キャラバンの到着

 早朝に学校入りして、共通テスト(←名称嫌)評論・小説の解説プリントを作成。
 評論は渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学』より。20年ぶりの出題です。04年の問題は授業で演習しましたが、全く違う内容なのでヒントにはならないかな……というか、これ、教科書の文章や共通一次センター試験の評論の過去問やに類似の内容のものが無いかも知れない(00年センターの富永茂樹『都市の憂鬱』に、近代の博物館への言及がチラッとはありますが、あれも参考にはなりません)。設問自体は難しくないのですが、見たこと聞いたことのない内容が出てきたら、受験生はきっと不安に思うでしょう。予備校の問題講評は総じて「やや易」「易」ですが、それは内容に戸惑わない大人の評価で、私の評価は「やや難」です。因みに、洒落臭い生徒文章を絡める「体」の問六は、本文不要の(要は本文と絡んでいない)低品質でした。漢字の「粉飾」は難しかったかも(72回生高3、漢字苦手が多いし)。
 そして小説……なんですが、私、先ず作者について名前すら知らなかったことに軽く落ち込みまして(復活するまで少しかかりました)。牧田真有子「桟橋」(2017年)、まさか単著無し(雑誌掲載の小説のみ)の作家が出題されるとは。見つけてきた人、凄い。問題はオーソドックス、こっちの方が「やや易」。授業で「復活するかも」とアピってた語意の問題が復活していましたが、簡単だったのでこれは差がつかないかな。

 午後に職員室を出て、徒歩20分強のホールに合唱部の定期演奏会(もう13回目)を鑑賞に。コロナ禍仕様は解除ですが、全席指定だったり殆どの聴衆がマスクをしていたりという名残、日常の風景が少し変わりました。
 ステージは全体で4部構成(及びアンコール)。3ステージ目は器楽同窓会の客演です。プログラム、以下。
 1.『愛唱曲アラカルト』……「君が君に歌う歌」「言葉は」「Ave Verum Corpus」「Ev'ry Time I Feel The Spirit」「ボクはウタ」
 2.『Old Fashioned Love Songs』……「Over the Rainbow」「Lullabye(Goodnight, My Angel)」「On the Sunny Side of the Street」「I Just Called To Say I Love You」
 3.『器楽同窓会ステージ』……「Isn't she lovely」「チャールダーシュ」「ルパン三世のテーマ'80」「キャラバンの到着」
 4.『女性詩人による三つの譚歌』……「花こそは心のいこい」「天空歌」「春」
 休憩挟んで2時間のVoice bathing、部員号泣のアンコール「見上げてごらん夜の星を」まで心地よく。良い曲を聴くとあれもこれも聴きたくなるのが常で、2ndステージでは森山良子が聴きたくなったり、3rdステージでは森広隆小島麻由美が聴きたくなったり。

 16時にホールを出て徒歩帰宅、入浴、自炊。18時にかしゃぷしゅ~。今日は炊き込みご飯、もずく酢サラダ、きりざい、ホッケの開き。
 749蔵目・愛知「二兎」(純米 万歳七十 火)。

 器楽同好会が演奏した「キャラバンの到着」、タイトルすら知らなかった曲ですがとても気に入りました(映画音楽だったんですね)。
 楽器が出来る人は恰好いい。何度か書いたことがあったでしょうか、憧れの(なりたいという意味ではなく尊敬するという意味での)職業は演奏家・作家・ホスト。音楽的才能、文才、トーク力、自分に無いものを持っている人は無条件に尊敬です。