メンタンピンドライチ、コイコイ、ソルティーシュガー、

 合格発表ウィーク。昨日あたりからちょっと「ん?」と思ってたんですけれども、近づいて改めて注視するまでもなく、今日は向こうの方から声が押し寄せてきた。「あ~、あ~、あ~」と、新種の鳥みたいな声がする方を見たら、高3担任団のとある後輩先生がスプリンクラーになってる。嬉しい知らせではありましょうが、1人合格の度に号泣してハンカチの乾く暇がないという見事な「泣き芸」に、職員室中が半ば呆れています。本日は九大の発表なので受験者(合格者)も多く、鳥は泣き水は撒かれ地に草が萌える、ような感じ。
 私は授業がないので授業準備その他のデスクワークに集中したいのに、職員室に鳥の声が響き渡って仕事に支障が出るレベル。最初は「そんなに反射的に泣くっちゅーんは偽善の証拠やないか!」と仰ってた関西数学先生も途中から根負けのご様子でしたもんね。号泣なんで瞑想状態ではないものの、そのまま入定して即身仏になるんじゃないかという勢いです。

 さて、本日の夜は63回生飲み会です。生徒4人は全員B組出身でKくん・Tさん・Hさん・Wくんの4人、教員は主任化学先生・B組担任体育先生・私の3人。会場は、手ごろな価格で美味しい魚が食べられる「U」にて。
 私「あ、化学先生、今日は『U』に18時でお願いしま~す」
 化「体育先生から聞いた。俺ちょっと遅れるわ。野球部の指導がしたいけん……って、いけのっちゃん何よ、その顔」
 私が指さす窓の外、化学先生が「野球部の指導」と一言仰った瞬間、一天俄かに掻き曇り、雨ドザーッ! 雨男の躍如。今日は職員室の中も外も豪雨ですわ。

 飲み会は、居酒屋『U』から熊本料理『K』を梯子してたっぷり4時間。春に教育実習に来るKくんを弄ったり(お前みたいなんが教員になるなんて!)、学生時代体育先生にいちばん怒られたというWくんがここでも拳骨をくらっていたり、今春京都大学への編入試験に合格したTさんにおめでとうを言ったり、Hさんと仲良く写真を撮ってtwitterのフォロー申請をもらったり……何だろう、男女の扱いに差があるような気がする。

 二次会は熊本料理、っつったら馬刺しが登場するんですけれども、熊本大学出身の化学先生は馬肉がダメ。食べると蕁麻疹が出るそうです。学生時代に好きで好きで食いあげた結果、たぶん一生分の容量を超えたのでしょう、ある時から蕁麻疹、という説明です。同じような理由で、柔道超ベテラン先生も魚が食べられなくなった、って仰ってましたね。あ、そうそう。同窓同僚数学も馬肉が食べられないんですけれども、彼は馬が好きすぎて(友達だから)食べられないそうです。人さまざま。