しないんじゃないかな ま、ちょっと覚悟はしておけ

 念のために朝、8時30分~10時30分という2時間の年休をとっておいて正解。8時までしっかり寝て、朝風呂に入ってから悠々出勤、二日酔いなし!
 昨夜、ビールってこんなに美味しかったのね、ということに酒を覚えて十数年ぶりに気づいた幸せな飲み会は、担任団だけの二次会(イタリアン)から三次会(小料理屋)へと回り、そろそろ「居酒屋炭鉱のカナリア」こと我らが体育先生が「眠い」と仰有り帰り時になるはず……だと思われる真夜中になってもビールが美味しすぎるせいかカナリア鳴かねぇ、帰れねぇ。焦った私が小料理屋「S」を出てしばらく歩いた所で「体育先生そういえばそろそろ眠たくありませんかめちゃ眠そうな顔してますよ寝ないと身体に毒ですよ寝ましょうよっていうか寝ようよ」と、聞きようによっちゃ滅茶苦茶卑猥なお誘いをしてるような言い回しで歌を忘れたカナリアを鳴かせるべく頑張りまして強引に「そういや眠い」の言を引き出す。「はい眠い出ました帰りましょう!」
 ってやりとりが無かったら確実にもう一軒行ってうどんとかラーメンとか食ってたわ今ごろ死んでたわ。

 何枚かの手紙の執筆(保護者宛や退職なさった先生方宛のもの)と、ふらっと遊びに来る(合格報告か、予備校相談かの)卒業生と茶飲み話、以外に全く仕事がない日。今年の「合格体験記」は誰に依頼しよう、など考えながら。6年間無遅刻無欠席文一のAくん、応援団長一橋のBくん、演劇日本一から文二のCくん、遅刻八部衆京文のDくん、文化祭映画班から私立早稲田一直線のEくん……。各クラスの執筆メンバーは完全に各クラスの担任の独断。確定するのは後期試験の結果が発表されてからですが。

 地頭の良さを活かせなかった、っつーか要は過信故の不勉強で浪人、という生徒。助言は一言、「未来の勉強量について計算するな」。降水確率10%で必ず雨が降る、と言って分からない人は二浪か一浪&留年です。因みに、話をすると不合格者より合格者の方が中高時代を真摯に反省しますね、何故か必ず。【この段落140字、twitterより引用】

 夕方に天神で面談(明日、東大後期試験のために東京に出発)をするEくんから、昼にメールが届く。E「先生、学校に居ますか?」 私「いますけど」 E「机の中の後期赤本を届けて下さい」 おぉ、早速後期試験に向けた前傾姿勢は見事だと安心……したらその赤本が学校備品(禁帯出)で「お前ふざけんなよ(笑)」のタフネス。
 15時に学校を出発して、ジュンク堂で赤本の新品を買って届けましたよ。ホテルの喫茶店という、アイスコーヒーの氷が氷コーヒーになってるような洒落乙な場所で面談。Eくんの開口一番が「これ(←前期不合格者に届けられる得点開示の葉書)が見たかったんでしょ」というご挨拶だったんで、売られた喧嘩は買う。私「まぁ、後期試験で二週間遅刻の合格を果たせばいい。遅刻八部衆の面目躍如じゃないですか」の言にEくん苦笑。健闘祈念。

 こちらは東大合格のFくんから、夜の布団の中で携帯着信アリ。内容は第二外国語の相談でして、自分の興味はフラ語だけど、ネットを見ればフラ語は鬼教官の巣窟、スペ語に仏が多いと。仏語に仏不在の法則、ですけれども私の答えは「中高のきみの頑張りから考えて教員の鬼だ仏だが関係あるとはとても思えないから興味で選択を」 Fくんは今から学習意欲ダダ滑りになる程度の人間ではありませんので、おそらく未知の大学という場所に対して多少の恐れ(畏れ)を抱いているというのと、あとは要は普段話さない(元)担任とでも話したくなるほどに「熱く」なってるんですね。こちらも健闘祈念。

 そういえば、今日一番感動したこと。
 合格の卒業生が種々お土産を持って挨拶に来る中、九医現役女子Gさんのお土産が圧巻。地元熊本にある名店の生シュークリーム、という女子力の高いお菓子を……何と50個超抱えて! 「職員室の皆さんでどうぞ」というこの根性で数学の添削を出し続けた結果の合格です。でも、偶然遊びに来てた九医先輩女子への質問は「入学式の服装と髪型」についてでやっぱり女子だなぁ、って。あなたは幸せになる。