長いモンには巻かれな ヤバいリズムにキツく抱かれな

 8時前に出勤。本日の業務のメインは、中3の第5回定期テスト(国語Ⅲ/漢文)の問題作成。出題は3月3日。随分先でして幾ら試験範囲の授業が終わったとは言えそんなに急いで作らないといけないものなのか、と問われれば作らないといけないんですね。23日に(東大入試の下見・応援で)上京、次のF校出勤が27日、なんですけれどもその27日以降は後期試験に向けての怒濤の添削で他の一切に手が回らなくなるはずなんですね(流石に、3日当日だけは中3定期の採点を優先しますが)。特に(受験生も校正者も)大変なのは佐賀大学医学部の自己推薦。
 佐賀大(医)の後期自己推薦は、試験(面接)日前に予め大学に提出する義務があります。3月上旬(詳しい日付は失念)に必着だったかと思うんですが、その内容が毎年「人生で最も美しかったもの」「災害医療について」「人生の失敗経験」等々で多岐。それを前期試験後27日はゆっくり休んで28日から書くとか、どうかしたら3月1日の卒業式が終わって2日から、みたいな危機管理能力に難ありな文章をどっちゃり持って来られてわてほんまによう言わんわ、みたいなことにならないよう64回生以下のお生徒さんたちには伏して、平に、平に。校正、大変なのよ。
 因みに佐賀大の自己推薦、やっぱり合格する人って、一読「ほう!」と感心する観点から(誠実にテーマについて考えたと言うことが分かる)文章を書いてくるものです。書くべき内容については(原理的に当人以外分かりようがないので)校正者が指示をすることが出来ません。「何を書いたらいいでしょうか?」という質問には「(学兄自身にしか)分かりません」とお答えせざるを得ません。自己の来歴と対峙する。

 明日から二次試験の地に旅立ち、本日が前期試験前の最終登校だという高3某女子が挨拶に。二次は国語が無いけれど縁起担ぎで最後に握手を、と頼まれて「頑張って下さい」と両手でガッチリ……の途中で気づく、私の両手を某女子の両手が包んでる。逆じゃねーか。「すいませんつい力関係が」と謝る私に周囲大笑いでしたが、今後の中高完全共学化、私、ちゃんと生きていけるのでしょうか。

 さて、話が逸れましたけれども、高3生が出す過去問をその場で添削・返却しながら、中3定期テストは15時には完成。添削ボックスが空っぽなのを確認して、15時に退勤。東大添削は、最後の最後に近づいてくると、05年の三木清・09年の原研哉の提出が多くなってきますね(というか殆どかも)。担当する教員の影響って、やっぱり出ますよねぇ。
 徒歩30分で血痰ネーミングショッピングモール「You Meタウン」に移動し、タワレコKANA-BOONの3rdアルバム、紀伊國屋で新書2冊。後者は意図的に様々なコーナーをスルーして、明後日東京での聖地(ジュンク堂本店)巡礼の楽しみを減らさないように。ミスド読書の後、再び歩いて30分。海鮮居酒屋「U」に入って独酌。瓶ビールと焼酎キープ。肴はゴブサラダとカレイの塩焼きと。3月末の国語科慰労会をここで行う予約電話を昨日掛けたので、今日は直接のご挨拶。
 徒歩30分で帰宅。少しだけ読書をして就寝。

 土井隆義『キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像』読了、★★★。
 言わずと知れた16年度センター本試験。終了後のTwitterをお祭り状態にさせ(著者のせいではなく、出題者が付した語注のせいですが)、本文中にリカちゃんが登場したせいでリカちゃんの公式アカウントが呪詛のコメントで溢れた(湯島天神で受験生を応援する呟きのリプが「氏ね」ですからね)、という曰く付きのご本を今更ながら。
 内容についてはタイトルが端的に語っているので略。学校教育についての言及も多く、「時には生徒に媚を売ろうとする教師すら目につくことから推察すれば、教師の心理にも、生徒たちからの承認を得ることで、揺らぎがちな自尊感情を補填しようとする危うい側面を見出すことができる」なんて文言に、おうおうワシのことやんけ、とか思いながらの読書でした。

 加藤元浩Q.E.D.iff 証明終了(3)』読了、★★★。