あれは多分 永遠の前の日

 作田啓一の「羞恥」が下からの連帯、って昨日書いたんですけど、半世紀前の本(『恥の文化 再考』)の中に書かれた、「羞恥」による連帯が達成原理が行き詰まった将来において一つの勢力となると予言、あれは当たったんでしょうか当たっていないんでしょうか。
 達成原理が行き詰まった将来というのは、多分ミレニアムからの15年間くらいがそれに当たると思うんですけれども、例えばネットの中の連帯は少なくとも「羞恥」によるものとはほど遠いし(というか、作田氏本人がブログでは「激高老人」を名乗ってますし)、ちょっと前に話題になったもやい的なものとか、昨今流行のデモとかがそれに当たるんでしょうか。職場を中心とする半径2キロの円の中だけで生きている人間にはよく分かりませんね。

 さて、半径2キロを大きく飛び出して上京旅行、2日目。
 ジュンク堂本店再訪で背表紙読書しつつ拾遺したり、いちばん好きなネカフェで日記を(2時間かけて10日分くらい)更新したり、大学時代に住んでた白山・千石あたりから東大本郷までの道を散歩してみたり、一日を優雅に無駄遣いする。

 夜は、57回生最強女子N嬢&51回生最強男子Oくんのコンビと焼肉をつつく。途中から57回生Y氏が加わり、二次会のバーでは私の同窓47回生某氏がOくんに呼び出されて合流するなど、何というか東京の同窓会的ネットワークって凄いね、の流れ。

 一軒目の焼き肉屋はOくんオススメ超人気チェーン、肉はテーブル専属の店員がフレンドリーな接客をしつつプロの仕事で全て焼き尽くします(←誤解を与える表現ですね)的な。常連&業界人ノリのOくんと、コミュ力あります新人店員さんとのやりとりが、うわべフレンドリーの完全剣客勝負だったのが見ていて大変微笑ましかった(どちらからいつ「こいつうぜぇな」っていう心の声がダダ漏れるか楽しみにしてましたが、二人とも流石に蛇口が固かったのが残念)。
 Yくんは内田樹先生の本の愛読者で、先日の「男く祭」の話が聞きたかっただろうし私もして差し上げたかったんですけれども、何しろOくん(Yくんにとっては会社の先輩なのかな)とそして何よりN嬢の勢いが凄すぎて全部持ってかれちゃったから話す間もなく。N嬢の「10回」「泣くよ」発言は、忌憚のなさ、っつか汚さが悶絶レベルで面白かった。

 徒歩徒歩歩いてN&Oコンビが行きつけの銀座のバー、躊躇わず個室にインする上流階級め。Oくんは入店後即、Yくんを連れてラウンジにいる人たち(会社関係の偉いさんかな)に挨拶回り。すげぇ、初めて目の前で夜の人脈作りを見た。それを全く無視して、店員さんに買ってこさせた銀だこ食べながらカラオケを検索するN嬢の楽しそうなこと。

 初めて「アナ雪」の歌を聴いた! ってか本当にカラオケでデュエットする人がいたんだ! 私は「ポッター」を読んでる知人も浜崎あゆみ倖田來未を聴いてる知人もいない人生を歩んできたので、「あなたが支えていたのかそのヒット!」っていう瞬間に立ち合うという経験がまさかこんな高級そうなバーの個室で味わえるなんて、っていうかこの店の会計考えたら心なしか私のカラオケボイスがちりめんビブラート。

 このあたりで合流した47回生某氏とお久しぶりのご挨拶、ツイッター相互フォロー。この時ふと、今年の年末のF高東京支部同窓会(俗に言う大同総会)に参加してみようかな、という気が起こる。来年度は63回生が(大学に通れば)大挙参加のはずなので、卒業生としてっていうよりかはその担任団として偵察してみようか、と。

 終電帰宅で結構酔っぱらってましたが、健康就寝。