分際を知れ 分際を

 筒井康隆『老人の美学』読了、★★。已んぬる哉、已んぬる哉。

 40周年の自伝も出版されたことですしこれは絶対に出る、と踏んでいた久保田早紀のBOXが発売決定という知らせに歓喜、速攻で申し込み……ですが、落ち着け私、今日は午後に保護者会、その後はホテルで保護者懇親会(お酒あり)が行われる日じゃないですか。懇親会の場で尻尾振りたくるべく愛想振り撒ききるべく、それまでは喜怒哀楽一切の感情を封印して心を凪のようにしておかなくてはなりません。授業粛々。

 という訳で、今日は中1から高2までのどこの学年も学年会、懇親会があるみたいなんですが、職員室には学年に所属していない先生もおられます。例えば校長教頭先生、各部部長、時間割係、などなど。そういう先生は楽で(っつーと保護者の方々に失礼ですが)良いよねぇ、となるのかというと然に非ずらしくて、今夜は「無所属の会」なる飲み会が開かれるんですって。教務部長地理先生と。
 私「管理職と部長職の飲み会でしょ? それって、要は運営委員会じゃないですか」
 地「いや、事務の方も来られるよ。事務長に……事務嬢さん」
 私「オッサン連中が事務嬢さんと飲みたいだけじゃん!」
 暴言、ですけどそのくらい言う権利はあるぞ、という出来事が夜に起こります。

 保護者会は、主任体育先生がお話しなさるだけなので学年団新入り副担モブの出る幕はなく、ホテル懇親会も注がれるビールを注がれるしこ(←筑後弁)飲めば良いだけなので基本的に受け身の一日ではあります。勿論、愛想と尻尾とは振りたくります(つくづく「スマイル0円」ってのはブラック企業極まれりだよなぁ、と思います)。

 問題はその後だよ、起こった順に書くぜ。
 ①17時~ 高1学年懇親会@ホテル「N」大広間。これは和やかでよう御座いました。
 ②20時~ 高1担任団有志二次会@イタリアン「C」。当たり前のように私が幹事を務めまして、学年経営のお話など先生方から伺って有益で御座いました。
 ③22時~ 高1主任(高校サッカー部顧問)の元に中2主任(中学サッカー部顧問)から呼び出しの電話、サッカー部保護者とのアフター3次会に来い、と。同じ大学のサッカー部の先輩後輩(しかも3年差)と言ったら神と人との違い、今はフラットな(?)同僚関係とは言え断れるわけもなく(っつか、要は保護者に呼ばれてるって訳ですからね、やっぱ神と人ですわ)。で、呼ばれたは良いけどその店(焼き鳥「T」)の場所を知らないという高1主任先生を道案内したら結局「お前も来い」ということになって何故だか中高サッカー部顧問、保護者2人、と5人で飲み会。この辺りから雲行きが怪しい。
 ④23時~ 中2主任先生に生徒指導部長(@無所属の会)から着信。掛け直しても音沙汰がなく、「あれ、これは、何かあったかな?」と訝しげな中2主任の顔を見て今が離脱のチャンスと、私「見てきます! 無所属の会って、今どこに居るんですか?」 中2主「なんか高2の二次会と合流して『L』に行くって聞いたような」 走りましたね「L」まで。ガロンでビール飲んでも全力疾走出来るってのは特技に入れていいのか知らん、と1kmの距離を。

 ④続き。「L」(ビル3階)に到着した時には、高2担任団有志と「無所属の会」有志の先生方がそろそろ帰り支度、「いや~楽しかったねぇ」「飲んだねぇ」と和やかににこやかに……帰ってんじゃねぇよそこでぶっ潰れてる某教員の存在は無視かよ、これ完全に泥酔爆睡のハイブリットのやつじゃん、立てないやつじゃん、歩けないやつじゃん。でもってその状態の店に飛び込んだ私と目が合った瞬間に「任せた!」と言い残し走り去った部長、普通に私を肩ポンしながら「偉いね~」と他人事の高2某、等々の後姿、忘れまいぞ忘れまいぞ。
 酔っぱらいを殺しにかかってるような狭く急な階段を3階から1階・「L」から某が宿泊してるホテルまで500m、までを引き摺るように連行して、ホテルフロントでカギを受け取ってエレベーターに乗って部屋まで連れてってベッドに寝かせて……でもってその時に某の右肩を支えたのは私、左肩を支えたのはまさかの高校教頭先生!
 私「先生は、教頭先生なんですよ? 普通、こんなことさせます? 教頭先生ですよ?」 教「仕方ないんじゃないですか? こういうのは持ちつ持たれつで」
 運んでる間、ず~っとそればっか言ってましたね、私。

 23時55分。「教頭先生にあんなことさせます? 普通ないですよねぇ」と、母君に顛末をご報告してから就寝。ガロンで飲んだビールの酔いは、疾走と運搬とで完全に醒め切ってました。

 結局何が言いたいのかというと、何だかんだで楽しかった(飲み会で話すネタも出来たし)ってことなんですけどね。