「池ノ都くん(←二人称)には、頭以外に取り柄はありますか?」
 子「『頭しか良くない』は、息子さん(←一人称)が自分の生徒を批判する時に使う言い回しなんですが……強いて挙げるなら、『自分より頭の良い人から過大評価される』という点かと」
 母「それなら進学校に入って良かった」
 子「私は教員には向いてないですが、今の仕事は天職だと思いますよ」
 最後の言葉は親孝行を意識しすぎかも知れませんが。

 さて、母君とお別れしてK市に戻った後は、「天職」の職場に駆け込んで15時から4時間ほどデスクワーク。授業準備や学級通信作成や、普段の日曜の仕事を超特急で。

 その後は、徒歩10分で「もりき」に飛び込……んだら、カウンターにF高卒業生が3人並ぶことに。私47回生、お医者様H先生33回生、同じくお医者様Y先生24回生。となるとマスターの即決、「Hを呼んでこないだの『獺祭』を開けよう!」 ちょうど大阪のお土産を渡そうと思っていたので、Hさんが来てくださるなら一石二鳥。というわけで、客4人&マスターご夫妻の計6人で、ついに「獺祭 磨その先へ」(63回生某くんからのプレゼント)開栓パーティーを開催。
 全員で4尺グラスの乾杯。下品だけど計算、「4合で32000円でしょ、ってこた4尺で3200円でしょ。お店で売るときに倍掛けしたとして6000円……ふぇぇ」 6人で4合瓶だから、30分ほどで無くなってしまいましたけれども、美食に慣れたH&Y先生が口を揃えて「良い経験をした!」と仰有って下さったので満足。味も(値段との釣り合いは正直閾値を超えてるので分かりませんが)良かったし。
 昨日一緒に飲んだ56回生(寶酒造)Yくんへのお礼メールに、飲んでる途中の写真(瓶が汗をかいて、和紙で出来たラベルが少し湿った状態)を添付したら、「ニューヨークの高級レストランでは1000ドルで売られてた」と返信が。頭がクラクラしてきますね。