たぶん私は割り切ってる 過去の経験から

 外部模試の1時間目、国語を監督していたら、漢文の「殆」の読みが崩壊している。何でこんなのを知らないんだ。というわけで、終了後に教室にクイズを板書する。「平成7年度の灘の入試数学における或る小数・分数の計算問題は、計算が得意な筈の受験生の殆ど(ほとん・ど)が正しい数値に辿り着けなかったそうです。正しい数値は何?」 生徒の「あれ、『ほとんど』って読むのか~」「っつか、問題が無いのに答えが分かるか!」の言をスルーしながら回収した答案の枚数を確認。
 答案を数え終わり、「平成7年やろ、19.95とかじゃないの?」と一つ目の関門はクリアした誤答を背に教室を出て進路指導室に答案を届け、入れ替わりに受け取った2時間目の数学の問題を手にそのまま教室へとんぼ返りしたら、生徒某氏が「19/95」と「1/5」の板書を前にドヤ顔で喝采浴びてました。2分で分かったのは立派だと思います。約分忘れ、次の数学の試験でも気をつけてね。

 今年度から新任でいらした女性英語先生の前任校は、全ての挨拶が「ごきげんよう」でなされる、という話。この話に、体育科の年若い先生が異様に食いつく。
 体育「それ、めっちゃ受けるwww 『ごきげんよう』て」
 英語「慣れると意外に便利ですよ?」
 体育「でも全部『ごきげんよう』ですよwww そんなの一回も使ったことないし」
 国語「あんた、今頭の中にあのライオンしかおらんやろ?」
 体育「何で分かったんすか」
 国語「誰でも分かるやろ。でもってそこまで受けるかね」
 体育「だって、おはようもおやすみも全部『ごきげんよう』なんすよ?」
 国語「やっぱあのライオンしかおらんのやんか。でも君らだって挨拶は全部『っす』で終わるやろ」
 体育「っす!」

 学級日誌に、体育科の挨拶ニュアンス一覧という落書き。
 【あっす=ありがとうございます/いっす=いいえ、結構です/うっす=はい、その通りです/えっす=本当ですか? 驚きです/おっす=おはようございます/かっす=お先に失礼します/きっす=ねえ、チューして/くっす=苦しいです。首に回した手を離して下さい/けっす=汚らわしいです。近寄らないで下さい/こっす=バッチ来いです/さっす=すいませんでした/しっす=ちょっと静かにして下さい/すっす=はい、喜んでー/……】
 生徒から「『き』が言いたいだけやろ」と一刀両断される。