何をお包みいたしましょう

 本日、筑後地区の私学人権同和研修が柳川で。高3の校内模試を監督する担任団以外の全ての教員が出張、私は学校までを往復するバスに乗りました。前半は全体会(講演)、後半は分科会(トランスジェンダーの当事者として発信を続けるシンガーソングライターの方の講演・ライブ)。
 昨日の時点で6割ほど採点が終わっていた高3校内模試(漢文)は、今日の朝の学校、行きのバス、昼休憩の時間の会場で集計まで終了。5割弱の国語科事前予想が3割台という結果で覆された以上、評価は「やや悪い」にせざるを得ないですかね。私、就職して20年間で、校内模試・定期テスト・課題テストにおける「やや悪い」の評価をつけたことは殆どないんですけれども。
 柳川から学校に戻った後、高3に返却する漢文答案に付する講評プリントを作成。「勉強、してませんね?」で始まる多少オラついた文章と、採点基準、点数上位者一覧を載せています。答案・プリントを各担任の先生方の机上に置いて、17時30分に業務終了。

 夜は、高校3年生の担任団を慰労する(準公式)飲み会。1次会の居酒屋「M」のあと、2次会に行くメンバー(社会、体育、体育、体育)と後で合流することを確認して、私と事務嬢さんとで馴染みの小料理屋「U」へ行きました。先客に事務嬢さんをよく知る某社社長さんが居られ、飲み物食べ物を次々と奢ってくれたのは嬉しかったんですが、その時作って下さったハイボールがこれまでの飲酒歴の中で最も濃かったのに頭がクラクラしました(しかも、自分で注文した冷酒をチェイサーにして!)。
 事務嬢さんは2次会のマッチョメンな集団より馴染みのカウンターだろうなと勝手に忖度して、私独りで「U」を出て徒歩で2次会(私にとっては3次会)のバー「J」へ(人生2度目かな)。ビール2杯で1時間ちょっと。見知らぬ人同士がカラオケで盛り上がるタイプの店でデンモクが何度も回ってきたので、「さらば恋人」と「ルパン三世のテーマ その2」を歌いました。飲んだし喋ったし歌ったし、明日は声が死んでるな。

 幸田文『流れる』読了、★★★★★。随想コラムは読み漁っていますが、幸田文の本格的な小説を読むのは『おとうと』「黒い裾」に続いて3作目。『おとうと』ほど登場人物に没入できたわけでも、「黒い裾」ほど描写に圧倒されたわけでもないですが、やはり素晴らしかった。飲みながら読んで登場人物の「艶」に魅せられたり、車中で読んで主人公(梨花)の聡さ(観察眼)に唸ったり。『流れる』というこの素晴らしいタイトル、作品を書いた当時の筆者に、自分の文体のことも指し得るという自意識はあったんでしょうかねぇ。
 高1フロアの廊下の本棚(学年文庫)の中に国語科後輩先生が並べていた本を勝手に拝借して、1週間ほどかけて読みました。後輩先生にはお菓子の御礼を。