今日、東京では春風が強く強く吹いて

 福岡に前乗り宿泊をしておいて羽田行きの飛行機が11時発という中途半端は凡ミス、もっと早い便にするべきでした。暇で暇で仕方がないので、博多駅で遅めの朝ご飯を摂ってから空港に移動することに決め、時間はあり過ぎる程あるので行列の苦行に挑むことにしました……ら、並ぶ並ぶとは聞いていましたが1時間とはお見それしました、駅1番街の海鮮「喜水丸」の鮮魚の出汁茶漬け(890円)。運ばれてきたお盆には御飯、小鉢、胡麻のかかった刺身数切れ(少なめ)、小さな薬缶に入った出汁、明太子・辛子高菜の小壺。明太子と高菜(食べ放題)で1膳、お代わり2膳目を出汁茶漬けに。満腹も満腹、夜の牡蠣料理(56回生)まで何も食べられそうにありません。

 地下鉄駅から搭乗口までの接続がスムーズになった福岡空港、10時30分に駅着でも余裕のチェックインです。最終搭乗案内が始まったタイミングで乗り場に到着しそのまま機内へ。飛行機は、途中から配られたドリンクのカップ回収が出来なくなる程の揺れが続き、母君をお見送りして以来飛行機への恐怖感が薄れたと思っていた私も流石に冷や汗が。離陸と同時に読み始めたある評論(22年刊行)の冒頭がそのまま校内模試の文章(文系現代文)だったので(読みながら傍線部4本が浮かび上がって来ました)、これを作るまでは死ねぬ! の思い強く。

 空港からは先ず品川へ移動、「サザコーヒー」でHさんへのお土産を購入(配送手続き)。その後、大塚に移動して今回のホテル(駅徒歩5分弱)のフロントに荷物を預けました。大塚から上野に移動して、今回の上京最初の目的地である「科博」へ。
 特別展『恐竜博2023』。世界初公開のティラノサウルス・レックス2体の全身骨格(タイソン・スコッティという名前)、日本初公開のスキピオニクスの赤ちゃん化石(軟組織まではっきり残っている)、同じく日本初上陸の鎧竜ズール・クルリヴァスタトルの実物化石……パパママを助手扱いの小さな恐竜博士たちに囲まれながら、オッサンが独りで写真を撮りまくります。写真用のアプリはFoodieなんですが化石は食べ物じゃない、というか何だったら撮ってる私の方がフードなんじゃないのかという倒錯がたまりません。ユーステノプテロンだとかイクチオステガだとか古い時代の水の生き物、そしてボウエンギョちゃんを好みの頂点とする深海魚、が私の本当の「推し」なんですが、恐竜というのもなかなか良いもの。

 続いて山手線は池袋、祝・25周年の「ジュンク堂書店池袋本店」訪問は聖地巡礼です。最初に地下1階の漫画コーナー、エレベーターで最上階に上がって1階ずつ巡っていく(見ずに飛ばすフロアも幾つかあります)いつものやり方。店内逍遙2時間で背表紙読書を楽しみ、籠いっぱいになった本は自宅に配送手続き。

 大塚に戻ってホテルにチェックイン、入浴後に駅前で56回生Oくん(ライター)・Nくん(エンジニア)という「いつメン」と合流。牡蠣に興味が無い私が選んだお店はオイスターバー「麦酒庵」。サーバー注ぎたてのクラフトビール、そして店主の拘りが半端じゃない日本酒の揃いで知られる人気店です。各地の牡蠣が様々な調理法で供されるコース料理を肴に、日本酒愛ダダ漏れーしょんな店長さんの差配でペアリングされた日本酒が進む進む(私以外の2人は専らクラフトビールに夢中)。
 F校同期Oさんが食品会社開発から外資コンサルに転職した話を昨年末の飲みで聞いたのですが、その時に一緒に居たOくんは彼女の「転職は良いぞ~」に触発されて本当に転職を決めたんだとか。「フッ軽」さんですし、彼がお土産にくれたお菓子が昼に前職の社長さんと2人で花見に行った際に買ったものだということからも分かる「愛され」さんですし、新しい職場でも元気にやれるんじゃないでしょうか……と、お祝いの袱紗(慶弔両用)を渡したら、Oくんから返ってきた最初の言葉が「そいや今度友だちの結婚式に招待されて行くって返事したらさ、A(Oくんの元パートナー)が来ることになったから辞退してくれって言われてさぁ」というものでなんか済まんね、となる。
 大学時代から日吉に住み続けているNくんの帰りの電車が心配だったんですが、義理堅い人間なので終電ギリギリまで絶対に帰ろうとしない。ということで、2軒目は私の「老い」を考慮して宿泊ホテル真向かいの怪しい中華料理屋で楽しむことに。そんなに寒くなかったので、外のテラス席(飲み屋街なんで酔っ払いがうじゃうじゃ)で好き放題飲み食いしながら。

 健康睡眠。