僕の唇が 知らない人と 話がしたいと 言うのです

 出来上がった文化祭パンフレット。恒例のF校生へのアンケートコーナーで、「これだけはやってはいけないこと」の答えに「池ノ都に口喧嘩を挑む」と。ほう。
 その割に本日のセンター授業。「かわいい子には旅をさせよ」の意味を問われ、【②子供を愛するなら、手もとに置いて甘やかさず、世の中のつらさを体験させて、きびしく育てるべきである】と、【③子供を愛するなら、甘やかすばかりでなく、時には異境への旅を経験させるきびしさが必要である】と。とあるクラスで誤答の③を選んだ某氏が「はぁ? これは③やろ何でこれが②かちゃ③が違う理由を言えやこるぁ」と私に楯突いたので、「意味はと聞かれてんだろが設問を読め慣用句は具体例その意味は一般化された教訓だお前考えてもみろ五十歩百歩の意味を聞かれて五十歩逃げた男が百歩逃げた男を臆病と嗤うという意味とか答えたらアホ丸出しだろが寓話具体例結論教訓の漢文を三年やって挙げ句がそれか重ねて文句あんなら言ってみろや」と、瞬殺したげました。

 さて、圧倒的非日常、の本日放課後は準備の時間です。

 明日の「男く祭」学校会場に向け、放課後の先ずは備品移動です。
 各教室やテントや中央ステージやへ机・椅子を指定された数だけ運ぶという全高校生挙げての作業が毎年毎年アホほど時間がかかる上にそのうち殆どの時間が中央本部の指示を待つ待機時間でどんだけ時間を浪費させるのかと待ってる生徒もだんだんイライラ去年なんかそれを遊びで発散させようと思った我らが高3A(去年は高2A)のメンバーが椅子とりゲームからのフルーツバスケットからのAV女優バスケットからのAVジャンルバスケットって全校に恥をさらしてAV女優バスケットてそら考案者生徒会長選挙負けるわ(副会長になりました)みたいな展開が今年も待ってるのねあ~やだやだ、と思ってた、ら。
 瞬殺した、瞬殺。備品移動時間20分、待機時間ほぼ無し。過剰な確認作業と各ステップ完全完了まで梃子でも次に進まない頑固さとで毎年毎年2時間以上掛かって各模擬店の準備がなかなか始められずにそら夜までかかるわ、みたいな去年までの展開が嘘のように瞬殺。P長偉いぞ、きっとやり方を変えるためには備品移動の待機時間のイライラを遙かに凌駕する紆余曲折しまくりの道のりがあったんでしょうけれども、それもこの瞬殺で報われたことだと思います(いや、現場のこと知らないんですけどね)。
 備品移動の後は、生徒が各模擬店の準備に勤しむのを素見す。

 中庭の飾り付けは大変。5階建てランドルト環状態の校舎中庭に、「カールおじさん」の家を飛ばせる試みに四苦八苦するお生徒さんたちが微笑ましい。
 「佐村河内守」コスの可否が教員の間で少し問題になった(私は別にいーじゃん注意されたら長谷川きよしですと答えりゃいいじゃん派)珈琲専門店は店名に「守おじさん」の名前がしっかり入ってたから大丈夫だったのね。店長さんとは、「きよしおじさん!」「守です!」のやりとりを何度となくしたもんです。
 何よりほっとしたのは、天気が持ちそうだということですね。自然科学を生業とする人間とは思えないほど物理法則を無視した勢いで時場所ともピンポイントでイベント中に雨を降らせる教員が高3担任団にいるもんで、当然のごとく一週間前まで「男く祭」当日の予報は雨! だったんですけれども、成る程今までず~っとことあるごとに雨を降らせてきたのは明日の「男く祭」本番で雨を降らせないという奇蹟を演出するためだったのですね、とか結婚披露宴の山岡士郎的なことを言いたくなるような晴れ予報。雨が降ったら悲惨ですもん。屋外巨大ステージで行われるイベントを体育館に持ち込むために体育館のイベントとの調整が必要となる(あらゆるイベントがスケールダウンする)ってことになりますから、ここ暫く体育館責任者(うちのクラス)とステージ責任者(別のクラス)の二人が並んで歩いてるだけでいや~な感じがしてましたもんね。

 と、私も一応準備らしきことをちょこちょこやっておかないといけない。
 先ずは、出勤時のコンビニにて、44本のレッドブル。学校売店の冷蔵庫で冷やしてもらって、本番朝に生徒に配るのですね。馴染みの店員さんに「生徒さんへの差し入れですか?」と聞かれる。「はい、そうなんです。ショコラ●●やオロナミン●やリポビタン●ではダメなんです、クラス対抗のコーラス大会でA組に優勝して貰いたいもので」
 続いて、近所の100均でネームプレートを買ってくる。明日の内田樹先生と高校生の座談で高校生につけさせるため。
 さらに続いて、体験授業の準備。メモ用の鉛筆を削ったり、プリントの確認・準備をしたり、板書計画を立てたり。200人分の資料を準備してるんですけど、余った枚数がそのまま私の自意識過剰を表すんでちょっと怖いですね(去年は220人の講義室で立ち見が出ました)。

 でもって、夜は内田先生の講演目当てにわざわざ東京からK市に帰省なさった55回生Tくんと「もりき」で差し飲み。東京組のF校卒業生なのに、もはや「もりき」常連みたいになってる(店主催の日本酒の会にも参加経験あり)Tくんと近況を語りつつ(っつってもこないだ飲んだばかりだよね)、和やかに。私は明日の仕事があるために彼を残して先に帰りました。まぁ、Tくんは独りで残っても大丈夫なくらいの常連キャラになったってことですね。