チクタクバンバン

 5時起床、本日から北海道→東京、と7泊8日の旅行なので、流石にキャリーケースは衣類・下着類・本でぎっしり。久しぶりに飛行機に乗らないといけない、スキー怖い、という2点を除けば文句の付けようのない素晴らしい休暇、なんですけどそう書けば書くほど前半の北海道は要るか? という話になる。なるんですけれども多分大丈夫。例えば今回の北海道にお誘い下さった先輩体育先生のような、自分が個人的に好きな人とか尊敬する人とかに前触れなく何かを提案された時には私はそれを諾したことによる結果について深く考えることもなく「はい」と反射的に答えてしまう癖を持っておりお前は太田豊太郎かと言いたくなるんですが、同時に私は無思考で諾と答えた時に必ず素晴らしい帰結が私に齎されるような方々ばかりを尊敬したり好きになったりするという性質を持っております故。
 男2人、女2人。F校教員4人によるスキー旅行、同僚が絡んでるんで詳細は書けませんけど、一応日記の「体」で。読了本は、旅行最終日(東京から帰還する30日)の日記にて。

 西鉄K駅のミスドに6時30分入店でコーヒー読書、9時30分までネカフェで日記を書いて、高速バスで福岡空港へ。待ち合わせの3人と合流し空港内で昼食(高い!)、握りしめすぎたこぶしの中爪が突き刺さるレベルに怖かった飛行機の記憶は消去、空港に降り立ってもたった2時間の移動で北の大地に到着したと言われ実感なぞ湧くはずもなく「ここが北海道は新千歳である証拠なぞどこにもないのだ全てを疑うのだ」なぞ哲学ってみようと思うも、マウントレースイに向かうバスが橋を渡った時の川の名前が「劍淵川(けぬぶちがわ)」だったのを見てああここ北海道だわ何だよ「けぬ」って、としみじみ納得する。マウントレースイホテルに着く16時頃に既に薄暗くなってきた車窓に興奮気味に「凄いっすよ、××先生、まだ7時限目の時間なのにもう一日が終わってる!」と語った時のテンションが結果的に北海道マックスでございました。

 ホテル併設のスキー場で、ウェア・スキー用具一式を借りて、早速ナイトスキーに繰り出す。体育先生は毎年のように滑っておられ、先ずは初心者中の初心者であるところの女性2人のコーチということで、池ノ都お前はF高時代に長野(現在は北海道であるスキー旅行、私が高2の時は長野でした)で滑っとろうが心配するな15年ぶりでも体が覚えてるはずだ勝手にやれ、と言われ本日の日記冒頭に書いた豊太郎的心性故に諾と答えた5分後には宵闇のリフトがくそ怖い。
 落ち着くんだたっぴぃ(←一人称)お前は今傾いているんじゃない、考えてもみろお前はしょっちゅう生徒に人として軸がぶれていると言われておろうが、傾いているように思える今が実は平面直立傾斜ゼロの大地に根を張っている状態なのだ、だから前進しているのは机の表面を味噌汁のお椀が滑っているようなものでそのことによってお椀がひっくり返ったり傾いたりすることがないようにお前も決して倒れ転び怪我捻挫複雑骨折などをすることはないのである、などということを自身に言い聞かせつつ、口ではユーミンの「サーフ天国、スキー天国」を「シャワー・ハウスで着替えて~くり出せ熱い波乗り~、って節子それスキー天国やないサーフ天国や」とか訳のわからん状態で歌いながら、結論としてはとにかく怖さを誤魔化すことと転ばないことだけを一義に坂の上から下に移動する営みに面白いとか爽快とかそういうものを求めたら駄目。

 国語「初心者コースを5循環しました」
 体育「結構滑ったな、気持ちよかったやろ?」
 国語「何と申しますか、無になりますよね」
 体育「その爽快感がいいんよねぇ」
 と、「無」の定義がすれ違うホテルレストランで運ばれてくるビールを待ちながら話した後で、4人で「乾杯!」は勿論サッポロビール、で泡に口づけこれ一発で一気にテンションが上がるんですよ。
 国語・体育「「これに金払ってる!」」
 楽しい夜。