消えた 消えた (マダミエナイ マダミエナイカラ)

 5時に職員室入りしてPC室で日記の更新。職員室の整美(ゴミ捨て)、授業準備等々の仕事。本日は東京大学が合格者の得点開示を発表する日なのですが、調べたら郵送らしいのでもしかしたら学生のもとにデータが届くのは明日以降かも知れません。いずれにせよ、分かり次第教えて頂きたいところ(学校としてデータが欲しいというのが半分、個人的に知りたいというのが半分)。

 午前中は、進路指導室で「合格体験記」の原稿の校正をして、明日の1限に授業するセンター小説『僕はかぐや姫』(松村栄子)の板書案を練る。今日の夜は飲み会(若手会による新人歓迎会)があって明日は出勤がギリギリになるので前倒すのです。
 生徒は「かぐや姫」のタイトルから真っ先に大塚家具の社長を想起するのかも知れません。私は、この作品(のこの部分)からは岩泉舞のデビュー作「ふろん」を想起します(何者でもない透明な私、とは?)。「週刊少年ジャンプ」を読む人間ではなかった私がなぜジャンプコミックス陣の中でもマイナな部類に入る『七つの海』(岩泉舞唯一の単行本)を手にしたのかは最早記憶にありませんが、子供心にこの人は凄いと直観で震えたのを覚えています。読むべき傑作だから向こうの方から飛び込んできたということでしょう。この文章をお読みになった方、古本屋で目にすることがありましたら、是非(←あなたに語りかけ口調)。
 小説『僕はかぐや姫』自体は大した出来の本ではありませんが、その本の中からあの箇所を切り取り問題にした手腕は天才的。センター小説にまつわる色々、評論文でも使える概念を散らしながら、小説初回の授業は(前回の評論初回授業と同じく)オリエンテーションになります。頑張ろ。

 4時間目に文系Ⅰコース(東大コース)で二次対策授業の初回オリエンテーションと問題演習(92年東大、高樹のぶ子)。戦後っ子には「戦争を知らない子ども」の負い目があるけれども、その負い目はモラトリアムを主張して戦争世代と積極的に断絶するための開き直りではない。戦争世代の共感の輪に加われないことに疎外感を抱きつつ(物欲しそうに)眺める戦後っ子は、負い目と表裏一体にその共感に加わりたい(戦争体験を知りたい)という誠実さを持っている、という構図。共感の輪が戦後っ子を突き放してはいけない、戦後っ子も前述誠実さを失ってはいけない。両者が断絶をした時に「戦後」は終わるのでしょう。そして、戦後が終わった暁には、勿論次の「戦前」が始まるのでしょう。文系諸氏、頑張ってね&宜しくね、というお話。
 の後、昼休み・5時間目・6時間目の間にガッシガシ添削を行って、帰りのSHRで答案を返却。放課後の職員会議を経て、17時には業務終了。

 一度帰宅して入浴、私服に着替えてタクシーで目的の店へ。本日は、F校職員室の最近の御用達、洒落乙な居酒屋「B」にて若手会(新人歓迎会)。
 店の場所が分かりにくいので15分前に店に到着して店先のベンチで待機。でも、12人のメンバーの内(開始は18時30分なのに)40分の時点で到着してたのは5人だけ。未到着の7人の内3人は校務で遅刻でしたが、時間にルーズな人はダメですね(ぷんすか)。
 若手会の幹事を10年務めて、っていう表現に最早形容矛盾がないか、って話です。でもって、その私ですら最年長じゃない(私の4つ上が出席。アラフォーやで)という看板に偽りありまくりの飲み会は、それでも他の職種の人たちが見たらどんだけ元気なんだ若いよなぁ、と思っていただけるんじゃないかしら、という盛り上がり。乾杯の直後に来年度からの幹事を体育科若手に譲ることを宣言して、その後は恒例の自己紹介。新任の体育の先生が狭い店内で他の団体も居るのに急に「一発芸します」って立ち上がった時はびっくりしました(流石に周りに遠慮してアラフォー体育科先生が止められました)。これが若さか。でもって物理科新任先生と数学科最若手先生とが好きな漫画について話してる時に『ONE PIECE』がとか『アイシールド21』がとか仰有っててるのにもびっくりしました。これが若さか。
 3時間弱の宴会(飲み放題)の後、二次会に移動するメンバーから離脱して、2時半起床のお目々がしばしばするから帰る~の言を残した私。これが老いか。

 帰る途中、ちょっと小腹が空いたのでコンビニで栗ご飯を買う。帰宅後に着替えて、布団に入ってから食べ始めたんですけれども、三口ほど食べた時に体の内側から「30秒後にシャットダウンします」というアラームが聞こえる。慌てて栗ご飯の蓋を閉めて袋にしまって、残りは明日の朝起きて食べよう、と一旦台所に行き手を洗って、再び布団の中に戻った直後に意識が途