超オススメ

 高2現代文はいよいよ「舞姫」……に入る前に、近代文語文とは何かという話を30分程度する(それと、センター森鴎外「護持院原の敵討」の小テストとを合わせて授業1回分を使う)んですけれども、その際に必ず使うのが齋藤希史『漢文脈と近代日本』なわけで。今回はこれがこないだのセンターで出題されたのでリアルチャレンジを受験した高2全員が既習状態、という運の良さ。授業ではセンターの解説と合わせ、戦国時代までの武士と江戸時代の武士とは何が違うのか、等喋ったんですけれども。
 その際に別の資料として準備した文章が、齋藤氏の別の著書『漢文スタイル』の中の「思惟する主体」という箇所。これは何と、齋藤氏ご自身がtwitterアカウントで薦めておられたんですね(私のセンター『漢文脈と近代日本』を授業で扱うなら資料はこの文章がいいよ、という感じで高校教員・予備校教員向けに)。私はてっきり、この手の文言を最初に言うのは内田樹先生だとばかり思っていたので意外な伏兵感でした(ってまぁ、内田先生も既にどこかでそのようなことを仰ってるのかも知れませんが)。

 上記授業の予習時に、齋藤マレッシーのセンター評論を解き直し。問3で「中国では具体的にどのような展開があったのか」と聞き、段落5~10段落が具体的展開を説明している段落だと示す。ここを押さえれば、問5(ⅱ)は正答選択肢「それぞれの観点から具体的に説明するという構成」が選べる。センターは、設問や注の中にも答えがあるのです。