あっちぁさ 行ったら 気をつけろ

 こないだ西部邁(東大特講)と加藤周一(センター授業)が同じテーマだと思ったら、今日の京大特講で扱う茂木健一郎「『曖昧さ』の芸術」も同じテーマだという偶然にびっくり。現神様の尊さに打たれるばかりですね。本日は、西部(理系東大特講)・茂木(京大特講)・室生犀星(センター授業)で1日8コマ。室生『幼年時代』の文章は美しいです。
 5時に気絶するように仕事を始め、18時にハッと我に返ったらお酒を飲んで良い時間、という幸せ。気絶万歳、なんですけれど、今日は東大の特講中に一瞬おっ、と覚醒しかける程度に賢い質問を聞く。

 東大入試国語に関して、過去の生徒答案と得点開示とを見るに、字(の丁寧さ・大きさ・濃さ)は採点時に考慮されないのではないかと思えます(丁寧に見やすい字を書く方が良いことは言わずもがなです)。但し、わざわざ設問の中に「楷書で」の指示がある現代文第一問の漢字記述問題だけは、画数を変えずに(すなわち略字続け字無しで)書かなくてはならないのでしょうが。
 という話は常々しており、今日の東大理系特講でも話しました。で、その少し後なんですけど、最近の東大現代文120字要約問題には「採点においては、表記についても考慮する」旨が書かれることもある、という私の発言に某生徒が挙手して、「それでは、楷書で書いた方がいいですか?」 こういう用心深さが(入試における、と断定しなくてもいいような気がしますが)知性なのだと思います。

 江口夏実『鬼灯の冷徹(14)』読了、★★★★。妖怪ものは無条件で★1つプラスの水木っこ。