まけたらにげろ たべちゃうぞ たべちゃうぞ

 陽キャバレー部Fくん・ストイック系陸上部Kくん、拠点は違えど基本は外進高1A(私が担任でした)出身の真面目勢、その上医学部運動部ですから健康には拘って居られまして。彼らにとって、40歳の「朝抜き昼抜き夜飲む」生活10年など論の外で異口同音に「食べなさいよ」と。私、教え子には弱いので、今日は無理して三食頑張ってみることに。
 こぢんまりしたホテルバイキング、消毒した上からビニールの手袋をつけるという念の入りようですが、バイキングが許されているだけ進んでいるのかも知れません(今はまだビュッフェを中止しているホテルが多いのでは)。6つに仕切られたプレート、これが我が家にも欲しいんですけれども(我が家の最高は4連小鉢です)。冷奴・肉じゃが・卵焼き・チキン南蛮・塩鮭・納豆。他にサラダ・味噌汁・白米。南瓜を使ったカレーがあったので一口だけ。ドリンクは炭酸水。

 宮崎2日目。昼過ぎの高速バスまで午前中の観光。選んだエリアは「宮崎神宮」駅です。
 電車ではなく路線バスを利用することにしたのですが、橘町から平日早朝のバスは通勤通学のためのもので観光用に非ず、終点「宮崎神宮」で降車したのは私独りでした。7時半に到着、足を滑らせないように気を払いつつ写メを撮りながら、境内を暫く散歩します。曇天、空気清澄。広い広い境内に人気はなく、マスクも外して気分爽快。前々回・前回の宮崎旅行で訪問した青島も悪くなかったけれども、静謐厳粛の味わいはこちらの方がという身体感覚。
 8時に社務所が開く頃には来訪者が少しずつ。鳥居の前を通り過ぎる人が皆一度立ち止まり、遠く本殿の方へ頭を下げるのが尊かった。お詣りの後、70回生(高2)5クラス分の学業成就御守を購入しました。

 宮崎神宮エリアには徒歩圏内に博物館・美術館・図書館があり、今回の旅では博物館・美術館を訪れることにしています。博物館が9時開館、美術館が10時開館だったので流れるようなスケジュール。

 さて、「宮崎県総合博物館」に附設された「民家園」がいきなり面白く。
 県内4地区にある江戸期建築の民家4棟を昭和後期に移設しています(母屋だけでなく、厩に厠に石風呂まで)。外観を見て終わりではなく実際に屋内に上がれるのが良かった。用意されたスリッパは履かず、畳・木・筵・竹組みの感触を(靴下越しですが)足裏で直接感じられました。

 「宮崎県総合博物館」の特別展は「みやざきの神楽」、ずらり圧巻の神楽面は撮影禁止でしたが一つ一つの表情が記憶に焼き付きます。常設展示も民俗・歴史・自然とコンパクトに解りやすく纏められており、体験型の展示も多かったため、社会見学に来ていた小学生たちが楽しそうにはしゃいでました(小学生には怖かったのか興味が無かったのか、神楽の面は全スルーでしたけど)。全部が無料なのが申し訳ないくらい。

 「宮崎県立美術館」の特別展は「美の旅 西洋絵画400年 珠玉の東京富士美術館コレクション」。写真を撮ってよいのは3枚(ジャック=ルイ・ダヴィッド工房/ルネ・マグリットクロード・モネ)、他にもルノワール「赤い服の女」やミレー「鵞鳥番の少女」やマリー・ローランサン「二人の女」やシャガール「曲馬」や、と挙げればきりのない有名どころの油彩82点。
 特別展もよかったんですけれども、この美術館は自前の所蔵品も面白くて、ルオーのピエロの前では足が止まっちゃうし、ご当地出身の(恐らくそこまで有名ではない)久保田益央という画家の異界絵(大作)は私には水木翁の線、座り込んで見入って(これに20分を持っていかれて)しまいました。

 美術館徒歩5分の蕎麦「吟匠庵」はテーブル7席程度のキャパ、ど平日の昼に客が引きも切らない人気店です。オープン10分前に到着してぎりぎり1巡目に入店できましたが、直後から名前を記入して空席待ちをする人々がぞろぞろ。天麩羅せいろ(大盛り)1700円、美味しかったけれど列んだり特筆したりの程では、と失礼ながら。

 バスで西橘、歩いて宮崎駅まで戻る途中、昨日の「櫟屋」にもう一度。店長さんに「あら、昨日のお買い物に何か?」と聞かれ、「いえ、聞き忘れてたんですけれども、昨日の商品、食洗機は大丈夫ですか?」
 宮崎駅に到着した時点で、高速バス発車まで1時間。「もりき」マスターご一家、事務嬢さん、Hさんへのお土産を購入。1.5日の年休で軽くご迷惑をおかけした教務部長地理先生・70回生担任英語先生にも小さなお土産(お礼)を。自分用には、宮崎に2つだけある日本酒蔵の内「千徳酒造」の小瓶を購入、「恋のしずく」という名前に漂う大人の女感。
 11月に駅前に「アミュプラザ」がOPENする宮崎、橘町に「メガドンキ」もOPENする宮崎、街中をウーバーイーツの自転車が走りたくってる宮崎(宮医生2人がドヤってましたけど、ウーバーイーツくらいK市にもおるわい)、もう完全に(?)都会と言えましょう。

 帰りの高速バスでは1時間以上寝落ちしてしまいましたが、これは朝昼の食事を胃に収めた故のことだと。本を読もうと思ってたんですが。新幹線乗り継ぎで夕方前にK市へ。タクシーで自宅に戻って入浴、母君のお供えを取り替えたら18時、「もりき」開店時刻です。Hさんちでお土産を渡してから入店。

 10/30も「自粛御膳」は中止(2日目)、宮崎土産を渡しがてら居酒屋「もりき」で独酌。今日はいつ以来か忘れたくらい久しぶりに朝食・昼食を両方ともちゃんと摂ったのですが、案の定ここでは突き出しと刺身(太刀魚・鰹)とだけで胃がギブアップを出しました。お酒は「秋味」から日本酒、濁り酒を飲んで「旨い!」と目を開いたのは初めてのことじゃないかな、今日のは★★★★。
 宮城「天上夢幻」(濁酒 純米吟醸 無濾過)。