「とりあえず」とか「それなりに」とか

 授業なしで会議2つ。朝・昼休み・放課後は生徒面談。
 5時入り19時学校出発の空いている時間で、明日高2A~D組同時間横並びで行う現代文テストの問題作成。第2回定期テストは7月に行われるのですが、普通に出題したら余りに範囲が広くなることが分かっているので、「第1.5回定期テスト」と銘打ってこれまで(6月半ばまで)の授業範囲のテストを行うのです。それを第2回定期テストの平常点に組み込み、第2回の範囲は来週以降の授業で扱ったものに限る、というやり口。明日のテストの範囲には中島敦「文字禍」が含まれるので、当然2008年東大現代文(宇野邦一『反歴史論』より)の文章を絡めます。私が就職後初担当した56回生を受験本番で叩きのめした難問の、しかし本文著者は文中で中島敦『文字禍』を誤読引用しています(東大の設問自体に瑕疵はないですが)。と言うわけで、「指摘せよ」という設問。

 夜は、K市在住の56回生Oくんに誘っていただいて、フランス料理居酒屋「L」から、ラーメン屋「K」ではしご酒。就職内定のおめでたい話題などで歓談。
 そんでもって、森博嗣『「やりがいのある仕事」という幻想』読了、★★★★。記述・助言が抽象的で無責任と難じる(目前の具体的仕事に淫する社畜に向いていると思われる)読者もいるかも。この本に「玉の瑕」があるとするなら、筆者のいつものポーズと、抽象記述の一々が腑に落ち過ぎる事とで、本を読んだ後に「さて、君はどうする?」という問いが自分の人生に控えている事に読者が気づき難い点かと。