たいむ・とらべ・らばーず

 ホテル健康起床、入浴。今日はオツカル様と一日デートの日。7時~10時のネカフェ、その後のジュンク堂で午前中を潰して、オツカル様とお昼にいけふくろう待ち合わせ。
 一時期と比べて客が激減した「若貴」の前にあるバス停から、行き先は分からないままオツカル様の先導でバスに乗る。目指すお店では美味しいラーメン(煮干し系)が食べられるそうな。

 バスの中で、野菜嫌いオツカル様の、ラーメンの薬味にネギを入れる店は駄目、というお話を聞く。
 オ「薬味と言えばネギ、っていうのが安易で、努力工夫を放棄しているわけよ」
 私「野菜が嫌いなだけでしょ?」
 オ「違うって。自分の店の出汁や麺について、他のあらゆる薬味の可能性を試してみてその上でネギがいちばん良い、ってなるなら認める。そういう店も確かにある。でも大半の店はただ慣例に流されてネギを放り込んでるだけで、その手抜きが許せんのよ」
 私「もり蕎麦についてだけど、海原遊山が良三に同じ事言ってたよね」
 オ「でしょ!?」
 私「ただ、見つかったのは暮坪カブって辛いカブだったから、結局野菜なんよ。もうさ、ネギで良くない?」
 オ「ネギじゃなかったらワンチャンあるでしょ!」
 こんなに美しい「ワンチャン」の使い方を初めて聞きました。オツカル様曰く、見たこともない海藻とかが使われる可能性に賭けたいそうで。

 バスを降りて徒歩、看板のないラーメン屋「いとう」にて、食べログ星4.0超のラーメンをいただく。「あ、煮干しぃ(←形容詞)」 無化調のスープ・麺だけ(具は入ってたのかな?)をずるずるずるずる。「あっひゃああああっ!」みたいな感動はなかったけれど、近くにあったらたまに行く。

 さて、バスで池袋に戻る。西口パセラにて、上京恒例のカラオケ合戦。今回は、これまで2人カラオケで歌ったことがある歌も許すという特別ルールで(普段は、過去に一度でも歌った曲はアウト、一日に同一アーティスト2曲もアウト)、みっちり3時間行ってきました。
 
 オ①「闇夜の心中立て」(石川さゆり
 池①「高気圧ガール」(山下達郎
 池「ツイッターで、『心中立て』の練習してるってアップしてたよね。勉強熱心!」
 オ「そっちはお化けの歌だ!」
 山下達郎は、遠ちゃんがかつて映画「ジュブナイル」を、やっすいドラマを延々観せられて最後にお化けが歌う、と評して以来TQC18期(の一部)の間で「お化け」と呼ばれているのです。悪口の言われ方も夏っぽいです。両者とも、とりあえずは新ネタで勝負。これがいつまで続くか。
 
 オ②「ディスコの神様feat.藤井隆」(tofubeats
 池②「雲がゆくのは」(武田鉄矢
 オ「しばらく2014年の歌で攻めるからね」
 池「僕は『少年期』と迷ってこっち」
 オツカル様は本当に勉強熱心(だし藤井隆が好き)だな。オツカル様の歌唱は「絶望グッドバイ」も良いのです。私は大昔の記憶を引っ張り出して「雲の王国」を。カラオケ画面が映画本編ダイジェストで、ドラえもんがタンクに突っ込むシーンは感動だったのを思い出しました。アトムの最終回とか親指立てて溶鉱炉に突っ込んでいくとかのノリね。
 
 オ③「ベートーベンだねRock'n'Roll」(テンテン)
 池③「やめないで,PURE」(KinKi Kids
 オツカル様応えて「21エモン」主題歌。そういえば、昼に乗ったバスでのお話の中で、最近ネットで大全集「21エモン」の古本を落としたと仰ってました。私はジャニーズを必ず1曲はということで、初期キンキ。記憶通り、90年代J-POP必殺のラスト転調がありました。
 
 オ④「別れましょう私から消えましょうあなたから」(大黒摩季
 池④「この頃、妙だ」(井上陽水
 池「生まれて初めて聴いた『sex』という言葉が入った歌だ、って前言ってたよね?」
 オ「そうそう。ウチの姉がカラオケで選んで、ちょっと俯いて歌ってた」
 池「……まさか、家族カラオケで?」
 オ「そう。母親の前」
 池「お姉ちゃん、ぶっこむねぇ。あ、でも、歌詞の『sex』は僕はきみより一年早く、嘉門達夫の『ショートソングメドレー』で聴いてたからね。これだけは言いたい」
 
 オ⑤「嘘つきダイヤモンド」(井上陽水
 池⑤「満月のフォーチューン」(松任谷由実
 とにかく、1番をオツカル様がモノマネで歌ったのに爆笑。陽水に、っていうか清水ミチコがモノマネする陽水にそっくりなんです。
 池「友だちとか会社とかでさ、絶対ウケルやろ?」
 オ「いつもなら『Makeup-shadow』でやるんだけどね」
 私はユーミン全盛期(「天国のドア」)のヘビロテ曲。
 池「この曲、ユーミン36歳。僕ら、その年に近いからね」
 オ「なんか引くわぁ」
 
 オ⑥「ピーナッツバター」(石崎ひゅーい)
 池⑥「告白」(竹内まりや
 どっから拾ってくるんだろう、オツカル様の2014年曲。名前を見て最初は声優かアニソン歌手かの芸名かと思いましたが、実際はシンガーソングライターで、しかも本名だそうです。キラッキラやな。私は、オツカル様曰く「お化けの嫁」。最初は1つキーを下げて歌いましたが、行けそうだったので2番は原キーで。
 
 オ⑦「南十字星」(CHAGE&ASKA
 池⑦「愛はポケットの中に」(華盛開
 チャゲアスとたまは必ず歌われる。いつ頃の? と聞いてシャブに手を出す前、と答えられる。私は、案の定オツカル様が全くご存知なかったシンガーソングライターの、大昔のスマッシュヒット。異国情緒。
 
 オ⑧「修二会」(さだまさし
 池⑧「パラダイス・カフェ」(中島みゆき
 ライブで盛り上がるさだまさしの超カッコいい歌、とライブで盛り上がる中島みゆきの超カッコいい歌。私この後どこかで「青春アミーゴ」を歌おうと思ってましたが、オツカル様の選曲に引っ張られたみたいな感じになりそうなんでやめました。
 
 オ⑨「Crazy Crazy」(星野源
 池⑨「フルドライブ」(KANA-BOON
 文系くん(←最近、「アラサーちゃん」を読みました)vs早口ロック。
 オ「出た、KANA-BOON!」
 池「14年の歌とかこれしか知らんもん。ってか早口過ぎるし」
 オ「ほ~、じゃあ、ウチ(←一人称)、次に早口の歌、入れるわ」
 
 オ⑩「ちゅるりちゅるりら」(でんぱ組.inc
 池⑩「悪魔くん」(こおろぎ'73)
 池「参りました、テンポが早すぎる。っつか、これは何人もの人が歌ってるんでしょ?」
 オ「そ。6人」
 池「それを1人で全部て歌うて。野沢雅子かっつーね。でもって、タイトル見たら思い出すのは松田聖子だけど、歌詞は全然違う。最近のアイドルって、恋愛の歌、歌わんのかね」
 オ「ん~、そう言われたら。ちなみにこれがヒャダインです」
 池「ほ~、これが前山田ヒャダイン。あ、アイドルグループの『N』、宜しくお願いいたします」
 オ「何で『N』なんて知ってんの?」
 池「あ、びっくりした? なら嬉しい。理由は夜の飲み会で話すね」
 
 オ⑪「がってん承知ノ介」(島田紳介&バスガス爆発楽団)
 池⑪「NAGISAにて」(フジファブリック
 オ「島田紳介って、これでMステ出たよね?」
 池「あ、出た出た。僕観たもん」
 オツカル様のこの歌は2回目かな、と一瞬思ったけれど、確か前に歌ってた時は「ニャロメのROCK」だったかな。私もオツカル様の前で歌うのは初めての曲を。というわけで、新ネタオンリーはまだまだ続きます……ってテレビ番組でまだまだ続く、って言ったら終わりの合図ですね(逆に、もうちょっとだけ続く、と言ったら終わらない合図)。実際には次の12回戦までしか新ネタは続きません。
 
 オ⑫「The shocking soup of virgin marry~華麗なる欲望~」(Fly or Die)
 池⑫「One Way Ticket」(Neil Sedaka
 オ「これ、マキタスポーツの組んでるバンド」
 池「ガチなの?」
 オ「曲は。詞は完全にパロディ」
 オツカル様、熱唱。
 池「これ、まさか、YOSHIKIがカレーが辛いからって理由で帰った、っていうのから生まれたパロディなの?」
 オ「多分」
 私は、数少ない洋楽レパートリーから、「Heartbrake hotel」っていう歌詞の部分が歌うと異様に気持ちいいオールディーズ。
 
 オ⑬「剣の舞」(尾藤イサオ&ドーン)
 池⑬「太陽は罪な奴」(サザンオールスターズ
 池「ついに2回目曲来た! これはきみが歌ったのを聴いたことがある! だって、詞:なかにし礼、曲:ハチャトゥリアン、ってので死ぬほど笑ったもん」
 オツカル様、熱唱。
 池「なかにし礼が作詞したら何にでも『奴隷』って歌詞が入る、ってこないだ読んだ本で富澤一誠が言ってた」
 オ「お~、じゃあ間違いなくDVをしている、と」
 池「違う違う、男がMなのね」
 私はまだ新ネタ(ベタ曲ですけど)縛りを貫く。
 
 オ⑭「夜のどん帳」(たま)
 池⑭「電話をするよ」(UA
 珍しく、たまの中でも陽気な感じの曲。気持ち悪くもないし。
 池「『電話をするよ』ってワタナベイビーのバージョンがあるんかな。UAのはキーが高い」
 オ「ワタナベイビーは完全なるたまフォロアーだからね。解散ライブにも乱入して」
 池「あ、観に行ったって言ってたね。無理から『さよなら人類』やったんでしょ?」
 
 オ⑮「愛し方も分からずに」(東野純直
 池⑮「LINE DANCE」(ANATAKIKOU
 オツカル様の歌、正直私全然知らなかったんですけれど、93年とか94年とかの清純J-POPのにおいはして来ました。
 同じく、私の歌(10年前くらい?)もオツカル様は知らないはず。この15回戦、歌以外ほとんど会話無し。
 
 オ⑯「リライト」(ASIAN KANG-FU GENERATION)
 池⑯「僕と花」(サカナクション
 池「あ、これ、物議を醸すことが好きな人のバンドでしょ!? 前きみが教えてくれた!」
 歌自体は「消して~!」の所だけ覚えてる、いかにも高校生バンドがカバーしますよ、的なにおいが。でもって私はこれが旧ネタ初解禁でサカナクション
 
 オ⑰赤橙(ACIDMAN
 池⑰名前のない鳥(山崎まさよし
 この歌を知らない(バンド名は見たことがある程度)と打ち明けたら、オツカル様が信じられない、というお顔。10年以上前の歌らしいんですけれども、その頃からカウントダウンTV的な感度が下がってたんでしょうねぇ。っつか、その当時の金曜(Mステ)とか土曜(CDTV)とか、オンエアの時間に外で酒飲んでなかったことなんか無かったように思うんですけど。
 
 オ⑱「鉛の飛行船伝説」(王様)
 池⑱「椿荘」(倉橋ヨエコ
 15回戦に引き続き互いのトークを引き出せない選曲に、そろそろ終わり感が漂う。
 
 オ⑲「1ダースの言い訳」(稲垣潤一
 池⑲「孤独の太陽」(MONOBRIGHT
 オツカル様選曲はまさかのライブ音源(映像付き)。
 池「華、無いよね~」
 オ「ってか1ダースって多いよね」
 とか、コメントがおざなりになる。
 
 オ⑳「どぉなっちゃってんだよ」(岡村靖幸
 池⑳「ため息のマイナーコード」(THE 東西南北)
 ロキノン系かヤク中系の曲を歌うのが大好きなオツカル様の〆と、「青春アミーゴ」を封じられたのでジャニーズを諦めせめて久保田洋司に走った私の〆。
 
 というわけで、オツカル様がヲタ芸するほど喜ぶ「夕立」(井上陽水)を歌い忘れたカラオケはコレにておしまい。結論としては、後半の失速を考えるに150分で良かったというのと、オツカル様を見習って私もカラオケレパートリーを増やす勉強をしないといけないというのと……って言っても、新しいミュージシャンを追う体力と暇とは無い(財力はあります)もんなぁ。

 御大・がっ様も合流して「酒菜家」にて飲み会。今日の日記でも「暮坪カブ」とか「ジュブナイル」とか「21エモン」とか「ヒャダイン」とか「N」とか「カレーが辛い」とか「ハチャトゥリアン」とか「富澤一誠」とか「たま」とか「ワタナベイビー」とか書いてますけど、3時間だろうが4時間だろうがこんな芸能ネタ「だけ」で時間がもつ、ってのが(自分がその中に居ながらなんですけど)信じられない。最初に18歳で出会った時に、まさかそのまま34歳になって、その時も同じノリで喋り倒してるなんて未来は想像もしてなかったんですけど。