鹿児島おはら節

 先輩後輩の繋がり(寮と部活とが中心)、塾が入手して配布、等々のルートで定期テストの過去問が流出している、と。それで生徒間に不公平が生まれるだけならまだしも進級の可否に影響が出てくるようなことがあるとするならばそれは由々しき事態だから……と、ここまでは分かるけれども、その解決策がいっそこちらから過去問を配布する(これで対策してね、と)という結論になるならそれは流石にちょっと、となる。東大でもシケプリ(検索してね)が出回るわけで問題の流出そのものを止めることは出来ないでしょう。が、教員ならやっぱり「過去問に頼るな。見るな」と口を酸っぱくするべきで、公平性を担保するなんて大義名分で流出に加担するのはどうよと思うわけです。
 初めて私の授業を受ける学年に第1回定期テストの解答用紙を見せる(問題の分量の目安を示す)とか、教師用指導書とか教科書付属の問題集とかのコピーを配布するとか、そういうことはしますけれども、過去問を配るのは、なんかこう生理的に嫌だなぁ、と。業務命令なら配りますけどもね。どうせ同じ問題なんて出さないし。
 国語や数学やは多様な問題の作り方ができるからそんなスタンスで行けるかも知れないけれども、保健や家庭科や技術や情報やという暗記科目に関しては過去問の有無が大きく左右するじゃないか、と言われるなら逆に聞きたい。暗記科目で何が問われるか、過去問見ないと分からないの? 馬(以下略)

 本日は月一でF校親玉大学病院に母君が出向く日。頼まれなくても介添はしてきたのですが、いつの間にか介添なしでは通院がお出来にならないようになっているという事実は、まぁ考えても仕方ないことなんですけれども。今日は緩和ケアの先生の口から「デイサービス」という言葉が。そうなんですよねぇ、歩行リハビリとかさせてもらえるなら、気分転換になるなら、ついでに昼食を作りに自宅を往復しなくていいなら、来年から週一とかで申し込めないかなぁ、とは思ってたんですよ。折角、という言い方はあれですけれども、折角「要介護1」になんったんですし。ただまぁそれを私の口から言うのはあれだなぁ、と躊躇っていたところ。そこへお医者様の口から「デイサービス」と言っていただけたおかげで、母君の方も「先生がそう仰るなら……」と自然な前傾姿勢です(「介護」の文脈で話すとちょっと眉を曇らせるんですが、「治療」の文脈なら大丈夫、というニュアンス、これに割と気を遣うんです)。
 大学時代、サークルの先輩女子と2人でディズニーランドに行った時、その方から「女子と歩調を合わせないのはレベルが低い」と叱られたことがあります。その夜に飲んだ時に「今日は何がいちばん楽しかった?」と聞かれて「女子と歩調を合わせるのが」と答えてまた叱られたんですけれども、この「歩調を合わせる」が決定的に苦手な自分が、まさか細心の注意を払って女性と並んで歩く日が来るとはねぇ、としみじみ可笑しくなります。レベルが上がった気は全くしませんけれども。

 病院から自宅に戻ってから母君の昼食をお出しして学校へ戻り、5・6限が授業。これはセンターの過去問演習で私自身が喋ることはありません。これを持ってセンター試験前のクラス別授業はすべて終了(文系の二次対策が明日、明後日と2コマ残っています)。放課後は、授業で回収したマークシートを機械に通して採点。

 夜は「もりき」で独酌。18時半に入ったら先客がおひとりで、地方公務員のTさん。ちょっとお高めの魚介を一品頼んでビールと日本酒とを飲まれた後、ご自宅に帰られてから夕食、というパターンの方です。私の後にはKさんご夫妻が入店、こちらは何をなさっている方々なのかは知らないのですが、とにかくたくさん料理を召し上がるのでいつも驚かされます。今日も刺盛り、鴨鍋、そして〆に大きなオムライス、全部ペロリ。因みに、KさんはTさんと性が合わないご様子なので、かち合うとちょっとだけカウンターの温度が下がります。