金持ち父さん

 8月夏休みの(2日から4泊5日の)上京、遊び相手を探すのはもう少し先かなと思っていたら、2日夜のオツカル様(一緒に高橋徹也のライブ)、3日昼の63回生Eくん(渋谷で蕎麦)が早々に決定。今のうちに、最近「今度ご飯に」というやり取りをした卒業生にはメッセージを送っておこうかなと思います(私は「いつ飯」的社交辞令を認めません)。

 日曜ですが、いつもと同じ時刻に出勤。朝の職員室で、来週出題の定期テスト(高1の古文2種類)を作成。昼に自宅まで昼食作成の往復をしたのを挟んで、午前中に3時間、午後に4時間、計7時間を使って印刷と折り込みまで終わらせました(設問のイメージは頭の中で固まっていたのでこの時間で済んだのですね)。
 17時に自宅に戻り、母君の入浴介助、夕食作成。母君がベッドに入られてから自宅を出て……1時間後には福岡は天神に出ている私。

 こんな遅い時間に天神に出たのは、卒業生とさし飲みの約束をしたから。薬院(上人橋)にあってずっと気になっていた居酒屋「F」に行ってみようと思い、春日の病院で働いている58回生Iくん(外科医)に「一緒に行かない?」とメールしたら「英会話の後になるんで20時半からならいっすよ」という老体には厳しめの返事が来たのです。誘ったのはこっちだから乗りましたけどね。
 ジュンク堂で時間を軽く潰してから徒歩で「F」へ。店で待ち合わせをする時は約束の10分前に入って1品目を注文しておくのが個人的な流儀なので、20時20分に入店し、板さんに刺し盛りをお願いしました。「お連れの方をお待ちしますか?」と聞かれたので、「出来上がる頃に到着するから大丈夫です。飲み物は2人が揃ってから注文します」といつものように答えたら、「解りました。突き出しは温かいものですのでお連れの方が到着なさってから準備を始めますね」と言われました。良い店だ~。
 以前、神保町の折紙会館を見学した時に、赤い折り紙を唇の形に折ったものが大小幾つか展示されていて、これが海外の人にウケると説明されていました。「F」の突き出しはその唇に手作りの薩摩揚げが挟んであります。薩摩揚げが「舌」に当たるわけでして。私「要はフレンチ・キスだよね」 I「いきなり下ネタですか」
 注文した料理は、刺し盛り・マグロのレアカツ・海鮮おこげ・牛すじ煮込み・カニクリームコロッケ。ドリンクは夏酒を中心に日本酒を様々。例えば「悦凱陣」なら「燕石」という妖怪絵師みたいな名前の1本10000円超のやつが出てきたり、赤米を使った「伊根満開」なる珍しいお酒(最早赤ワイン)があったり、「もりき」とは違う雰囲気(と価格帯)で面白く。「燕石」はIくんの注文で、板さんが「これは高いんですが/」と言いかけた時に前のめりで「じゃあそれ!」と被せてました。28歳にして医者医者しい酔っ払い方です。
 因みに、入店時は「何でも好きな物注文したら?」みたいな先輩風だったんですけれども、途中で月給幾らという居酒屋トークにおける入らずの山に足を踏み込んでしまい、11年下の外科医の月給が現在の私の3倍だという事実の前に風は凪ぎ頭は垂れる。「外科医の癖に雲の上やないか!(←精一杯の抵抗ダジャレ) あの~、ここは一つ割り勘で……」

 終電で帰って即就寝。