Better love 〈yourself〉 Tomorrow's another day

 人生初の岩波新書は何でしたか?(←あなたに語りかけ口調)
 私は、水木しげる翁の『妖怪画談』シリーズ、次は高校の現代文の授業で通読した池田潔『自由と規律』・丸山真男『日本の思想』の2冊でした。
 では、中公新書なら? 講談社学術・文芸文庫なら?
 コロナ自宅療養の最中、喉痛で眠れない中、羊ではなく『羊の歌』をはじめとする好きな岩波新書を数えていき、そのまま中公、講談社学術、講談社文芸……と作品を挙げていったら、四半世紀の読書における私的ベスト10が自然とリストアップされ寝るどころではなくなってしまいました。CDもそうでしたが、1週間以上病気隔離なんてしてましたらどうも人生を走馬灯しちゃうみたいで。

岩波新書
 井出孫六『抵抗の新聞人 桐生悠々』/内田義彦『読書と社会科学』/加藤周一『羊の歌』/川島武宜『日本人の法意識』/菊地暁『民俗学入門』/霜山徳爾『人間の限界』/なだいなだ『権威と権力』/日高六郎『戦後思想を考える』/水木しげる『妖怪画談』/渡部泰明『和歌とは何か』
中公新書
 安野光雅『絵の教室』/小川剛生『兼好法師』/長田弘アウシュヴィッツへの旅』/小菅正夫・岩野俊郎『戦う動物園』/佐々木健一『タイトルの魔力』/霜山徳爾『人間の詩と真実』/中野三敏写楽』/野崎昭弘『詭弁論理学』/野矢茂樹『入門! 論理学』/茂木健一郎『疾走する精神』
講談社学術文庫
 池田清彦構造主義科学論の冒険』/いしいひさいち現代思想の遭難者たち』/上田三四二『短歌一生』/上田三四二『無為について』/大岡信『詩・ことば・人間』/二畳庵主人加地伸行『漢文法基礎』/長谷川如是閑『私の常識哲学』/別宮貞徳『「あそび」の哲学』/森銑三『伝記文学 初雁』/渡辺一夫『僕の手帖』
講談社文芸文庫
東文彦『東文彦作品集』/井伏鱒二『人と人影』/金子光晴『絶望の精神史』/清岡卓行『手の変幻』/幸田文『包む』/白洲正子『心に残る人々』/高井有一『少年たちの戦場』/高見順『死の淵より』/森銑三『新編 物いう小箱』/山本健吉『俳句の世界』

 通常出勤で添削の仕事。一応、今日明日くらいまでは答案そのものではなくカラーコピーを生徒に返却するというのを続けています。浪人中の卒業生からの答案も添削して返送、こちらは時期的にそろそろ最終回というところ。放課後の職員会議では、年休を取られた教務部長の代わりに教務部提案・報告事項の発表(一応、時間割係は「主任」即ち№2なのです。手当は出ないけど)。

 内田樹『複雑化の教育論 越境する教育』読了、★★★★。

 2/17の「自粛御膳」。
 焼鯖おろしポン酢~鶏大根煮・秋刀魚煮付~一汁一菜。
 秋刀魚は気仙沼「斉吉商店」通販、コロナ蟄居時にお世話になった先生方にお配りする序でに自分用も注文、酒のアテに最高です。味噌汁の具は前に作って冷凍していた餃子、白ごはんのお供は蕗の薹の佃煮でこれは美術科陶芸先生から手作りを頂戴しました。春です。
 日本酒開栓はお気に入りの岐阜「七水」、メロンの描かれたラベル通りのフルーティ……だったんですが、偶然にも読んでいた本が向田邦子『思い出トランプ』で、メロンが恐ろしい小道具として登場する短編「かわうそ」のラストで背筋ヒヤリ。