それは それは 明日を超えて

 1限は中3の国語実力テスト、04年度センター(国語Ⅰ追試験)の評論・小説を40分、100点満点で。2限にマークシートリーダーで採点をしたら、易しめの年度を選んだとは言え81%超という平均点を叩き出したのに感心。例えば途中で放棄したり寝たりするような生徒も居なかったようで、低いレベルの異常値がなかったのが高得点の一因でしょう。初回の授業の印象が最終回まで変わらなかった真面目学年が優秀の美。というか、これ、63回生・64回生の高3時にやらせてもそんなに点数が変わらなかったんじゃないか、とすら。
 お昼は、63回生浪人組(理系)が大挙して学校訪問。九大・東大・熊大組。2浪で医学部を目指す人も(医学部は仕方が無いですね)。新生活のこと、医学部のこと、お酒とのつきあいのこと、63回生現役組の噂話、など色々。明日は、我らがA組文系組が何人か来校の予定。

 15時から年休を取り、西鉄K駅近くのラーメン屋「A」で食事。ネカフェでちょっとした作業をした後、電車で西鉄天神駅へ。ジュンク堂で本を数冊購入。店の前で、56回生のSくんと偶然すれ違いました。S「先生、こんな所で何を?」 私「仕事上がりで、これからライブに行くんです。そっちは、すっかり社会人のスーツで」 S「えぇ、職場がこの近くなんです」 時の流れ。

 中洲川端に移動して駅直ビルの7階、ライブハウス「Gate's7」で吉田美奈子。ピアニストの森俊之とのデュオ。
 初めてのライブハウスは、ブルーノート式のテーブル自由席(キャパは200人程度でしょうか)。私はホール一番後ろの4人テーブルに、同じく別のお一人様と相席。一番後ろと言っても、ステージまでの距離は10メートルほどでしょうか。歌い手の顔がよく見えます。18時30分開場とともに着席し、普段はウーロン茶にする1ドリンクを今日は生ビールにして、おつまみはミックスナッツ。開演までの1時間は、村上秀一の本を読みながら気分を盛り上げ(吉田美奈子のアルバム制作秘話など)。開演10分前に、更に生ビールとウーロン茶とを追加注文してライブに備える。
 公演は19時30分の予定時刻ジャストにスタート。2部公演の2部冒頭が森俊之氏の独奏(映画『蜜のあはれ』に提供した曲)だった以外は全て吉田美奈子の歌唱で、1曲を除いて全てオリジナル。カバーに選ばれたのは細野晴臣終わりの季節」で、これは私は矢野アッコちゃんの歌唱で何度も何度も聴いた曲。20曲弱の披露の中で私が知っていた曲は前述の「終わりの季節」と、オリジナル「TEMPTATION」だけでした。
 何と言っても声の迫力に尽きる人で、曲の入りは殆どマイクから遠く離れた場所でのスキャットからのフェードイン。あんなに崩して歌ってるのに、どうしてこうもはっきり日本語の歌詞が入ってくるんだろうという不思議(そして、その歌詞がまたいいんだ)。泣いたり震えたりはしませんでしたが、声に圧倒されて2曲目あたりからはじっとりと汗が出て来てました。一見さん(初吉田美奈子)には緊張するなという方が無理で、感動よりそっちが先に立つ。それでも、行って聴いて本当に良かったと思います。
 ザ・ボーカリストはMCも巧みで、魔女の外見に相応しい毒が鏤められており。「細野晴臣のカバーは畏れ多くて自分の声が熟成するまで42年間我慢して、先日ようやく細野氏にお伺いを立てて許可を得た(大意)」というエピソードを話し、「素人のカラオケはともかくプロのカバーは最大限のクオリティを追求するべきで、原曲の歌い手を失望させてはいけない(大意)」というポリシーを述べた後、「だからもしこの中にプロの方が居て、私の曲をカバーしてYouTubeにアップしている方が居たら、即刻削除するように(ママ)」と客席を睥睨したのには満座喝采。

 会場限定発売のライブアルバム(ユーミン「春よ、来い」が入ってる!)は開演前に購入。ライブ終了後にはサイン会・握手会があったのですが、新幹線の時間の都合でこれは諦めました。
 帰宅0時30分、即就寝。