私ひとりがどしゃ降り だってこのまま濡れてゆけば

 よしもとばなな『小さな幸せ46こ』読了、★★★。書かれている内容はまさに「小さな幸せ」で読了ほっこりは約束されているんですけれども、短い中にさまざまな物が凝縮されたエッセイが並んでいるもんだから際立ってくるのが作者の作家=認識者・表現者としての「目」と「手」との残酷なまでの鋭さ。父姉作家仲間を書くときには多少の「手」加減をしているようにも見えますが、その「目」と「手」の力が友人を描写する時のエゲツなさはちょっと怖さを感じるほど。これ、くさしてるんじゃないです、凄いって言いたいんです。

 日曜の職員室はほぼ無人、朝から通常出勤して仕事。浪人生の添削と発送手続きが終了、現役生の答案添削が終了、後期夏休み課外授業・特講のプリント準備が終了、中3卒業論文指導が終了、18日免許更新講義の教材準備が終了、23日出張届(私学展)の準備が終了、職員室・印刷室のゴミ箱・シュレッダー掃除が終了……となった後に余りに暇すぎたので、15時30分に職員室を徒歩で出発、30分かけてK市の中央郵便局まで歩きました。浪人生答案を「ゆうゆう窓口」から発送するため。
 そしたら、途中天気が曇ってきたなぁ、でもまぁそう直ぐには降り出しますまい、と思ったのを数分で覆すゲリラ豪雨。降り出したのが郵便局前の横断歩道だったので、全力で走って窓口へ。手続きをしている最中に「もりき」のマスターからメールが届いて「郵便局の前を走ってるのを偶然車で通りかかって見た。送ります」と小さな幸せ1こ。結局マスターのご自宅に送っていただき、濡れた髪をタオルで拭かせて貰って飲み物を頂いて。20分くらいリビングで高校野球の試合中継を観たんですけれども、こんなに長い時間テレビの高校野球を観たのは生まれて初めてだと思います。沖縄の顔をしたピッチャーが冗談みたいなフォームで球を投げていたのが印象的でした。
 結局、開店準備のマスターと一緒に「もりき」に入って、準備中の姿を見つつ17時から飲み始め。20時前に自宅に帰り、時間指定の宅急便を受け取ってから就寝。