供廻りの多勢なのを恃み、駅吏の言葉を斥けて、出発した。

 4時起床、本日は4時過ぎから8時まで、間に入浴を挟んでおよそ3時間、学校ではなく自宅リビングで添削・採点をしてみました。ら、これが職員室作業よりもずっと快適で気持ち良く仕事ができて、進捗は職員室よりかなり鈍いということが判明しました。気持ち的に落ち着かない職員室の方が仕事が捗る。仕事って精神的な負荷と相関するんですかね(まさに舎畜!)

 明日からは6時限をかけて、高1現代文の授業で中島敦の傑作「山月記」を扱います。私は高1現代文を担当するのは今年度が教員生活で初めてなので、この教材を授業で扱うのも初めて(大傑作「文字禍」は、63回生が高2の時の現代文で、教科書外の投げ込み教材で扱いました)。
 但し、明日の初回は李景亮「人虎伝」の抜粋解説のみ。志怪~伝奇小説の流れを概観して、「人虎伝」「山月記」の共通粗筋を紹介、最後に「人虎伝」李徴が虎になった理由を漢文で読んで導入にします(ですから、「山月記」自体の解説は5回)。
 本来なら火曜・水曜は1コマずつ文系漢文の授業(と添削と)があるのですが、今週は外部模試のために潰れます。高3って、年間200日の内の50日くらいはテスト(定期・校内模試・外部模試・センタープレ・2月テスト会)なんですよね。

 K市警察署から連絡が来て、Aクラス某くんが落としたカードが拾われて届いたので本人が取りに来るように、という連絡。帰りのSHRで「某くんは今日中に出頭してね」と言ったら教室内が大爆笑でこれは狙ってなかったからこっちが驚いた。なるほど確かに、「狭義」は犯罪者が警察に出向くことで、「広義」は一般に当人が役所に出向くこと。「広義・狭義」の意味が分からない良い子のみんなはggr……じゃない、国語辞典を引いてみよう。

 放課後は天神に移動して、ジュンク堂経由の某予備校。ジュンク堂では、予約していた「山月記」の朗読CDを受け取り。市販のものでは江守徹坂本真綾かが手に入るそうですが、流石に可愛らしい女性の声であれを読んでもという偏見から無難にドモホルンリンクル。
 64回生が高3時に私が副担任だったことを知らない64回生も多いのかも知れませんが、本日は天神にある某予備校校舎で行われた64回生の浪人生激励会に元担任団として参加(19時~21時)。他の担任団の方と異なり、私は彼らが高3だった一年間だけの「通りがかり」ですので、集まった多くの生徒とお話するよりも、会場の端のテーブルで届けられた添削をガシガシやるというのが主な任務でした。集まった卒業生達は疲れを見せず元気(逆に言えば、元気な人だけが集まったのかも知れませんが)。
 どしゃ降りでダイヤが乱れる荒天でしたが、会の終了後は教員有志で食事をして(軽く飲んで)、終電近くでK市に戻りました。自宅着即就寝。