しゃべりすぎた男

 本日、関西からF高にお客様、さあっ! と風の又三郎のように帰ってしまわれましたが。

 授業は5コマ、吉田喜重小津安二郎の反映画』。これと、翌年の別役実『言葉への戦術』とが全く同じジャンルに関する同じ論理の文章だ、ということは受験生にはきちんと説明した方が良いと思います。
 そして、放課後は一橋大学現代文特講(14年長田弘と08年戸坂潤とをまとめて解かせる)。今日の私の喋りは、問題を解く前の導入も解いた後の解説もここは予備校か! とセルフツッコミしたくなるほどの熱の入り方でした。15時45分~17時55分まで、130分もかかったし。大体なんで申酉事件なんてもんまで解説に入れ込んでるんだっていう。

 私「一橋特講であんなに熱弁してる暇があったら、きみに喋らせりゃ良かったんだよねぇ。現役の一橋法学部じゃんか」
 と、58回生Hくんに。同窓同僚先生と58回生2人と、計4人で近況報告をしながら和やかに歓談。2日振りの焼き鳥屋「S」でした。満足。

 田島列島『子供はわかってあげない(上・下)』読了、★★★。うわぁ、凄い才能なんじゃないですか、この人。面白い作品なのであろうのに私が乗り切れなかったのは偏に彩りのなかった私の人生のせいだねこりゃ。ん~、次作が楽しみ。