nada y nada

 もちぎ『ゲイ風俗のもちぎさん(4)』読了、★★★★。

 ホテル起床は4時、布団の中で漫画や小説やを読んで5時を待ち、朝一番の露天風呂へ。小雨の露天風呂、風情。午前中からガッツリ観光の予定ですが、この程度の雨なら気にならないかな、というレベル。
 朝食は豪華で、JR関係の宿泊施設なのでTKGは「うちのたまご」でした。食事は広間(やっぱり私以外の客は女性グループとカップル・夫婦だけです)、アフターコーヒーは自室にて。8時に2度目の露天風呂、雨は上がっています。

 宿の土産物屋で幾つか品物を購入後にチェックアウト、別府駅のコインロッカーに大きな荷物を入れたら、9時過ぎ発のバスツアーで別府「地獄巡り」を30年ぶりの観光。
 亀の井バスツアーは、日本初の女性バスガイド付きツアーとして知られています。別府の町並みを紹介しつつの「夜は不夜城で御座います」、七五調が嘗ては大ブームになったそう。
 月曜平日の午前中(3~4時間)で参加者は7名、ガイドさんを先頭にした8名様ご一行で、7つの地獄を巡ります。鬼をイメージしたデザインの専用バスには確りと角までついています(かわいい)。
 小学生の時の記憶は割と鮮明だったつもりでしたが、改めて実物の迫力に触れて愉しく。嘗ては大きな一つの池だった「鬼石坊主地獄」が4つの池に分割されていたり、「かまど地獄」がいつの間にか『鬼滅の刃』の聖地っぽくなっていたり、変化も色々とあった様子。
 亀の井バスが嘗て発売していた「七五調解説CD」が終売だったのだけは少し残念でしたが、代々受け継がれているのであろう節を生で聴けたから良しとします。3900円、お得。

 因みにこの「地獄巡り」、嘗ては「山地獄」を含む8つの地獄だったそうですが、そこが「大人の事情」で地獄組合を脱退して今は7つの地獄に。各地獄は総て個人の所有・経営で、社長7人が組んで営業をしているのだそうです。
 「大人の事情」と言えば、別府駅前に銅像もある亀の井バス創業者(別府観光の祖)油屋熊八は、バスやホテルに名を残す「亀の井」の屋号を愛人の名前に因んでつけたそうで、8つ目の地獄にはそっちの方が相応しいのでは、などと思ったりも。

 昼食は摂らず、別府駅に戻った直後に今度は路線バスに乗って別府大学方面へ。大学の隣にある「大分香りの美術館」には是非行きたかったのです。美術館あるあるの「月曜休館」ではなくて本当に良かった。
 天然資源の分布は地理学的に、人間と香りとの付き合い方の変遷については歴史学的に解説展示。勿論、中世以降の香りの文化の主軸となった香水については、調香の手順から膨大な瓶のコレクションまで詳細圧巻。「試嗅」(←一般名詞?)も充実しており、モンローのお召し物がどんな香りだったのかを初めて知れました。
 ミュージアムショップでは素敵なお線香を沢山購入、これも訪問の目的の一つでした。

 ミュージアムからはタクシーで駅まで、のつもりでしたが予定の電車まで30分強時間があったので、駅ではなく近くの「八幡朝見神社」に。旅行に出たら土地の神社にお詣りすることにしているので、時間が余ったのはラッキーでした。神社から駅までの徒歩移動では汗を掻いたので、博多のホテルにチェックインしたら先ずお風呂ですね(故あって今夜は博多泊です)。

 別府駅から小倉着、ここで新幹線に乗り換えるのは往路と同じなのですが、復路はK駅まで行かずその手前の博多駅で下車。今夜は、博多で飲み会の約束があるのです(博多泊ですが、明日は早朝にK市に戻って通常出勤です)。
 先ずは博多駅そばのホテル(予約済み)にチェックイン、お風呂で汗を流してからタクシーで約束のお店へ。「西中洲」(食事・飲みの場所)と「中洲」(おねえちゃんと遊ぶ場所)との違いすら知らない繁華街素人、タクシーの運転手さんから色々と事情を教えて頂きます……というか、コロナ禍の一年半で中洲のお店の2/3が閉店に追いこまれた(2700軒が900軒に)、という話に吃驚。誘われてほいほいと出掛けた先は西中洲の割烹、博多駅周りの店は「太郎源」「ゴーサイン食堂」程度しか知らない私は勿論初訪問で、幹事ではない飲み会は新鮮味がありつつ据わりの悪さも。

 10/11も「自粛御膳」をお休み、予てお約束だった高校同期(47回生)お二人と西中洲「進しん」で飲み会。
 小鉢・前菜・刺身・蒸物・焼物・揚物・温菜・麺(コースに蟹味噌だけ追加)。
 453蔵目・高知「安芸虎」(純米酒)。

 Facebookの機縁で繋がった同期とオフでお会いするのは2回目。お相手は精神科医O氏・弁護士K氏で、幹事はO氏。人生が懸かった依頼者と同じく職を懸けて対峙する日々を想像、お子ちゃま相手に世間話という我が身(社会人未満の「舎界人」です)を見窄らしく思いつつ、話してみれば意外に座が保つ(何しろお二人のお子様が受験生なので)のに驚きました。雑居ビル2階の(看板無しの)隠れ家はお二人それぞれの行きつけだそうです。
 4人テーブル個室。魚介メインのお料理はどれも衒い無く誠実で、お酒の進む味。割烹の荘かさは無くリラックスした雰囲気ですが、普通の居酒屋では絶対に出ない質でした(普段遣いのお店選びの塩梅に社会人スキルが出ますね)。未踏破のお酒も1蔵。
 近況交換……お二人は公私の、私は「私」が無いので公(要は3人の母校)のお話を。前述の通り、お二人のお子様の中学受験がお近く、話すネタがあるか心配していた私ですが意外にも座を保たせられました。北九州にご勤務のO氏の受け持ち施設に、母が四半世紀勤務した介護施設「A」があった等のご縁も。

 Facebookを通して私の毎日の生活をご存知でいらっしゃる精神科医Oくんから「池ノ都くんはアルコール依存だよ」と断定されたのは爽快でした……あれは診察診断なのかな、私、お金払わないといけないのかな。というか、「進しん」のお会計、引くほど安かったんですけれど、あれはOくん・Kくんが先に店に幾らか払って下さってたんじゃないのかな。次にお会いした時に確認しないと、というか次はあるのかなぁ。

 御時世柄の一次会解散、ホテルで健康睡眠。