僕なんざお気楽 悟りを開いて働けば愉しい

 今回の上京2泊3日はスケジュールがキツキツ、断腸でしたがジュンク堂本店への聖地巡礼は断念しました(お隣に完成の文房具ビル初訪問も年末までお預けですね)。昨日、58回生Tくんと渋谷で観劇アフター飲み会をやる前にちらっと近くの書店に寄りはしましたが。

 本日は移動日、ホテルで入浴・朝食を済ませたら、電車で羽田空港まで移動して、空港で(生徒と「もりき」マスターへの)お土産購入。飛行機移動は楽しいもんじゃないから委細(一切)省略、福岡空港からは高速バスでK市に戻り、行きの反省を生かしてF校近くの「十三部」にて下車、徒歩で学校入り、普通に仕事をします。
 デスクワークは授業準備・担任業務・高3から依頼されたボランティアの現代文添削、等々。あっという間に日常が帰って来ましたね。

 夜は、Hさんちにお呼ばれしてカレーを御馳走になりました。1000円とビールと、東京土産(初日に空港から目黒へ移動する途中に品川駅で購入した「品川珈琲」)とを携えて。Hさんちですから、ちょっと食べるなんてテンションで許してもらえるはずもなく、ただでさえ上京暴飲暴食で肥えた身体にとどめを刺すようなカレー3杯のじご……いや、これがまた美味しいんだ、天国です。

 旅行中の読了本は3冊。
 綾辻行人歌野晶午法月綸太郎有栖川有栖我孫子武丸山口雅也麻耶雄嵩『7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー』読了、★★★。正直、あの頃のようにはワクワクしませんでしたが、懐かしさと思い入れと(或いは懐かしさへの思い入れなのかも知れません)はありますね。あと、ネタバレ回避で固有名は避けますが、「名探偵」というキーワードだけ与えられたときに、ある作家とある作家とのネタ(発想の核)が被ってたのが面白かったです。
 土屋賢二『年はとるな』読了、★★★。切れ味が落ちてきているのか、私が飽きてきているだけなのか。
 高木瑞穂『売春島 「最後の桃源郷渡鹿野島ルポ』読了、★★★★。今回で1冊をあげるならこれかな。高度経済成長期に次々と「置屋」が生まれ「売春島」と呼ばれた島が、21世紀以降時代の流れとともにどんどんと寂れていく(そして近く野島で行われたサミットに完全にとどめを刺される)様を詳細レポート。生き証人(勿論、殆ど全ては堅気の人ではなく)へのインタビューは興味深いものばかり。瑣事ですが、島内にまだ残る大型ホテルが、現在は行き先不明のまま申し込む形式が話題好評の「ミステリーツアー」の目的地となって凌いでいるという話は面白かったです。