地獄の水

 3時半に起床して5時入りはタクシーにて(悪天候だったので)。さて、悪天候とは言うものの、K市の空は大した荒れ方ではなく。携帯からは避難を促す警報がバンバンと流れてくるんですけれども、その実感は全く湧きません。ただ、職員室PCで電車等の運行情報を調べたら、JRがストップしてて、更に西鉄電車がストップしているとのこと……西鉄が、ストップだと?

 福岡県大雨です。

 JRは軟弱だから止まる。でもオラオラ系の運転手を大量に抱えてバス内に床上浸水する豪雨でも走り止めない西鉄グループは絶対的に最強……と思ってたら、2日前の台風をガン無視した西鉄電車が落雷で一発KOされたそうで、これって定期3日前にまさかの休校危機なんじゃないの? 時間割係の同窓同僚数学、発狂しちゃうんじゃないの?

 F校は確か「西鉄電車がストップした場合、運行再開の90分後から授業を開始する」って決まりだったから、少なくとも定時の授業開始はないよねぇ……と思っていたら、落雷ストップの区間大牟田~柳川間である以上これは西鉄ストップと見なさないらしく。F校が規定しているのは「福岡天神~K駅間がストップした場合」に限られているんですね。K駅より南は無視~ん。則ち、規定的には通常営業!
 「『大牟田~柳川間が落雷で止まっていますが?』って聞かれて『西鉄運休という指摘は全く当たらない』って菅官房長官かっつーの! 田舎がそれより田舎を見下すってのはいじめの連鎖じゃないの?」とか軽口を叩く7時の私でしたが、実際の官房長官は記者会見で「問題ない」「当たらない」以外の語彙でこの大雨を形容したそうで、菅語録が封印される程度の災害になっているのか、と驚きました。繰り返しますが、K市は曇天ながら空は穏やかで実感が湧かないのです。
 しかし、K市は絶賛避難警報中、福岡市の生徒はわざわざ安全地帯から危険地帯へ向けて爆走しているということでもう何が何だか分かりません。結局、管理職判断でF校は通常授業で行くということを決定。実際、鳥栖駅で足止めを食らったJR組4人を除いた37人は、8時40分の段階で全員学校に着いてましたからねぇ(生徒の中には朝倉の子も2名いるのに!)。うん、F校がいちばんオラオラだな。

 内田樹「越境と巡歴」は、10年前に校内模試の現代文として出題したこともありました。その時の解答・解説を覗いてみたら、筆者紹介の中に「かつて本校の『男く祭』の講演に来て下さった養老孟司・池上六郎の両氏に深く深く傾倒なさっている内田氏。お二人の名前を出したら講演(絶対に面白い!)依頼を快諾してくださる、かも」という記述。
 私のこの予言は、63回生講演P長Mくんのお陰で、7年後に的中することになります。

 高2現代文の授業は5・6限に2クラスで。放課後は、出来る限り早めに下校しましょうね、とだけ。私、この日は知らなかったのですが、朝倉方面の子が一人「帰宅難民」になってホテルに泊まったそうです。

 オカヤイヅミ『おあとがよろしいようで』読了、★★★。死ぬ前に食べたいものは? を一流の作家陣にインタビューする(ベタと言えばベタな)エッセイ漫画。この方面の本では、青山ゆみこ『人生最後のご馳走』が圧倒的でしたね。
 ヴァージニア二等兵『異世界居酒屋「のぶ」(4)』読了、★★★★。アニメ化企画進行中と帯に。一話目はチェックしてみようかな。