砕けた花瓶は 畳に水たまりを

 F校教員御用達、携帯から電話をかけたら「イケモト先生ですね」と言われる程には馴染みのMタクシーに初めて自宅から予約電話を。私が「車椅子の人を乗せて何ヶ所か回りたいんですが」と言ったら隠しもしない拒絶の声で「え~っ!?」って。「いや、私が付き添いますよ?」と添えたら「あぁ、それなら」と納得されましたけれども、これは私が説明の順序を間違えたのが悪いかな。
 K市土砂降り、脇道は所々冠水の状態です。雨の中で車椅子を押すのは初めてのことですが、母君が濡れないことに専心することに決めていたので、傘は始めから座っている母君に持って頂き、私は濡れながら移動することにしました。タクシーにしたら濡れた客が乗るのは迷惑かも、と思っていたら母君の乗車下車(と車椅子をトランクに収納するの)を手伝って下さった運転手さんも始めから濡れる覚悟でいらっしゃって恐縮。
 朝イチのタクシーが向かったのは近所のコミュニティセンター、本日は投票日。元来(大学時代まで)選挙に全く無関心だった私でしたが、TQC勢の影響で開票速報番組にハマって以来、ここ15年ほどは皆勤状態です。地デジ化以降TVは観なくなったので今は開票速報番組からも遠ざかっていますが、選挙には継続して。私は投票用紙に自分で記入、車椅子の母君に関しては投票所の係員の方が代理で書いて下さいました。これまで投票先に迷ったことはないのですが、今回はちょっと迷いましたね。

 投票所からセブンイレブン、母君のお昼を購入して、セブンイレブンから自宅、母君を自宅にお連れして、車椅子のタイヤ掃除と出張スーツ着用、自宅から西鉄K駅。Mタクシーの運転手さんには都合1時間以上お世話になりました。午後は、天神で福岡地区保護者会講演です。
 西鉄K駅でタクシーを降り、さてミスドで講演草稿のチェックでもしようかな、と思っていたのですが、何だかK駅構内の雰囲気がいつもと違います。中に居る人たちの動きがいつもより緩慢なんですね。もしやと思って電車乗り場に走ったら、案の定改札前には座り込んだ人たちが大勢。西鉄、豪雨運休です。即座に携帯で調べたら、高速道路封鎖で高速バスはアウト、JRも運休。これは打つ手無し、タクシー下道で間に合うかどうかに賭けるしかないか、と思っていたら新幹線だけは動いていることが判って安堵……しましたが西鉄K駅のタクシー乗り場の行列も凄くて、結局JRに着いたのは「この新幹線に乗り遅れたら保護者会に遅刻する」という便がホームに到着する2分前でした。草稿なんて練る暇もありません。
 因みに、新幹線には(在来線運休のため)乗車券のみで乗れました。ただ、車以外の移動手段がこれしか無い状態ですからホームの行列はアホほどで、車内17分の立ちっぱなしはわしゃバッテラの米かと言いたくなるぎゅう詰め。始まる前から意気阻喪気味でしたが、無事に会場に到着して保護者幹事(高2)の方々に資料をお渡しする段階では(一応)笑顔を作れるのが舎畜ペーペーの悲しさ。

 講演では、無鉄砲で登壇して機関銃のように喋る。今日は喋った後に食事(飲み)だったので助かりました。九医入試の(F校的な)裏話をご披露したら、客席の保護者に九医の先生がお二人(どちらもF高OBで私の先輩です)おられ、後から九医入試の(九医的な)裏話を窺えました。それにしても地区保護者会、10年前は皆無だったお父様の参加が激増しています。父親世代に卒業生が増えたというのはありますが、そうではないお父様も熱心。

 飲んで電車に乗るのは緊張ですが、無事に忘れ物なく帰宅できました(立派な花束を頂戴したので、途中で花瓶を購入して帰りました)。帰りには西鉄が動いていましたが、小郡辺りを通った時の車窓は海そのものでした。二日市「月空」、大丈夫かなぁ。
 帰宅後は、入浴、母君の入浴のお手伝い、夕食作成。「もりき」で軽く飲んでから就寝。