右の瞳で現実を みつめて生きている女 あたし熟女B

 まだ暗い内に健康起床、部屋付きのお風呂に入ってから、6時半に開いたばかりの23階中華レストランで朝食バイキング。ホテル泊の場合、旅行先なら昼飲みをするので朝食は摂らず、出張先の場合は、昼食を抜いて朝のバイキングを楽しむと決めています。暁~曙~朝、の移ろいを窓辺から眺めつつ、目一杯食べました。今回のホテルはスクランブルエッグがふわっふわで美味、納豆はイマイチ(流石大阪?)で、一勝一敗でした。
 因みに、この中華レストランには既視感が。部屋には覚えが無くホテル自体は明らかに初宿泊なのに何でかなぁ、と考えて思い出しました、10年前の出張でどっかの予備校の人たちに接待二次会(立食懇親会からF校教員だけピックアップ)で連れて来てもらってます。我々教員にはコメツキで店員さんには横柄な小父様方の姿に「昭和だねぇ」と歎じたのをありありと。

 新大阪駅の書店・お土産屋を一時間ちょっとぶらぶら。書店面陳列には郷土色が出ますが、正直、ここはちょっと気持ち悪い雰囲気の本が多かったかな(書店内売り上げランキングが特に酷かった)。お土産は、進路指導室・担任団・我ら高1A・事務嬢さん・Hさん・「もりき」マスターご一家。4400円の出張手当ですが、お土産代は10000円超です(出張「あるある」ですね)。

 9時前発の新幹線内では、初めての著者2人。1冊はミステリ連作短編集、もう1冊は漫画読み切り、どちらも今年発売の本で、どちらも素晴らしかった。そろそろ年末恒例のベスト5を考える時期ですが、2冊とも入るかな。
 相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』読了、★★★★★。素晴らしかった、だけに『屍人荘の殺人』と全く同じやり口(ミステリ作家・評論家陣総出神輿)での帯ネタバレは許せません。有栖川有栖綾辻行人まで参入してるのも嫌、っつか『屍人荘』の時にそれで作品を損なわれた今村昌弘まで加担していたので最早何をか言わんやという状態でした。

 12時過ぎにJRのK駅着、そのままタクシーで職員室に入り、お土産の整理とデスクワークとを。夕方まで作業して帰宅、入浴後にお土産を届けがてら「もりき」に行きました。

 さて、学校でのデスクワークは授業準備。今回、高1古文で満を持して『大和物語』は「姨捨」を扱います。
 嘗て、母君への親孝行になるかという出来心で『みんなの青春のぞき見TV TEEN! TEEN!』というローカル番組に出演して生き恥を晒したことがあります。その時、MCのピース又吉氏の御著書(ヤラセではなく私物)を授業の資料プリントとして使ったとお話ししたら、同じくMCのピース綾部氏に「僕の『熟女論』という本も使って下さい!」と言われ、「それでは、古文で『姨捨』をやる時に」と答えて「熟女と老婆は違う!」と叱られたことがありまして。
 で、それ以来、遂に(満を持して)「姨捨」を扱うので、いざ『熟女論』(主婦と生活社・2013年)をと調べたら案の定(失礼!)絶版になっており。これでAmazonを使うのも癪なので綾部氏には申し訳無くも『熟女論』は断念し、資料プリントにはエロいお笑いタレント繋がりで(失礼!)金子光晴の老境随想を選択しました。