云いたきゃ手汚せ

 本日、地獄の一日。1~4限はセンター対策の高3現代文(昨日1クラスだけで扱った佐々木敦)、避難訓練を挟んで5・6限に東大理系現代文、7・8限に京大現代文。

 1~4限は20分で解かせて25分で解説するという演習授業を4回。
 その後の避難訓練が大変面白かったので記録。4限終了2分前に放送が鳴るのでその2分ほど前に終わるよう授業を「まき」で行って、放送と同時にゆっくりと避難……出火したという設定の部屋は授業中の部屋の真下だったので、恐らく実際に火事が起こったとしたらこんなもんじゃないと思いますが……避難して第1グラウンドに向かいます。したら、まぁ何と言いますか、老いも(高3)若きも(中1)緊迫感皆無、というかF校はコロナ禍の影響で3年間避難訓練が行われていなかったので、高1以下の生徒はF校での避難訓練が初めてという状況。それがどんなものか分からない4学年は高2・高3の経験者をお手本にする他無いのですが、この2学年がたらったらたらったら、観たことがないんですけど多分『じゅん散歩』より動きが鈍いんじゃないかというだらけた歩き方で「避難」するもんですから。恐らく公立中学で確りと避難訓練をやってきたと思われる高1外進生が「こんな避難訓練」「絶対あり得んやろ」と言いかわしながら移動しているのを見ましたが、これは今年が初めてのことではないかな(外進生、皆大概驚きますよね)。そして、今日最も笑かしてもらったのは、どっかの学年の女子生徒が日傘をさして移動していたこと。優雅か。

 さて、5・6限が東大理系特講(鈴木忠志)。40分で解かせている間に、解説の板書準備、及び別教室で7・8限に行う京大現代文特講の板書準備。その後、世阿弥の文章(古典)を含む本文を範読しながら設問の解説。88年「離見の見」は大変難しい問題、「疎外」の概念や「弁証法」の論理は、これまで余程真剣に現代文にあたってきた生徒じゃないと初見では読み取れないでしょうね。
 7・8限は京大現代文、11年の長田弘「レオーノフの帽子屋」は蓋し名文、ですが問題は(特に最後の問5が)難しい。F校流の「日常性の維持」を身分けている生徒には一読で(少なくとも解説を聞いたら)共感してもらえるのではないかと思います。生徒が解答をしている間は、先ほどの東大特講の答案のチェック、漢字の採点。職員室の時間割掲示板の書き換えなど。

 1~8限がぎゅう詰め(センター4クラス、東大特講、京大特講)の土曜、9時から18時を走り抜け、喉の渇きが異様。マスクをしている影響もあるでしょうが、6回分の授業・講義で喋り倒すというのはやはり厄年下山中の中年にはキツイ……と認めたくなくても認めざるを得ないでしょうね。9年前(63回生担当時)は毎週このスケジュールだったんですけど、あの時(34歳)より確実に老いましたね。

 自炊などする気にもならず、帰宅・入浴後にタクシーで小料理屋「U」へ。そうしたら、何故だか今日は本店の居酒屋も姉妹店の小料理屋も滅茶苦茶忙しいらしく、アシスタントバイトさんを本店に取られてワンオペになってしまった女将さんが目の回る忙しさ、2時間滞在ですが結局最初の小鉢とおかず1品としか注文できませんでした(お酒は普通のペースで飲んだんですけど)。
 店を出て、西鉄構内にある書店で『きのう何食べた?(21)』を購入。さて、バスででも帰ろうかとバス乗り場に向かったら、そこで教育実習生2人とばったり。聞けば、担当学年(高1)の教員2人との歓迎会の帰りだそう。2人のうち1人は実習中に寮に宿泊しておりこれから学校に帰るのですが、「2番のバスに乗れば帰れると思うんですが……」と歩いて行こうとするその方向に2番のバスが来る乗り場はない。何だか不安になったので、彼にタクシー代2000円を渡して2人でタクシーに乗り、私の自宅経由で寮まで送ってもらいました。