電子の 川を下り情報の 海へ墜ちる時

 午前中に母君のお見舞い。ハーゲンダッツにちょっとだけ塩をかけて混ぜてからお口に運びます(塩分・脂肪分補給)。「甘い?」と伺ったら「しょっぱい」とのお返事、味わってますのね。本日のお見舞いは午前中に1回だけ(午後以降は仕事と飲み会)。明日からは本格的に業務再開ですので、一日1回のお見舞いを目指すことにしましょう。

 13時に、東工大の教授某先生(広報担当)の方とお約束、進路指導主任として懇談のお仕事です。F校は昨年、東工大に現役で2人合格していますが、毎年コントスタントに5人程度が受験していて、地方の高校としては多い方なんじゃないかと思います(それで、わざわざ広報の方が立ち寄って下さったのでしょう)。
 先ず、東工大は2016年から学部と大学院とを統一・シームレス化した「学院」を創設したので、その説明を聞きました。私がごりごりの文系だということは自己紹介の時に判ってお出でなので、噛んで含めるような説明になります。例えば、「情報理工学院」には18歳19歳の誘蛾灯みたいになってる「情報」の語が入っており人気殺到、ですが入ってから何か違うと違和を訴える学生が少なくない。理由は簡単で、その学生たちが本当にやりたかった研究は「工学院」の「情報通信系」に属するものだから。そんなんネーミングが悪いんじゃん、という返しはせずに相手の意を汲む社交、私「入学希望者は、事前に自分が進学したい学院・コースについてしっかり調べる必要があるのですね」 教「その通りなんです」
 次いで、センター試験がリニューアルされて何とか言う(←興味が無いので今のところ名前を覚えていません)テストになるという話。英語の民間試験を活用します、とかいうきな臭い「あれ」です。私「貴学も、得体の知れない情報に振り回されてお出でなんでしょう?」 教「えぇ……しかし、利用しないわけにも行かず」 東工大は今のところ、二次試験の英語の得点の一部を民間試験に充てる方針だそう。教「それでも、一部、ほんの一部なんです」 そんなん取り入れるっつー時点で負けじゃん東大は加点なんざしねぇぜ、という返しはせずに相手の意を汲む社交、私「生徒には、これまで通りの勉強をきちんと続けていれば、大学は制度に振り回されることなくきちんと能力のある学生を取る、と伝えますね」 因みに某先生、東工大の入試は(国語こそありませんが)英語の記述や物理の解答(途中過程も書かせる論述形式)等で「書く力」を重視している旨、かなり強調して繰り返してお出ででした。
 最後は、私もちょっと気になっていたオープンキャンパスの話。私「オリンピックって、迷惑な話ですよねぇ」 教「えぇ、来年の夏はオープンキャンパスが出来ません」 私「今、私、高1を担当していますんで、来年のオープンキャンパスが根こそぎ潰されるだろうこと、とっても困ってるんです」 で、東工大では、某先生が主導して、少人数のキャンパス案内ツアーを時期を設定せず行うという試みに向けて動いているそうです。数人単位で申し込んだら、教授・学生が応じてくれる形を模索中。例えば今の高1(70回生)に何人の志望者がいるのかは知りませんが、3人とか4人とかがまとめて参加出来るならどうかご連絡を、と言われました。
 1時間超のお話、文系人間じゃ興味を持てない(ついて行けない)かなぁ、と思っていたら思いの外面白かったです。某先生の方も、田舎者理系音痴がここまで食いついてくるというのが意外だったのかかなり満足して頂けた表情。仕事はしました。

 懇談の梯子、続いては63回生我らA組のOくん。ロシア武者修行からご帰国後、新しい職場に入る前の最後の帰郷・学校訪問です。記憶ではかなりのイケる口でしたが、昼飲みOKかを問えば果たして即答の諾、選んだ店は入口に「昼べろ」と大書された居酒屋「憲五百」。熊本料理とビール・日本酒。
 Oくんは私と同じ東大文系(彼は法学部ですが)、しかも県人寮「英彦寮」の後輩(彼は4年滞在の寮長ですが)、という共通性があるので新旧比較で話が弾みます。15時から18時までついつい長居、結構気持ち良くなって帰宅後は、そのまま就寝、昏々。