地獄の水

 3時半に起床して5時入りはタクシーにて(悪天候だったので)。さて、悪天候とは言うものの、K市の空は大した荒れ方ではなく。携帯からは避難を促す警報がバンバンと流れてくるんですけれども、その実感は全く湧きません。ただ、職員室PCで電車等の運行情報を調べたら、JRがストップしてて、更に西鉄電車がストップしているとのこと……西鉄が、ストップだと?

 福岡県大雨です。

 JRは軟弱だから止まる。でもオラオラ系の運転手を大量に抱えてバス内に床上浸水する豪雨でも走り止めない西鉄グループは絶対的に最強……と思ってたら、2日前の台風をガン無視した西鉄電車が落雷で一発KOされたそうで、これって定期3日前にまさかの休校危機なんじゃないの? 時間割係の同窓同僚数学、発狂しちゃうんじゃないの?

 F校は確か「西鉄電車がストップした場合、運行再開の90分後から授業を開始する」って決まりだったから、少なくとも定時の授業開始はないよねぇ……と思っていたら、落雷ストップの区間大牟田~柳川間である以上これは西鉄ストップと見なさないらしく。F校が規定しているのは「福岡天神~K駅間がストップした場合」に限られているんですね。K駅より南は無視~ん。則ち、規定的には通常営業!
 「『大牟田~柳川間が落雷で止まっていますが?』って聞かれて『西鉄運休という指摘は全く当たらない』って菅官房長官かっつーの! 田舎がそれより田舎を見下すってのはいじめの連鎖じゃないの?」とか軽口を叩く7時の私でしたが、実際の官房長官は記者会見で「問題ない」「当たらない」以外の語彙でこの大雨を形容したそうで、菅語録が封印される程度の災害になっているのか、と驚きました。繰り返しますが、K市は曇天ながら空は穏やかで実感が湧かないのです。
 しかし、K市は絶賛避難警報中、福岡市の生徒はわざわざ安全地帯から危険地帯へ向けて爆走しているということでもう何が何だか分かりません。結局、管理職判断でF校は通常授業で行くということを決定。実際、鳥栖駅で足止めを食らったJR組4人を除いた37人は、8時40分の段階で全員学校に着いてましたからねぇ(生徒の中には朝倉の子も2名いるのに!)。うん、F校がいちばんオラオラだな。

 内田樹「越境と巡歴」は、10年前に校内模試の現代文として出題したこともありました。その時の解答・解説を覗いてみたら、筆者紹介の中に「かつて本校の『男く祭』の講演に来て下さった養老孟司・池上六郎の両氏に深く深く傾倒なさっている内田氏。お二人の名前を出したら講演(絶対に面白い!)依頼を快諾してくださる、かも」という記述。
 私のこの予言は、63回生講演P長Mくんのお陰で、7年後に的中することになります。

 高2現代文の授業は5・6限に2クラスで。放課後は、出来る限り早めに下校しましょうね、とだけ。私、この日は知らなかったのですが、朝倉方面の子が一人「帰宅難民」になってホテルに泊まったそうです。

 オカヤイヅミ『おあとがよろしいようで』読了、★★★。死ぬ前に食べたいものは? を一流の作家陣にインタビューする(ベタと言えばベタな)エッセイ漫画。この方面の本では、青山ゆみこ『人生最後のご馳走』が圧倒的でしたね。
 ヴァージニア二等兵『異世界居酒屋「のぶ」(4)』読了、★★★★。アニメ化企画進行中と帯に。一話目はチェックしてみようかな。

SWITCH BACK

 6時入り(昨日ちょっと飲んだ分、起床を1時間遅らせました)の職員室で授業準備・担任業務。1~3限が高2現代文の授業。
 今回の現代文の授業は内田樹「越境と巡歴」。名著『ためらいの倫理学』の一節で、教科書教材ではありませんが高校生を担当するなら一度は生徒と読んでおきたい文章で、愛・コミュニケーションの定義が端的に書かれた私にとって座右の一節です。どれくらいフィットしたかというと、大学時代に初めて読んだときに余りにも腑に落ち過ぎて、一瞬これは自分が書いた文章なんじゃ無いかと錯覚しそうになったという程にです。理由の委細は省きますが、この文章に書かれたことを「身分け」できない人には受験は無理だと思います。ですから、今回の授業では導入として入試国語とは何かという話から入りました(導入で20分以上を使いました)。

 3限授業の後、年休を取って学校を中抜けして市役所へ行きました。私と母君の戸籍謄本・抄本が必要なのですが、私と母君との本籍は大阪にあるので本籍地の市役所に郵送請求しなければならず、住民票を出してもらって本籍を確認する必要があったためです。
 市役所まで出たので昼食は近くの名店「来雷軒」でラーメン。優しい豚骨スープで人気。

 定期テスト一週間前なので生徒は職員室・研究室に立ち入り禁止。また、通常17時閉館の図書館が生徒下校完了の18時まで開館延長。
 学校に戻った私の残る仕事は、SHR・掃除監督、及び17~18時の図書館監督です。
 職員室の入口には「定期考査一週間前につき生徒入室禁止 先生をお呼びなさい」の掲示。図書館の図書委員会室には「告 図書委員会30余年の自治の伝統にもとづき高三の諸君の委員会室への立入は禁止です」の掲示。8年前のF校を知る人間ならこの筆文字がどなたの手になる物なのかを皆知っています。ということは、今は全校生徒が知らないということです。先日、事務室に内線をかけて「古い職員住所録を調べてもらって、国語科恩師先生のご自宅の住所を教えて頂いて宜しいですか?」と訊ねたら、「恩師先生って、どなたですか?」と聞き返されて絶句しました。事務室の中では一番長い方だったのですが……。

 栗山圭介『居酒屋ふじ』読了、★★★。元となったエピソード(モデルとなった方の人生・人柄)は魅力的ですが、書き手の筆力には票を投じません。

辛抱してのんどせ 一年は三百六十五日ある

 徒歩通勤5時入りで昨日の特講の答案添削を。7時の時点で台風3号の影響は殆ど見られずで、少し曇っている程度で雨も止みました。昼にかけて影響が徐々にという予報でしたが、恐らく西鉄が止まったり狂ったりすることはなく、定期テスト1週間前に時間割が混乱して、時間割係の同窓同僚数学や授業の進度予定が崩れた諸先生方がど焦りするというような事態は出来せずに済みそう(生徒の一部はがっかりするかも知れませんが)。
 授業は4コマ詰まっていますが、センター試験演習の監督だけなので楽。水曜以降2回かけて行う授業教材の準備が主な仕事で、今回は内田樹「越境と巡歴」で私の座右の文章、力が入ります。
 放課後に臨時の職員会議があって(珍しいなぁ)、学校を出たのは17時半。

 学校からはタクシーで西鉄K駅に隣接した「岩田屋」。ギフトコーナーでビール券をプレゼント用に包んでもらいました。本日、肉料理「I」のマスターに差し上げます。
 本日は、自宅徒歩5分の肉料理屋「I」の一周年記念。マスターからお誘いいただいて、K市の母・Hさんと二人でこの日のための特別コースを(本日は、常連による貸し切りの日)。マスター、お給仕バイトくん、特別ヘルプのマスターお兄様、の3人で限定数組だけの招待で、マスターも開店時から既に飲み始めてます。まぁ、パーティーですね。

 珍しかったので、お品書きを書いてみましょう。
 前菜……黒毛和牛のローストビーフ・砂ずりのコンフィ・イチジクの胡麻和え・玉蜀黍のキッシュ
 サラダ……レアしゃぶと夏野菜のタリアータ風サラダ
 揚げもの……モッツァレラと豚バラ巻きアスパラカツの抱き合わせ ケッカソース添え
 一品……冷静茶碗蒸し 山芋とオクラ仕立て
 メイン……黒毛和牛イトボの炙り焼き 岩塩とトリュフオイルで
 ご飯もの……中トロ握り 山芋と醤油で・焼きしゃぶ握り おろしポン酢がけ
 甘味……もちもちレアチーズ パインの蜜煮かけ

 他の常連さんたちとは別に顔見知りでもなかったので、私たち二人はいつもと同じように仲良くお話しながら程々(以上)に飲んで笑って。ここの店舗、この「I」が入る前は14年間、見るからに残念な店が中学生のニキビみたいに出来ては潰れて出来ては潰れてを短期間で繰り返す呪われた空間だったので、居抜きどころか空間全部を真っ新にして全てを一から作り替えた(一回御祓いでもしたんじゃないかな、いやマジで)という年若い(私より年下の)マスターの本気がこの空間を変えたということなのでしょう。常連もたくさんついて、こんなに不便な(近隣住民以外が西鉄から来ようと思ったらバスすら通ってないのでタクシー一択です)場所にあるのに週末は予約が取れないこともある人気店に(それもたった1年で)成長しました。あ、勿論、マスターの料理の腕が確かだということも大事なファクターであるのは言うまでもありません(マスターは県内人気の焼肉チェーン「R」出身)。
 程々以上に飲んだので、21時過ぎには切り上げてHさんと真っすぐ帰宅。即就寝。

 加藤元浩Q.E.D.iff 証明終了(7)』読了、★★★。

九天か外つ国 渡す階段

 5時入りで授業準備・担任業務その他。会議1コマ・授業1コマ・放課後に高3東大理系漢文特講。台風5号が近づいているということで、明日の朝にその影響が出るか(授業開始が遅れる、或いは休校措置等があるか)が心配な所。
 明日が定期テスト1週間前なので、3分間スピーチは今日まででお休み。その3分間スピーチ、今日はクラスの某くんが趣味で勉強中の「ラテン語」について滔々と。詩文の一節を流暢な発音で読み上げる様に、一同笑うしかありません。新校長(名古屋大学名誉教授である言語学者)もラテン語がお好きということで話が合うかも。学級日誌で別の生徒が「某くんの意外な一面が見られて面白かった」と。醍醐味ですね。ただ、明日からは「試験勉強」に注力して頂きたいところ。

 「もりき」店休日の夜は店に迷いますが、今日は自宅徒歩5分の超良心的居酒屋「A」にて読書独酌。

口下手な奴なら きっと後ろめたい何かあるに違いないと

 本日は久しぶりに学校に行かない日になります。出張業務で小倉、地区保護者会懇親会のゲストとして、数学科の大先輩先生と40分ずつの講演です。F校の保護者会は、K市・福岡1区~3区・小倉……等々、中1~高3の縦割りで十数カ所の地区に別れており、それぞれの地区が年に1度懇親会を行うのですが、それに際してF校関係者(主に教員)を招いて講演をというのが恒例になっています。私は「暇な独身枠」「講演好きそうな国語科枠」「断れなさそうな気弱枠」等々の条件の多くを満たしているということで(自分で言うのもアレですが)人気講師の1人でして、今年も4地区に呼び出しを食らっております(講師人選を担当する幹事が高2保護者と決まっていることもあり、今年は特に回数が増えました)。
 今年は小倉、福岡3区、K市、大牟田、の4箇所。大牟田以外の3地区では「入試国語力のつけ方、教えます」という大風呂敷タイトルで同じ内容の話をして、大牟田では国語科恩師先生との対談形式の講演を行うことになっています。というわけで、今日が今年の保護者会のデビュー戦。

 8時29分K市発の新幹線に乗って9時5分に小倉着。今日の出張は日帰りなのですが、小倉の保護者会は昼からアルコールが出るので実際は一日仕事。小倉は、3月までなら前日入りで実家泊などという選択肢も有り得ましたが、今やその実家がなくなり、遠くなりにけりな街になってしまいました。
 さて、到着後、駅そばのリーガロイヤルホテルが保護者会会場なので、幹事のお母様方との10時待ち合わせまでは2階のカフェで講演内容の組立を考えます。主に生い立ち(来歴)由来のとある理由で私は、このネタに関しては割と面白い話が出来るのですね。講演資料と睨めっこしつつ、赤ペン青ペンで講演メモを(割と細かく)とる。時間にして30~40分。F校生の保護者ですから、雑談披露といえども一筋縄ではいかないと覚悟すべきで、引き受ける時は気楽ですが実際に登壇して話す時には緊張です。
 メモ、以下。「青木奈緒『幸田家の言葉』」「東大クイズ研究会」「命令の言葉と説得の言葉」「就職活動挫折」「浅井了意『狗張子』」「唱歌『夏は来ぬ』」「小鳩くるみと『アタックNo.1』」「山本夏彦と大正の新聞」「水木しげるの妖怪図鑑」「古本に引かれた赤い傍線の意味」……等々、実際の講演では使ったり使わなかったり、地区ごとに異なる講演時間に合わせて内容を伸縮自在に出来るように詰めておかなくてはいけません。

 幹事学年のお母様方(要するに高2の保護者の方々)とご挨拶の後、控え室(っつっても要は今し方滞在したカフェ)で数学先生とお話をしながら待機。11時に会場に案内されたら早速保護者会の開始で、「数学先生講演(40分)」→「私講演(40分)」→「会食(90分)」という流れは恙なく。というか私、2年前にも別の数学先生と小倉地区で講演をやっていますので、中3以上の学年の参加者の方々からは「またお前かよ」と思われたのではないでしょうかねぇ(話の内容は全く別のものにしましたが)。講演に関しては、想定していた内容は一応話せたものの、もう少し構成を練って来週の福岡3区(60分)、K市(40分)に活かさないとなぁ、という感覚。
 その後の歓談は、お酒も入ってリラックスモード。面白かったのは、今年はお父様お母様に交じって初めて「お兄様」参加がいらっしゃったこと。高2某くん(高1A組では私が担任でしたが、今は主任先生のクラスです)のお兄様がお父様と連れだってのご参加で、F高とは無縁のお兄様が何故? と思えば某くんの入学者説明会に付き添われた時の私の話(国語科からの連絡)の「お代わり」をご所望だということ。光栄ではありますが、緊張でした。因みに、公立中高のご出身(現在は医学部生)であられるお兄様から伺った話でいちばん印象に残ったのは、やはり中島敦山月記」を古文(古典)の教材として習ったという話。驚きではあるものの、意外とまでは言えないというのが日本の現状でしょうね。今回の講演では「夏は来ぬ」のCD(小鳩くるみ歌唱)を流しましたが、歌詞の古文の意味が若い人に通じるなんてことは望むべくもありませんね。

 新幹線でK市に戻った後は、駅近くの居酒屋で読書独酌(まだ飲む!)、帰宅後は入浴・就寝(20時過ぎ)。 

 青木奈緒『幸田家のことば 知る知らぬの種をまく』読了、★★★★★。大好きなエッセイストの新刊。読んで打たれるだけでなく、校内模試本文・京大特講(幸田文「おふゆさんの鯖」)資料・東大特講(幸田文「藤」)資料と自在に使えて二度美味しい本です。保護者会の講演で、趣味の読書中であっても直観で模試・入試の本文(2000~4000字のひとまとまりの箇所)が見える、資料に使えるかどうかも無意識裡ながら一々判断している、と言ったら驚かれました。職業病ではあるかも知れませんが、今はそれが内面化されている状態です。
 内田樹『日本の覚醒のために 内田樹講演集』読了、★★★★。こちら、アマチュアではなくプロ中のプロの講演からベスト版。テーマや会場・聴衆の層如何によっては徒手空拳で(何も考えずに)登壇することさえある、というのですから場数が違います。こちらも、読んで面白くかつ入試・模試に使いやすいという二度美味しい本の典型です。

ふたりでお茶を

 5時に学校入り、授業準備・高3漢文添削・担任業務。半ドンの土曜日は高3文系漢文の授業とその添削、高2現代文が1コマ、という2種類の授業で午前中の時間が蒸発してしまいます。SHR・掃除監督の後、本日は高2学年理事のお父様・お母様方と担任団による保護者茶話会なるイベント。担任団からの近況報告ですが、流石に真面目な67回生だけあって雰囲気が堅い(63回生の時は……あ、思い出すのをやめよう)。茶話会の後は、明日の北九州出張の準備。地区保護者会で講演をするのですが、その資料の印刷・折り込みをします。

 夜は肉料理「I」にて読書独酌。

かけだそう Believe me 次のステージ

 朝夕のスムージーを写メって「今日のおファビュ」というタイトルで事務嬢さんに定期的にメール。していましたら、事務嬢さんも「ミキサーが欲しくなってきた」と仰有る。
 嬢「で、何でスムージーの横に置いてある本が毎回これなんですか?」
 私「なんか、女子力高そうな小道具がこれしかなくて」
 「これ」とは、KANA『女の友情と筋肉(6)』。読了、★★★★。マンゴーシェイク、コーヒーソーダ、パンプキンシェイク、の横に「これ」を添えるか峰なゆかアラサーちゃん 無修正(5)』を添えるか悩んで、「これ」。後者を添えたら、最早セクハラに近くなるかも知れないから自重した方が良いかな、という判断です。大人になったなぁ。

 6時起床、7時半学校入り、授業準備・担任業務。授業が1~5限(高2現代文と、高3文系漢文)。今日は7限が私の準備で「小論文模試」の受験となっているので、事実上ノンストップで9時17時を駆け抜けました。

 夜は「もりき」にて独酌。

口に入れてもイヤじゃない PoPoPoPoPoPoPo 呑む

 生徒として教室で6年、教員として職員室・国語科で7年、都合13年間F校でご一緒した中で拝見したのは3度程度だったと思いますが、国語科恩師先生が生徒に対して何か間違いをなさった時の常套句は「誤りました。謝ります。過ちは繰り返しません」というものでした。宣わく「こうまで言って許されないならそれは許さない方が悪い」と。数々の人をずっと許し続けて来られた方のご発言です。

 5時学校入り、クラスマッチは決行出来そうな曇り空。昨夜の走り雨で地面がやや濡れているのを、早朝から委員会・体育科教員が整備しています。
 SHRの後の高校教員は、自分のクラスの応援がてら大会をひやかすだけしかする事がないのですが、私は昼に2時間ほど学校を抜け出して母君とお昼をご一緒する約束。量は食べられないいのですが、気分転換がてらのイタリアンです。

 平均年齢85才の世界に突然飛び込んだ59才、介護職のスペシャリストということで中における振る舞いはコツを得たもの……なのですが、コツを知りすぎておられる故にあのお婆様のご様子、あのお爺様の体調、あのお二方の人間関係、と細かいサインが見えすぎて(ノイズが多すぎて)気が気じゃ無いというか、疲れる、というぼやきも。基本的には、自転車に乗るとか本を読むとか、健康だった時の日常の所作が徐々に可能になってきているのは明るいことだ、という結論で落ち着きましたが。
 因みに、この日母君の口に入ったのは、ピザが6分の1枚、パスタが2口、サラダ小皿1枚分、コーヒーがカップ1/2だけ(これでも、私の手前多少無理をなさった方でしょう)。固より偏食・少食の方なので驚くには値せず。「もう少し召し上がった方が」という進言をする権利を、朝昼食べない夜独酌という息子は持ちません。

 西鉄K駅で母君とお別れした後、私は西鉄ストアでジュースを41本。酷暑炎熱の中で(曇天万歳)球技に勤しむB組諸氏にお配りする為の出費……が、神様のお計らいで少し抑えられました。本日木曜日は、週1限定割引デーだそうで、常連のお客様は皆さん30円引き・50円引き、等々商品に自由に貼って使える割引シールを持って買い物に来るらしいのですが、ジュースを買い物籠に一心不乱に投入する若者(←あくまで「相対的」にという意味)が珍しかったのか、周りのおば様方が次々に近寄って来られて「これを貼りなさい!」「余ったからあげるわ!」とベタベタ。結局、計800円程の割引になって、帰りのタクシー代が浮きました。多謝。

 保健室の冷蔵庫でジュースを冷やしてもらい、午後のグラウンドに出て行ったら、クラスの女子生徒(全クラスとも、女子は自分たちのクラスTシャツを準備してました)から「ドッジボール優勝したのに!」「観に来なかった!」と叱られました。本格的な経験者が一人いるそうでその子を中心に圧勝という話。その子、外見はノンアクティブな風なんですが、バンドボーカルだドッジボールだと面白い人なんですね。中学上がりの担任団からは「内進の女子は大人しい子が多い」と頻りに言われますが、どっこい……なんじゃないかと個人的には思ってます。
 さて、我らがB組、部活引退して半年以上経つのになんでそんなに衰えないの少しは疲れろよと言いたくなるほど強かった高3勢には及ばなかったものの、高1・高210クラスの中では総合点で最も高かったらしく、帰りのSHRで配ったジュース(割引シールベッタベタ)がお祝いみたいになりましたね。この、全然目立たないけれども総点出したら決行頑張ってた系の結果、第1回定期でもそうでしたけどB組の特徴(特長?)なのかも。
 高3引退の後期クラスマッチでもし優勝したら、63回生文系A組の時にやったような「炭酸ファイト」をやっても良いかな(その時の映像は、今でもYouTubeで観ることができます)。

 帰宅後に入浴、今日のファビュラスはミキサーを使わずに、濃いめに抽出した水出しのアイスコーヒーをウィルキンソンで割ったもの。久しぶりの昼食でお腹が膨らんでいたので、野菜・果物を避けました。
 とは言え、夜は鯨飲馬食の有志打ち上げ。1次会の幹事の仕事としてやって来るメンバーから会費を集めて(乾杯の前に会計を済ませるのが私の中の常識)、痛飲2時間の後、2次会会場を押さえて参加者を店まで案内し、全員を店に通してから帰宅。二次会参加は、流石に明日5コマの授業がある身としては自重した方が良いかな、という判断です。大人になったなぁ。

うまくならないうち 曲が終わった 今日もレコードは

 寝室用に除湿・空気清浄機を買ったら、快適さで睡眠の質が激変。私、断捨離人生が家電芸人に舵を切った状態ですがこれはこれで悪くない。しかし、購入3日で既に2度も「満水」になり、溜まった水を洗面台に捨てながら「この分量の水が部屋に充満した中で毎日寝起きして、クローゼットに衣類をずっと掛けていた」という事実に改めて戦いている私は、事務嬢さん曰く「凄い勢いで普通の人になって行ってますね」

 5時入りで授業準備・担任業務。
 合間の進路指導室で、九大医学部のセンター理科が「生物必須/科学・物理選択、の2科目」という現行の体制を捨て、平成31年度(現高2の受験年度)から「科学・物理・生物から2科目選択」に変更。言ってしまえば「生物必修」を捨てたということですね。普通このタイミングで発表なら平成32年度からの変更にする筈ですが、珍しい拙速(いや、「拙」かどうかは分からないか)。理路は省きますが、これははっきりと「F校」出身者を減らしたいという意図なんじゃないか、と個人的には(少なくとも、F校生が現状よりは「相対的に不利」になるのは間違いないでしょう)。とまれ、センター生物が必修じゃなくなったのなら、現在高2九医志望勢が受講している「センター生物特講」をどうするか、考えなければなりませんね。

 放課後は①校内模試の成績検討会。管理職・高3担任団・出題者、を中心に全体成績・個人検討と数時間単位で細かいチェックが行われます。
 私が就職した15年前は、この検討会は職員会議よりも職員出席率が高かったような記憶ですが、最近は直接的な関係者以外の参加者が減ってますね。個人的には、F校の教員なら高3担当ではない体育科の教員でも参加すべきだと思っていますが、まぁ考え方は色々でしょう。

 さて、明日は高校クラスマッチ。空模様は心配ですが、雨天延期で時間割が混乱したらたまったもんじゃありません。特に、時間割を組み直さなければならない同窓同僚数学、そしてクラスマッチ有志打ち上げ(これは非公式行事で参加者少数)の幹事をやった私、の47回生コンビのためにも空よ晴れろ、ってなもんです。だって、明日が雨なら、「打ち上げ」が「前夜祭」に変わっちゃうんですから……。
 私「……待てよ。『打ち上げ』の場合は次の金曜が授業みっちり、『前夜祭』なら次の金曜がクラスマッチの監督だけ。あ、身体的には『前夜祭』のが楽なのか。うん、雨、降ろう!」
 数「ざけんな」

ああ 憧れのサイクリング・ブギ

 3時過ぎに起床、3時半から自宅書斎で昨日の漢文特講の添削。7時半に出勤して授業準備・担任業務。

 朝の職員朝礼で、高3担任団体育先生が7月22日の「高3担任団激励会」(準公式行事)の告知を。市内焼き鳥「Y」で会費5000円ということは。
 私「3時間飲み放題込みのコースで、2階フロア貸切にする、って感じ?」
 体「そう」
 私「コース内容は?」
 体「店に任せたよ」
 私「なら、多分コースにもつ鍋が入る。鍋が入ったら後半1時間くらいは席の移動が出来なくなるから、店に電話して鍋を外せるかどうか今の内に問い合わせといたがいいよ」

 本日は職員健康診断の日で、朝のSHRを終えた後、校舎内に設置された検査場を廻って1限の間に全ての診断を終えました。結果としてはどこも異常なし(レントゲン・検尿の結果は後日ですが)。1年前前回の診断は授業があって出来なかったのですが(別会場で後日やれと命ぜられたのは風のように無視)、2年前と比較したところ、身長は183.2cmで変わらずでしたが、体重は62.6kgで2.9kg減、腹囲(←こんなもん測んなよ)は75cmで1cm減でした。事前アンケート調査に「運動・食生活の改善を試みている」という項目があり、初めて「はい(6ヶ月以内)」と返答しました。朝・夕にスムージーを続けているからです。

 高2学年会議の後は、高2現代文の授業が4コマ。
 昼休みに用事があって進路指導室に行ったら、①校内模試のデータが出てました。うわぁ、500/1000点超が現役・浪人合わせて32人しかいないのか。数学……のせいでもないな、確かに数学の平均点は50/200点で崩壊してるけど、総点の平均380/1000点ってのは例年並みですもんね。

 帰りのSHRで生徒某くんが行った3分間スピーチが良。「ノートン1世」の生涯を5分で喋り倒して聴衆抱腹絶倒。皇位僭称の畸人、私も名前しか知らない人だったので面白く聞け、学級日誌の文化委員長くん曰く「3分間スピーチに新たな境地が拓かれた」。某くん、夜中に書き始めて止まらなくなったんですって。「あぁ、だから提出課題が遅れたのね」

 17時の定時退勤、タクシーで母君のリハビリステーションを訪問。届いたばかりの自転車を見せていただきました。炎熱酷暑ですので、暫くは施設の周りで運転の練習をする程度に留めて、片道15分の私の自宅を訪問の際には熱中症対策に気をつけるよう、対生徒にもこのくらいの態度で臨めば良いのにと思う程煩く種々のことを申し上げました。

 夜は「もりき」で独酌。