紫の履歴書

 8時半ギリギリの出勤。本日は、放課後(16時~18時)の高3文系東大現代文特講(初回)があるのみで授業はなし。特講までのデスクワークは、特講及び明日の授業(高1漢文)の板書準備、時間割変更案作成(5月下旬から始まる教育実習の研究授業に関する調整)、の2つを軸に。昼休みには自宅まで徒歩で往復して、ちょっとした家事を済ませたり。

 本日、高3特講開始。火曜日は東大文系現代文です。初回の教材は92年の中村真一郎『記憶の森』。
 初回なので先ずはオリエンテーションとして、年間スケジュールや毎回の講義の流れ、添削のやり方や返却方法、東大入試国語(現代文)の特徴、などを色々と説明。実際の東大入試の表紙を見せながら、解答欄をはみ出さないだとか、1行の解答欄の中に2行以上書かないだとかのルールも。
 その後、通常よりも長めの50分という時間を取って解答させました。20世紀の東大第一問はまだ現在のような120字の記述問題がなく、この92年も2行解答欄の設問が4つと漢字の書き取りとがあるだけです。解説は本文を全て範読しながら、設問の流れに即して。大体、2時間講義のうち1時間が演習(生徒は解答、私は板書準備)、1時間が解説という時間配分です。因みに、今回の問題の設問には「傍線部の表現から分かる筆者の感情を答えよ(大意)」という珍しいパターンのものがあるのですが、これに「~という批判/~と批判する気持ち」と書く生徒が毎年多い。今回も、解説の時に「批判、って感情ではないですよ」と言ったら「しまった」という顔をする生徒が居ました。
 添削は未明の作業(翌朝のSHRで返すのが鉄則)。文系東大は27人という小集団なので楽、肩慣らしには丁度いいですね。添削は赤青2色のボールペンで行い、赤は解答の書き直し例、青は助言(例えば「批判は感情ではないです」とか)等々。2本のペンを持ち替える時に右の掌にペン先が触れる(インクが付着する)ことが多く、以前まだ自転車に乗っていた時代、私の自転車のハンドルは右の部分のグリップが紫色になっていました。

 特講の答案を抱えて帰宅、夜は「もりき」に岡山のお土産を届け、帰りはHさん家経由でこちらにもお土産をお渡し。